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カテゴリー「JMTレーベル」の81件の記事

2016/07/26

Memory Select, The Paris Concert 3/Tim Berne's Bloodcount

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これでJMT(Bamboo)レーベルの全81枚の紹介は終わりです。すでにかなり昔、活動を停止しているレーベルなのですが、今見るとリーダーや参加メンバーがスゴいアルバムが多いです。中古盤でないと入手が困難なのが難点かな。


Memory Select, The Paris Concert 3/Tim Berne's Bloodcount(As, Bs)(Bamboo) - Recorded September 22-25, 1994. Chris Speed(Ts, Cl), Michael Formanek(B), Jim Black(Ds), Marc Ducret(G) - 1. Jazzoff 2. Eye Contact (Winter&Winter JMT Edition だと 081)

長尺の曲が2曲(18分台と何と51分台)。フリー・インプロヴィゼーションのように聞こえますが、譜面に書かれた部分も多いという話もあり、そうすると、なるほど現代音楽のようなスタンスの曲ともとれます。1曲目は静かにはじまって抑えめに管楽器の咆哮があり、その後スペイシーなドラムソロを経て厳かなアンサンブル。2曲目は最初の部分は静かなアンサンブルではじまり、控え目ですが全員で徐々に盛り上がっていきます。急にフリーっぽくなったり緻密なアンサンブルが展開されたり、賑やかになったり静かになったりと、比較的ドラマチックな展開。中間部ではギターを中心とした激しいインプロヴィゼーションがあって爽快です。他の2枚がそうだったように、これも聴く人をかなり選ぶアルバム。

2016/07/25

The Paul Motian Trio At The Village Vanguard

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The Paul Motian Trio At The Village Vanguard(Ds)(Bamboo) - Recorded June 1995. Bill Frisell(G), Joe Lovano(Ts) - 1. You Took The Words Right Out Of My Heart 2. Abacus 3. Folk Song For Rosie 4. The Owl Of Cranston 5. 5 Miles To Wrentham 6. Yahlah 7. The Sunflower 8. Circle Dance (Winter&Winter JMT Edition だと 080)

おなじみ3人編成による、ヴィレッジ・バンガードでのライヴ。ほとんどがポール・モチアンのオリジナル曲。ライヴなので長めの演奏です。空間的広がりのある、フレキシブルな演奏がここでも繰り広げられています。1曲目のみスタンダードで、静かな中にも牧歌的な響きがあります。ドラムの上を舞うギターとサックスが適度な緊張感を含む2曲目、しっとりと哀愁の漂うサウンドの3曲目、どちらかと言えば明るい語り合いの4曲目、浮遊感のあるエキゾチックなテーマの5曲目、それなりに盛り上がり内面でもふつふつと燃えたぎるような14分台もの6曲目、アヴァンギャルド性もありながら3人で突き進んでいく7曲目。そして、けっこうこのトリオにしてはノリの良い8曲目。 内省的ですがハマるとコワいかも。

2016/07/24

Murder In The Worst Degree/Gary Thomas Overkill

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Murder In The Worst Degree/Gary Thomas(Ts, Ss) Overkill(Bamboo) - Recorded 1994 & 1995. George Colligan(P), Marvin Swell(G), John Lamkin 3rd(Ds), etc. - 1. S.O.L., Guaranteed Flow 2. Have Hope 3. Outta The Game 4. Terror Of The Streets 5. Barrikade'll Stop Ya 6. Doomsday Booty 7. Fuk The Massa 8. The Godfather Waltz, Just A Villain 9. Soulja 10. It's On 11. Doomsday Booty(Single Version) 12. Just A Villain(U.S. Single Version)(Winter&Winter JMT Edition だと 079)

以前のアルバムではラップの曲が入っても楽器の演奏重視の曲が多かったのですが、ここでは完全なラップ/ヒップ・ポップのアルバムになってしまいました。サウンドはラップ向けの打ち込み、ミキシングで重低音がけっこう持ち上げられています。しかもサックスや他の楽器があまり前面に出てきません。これはこれでラップのアルバムとして聴けば面白いのかもしれませんけれど、ちょっと私には評価不能です。彼がメッセージを伝える強力な手段としてラップを用いる気持ちは分かるのですが...。ただ、曲は合作にしてもほとんどの曲でゲイリー・トーマスのクレジットが入っているので、けっこう力が入っています。 合作になっているのは、詩はラッパー達が考えているからだと思います。マーヴィン・スウェルのギターも圧巻。

2016/07/23

Winter Truce (And Homes Blaze)/Django Bates

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Winter Truce (And Homes Blaze)/Django Bates(P)(Bamboo) - Recorded February 1,2 and 6-9, 1995. Julian Arguelles(Bs, Ss), Iain Ballamy(Ss, As, Ts), Chris Batchelor(Tp), Roland Bates(Tb), Steve Buckley(Ss, As), Martin France(Ds, Per), Sid Gauld(Tp), Stuart Hall(G, Vln, Banjo), Richard Henry(Btb), Sarah Homer(Cl, Bcl), Dave Laurence(French Horn), Mark Lockheart(Ts, Cl), Michael Mondesir(B), Eddie Parker(Fl, Bfl), Barak Schmool(Ts, Piccolo Fl), Christine Tobin(Vo), Sarah Waterhouse(Tuba) - 1. You Can't Have Everything 2. The Lonelyness Of Being Right 3. ...And A Golden Pear 4. New York, New York 5. Early Bloomer 6. X=Thingys x3/MF 7. Fox Across The Road 8. Powder Room Collapse 9. Kookaburra Laughed 10. You Can't Have Everything (Reprise) (Winter&Winter JMT Edition だと 078)

大編成のブラス・セクションを加えた曲と小編成のバンドの曲とがあります。ほとんどがジャンゴ・ベイツのオリジナルで、アレンジが独創的。いわゆるコーラスの歌で途中がファンクになる1曲目、不思議な浮遊感覚を持つアグレッシヴなビッグ・バンド・ジャズと語りが印象的な2曲目、ネアカ変拍子ラテン・ファンクの3曲目、非常にアヴァンギャルドな映画音楽の4曲目、ゆったりしたオーケストレーションの小品の5曲目、ドラミングもビッグ・バンドの演奏もスゴい6曲目、タイトル通り狐につままれたような緩急自在な展開の11分台の7曲目、バンド全体で飛んだり跳ねたりしているような印象の8曲目、ゆったりとしたメロディアスなバラードの9曲目。そして1曲目の別テイク(別アレンジ)がラスト10曲目に再びあらわれます。

2016/07/22

Toys/Uri Caine

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Toys/Uri Caine(P)(Bamboo) - Recorded Fenruary and March 1995. Don Byron(Cl, Bcl), Gary Thomas(Ts, Fl), Dave Douglas(Tp), Joshua Roseman(Tb), Dave Holland(B), Ralph Peterson(Ds), Don Alias(Per) - 1.Time Will Tell 2. The Prisoner 3. Herbal Blue 4. Or Truth? 5. Yellow Stars In Heaven 6. Over+Out 7. Dolphin Dance 8. Toys 9. Cantaloupe Island 10. Woodpecker 11. I'm Meshugah For My Sugah (And My Sugah's Meshugah For Me) (Winter&Winter JMT Edition だと 077)

ユリ・ケインはコンポーザー、アレンジャーでもあるので、どの曲も少々アグレッシヴで凝っています。曲によって編成はさまざま。ここではハービー・ハンコックの曲を4曲(2、7-9曲目)演奏。当然アグレッシヴな曲もあります。1曲目はテーマの独特なベースラインとパーカッションが印象的。ピアノトリオで浮遊感のあるバラードの3曲目、トリオの迫力あるアップテンポの4曲目、混沌としたリズムの上にのる美しいメロディの5曲目、テンポよくはじまりフリーに突入する6曲目、フリーっぽい小品の10-11曲目。メンバーもスゴい。ゲイリー・トーマスは1、2、6、8曲目に、ラルフ・ピーターソンは1-6、8、10曲目に、ドン・バイロンは2、9曲目に参加、デイヴ・ホランドは9曲目と11曲目以外に参加 しています。

2016/07/21

Tethered Moon Play Kurt Weill

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Tethered Moon Play Kurt Weill(Bamboo) - Recorded December 1994. Masabumi Kikuchi(P), Gary Peacock(B), Paul Motian(Ds) - 1. Alabama Song 2. Barbara Song 3. Moritat 4. September Song 5. It Never Was You 6. Trouble Man 7. Speak Low 8. Bilbao Song 9. My Ship(Winter&Winter JMT Edition だと 076)

テザード・ムーンによるクルト・ワイル作品集。これほど聴いていて緊張するクルト・ワイルがあるのだろうか。よく知っている「モリタート」(3曲目)や「スピーク・ロウ」(7曲目)なども、このメンバーで演奏するとここまで内省的になれるのか、とつくづく思いました。また、曲によってはテーマがちょっと感じられるかなという点だけで、あとは原曲とだいぶ違う印象にもなります。1曲目ももっと牧歌的な歌ではなかったかと思うのですが、彼らのペースにハマッてしまいます。ギリギリのところで発せられる音。そのエッジの鋭さ。スペイシーで緊張感と安らぎが同居する不思議な感覚。ただし、スローテンポの静かな曲が続くので、聴くのにはある程度覚悟が必要かも。 その音と対峙して受け止めるような聴き方になります。

2016/07/20

Poisoned Mind, The Paris Concert 2/Tim Berne's Bloodcount

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Poisoned Mind, The Paris Concert 2/Tim Berne's Bloodcount(As, Bs)(Bamboo) - Recorded September 22 - 25, 1994. Chris Speed(Ts. Cl), Michael Formanek(B), Jim Black(Ds), Marc Ducret(G) - 1. The Other 2. What Are The Odds? - Speed - J.B.'s Stove - A Slight Discrepancy In The Figures (Winter&Winter JMT Edition だと 075)

(00/07/15)ティム・バーンの作曲。抑制がきいていてコントロールがとれ、かつ構築されたアヴァンギャルドなジャズ(と言っていいのかどうか)。このアルバムも長尺の曲が2曲です。ではフリージャズばかりかというと、非ジャズ的(というより現代音楽的?)な部分も見え隠れしていて、とにかく内側にこもっていくサウンド。1曲目は30分近くありますが、サックスがまるで雅楽のように絡み合いながら曲が盛り上がっていきます。中盤ドラムソロをはさんで再び神秘な世界が展開。2曲目は40分を超える大作。自然発生的にはじまったと思ったら、テーマ(らしきもの)は緻密。でもやっぱりアヴァンギャルド。メドレーのようなのですが、フリーな展開が緩急自在に、かつドラマチックに進んでいきます。 時間の流れで聴く?

2016/07/19

Lowlife, The Paris Concert 1/Tim Berne's Bloodcount

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Lowlife, The Paris Concert 1/Tim Berne's Bloodcount(As)(Bamboo) - Recorded September 22 - 25, 1994. Chris Speed(Ts, Cl), Michael Formanek(B), Jim Black(Ds), Marc Ducret(G) - 1. Bloodcount 2. Reflections - Lyric - Skin 1 3. Prelude - The Brown Dog Meets The Spaceman(Winter&Winter JMT Edition だと 074)

(00/12/17)1曲目22分、2曲目17分、3曲目37分と、長尺の演奏ばかりのパリでのライヴ。1曲目のグループ名のタイトル曲から比較的抽象的な、寄せては返すサウンドと静寂のバランス。いつもながら構築された部分も多いフリー・インプロヴィゼーション、と言うのが正しいのでしょうか。難解ながらなるほどドラマチックと言えばドラマチック。2曲目はやや静かでメロディアス系のゆったりしたテーマから徐々に盛り上がって行きます。後半はやや抑制の効いたブローイング。3曲目は静寂のの彼方から徐々に近づいてくるようなインプロヴィゼーション。長尺にもかかわらず、けっこうドラマチックな展開ではあります。フリーの色合いも独自のもの。 少々聴く人を選ぶアルバムだと思います。

2016/07/18

Magic Labyrinth/Marc Johnson's Right Brain Patrol

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Magic Labyrinth/Marc Johnson's Right Brain Patrol(B)(Bamboo) - Recorded June 1994. Wolfgang Muthspiel(G), Arto Tuncboyaciyan(Per) - 1. Samurai Hee-Haw 2. J.P. 3. Solar 4. A Paco 5. Forest Flower 6. Street Walk 7. Magic Labyrinth 8. Around That Time 9. Ne Um Talvez(Winter&Winter JMT Edition だと 073)

ギターがウォルフガング・ムースピールに変わって、よりマーク・ジョンソンのグループが面白くなりました。 彼のオリジナルは全9曲中3曲。1曲目でベース・ディザイアーズ時代の「サムライ・ヒーホー」の再演をしていますが、彼ら3人の世界が繰り広げられています。アート・ツンクボヤチアン作の曲では彼の出身地トルコのエスニックな空気感にふれたような2曲目とブルース的な6曲目。これに対し、ムースピール作の4、8曲目は複雑な色彩感覚でやや繊細さがあります。3曲目はマイルス・デイビスの「ソーラー」なのにベースソロで原曲が迷彩色。マーク・ジョンソン作では控え目なバラードの5曲目、エスニックでスペイシーなタイトル曲の7曲目。9曲目はゆったりと流れるようなメロディの曲 です。

2016/07/16

Mental Image/Robin Eubanks

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Mental Image/Robin Eubanks(Tb)(Bamboo) - Recorded July 1994. Randy Brecker(Tp), Antonio Heart(As), Kevin Eubanks(G), Michael Cain(P), Dave Holland(B), Gene Jackson(Ds), Kimati Dinizulu(Per), Adrianvon Ripka(Vo), Marvin "Smitty" Smith(Ds), Kenny Davis(B) - 1. Matatape (For President Mandela And The A.N.C.) 2. Mental Image 3. Union 2-Brotherly Love 4. Collage 5. Skin 'N' Bones 6. For What Might Have Been 7. X-Base 8. Egoli (Formerly Johannesburg) 9. CP-Time (Winter&Winter JMT Edition だと 072)

2曲(3、5曲目)にエレクトリック・トロンボーンを使用。このアルバムもごった煮的ながら刺激的。アフリカン・パーカッションが前面に出たテイストを加味したファンクの1曲目、趣向が変わったとは言え変拍子ファンクが健在な2曲目、ギターとのデュオの美しいバラードの3曲目、まさに「コラージュ」的なファンクの4曲目、何と9分台のドラムスとのデュオの5曲目、ギターとベースとのトリオで穏やかな6曲目、皮肉にもM-BASE的な変拍子ファンクの7曲目、エスニックな雰囲気をたたえるベースとパーカッションとのトリオの8曲目。そして9曲目はソロの多重録音。ランディ・ブレッカーは2、7曲目に、マイケル・ケインは1-2、4曲目に、デイヴ・ホランドは2、4、8曲目に、マーヴィン・”スミッティ”・スミスは5、7曲目に参加。

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