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カテゴリー「ECM1951-2000番」の44件の記事

2016/11/30

Andras Schiff/Ludwig Van Beethoven/The Piano Sonatas

2000 ECM New Seriesが3種届いたので、飛び飛びにはなるかもしれないけれども、紹介していきます。アンドラーシュ・シフのベートーベンのピアノ・ソナタ集が’04年から’06年にかけて収録されていて(ECM New Series 1940 - 1949)過去に単品で’05-08年にかけて8種発売され、それに今回同時発売されているアンコール集(ECM New Series 1950)を加えて再発された11枚組CDBOXです。全部聴き直すのも膨大な時間を要するので、アンコール集だけを聴いて、これを書いてます。この番号を空けていた、という事は、当時から企画はあったという事ですね。それが発売後10年近くの年月を経て世に出たという。しかもピッタリの2000番という事は、ECMイチ押しという事なんでしょうか。キース・ジャレットのサンベア・コンサート(当時のLPで10枚組)と同じく、11枚組でも1つの番号が振られているだけというのも珍しい。ただ、過去に全部買っている人は、ダブり買いになるので、アンコール集だけ買った方がいいかもしれませんね。

 

 

Andras Schiff(P)/Ludwig Van Beethoven/The Piano Sonatas(ECM New Series 2000)(輸入盤) - [CD1-2] Recorded June 7, 2004. - Sonatas Op.2: 1-4. Sonata No.1 F Minor Op.2/1 5-8. Sonata No.2 A Major Op.2/2 9-12. Sonata No.3 C Major Op. 2/3 13-16. Sonata No.4 E-flat Major Op.7 - [CD3] Recorded November 28, 2004. - Sonatas Op.10: 1-3. Sonata No.5 C Minor 10/1 4-6. Sonata No.6 F Major Op. 10/2 7-10. Sonata No.7 D Major Op. 10/3 Sonata No.8 C Minor Op.13: 11-13 Grande Sonate Pathetique - [CD4] Recorded February 27, 2005. - Two Sonatas Op.49: 1-2. Sonata No.19 G Minor Op.49/1 3-4. Sonata No.20 G Major Op. 49/2 Two Sonatas Op.14: 5-7. Sonata No.9 E Major Op.14/1 8-10. Sonata No.10 G Major Op. 14/2 11-14. Sonata No.11 B-flat Major Op.22 - [CD5] Recorded April 24, 2005. - 1-4. Sonata No.12 A-flat Major Op.26 Two Sonatas Op.27: 5-8. Sonata No.13 E-flat Major Op. 27/1 - Sonata Quasi Una Fantasia 9-11. Sonata No.14 C-sharp Minor Op.27/2 - Sonata Quasi Una Fantasia "Moonlight" 12-15. Sonata No.15 D Major Op.28 "Pastorale" - [CD6-7] Recorded December 4, 2005. - Three Sonatas Op.31: 1-3. Sonata No.16 G Major Op.31/1 4-6. Sonata No.17 D Minor Op.31/2 "The Tempest" 7-10. Sonata No.18 E-flat Major Op.31/3 "The Hunt" 11-13. Sonata No.21 C Major Op.53 "Waldstein" 14. Andante Favori F Major WoO 57 - [CD-8] Recorded April 2, 2006. - 1-2. Sonata No.22 F Major Op.54 3-5. Sonata No.23 F Minor Op.57 "Appassionata" 6-7. Sonata No.24 F-Sharp Major Op.78 "A Therese" 8-10. Sonata No.25 G Major Op.79 11-13. Sonata No.26 E-Flat Major Op.81a " Les Adieux" - [CD9] Recorded May 21, 2006. - 1-2. Sonata No.27 E Minor Op.90 3-6. Sonata No.28 A Major Op.101 7-10. Sonata No.29 B-flat Major Op.106 "Hammerklavier" - [CD10] Recorded September 23, 2007. - 1-3. Sonata No.30 E Major Op.109 4-6. Sonata No.31 A-flat Major Op.110 7-8. Sonata No.32 C Monor Op.111 - [CD11] Encores After Beethoven: 1. Franz Shubert: Allegro Assi- E-flat Minor from: Three Piano Pieces D946, Recorded March 7, 2004. 2. Allegretto C Minor D915, Recorded November 28, 2004. 3. Wolfgang Amadeus Mozart: Eine Kleine Gigue G Major KV574, Recorded November 28, 2004. 4-5. Joseph Haydn: Sonata G Minor Hob XVI: 44 4. Moderato 5. Allegretto, Recorded February 27. 2005. 6. Franz Shubert: Hungarian Marody B Minor D81, Recorded April 24, 2005. 7. Ludwig Van Beethoven: Andante Favori F Major WoO57, Andante Grazioso Con Moto, Recorded December 4, 2005. 8-9. Johann Sebastian Bach: Menuet I and II, Gigue, From: Partita No.1 B-flat Major BWV825 8. Manuet I and II 9. Gigue, Recorded April 2, 2006. 10-11. Prelude And Fugue B-flat Minor BWV867 10. Prelude 11. Fugue, Recorded May 21, 2006.

(16/11/30)過去に出た8種類のAndras Schiffのベートーベン(18-19世紀ドイツの有名な作曲家)のピアノソナタのアルバム(ECM New Series 1940 - 1949)の再発したものに、今回同時発売となったアンコール集(ECM New Series 1950)を加えた、CD11枚のBOXセット。演奏がいい上に、BOXセットでまとめて購入した方が価格も安いので、お買い得にはなっています。最上のテイクで収録とのこと。分厚いブックレットも一見の価値あり。

2010/05/30

Natural Causes/Steve Tibbetts

1951 ECMレーベルの新譜がたまってしまったので、他にも聴きたいものがあるのですが、先にECMを聴いていきたいと思います。このスティーヴ・チベッツという人、ECMではステファン・ミクスと同じぐらい不思議な人で、マイペースで録音しては、ECMから作品を発表する、というパターンの人のようです。どちらもワールド色が混ざっていて、多重録音の多めなのも似たような感じ。今回もマンフレート・アイヒャーのプロデュースは入ってませんし、今になって1900番台の番号のついたアルバムが出るのも異色です。企画から長くかかってしまったのかな。相変わらずのギター中心のワールドも入った世界を垣間見せてくれますが、これもECMの世界なんですね。

 

Natural Causes/Steve Tibbetts(G, P, Kalimba, Bouzouki)(ECM 1951)(輸入盤) - Recorded 2008. Marc Anderson(Per, Steel Ds, Gongs) - 1. Sitavana 2. Padre-yaga 3. Attahasa 4. Chandogra 5. Sangchen Rolpa 6. Lakshmivana 7. Manikarnika 8. Ishvaravana 9. Gilezian 10. Kill-ki Drok 11. Kuladzokpa 12. Lament 13. Threnody

(10/05/30)全13曲がスティーヴ・チベットの作曲ないしは一部の曲(9曲目)で共作。幻想的で、どこのものとも言えないワールドの世界が広がっています。あえて言うなら、ギターや時にピアノなどが使用される西洋に、インドや中近東系の音が混ざり合って、それをECM風にしっとりと聴かせているという感じです。インプロヴィゼーションで演奏をしているのだろうと思いますが、いわゆるジャズ度はほとんどなく、それこそサウンドだけでいくならワールドに入ってしまうでしょう。でもECMにはこういう作品が多いので、こういうものだと思って聴けば、自然に聴けてしまうのが不思議なところ。多重録音も駆使しているようです。大いなる自然を感じながら、時が流れていくような、雄大でもあり繊細でもあるサウンドが目の前にあります。

2008/10/12

Alexander Knaifel/Blazhenstva

1957
10月もECM(New Seriesを含む)は新譜ラッシュです。まだ他にジャズの未聴盤は14枚あるのですが、ECMレーベルとCriss Crossレーベルは入荷次第、早めにアップしていこうかと思っています。他のジャズの方でも早く聴きたいアルバムはあるのですが、こればかりは成り行きまかせです(笑)。今回はこれぞ現代音楽という感じのアレクサンダー・クナイフェルのアルバム。レーベルの方向性としてはやはり現代音楽かな、と思わせるものはありますね。


Alexander Knaifel/Blazhenstva(ECM New Series 1957)(輸入盤) - Recorded March 2006. Ivan Monighetti(Cello, P, Cond), Tatiana Melentieva(Soprano), Piotr Migunov(B), State Hermitage Orchestra, Saulius Sondeckis(Cond), Lege Artis Choir

(08/10/12)Alexander Knaifelは20世紀生まれのロシアの現代音楽家。1曲目は’67年作曲’87年改定、2曲目は’96年作曲です。1曲目はチェロの曲。これぞ現代音楽というような無調、非メロディ系の演奏を連発したと思ったら、無音、小音の時間も中途に続き、実験音楽的要素が強いです。2曲目はオーケストラとコーラスもついての36分もの演奏。静寂な音世界から温度感が低いままに静かにゆったりと演奏が続いてゆきます。

2008/06/22

Rain On The Window/John Surman/Howard Moody

1986
オルガンが参加するというと、ジャズの場合はハモンドオルガンが普通なんでしょうけれど、ここの場合パイプオルガンとのデュオなのでびっくりします。ただ、ECMレーベルの場合、すでに過去、ヤン・ガルバレクがパイプオルガンとのデュオ作を出しているので、あまり驚かないかもしれませんが。いちおうジャズのジャンルには入れてますが、いわゆる通常のジャズ色はなしで、クラシック的な感触の方がむしろ強く感じる場面もあったりします。まあ、近年のECMレーベルはそういうジャズが増えていますけど。こういうサウンドの好き嫌いはけっこうあると思うので、よく内容を確かめてから、オーダーしてみてください。


Rain On The Window/John Surman(Bs, Ss, Bcl)/Howard Moody(Pipe Org)(ECM 1986)(輸入盤) - Recorded January 2006 - 1. Circum 1 2. Stained Glass 3. The Old Dutch 4. Dancing In The Loft 5. Step Lively! 6. Stone Ground 7. Tierce 8. Circum 2 9. Rain On The Window 10. Dark Reeds 11. O Waly Waly 12. A Spring Wedding 13. I'm Troubled In Mind 14. On The Go 15. Pax Vobiscum

(08/06/22)管楽器とパイプオルガンによるデュオの演奏。トラディショナルが2曲(11、13曲目)と2人の共作(4-5、10曲目)の他はそれぞれの作曲。フレーズはインプロヴィゼーションの比率が高いのでしょうが、いわゆるジャズ色はほとんどなく、荘厳なゆったりとしたクラシックの演奏を聴いているような場面もけっこう多いです。もともとジョン・サーマンはそういう暗めの叙情性のサックス(時にバス・クラリネット)の人ですから、フレーズがバップ要素がないです。自由に舞い飛んではいても、クラシックやフォーク的なフレーズのように聴こえます。5曲目のようにやや激しめの曲も。11、13曲目は他の曲と違って明るいホンワカしたサウンドでゆったりしていて心地よい。12曲目もタイトルからか明るめ。漂い感を聴けるサウンド。

Helena Tulve/Lijnen

1955
若手の女流現代音楽家の作品を紹介。非メロディ的な部分が多く、日本の雅楽のようなサウンドのうつろいというか、ゆったりした中に暗さを秘めて、聴く人の前に立ちはだかります。


Helena Tulve/Lijnen(ECM New Series 1955)(輸入盤) - Recorded November 1997, October 2001, April 2004, March, May and June 2006. NYYD Ensemble, Olari Elts(Cond), Arianna Savall(Voice), Stockholm Saxophone Quartet, Emmanuelle Ophele-Gaubert(Fl), Mihkel Peaske(Fl), Silesian String Quartet - 1. A Travers 2. Lijnen 3. Oo 4. Abysess 5. Cendres 6. Nec Ros, Nec Pluvia...

(08/06/21)’72年生まれでエストニア出身の女流現代音楽家の作品集。録音時期や編成がかなりまちまちなので、集めてマンフレート・アイヒャーがアルバムのプロデュースを行った感じです。温度感が低く、調性が不明瞭で、静かながらも地を這うようなサウンドが、ゆっくりと進んでいくような感じ。サウンドの色合いも濃い寒色系で、北国の暗さをあわせ持つような展開を示します。ゆったりとしつつも現代音楽の複雑さでせまる作品。

2008/03/03

Romaria/The Dowland Project/John Potter

1970
ダウランド・プロジェクトは、古楽の歌唱曲をメインに、ジョン・サーマンのサックスやリコーダーを絡ませるという手法で、昔「オフィチウム」が売れた時に、やはり合唱曲にヤン・ガルバレクのサックスを絡ませたものが売れたので、その延長線上にあるのでしょう。


Romaria/The Dowland Project/John Potter(Tenor)(ECM New Series 1970)(輸入盤) - Recorded January 2006. Milos Valent(Vln, Viola), John Surman(Ss, Bcl, Tenor Recorder, Bass Recorder), Stephan Stubbs(Baroque G, Vihuela) - 1. Got Schepfer Aller Dingen 2. Veris Dulcis 3. Pulcherrima Rosa 4. Ora Pro Nobris 5. La Lume 6. Dulce Solum 7. Der Oben Swebt 8. O Beata Infantia 9. O Rosa 10. Saudade 11. In Flagellis 12. Kyrie Jesus Autem Transiens 13. O Beata Infantia 14. Credo Laudate Dominum 15. Ein Gut Preambel 16. Sanctus Tu Solus Qui Facis 17. Ein Iberisch Postambel

(08/03/02)10曲目と17曲目はMilos Valent、John Surman、Stephan Stubbsのインプロヴィゼーションで、他の曲はトラディショナルだったり、12-17世紀の曲。ここでも、昔の雰囲気を保ちつつも、ジョン・サーマンが以前にはなかった色付けをして、皆で過去の歌に割と自然なアレンジを加えた歌唱の曲が多いです。15曲目はStubbsのソロ。やや薄暗い中世の香りが漂ってきますが、ゆったりと時間が進んでいき、癒される感じです。

2008/03/02

Songs From Spain And Argentina/Kim Kashkashian/Rovert Levin

1975
今のところ、ECM New Seriesが3枚手元にあります。また3月発売予定のものもあるのですが、これは届くのが4月に入ってからになりそうで、今回は1枚と2枚の組み合わせで紹介しようかな、と思います。今日紹介するアルバム、ECMの公式ホームページでジャケ写がトップページに出ているので、会社としては今イチオシなのでは、と思うのですが、国内盤は昨年11月に出ていたにもかかわらず、HMVでの輸入盤は何ヶ月も発売延期になって、やっと先月下旬に到着した次第です。英文のライナーは読んでませんけど、スペインやアルゼンチンの歌をこのデュオの演奏にアレンジしたものらしいです。はたして、元がクラシックだったのかフォークソングだったのかは判然としませんが、心地よい哀愁とメロディの分かりやすさで聴きやすいアルバムに仕上がっています。


Songs From Spain And Argentina/Kim Kashkashian(Viola)/Rovert Levin(P)(ECM New Series 1975)(輸入盤) - Recorded August 2006. - Manuel De Falla: 1. Asturiana Enrique Granados: 2. El Mirar De La Maja 3. El Majo Olividado 4. La Maja Dolorosa 5. El Majo Discreto Carlos Guastavino: 6. La Rosa Y El Sauce Alberto Ginastera: 7. Triste Xavier Montsalvatge: 8. Cancion De Cuna Para Dormir A Un Negrito 9. Chevere 10. Cuba Dentro De Un Piano 11. Punto De Habanera Manuel De Falla: Siete Canciones Populares Sepanolas: 12. El Pano Moruno 13. Sequidilla Murciana 14. Asturiana 15. Jota 16. Nana 17. Cancion 18. Polo Alberto Ginastera: 19. Triste Carlos Guastavino: 20. Se Equivoco La Paloma... 21. Abismo De Sed 22. Pampamapa 23. Bonita Rama De Sauce 24. La Rosa Y El Sauce Carlos Lopez Buchardo: 25. Prendiditos De La Mano 26. Oye Mi Llanto

(08/03/02)19世紀後半から20世紀にかけてのスペインとアルゼンチンの6人の作曲家の曲を演奏しています。地域がらかメロディから哀愁が漂ってくる曲もあって、何よりもこの時代にしては、メロディアスで分かりやすい演奏が魅力のヴィオラとピアノとのデュオの演奏です。2人でこの楽器のために書き換えたという記述や英語の歌詞と思われるものもあって、歌を編曲したものも。自然に心の中にしみこんでくるようなメロディです。

2008/03/01

Her First Dance/Misha Alperin

1995
ECMレーベル新譜聴き2日目。ミシャ・アルペリンは、以前はMishaではなくてMikhaelを名乗っていたのですが、ここのところ、Mishaになっています。チェロのAnja Lechnerは、ECM、ECM New Series両方で参加アルバムのある人。まあギンギンのジャズをやっているアルバムに参加しているわけではないので、クラシックの技法で表現できる演奏をしている人、と言うべきでしょうか。このアルバムも、ミシャ・アルペリンの作曲がほとんどだというだけで、感触的にはクラシックの香りが濃厚に漂っています。ある程度聴く人を選ぶアルバムだとは思いますけれど、寒色系ですがけっこういい感じで時が流れていくようです。


Her First Dance/Misha Alperin(P)(ECM 1995)(輸入盤) - Recorded July, 2006. Arkady Shikloper(French Horn, Flh), Anja Lechner(Cello) - 1. Vayan 2. Her First Dance 3. A New Day 4. April In February 5. Jump 6. Tiflis 7. Lonely In White 8. Frozen Tears 9. The Russian Song 10. Via Dolorosa

(08/03/01)9曲目のみArkady Shikloper(ホーンとチェロのデュオ)作で、他は全曲Misha Alperin作。ECMの中ではかなりクラシック寄りの感触をもつ曲、サウンドと特殊な楽器編成。硬質で透明感のある、静かな曲と、超絶的なテクニックを駆使した早いパッセージが時に続いていきます。1曲目の出だしは日本の琴を意識した可能性も。適度なアヴァンギャルド感がイケています。タイトル曲の2曲目は寒色系の、ホーンとのデュオの組み合わせで淡々と進んでいったり、時にゴリッとした感触も。ソロやホーンかチェロとのデュオの曲が多く、トリオでの曲はなし。それもクラシック的に曲が響いてくる要因になっているのでは。全体的には静かな場面が続くので、ジャズにこだわらず、情景的なサウンドが好きな人には好まれそうです。

2008/02/12

Elixir/Marilyn Mazur/Jan Garbarek

1962 ECMレーベル作品が、また新譜が出だしたので、その1日目。マリリン・マズールとヤン・ガルバレクのデュオとはなっていますが、マズールのソロの曲も多くて、やはり彼女のリーダー作という感じです。エキゾチックで静かな場面が多く、また各種パーカッションの音がうるさすぎず、しかもバラエティに富んでいてリアルなサウンドをいろいろ聴くことができます。ただ、内容的にはちょっとマニアックかな、という気はしてます。控えめな演奏ですけれど、リアルで豊かなパーカッションが心地よく響き、そこに時おりサックス、時にフルートが絡んでと、寒色系ながらのどかな光景ですが、その範囲では変化に富んでいます。

 

Elixir/Marilyn Mazur(Per, etc)/Jan Garbarek(Ts, Ss, Fl)(ECM 1962)(輸入盤) - Recorded June 2005. - 1. Clear 2. Pathway 3. Dunun Song 4. Joy Chant 5. Bell-Painting 6. Elixir 7. Orientales 8. Metal Dew 9. Mother Drum 10. Mountain Breath 11. Creature Walk 12. Spirit Of Air 13. Spirit Of Sun 14. Sheep Dream 15. Talking Wind 16. Totem Dance 17. The Silen In The Wall 18. River 19. On The Move 20. Winter Wish 21. Clear Recycle

(08/02/11)2人の共作が7曲(7、10、12-13、16、18、20曲目)で、他はマリリン・マズール作。共作はフリー・インプロヴィゼーションか。21曲を55分なので小品の連続。パーカッションも、マリンバ、ヴァイブラホンのメロディ楽器をはじめ打楽器もいろいろ使っています。そこに広がるサウンドは、ジャケットのように蒼く薄暗い世界の中での静かな語り合い、といった曲も多いようです。現像的なパーカッションの中を、たゆたうように漂っていくサックスのメロディ。そんな中でもパーカッションとかスチールドラムのような、パルスとノリの良いメロディでのサックスでの3-4、16曲目。またパーカッションのみの曲(タイトル曲の6曲目や、5、8-9、11、14-15、17、19曲目)もあります。基本は静かながらエキゾチックな雰囲気。

2007/11/25

Sideways/Jacob Young

1997 ECMレーベル新譜聴き1日目。ヤコブ・ヤングはECMでは2枚目のリーダー作。もっとジャズっぽいギターでも良いんではないかなとも思うのですが、何たってラルフ・タウナーを輩出したレーベルですから、そこは脱ジャズギターの脱4ビートでせまってきます。こういうサウンドも悪くはないなあ、と思いつつ、編成はピアノレスながら標準的なクインテットなのに、ECMっぽいサウンドになってしまうのは、やっぱりプロデューサーのマンフレート・アイヒャーの仕事だからなんでしょうね。ちょっと硬派な場面もありますがヒーリング系統にも近いサウンドを持っていて、聴いていて気分が落ち着きます。

 

Sideways/Jacob Young(G)(ECM 1997)(輸入盤) - Recorded May 2006. Mathias Eick(Tp), Vidar Johansen(Bcl, Ts), Mats Eilertsen(B), Jon Christensen(Ds) - 1. Sideways 2. Time Rebel 3. Slow Bo-Bo 4. Near South End 5. Out Of Night 6. Hanna's Lament 7. St. Ella 8. Maybe We Can 9. Wide Asleep 10. Gazing At Stars

(07/11/25)全曲Jacob Youngの作曲。アコースティック・ギターを多く使用。ギターがあまり前面に出ることなく、温度感が比較的低めで、たゆたうように進んでいく割とゆったりした曲が多い。変拍子の曲もあって、例えば1曲目のタイトル曲は8分の7拍子。あまりリズムがはっきりしないので、個々には分析していませんけれど、7曲目のテンポがない(ビートが自由な)曲も。ただ、その管楽器とギターの絡みで進んでいくテーマのメロディの流れは自然です。柔らかだけれどもフレーズは現代ギターの流れをくんでいる感じで、スムーズに自然なフレーズを出していきます。4ビートもないし伴奏も多いし、ジャズギターと言うにはジャズイディオムもほとんどないけれど、落ち着いていて、ナチュラルな雰囲気もけっこういいんではないかな。

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