Improvisations For Cello And Guitar/David Holland/Derek Bailey
ECMの未CD化盤聴き4日目。今日のアルバムは、なんて言っていいか分からないのですが、デレク・ベイリーのファンなら分かるでしょうけど、そうでない人にはアルバム1枚聴き通すのが大変なアルバムっていうことになるのかもしれません。いわゆる非イディオム系で、メロディがほとんど存在せずに、ただ音(しかも楽器本来の音は少ない)のみが出てくる、というものです。デイヴ・ホランドのこういう演奏は珍しいと思うのですけど、2人とも同化したようにベイリーの方に合わせている感じです。これはCD化されなかったのも分かるような気がします。私は割とこっち方面も好きなことは好きなんですけど。けっこう危険なアルバムかも。
Improvisations For Cello And Guitar/David Holland(Cello)/Derek Bailey(G)(ECM 1013)(ストリーミング配信) - Recorded January 1971. - 1. Improvised Piece III 2. Improvised Piece IV 3. Improvised Piece V
(19/09/22)全曲2人のフリー・インプロヴィゼーションのライヴ。チェロとギターによる演奏だけれども、完全な非イディオム系で、メロディが存在しません。鳥の声のような音、ミュートしたような弦の鳴り、時折聴こえる楽器本来の音が、交互にひたすら音のやり取りだけが続く、かなり聴く人を選ぶアルバム。そこにドラマがあるのかを見つけるよりは音自体として認識。そこを忍耐強く聴いていくと、新しい地平が開けるような感じ。デイヴ・ホランドの方が、デレク・ベイリーのいつもの演奏方法に合わせているのだけど、両者がうまく融合していて、果たしてどちらの音か、と考えながら聴くのも面白い(?)。静かなやり取りが続くので、これまたECMとしては方針が合っている。おそらくECMのジャズの中でもかなり難物だと思います。
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