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カテゴリー「澤野工房」の109件の記事

2022/04/08

Poetic Motion/Marc Copland

Marcpoetic マーク・コープランドはこの時期いろいろなレーベルからアルバムを出してますが、これはスケッチレーベルからのソロ・ピアノのアルバム。澤野工房で出してくれたので見つけやすかったです。このレーベルからはもう1枚あるようですが。どこのレーベルからでも彼の綾織系とでもいうのか、独特な和音を使いつつ、深淵の世界に引きこまれるようなピアノは健在です。しかもソロなので、それを十分に楽しめます。また、この時期は収録時間が60分前後のアルバムも多いですね。オリジナルばかりですけど、彼の音世界を好きな人にはたまらない1枚となるのではないでしょうか。なかなか味のある1枚になっています。

 

Poetic Motion/Marc Copland(P)(Sketch) - Recorded October 24 and 25, 2001. - 1. Second Sight 2. Blackboard 3. Not Going Gently 4. Nevertheless 5. Spartacus Love Theme 6. When We Met 7. Bittersweet Road 8. Dark Territory 9. Naima

ソロ・ピアノのアルバムで、全9曲中7曲が彼のオリジナル。やや寒色系の色調で、憂いをおびていて繊細、なおかつあまり甘口になっていません。ある程度盛り上がる部分はあっても決して爆発することなく、バランスのとれた演奏。ビル・エヴァンスの演奏で有名な5曲目の「スパルタカス~愛のテーマ」もかなり繊細ながら彼独特の間と色合いでゆったりと進んでいきます。9曲目の「ネイマ」も静かにしっとりと、これまたゆったりと歌い上げていきます。とは言うものの、聴いていて他のオリジナルと違和感はなく、はじめから終わりまで一貫したソロ・ピアノでの叙事詩を聴いているような感じも。万人向けではないかもしれませんが、こういう叙情的な世界があっても良いのでは。 絵画的な世界を見ることができます。(02年3月10日発売)

2021/07/03

澤野工房がストリーミングに進出

’10年頃までは澤野工房というレーベル(Atelier Sawano)自体を全部追っかけしていて、自分には思い出の多いレーベルです。その後数年間は気に入ったアルバムだけを買って、だんだん自分の中ではフェードアウトしてしまいましたが。数年前にECMがストリーミングに進出して、最近ではダウンロードやストリーミングをしてない気になるレーベルのひとつではありました。

その澤野工房が今徐々にストリーミングに進出しつつあります。一つの理由として、CDの売り上げが全体的にもレーベル的にも落ちてきた、ということもあるようで、そのあたり厳しさもうかがえます。でも何よりも、このレーベルのアルバムをストリーミングで聴けるようになることはうれしいことです。

とりあえずはTõnu Naissoo Trio、Francesca Tandoi Trio、Elmar Brass Trioからスタート、ということですが、今後どんどんネット上で聴けるミュージシャンが増えてくると思うので、それを待っています 。まだまだたくさんのミュージシャンやアルバムを抱えているレーベルなので、楽しみにしています。次はどのミュージシャンがお目見えするでしょうか。

2014/11/11

L'ineffable/ジャン・フィリップ・ヴィレ・トリオ

Jeanline
澤野工房から出たジャン・フィリップ・ヴィレ作品、また買ってしまいました。ピアニストに焦点を当てているこのレーベルで、ベーシストのリーダー作として彼のアルバムが、澤野工房本体含め何枚も出ているのは異色ですが、これは別レーベルですけど過去にAtelier Sawanoからも出たことがあるのは、耳当たりの良いアルバムが多い同レーベルにとっては異色のことだろうと思います。それだけプロデューサーが気に入っているんだろうと思うのですが。メインストリー譜から見るとこのとっつきの悪さ(私は好きなんですけど)、やっぱりフランスの現代ジャズだなあ、と思います。ただ、曲によりメロディとそれを取り巻くサウンドのセンス、他ではなかなかマネできないのでは、と思わせます。


L'ineffable/ジャン・フィリップ・ヴィレ(B)・トリオ(Melisse)(澤野工房)
L'ineffable/Jean-Philippe Viret(B)(Melisse 666015) - Recorded 2014. Edouard Ferlet(P), Fabrice Moreau(Ds) - 1. Tous Contraints 2. Valance 3. Equivoque 4. Depart Imminent 5. May Be I'homme 6. Je Suis Un Jeune Homme 7. L'araignee 8. Echo 9. Laps

Edouard Ferletとの共作が9曲目、ジャン・フィリップ・ヴィレの作曲は3曲(1、4-5曲目)、フェレ作は4曲(3、6-8曲目)、ドラマー作が2曲目。全曲オリジナル。やや激しいながらも淡色系のメロディの展開が心に突き刺さる1曲目、出だしだけ内省的なベース・ソロが前面に出る鋭さのある2曲目、極めて繊細な進み方で進んでいくバラードの3曲目、アルコ奏法を駆使し、現代音楽的、または急速調の映画音楽的にも聴こえる4曲目、しっとりと静かに進んでいく明るめのバラードの5曲目、少しかわいらしくも鋭い、静かで内向的な語り合いの6曲目、アヴァンギャルドなテーマを据え、緩急自在に進んでいく現代的な7曲目、情緒的でほの暗い哀愁漂うメロディが印象的な8曲目、トリオの演奏でカチッとしながらリズミカルに進む9曲目。(14年10月24日発売)

2014/08/04

More Than Fisherman/ジョエル・レンメル・トリオ

Joelmore
これだけ暑いと、いろいろな事情でブログ更新が遅れている他に、暑くて何もする気が起きないというのが加わりますが(笑)、まあ、言い訳かな。ただ、文章を書くのにCD1枚1時間前後を聴かなければならないわけで、やはり快適な環境の方がいいかもです。このアルバム、澤野工房で発売しながらAtelier Sawanoレーベルはないので、ちょっと変わっている作品が多いのと、彼の1枚目を昨年聴いて割と良かったので、買ってみました。静かな場面も目立つけど、少し硬派な部分も見え隠れする、なかなか将来が楽しみなピアニストです。ただ、現代ジャズでは入り組んだ作曲は当たり前の域にあるので、もう一つ飛びぬけた何かが欲しいかな、とも思うのですが...。


More Than Fisherman/ジョエル・レンメル(P)・トリオ(PMM006)(澤野工房)
More Than Fisherman/Joel Remmel(P) Trio(PMM-006 Pan Marks Music) - Recorded January 2014. Heikko-Joseph Remmel(B), Aleksandra Kremenerski(Ds, Per, Glockenspiel) - 1. Imeline Nouandja 2. Still Alive 3. More Than Fisherman 4. Maast Lahti 5. Jaanuari Vihm 6. Correction 7. Lullaby 8. Seitsme Maa Ja Mere Taga 9. A Cat With A Short Tale

エストニア出身のピアニスト、Joel-Rasmus Remmelの澤野工房からの2作目。2-6、8-9曲目が彼の作曲で、他もメンバーの作曲。ソロでクラシカルにはじまってから、8ビートのアップテンポに乗ってメロディアスに進んでいく1曲目。変拍子的にほの暗くゆったりとした感じの緊張感もある2曲目、幻想的ながら目まぐるしい展開になっているタイトル曲の3曲目、構成が複雑ながらピアノが切れ込むように入っていくのがカッコ良い4曲目、静かに内省的に、しかも時に鋭くせまっていく5曲目、ヴォイスも聴こえる静かで温度感の低いサウンドの6曲目、しっとり感と今っぽい多少のメカニカルさを交えたバラードの7曲目、8分の7拍子の叙情感と盛り上がりで表現している8曲目、8分の6拍子の明るめのメロディで盛り上がりもある9曲目。(14年6月27日発売)

2013/11/29

Vaguement Godard/ステファン・オリヴァ ピアノ・ソロ

Stephanvague
澤野工房の全部買いをやめて3年以上が経過しましたけど、Atelier Sawano以外は、マニアックなものが多いので、本店の直販以外のものはなるべく買うようにしています。このIllusionsのものも、ステファン・オリヴァのピアノ・ソロ作品は澤野で出るのは3作目かな? 通常の澤野盤と違って、聴く人を選ぶとは思いますけど、こういう硬質なピアノ、ある意味ECMと似たような面もあって、そっち方面が好きな人にはいいんじゃないかな、と思います。発売直後なのに澤野の直販はもう品切れだったのですが、大手通販では在庫がありだったので、助かりました。惜しいのは私にこのあたりの映画の知識がほとんどないことかな。あるともっと面白く聴けたかも。


Vaguement Godard/ステファン・オリヴァ(P) ピアノ・ソロ(ILL313006)(澤野工房)
Vaguement Godard/Stephan Oliva(P) Piano Solo(Illusions Ill313006) - Recorded February 22, 2013. - 1. Vivre Sa Vie 2. Partir En Vitesse - La Mort Bleue 3. Sortir D'un Mauvais Reve - Ferdinand 4. A Bout De Souffle 5. Portrait D'anna Karina - Chanson D'angena - Bande A Part - Angela, Strasbourg Saint-Denis 6. Blues Chez Le Bougnat 7. Valse Triste 8. The Sea - XII 9. Ouverture/Camille 10. Elle Hesite! 11. La Torture C'est Monotone Et Triste - Agnus Dei 12. Sauve Qui Peut (La Vie) 13. Est-Ce Que Vous M'aimez?

ゴダールの映画曲集。2曲目前半、3曲目前半、10曲目、11曲目前半がステファン・オリヴァ作曲。ミッシェル・ルグラン作(1、5-6曲目)、マーシャル・ソラ―ル作(4曲目)、ケティル・ビヨルンスタ作(8曲目)など、有名どころを含めいろいろな作曲家の作品が入っていますが、おおむね思索的で内省的、静かなピアノが多いです。時にある程度の盛り上がりをすることがありますが、あまり素直ではない雰囲気。まさに現代のフランスのジャズ・ピアニストという感じで、狭義のジャズ的なノリはなくて、淡々と進んで聴かせるようなサウンド。ライナーによれば、ヌーヴェルヴァーグ期の作品が多いとのことで、今回の録音にもその雰囲気が醸し出されているような気はします。硬質で静かな場面の多いピアノは聴く人を選ぶ気はします。(13年11月22日発売)

2013/09/12

Threeo/パオロ・ディ・サバティーノ・トリオ

Paolothreeo
さすがに3年ほど前から澤野でローテーションで録音していく新譜まではつきあわなくなったけれども、それでも今回のような、なかなかいい再発盤を出してくれることもあり、いちおう毎月チェックはしています。これは’99年録音でマイナーレーベルから出てすぐ廃盤になってしまったもので、メンバーからすると、かなり聴きたい演奏です。何たってジョン・パティトゥッチのベースにオラシオ・エルナンデスのドラムスですし。ドラマーの性格からして、スタンダードなどもラテン(サンバ)で演奏してしまうのはある程度予測できたにしても、けっこうゴキゲンに聴けました。澤野から出て入手が容易になったので、聴けるチャンスが増えましたですし。


Threeo/パオロ・ディ・サバティーノ(P)・トリオ(澤野工房)
Threeo/Paolo Di Sabatino(P)(Atelier Sawano AS134) - Recorded November 1999. Horacio "El Negro" Hernandez(Ds), John Patitucci(B) - 1. F.S. Blues 2. Coco's Way 3. Meeting Of Memories 4. Just In Time 5. Hallucinations 6. Negrito 7. A Weaver Of Dreams 8. Sotto Laneve 9. The Old Country 10. That's All

’99年録音の澤野工房からの再発盤。パオロ・ディ・サバティーノ作は全5曲(1-3、6、8曲目)で、他はスタンダードやジャズメン・オリジナル。アコースティックもエレクトリック・ベースもあります。ブルースとは言いながら、素直ではない入り組んだフレーズの1曲目、エレキベースの高音域から入っていくノリの良いサンバの2曲目、ちょっと静かな哀愁が何とも言えない3曲目、スタンダードをラテンで料理していて明るい感じの4曲目、バド・パウエル作をちょっと洗練された雰囲気で演奏する5曲目、ややしっとり系で少し明るいボッサの6曲目、ややアップテンポの4ビートで勝負する7曲目、8分の6拍子でややメランコリックな展開をする8曲目、しっとり感と哀愁のあるやや静かな9曲目、やはり軽妙なラテンタッチでせまる10曲目。(13年8月23日発売)

2013/05/23

Eternal/マナブ・オオイシ・トリオ

Oishieternal
澤野工房の4月新譜です。またもや発売後1ヶ月してから聴きました。今ドドッとCDが届いて、手元に20枚ほどあります。今月末にかけてあと5枚は届くので、1-3ヵ月遅れでの新譜聴きもやむを得ないかな、と思ってます。このアルバムでの大石学、澤野氏の解説では前作はメロディ重視、この作品はインタープレイ重視と書いてありましたが、このアルバムでもメロディ志向は割と強いんではないかと思ってます。普段ECMとかの硬派なインタープレイを聴いている身としてはそう感じます。日本人ならではのメロディがまた味わいがあっていい感じ。このアルバムに関してはヨーロッパ色よりは日本をより強く感じました。


Eternal/マナブ・オオイシ(P, Pianica, Glockenspiel)・トリオ(AS131)(澤野工房)
Eternal/Manabu Ohishi(P) Trio(Atelier Sawano AS131) - Recorded February 3-5, 2012. Jean-Philippe Viret(B), Simon Goubert(Ds) - 1. Ku 2. The Way You Look Tonight 3. Someday My Prince Will Come (Duo) 4. E.S. 5. W.S. 6. Winter Waltz 7. Etetrnal (Duo) 8. I Fall In Love Too Easily 9. Hinata

前作と同じ日付の録音。2-3、8曲目がスタンダードの他は大石学の作曲。余りテイクという感じはないです。スタンダードは、2曲目はスイングする4ビートのサウンドですが、オリジナルはヨーロッパ的な非4ビート系。その中でも、やはり日本人だなあ、と思わせるメロディの8ビート系の1曲目はなかなかいい感じ。大人しめだけどジャジーな雰囲気はある3曲目、哀愁漂うメロディとラテンのリズムがいい感じの4曲目、やや抽象的でもメロディへの志向は感じる温度感の低めな5曲目、メランコリックな文字通り冬のワルツの6曲目、しっとりとしたメロディと時にピアニカ(ピアノとの多重録音)が心地良いタイトル曲の7曲目、そしてここでもしっとりとくるスタンダードの8曲目、ラスト9曲目はソロだけど日本的でもあり味わいのある多重録音。 (13年4月26日発売)

2013/05/08

Lumekristall/ジョエル・レンメル・トリオ

Joellume
澤野工房のアルバムを1月半遅れで聴くことになりました。Atelier Sawanoがローテーション化している今、その他のレーベルの発売は新鮮なピアニスト(が多い)を聴けるチャンスもあるので、なるべくそちらの方は買うようにしています。今日のジョエル・レンメルは、北欧系ピアニストで、フリー・インプロヴィゼーションを学んだりしていたそうですが、ここではけっこうきれいな感じでまとめつつも、そっち方面の経歴が見え隠れするような曲もあったりと、まあ、面白かったです。北欧系は聴いてみるまでどういうタイプか分からないのですが、澤野で出すのなら、安心感は割とありますね、


Lumekristall/ジョエル・レンメル(P)・トリオ(澤野工房)
Lumekristall/Joel-Rasmus Remmel(P) Trio(PMM003 Paw Marks Music) - Recorded July 2011. Heikko-Joseph Remmel(B), Aleksandra Kremenetski(Ds), Jana Abzalon(Vo on 10) - 1. Viis Tiiru Umber Enda 2. Humble Mustang 3. Tuhjus 4. Lumekristall 5. Vaikse Aja Ilu 6. Ma Kiitlen Ukspainis Neist Verisist Haavust 7. Oodatud Ootamatus 8. Yet I Don't Know 9. 11am 10. Anna Hinge Avarust

10曲中6曲(1、4-5、7-9曲目)がJoel-Rasmus Remmel作曲、2-3、6曲目が他のメンバーの作曲。Joelはエストニア出身で、非4ビート系の美しい、ゆったりしたメロディの曲もあるけど、割とテンポがあって変拍子の曲も。フリーのややスローでおどろおどろしい3曲目の出だしの部分も、後半はメランコリックに。タイトル曲の4曲目はその明るさとキラキラするアルペジオが印象的で、徐々に中盤盛り上がります。フリージャズも学んだ経歴あり。他の曲も、メロディがきれいで北欧的なピアノトリオという感じで好感触の演奏が多いです。スマートながら割と硬派なフレーズの7曲目、盛り上がって5拍子基調が浮かびあがる8曲目、変拍子の攻撃的な感じとゆったり感、急速4ビートとがある9曲目、北欧的バラードヴォーカルの10曲目。(13年3月22日発売)

2013/03/04

Flower Clouds/ナオコ・サカタ・トリオ

Sakataflower
澤野工房も、全部買いをしなくなってから数年経ちますが、おなじみのミュージシャンのローテーション録音以外は目をつけていて、今日のアルバムもその1枚。実はこのアルバム、当初1月に発売予定だったのですけど、出荷間際になってプレスのミスが分かり、出荷日を遅らせてでも再プレスをしたそうでした。そういうところは素晴らしい決断だと思います。坂田尚子のピアノ、サウンドは少し違いますが、ECMのアルバムに近いような感触もあって、ヨーロピアンな雰囲気と、日本的な感性が混ざったようなサウンドが好きです。たぶん、澤野工房から出ていなければ、気がつかなかったろう、良い出会いとなって2枚目を購入しました。ただ、少し聴く人を選ぶかな。


Flower Clouds/ナオコ・サカタ(P)・トリオ(澤野工房)
Flower Clouds/Naoko Sakata(P) Trio(Atelier Sawano AS129) - Recorded June 25 and 26, 2012. Anton Blomgren(B), Johan Birgenius(Ds) - 1. If I Could See You 2. Mane 3. Snow Covered The Machine Field 4. □ 5. Monte Carlo 6. ∞ 7. Presence 8. △ 9. Bucharest 10. Below 11. ○ 12. Grasanklingen

12曲目がAnton Blomgren作、5、9-10曲目がJohan Birgenius作、4、6、8、11曲目の記号のタイトルはおそらく3人のフリー・インプロヴィゼーション、他の4曲(1-3、7曲目)が坂田尚子の作曲。12曲で47分なので非常に短い曲を含めて、そんなに長い曲はありません。相変わらずヨーロピアンなピアノ・トリオという感じの、非4ビート系の温度感の少し低めなサウンドを聴かせてくれます。1曲目はビート感のある変拍子の曲で、ピアノのメロディも訴えかけるような、哀愁もある曲、対して2曲目は他のパートに対して、コード的なものを合わせずにメロディ無機的な印象を与えますが、しっとり感はあります。フリー・インプロヴィゼーションの曲を含め、まとまりとフリーの自由さの間を行ったり来たりしている浮遊感がまた何ともいい。(13年2月15日発売)

2012/12/15

Supplement D'Ame/ジャン・フィリップ・ヴィレ

Jeansupple_2
澤野工房での発売だけとレーベルは違う。発売日直後に入手したものの、内容を確かめもせずに今まで放置してました。ピアノトリオだと思っていたからです。ところが、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、ベースの変則弦楽四重奏団の編成ということが分かり、今になってあわてて聴きました。ただ、ジャズというジャンルでとらえると、過去にもJMTレーベルで似たような編成のCDがあったりしましたが、ジャズファンとしてはけっこう聴く人を選ぶアルバムになろうかと思います。そこを覚悟の上聴いて下さい、と言っても、もう発売から1ヵ月半以上経過しているんですが(笑)。個人的にはこういうアルバム、好きですねえ。


Supplement D'Ame/ジャン・フィリップ・ヴィレ(B)(澤野工房)
Supplement D'Ame/Jean-Philippe Viret(B)(Melisse MEL666012) - Recorded July 31, 2011. Sebastien Surel(Vln), Daviv Gaillard(Viola), Eric-Maria Couturier(Celo) - 1. Esthetique Ou Pathetique? 2. Les Barricades Mysterieuses 3. Coalescence 4. Justice 5. Pierre Daura 6. Le Reve Usupre 7. Sablier

全曲ジャン=フィリップ・ヴィレの作曲。Atelier Sawanoではないレーベル。変則弦楽四重奏団の、ジャズとしては異色な編のとマニアックなサウンドなのが異色。ある場面ではクラシックととなり合わせにあるような雰囲気。それでも楽器を叩いたりする場面もあり、エスニックなメロディもあったりする1曲目、ベースがある意味出だしのメロディで主役の、牧歌的な味わいのある2曲目、少し追い立てられるようなリズムと淡色系のハーモニーで現代音楽のような3曲目、ゆったりとしつつ調整があいまいな後に、哀愁のメロディが現れる4曲目、現れては消えるサウンドが覚めていて美しさもある5曲目、クラシック的かと思うと、ジャズ的なメロディやリズムも少し出てきて飽きない6曲目、哀愁メロディでやや活発なサウンドになっている7曲目。(12年10月26日発売)

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