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カテゴリー「上半期・年間ベスト」の37件の記事

2021/11/28

2021年の私的ジャズベスト3

Charlestone_20211125220901 Daveanother_20211125220801 2671_20211125220701 たぶん今までで一番風変わりな、毎年恒例の年間ベスト3です。昨年12月から今年11月までで選んでます。今年は上半期にいいのがあって迷い(ECMとかは1年を通して最後まで迷いました)、そして日本人のアルバムもいいのがあって迷い(上半期で次点で3枚選んでます)、なかなか決まらなかったのですが、結局上半期で選んだ2枚と、マーク・ジョンソン作のベース・ソロアルバムにしました。パット・メセニーの作曲家に専念したアルバムとか、上原ひろみの弦楽四重奏団とのアルバムなども気になっていたのですが、3枚となるとどうしても最大公約数的にはなってしまいます。しかも、ジャズの好みは十人十色で、ベスト3をやっても、あまり他の人と重なるところがないのが面白い。私も今回次点を含めて4ビートはほぼないし、今年は特殊だと思います。ベース関係が2枚になってしまったのは、自分がエレキ・ベースを趣味程度ですが弾くことと関係あるのかもしれません。つまらん、とか言われそう。なお、この5枚は偶然にも、Amazon Music HDのストリーミングで、全てハイレゾ(96k/24)で聴けます。

 

Tone Poem/Charles Lloyd(Ts, Afl) & The Marvels(Blue Note)(輸入盤) - Released 2021. Bill Frisell(G), Greg Leisz(Steel G), Reuben Rogers(B), Eric Harland(Ds) - 1. Peace 2. Ramblin' 3. Anthem 4. Dismal Swamp 5. Tone Poem 6. Monk's Mood 7. My Amor (Live) 8. Lady Gabor 9. Prayer

(21/03/30)チャールス・ロイド作は4-5、9曲目で、オーネット・コールマン作が1-2曲目、レナード・コーエン作が3曲目、セロニアス・モンク作が6曲目、ガボール・サボ作が8曲目など。収録時間は70分。Marvels名義では3作目なので、けっこう力を入れているグループ。やはりビル・フリゼールとGreg Leiszが全体に及ぼすサウンドの効果は大きく、彼らの名義にしてもおかしくないような影響力を持ってます。特に3曲目など。今回はカヴァー曲は多めですが、1-2、6曲目なども、彼らのオリジナルのような調子で演奏してます。4曲目のアルト・フルートもなかなか雰囲気がいい。タイトル曲の5曲目は出だしに自由なスペースがあって、本編はメロディアスな雰囲気。ロック的なビートに乗る8曲目はややアグレッシヴな感じ。

 

Another Land/Dave Holland(B), Kevin Eubanks(G) & Obed Calvaire(Ds)(Edition Records)(輸入盤) - Recorded September 11, 2019. - 1. Grave Walker 2. Another Land 3. Gentle Warrior 4. 20 20 5. Quiet Fire 6. Mashup 7. Passing Time 8. The Village 9. Bring It Back Home

(21/06/11)2、5、7、9曲目がデイヴ・ホランド作曲、1、4、6、8曲目がケヴィン・ユーバンクス作曲、3曲目がObed Calvaire作曲。収録時間は67分。ホランドは一部エレクトリック・ベース(1、6、8曲目)とアコースティック・ベースを使い分けて、ファンク的な曲が入っています。ギター・トリオというシンプルな編成でこれだけの時間聴かせるのはなかなか大変なのに、また録音でのエレキベースは最近ほとんどなかっただけに、やはりホランドは年齢の割になかなかトンガっているなあと。静かな曲もありますが、なかなか渋くて雰囲気が出ています。時間が長めなので、それぞれの演奏の間の空き方(同じフレーズの繰り返しとか)にも味が出ていることが分かります。熟練の2人と若手のドラマーとの渋いコラボレーションですね。

 

Overpass/Marc Johnson(B)(ECM 2671)(輸入盤) - Recorded January and February 2018. - 1. Freedom Jazz Dance 2. Nardis 3. Samurai Fly 4. Love Theme From Spartacus 5. Life Of Pai 6. And Strike Each Tuneful String 7. Yin And Yang 8. Whorled Whirled World

(21/08/28)1曲目がエディ・ハリス作、2曲目がマイルス・デイヴィス作、4曲目が映画音楽の他は、マーク・ジョンソンの作曲ないしは即興演奏。収録時間は43分で、アコースティック・ベースのソロになっています。プロデュースはマーク・ジョンソンとイリアーヌ・エライアス。1曲目はベースパートを奏でつつのそこにメロディのアドリブをはさんでいるので、ノリがあって退屈させない演奏になってます。他の曲でもその攻め方は実践しているようで。3曲目は音からすると多重録音のようですが。さすがやり手のベテラン・ベーシストという雰囲気の曲が続き、ECMにしては少し賑やかかな、という感じも、おそらく持ち込み音源だからなのかも。それでいて、ベース・ソロでの間というか、自然発生的にできてくる空間を大切にしています。

 

Ueharasilver_20211125221901 Patroadto_20211125221901 (次点2枚)
シルヴァー・ライニング・スイート/上原ひろみ(P) ザ・ピアノ・クインテット(Telarc)
Road To The Sun/Pat Metheny(Comp, 42 String G on 11)(Modern Recordings)

実は創りこみとかサウンドの点では、この次点の2作の方が圧倒的に高いのだけど、もっと気軽に聴けてしみこむものを、というのは年齢に関連するかもしれないなあ、と思ってみたりもします。

 

(追記11月30日)偶然ですが私のベスト3のうち2枚が1位と9位で、下記Webに掲載されてます。最近のアメリカの人気度かしら。

https://www.jazzwise.com/features/article/the-20-best-jazz-albums-of-2021

2021/07/01

2021年上半期私的ジャズベスト3

2688_20210701141801 Charlestone_20210701141901 Daveanother_20210701141901 昨年12月から今年6月までの7か月での変則的な私的ジャズベスト3になります。この期間も少し買うCDを絞っていたし、偏りもけっこうあるため、あまり参考にはならないかもしれませんけど、もう習慣になってしまっているので、あえて書いてみます。上位3つは特に順位はつけていません。次点で2枚ほど日本のCDがあるのですが、まだ迷うところがあり、今回はその記述はなしです。

 

Human/Shai Maestro(P)(ECM 2688)(輸入盤) - Recorded February 2020. Jorge Roeder(B), Ofri Nehemya(Ds), Philip Dizack(Tp) - 1. Time 2. Mystery And Illusions 3. Human 4. GG 5. The Thief's Garden 6. Hank And Charlie 7. Compassion 8. Prayer 9. They Went To War 10. In A Sentimental Mood 11. Ima (For Talma Maestro)

(21/01/30)10曲目のみデューク・エリントンらの作曲(リズミカルでかなり独特なアレンジ)で、他は全てシャイ・マエストロの作曲。収録時間は56分。叙情的でもあり、フリー色が近いとも言え、その中で彼の内面世界を表している感じ。タイトル曲の3曲目はその最たるものか。イスラエル色はほとんどなく(5曲目、9曲目は少しあるかも)、洗練された、そして微妙なニュアンスの上に立ったECM的な演奏。メロディは明るい色を出しているところもあり、哀愁もあり。時に情念的な盛り上がりがあり、2曲目の後半、5曲目の後半、8曲目はその強いメロディを出しながら盛り上がっていきます。穏やかな上に不思議なスケールのトランペットを聴ける4曲目、有名な2人に捧げられたバラードの6曲目、神秘的な雰囲気もある11曲目。

 

Tone Poem/Charles Lloyd(Ts, Afl) & The Marvels(Blue Note)(輸入盤) - Released 2021. Bill Frisell(G), Greg Leisz(Steel G), Reuben Rogers(B), Eric Harland(Ds) - 1. Peace 2. Ramblin' 3. Anthem 4. Dismal Swamp 5. Tone Poem 6. Monk's Mood 7. My Amor (Live) 8. Lady Gabor 9. Prayer

(21/03/30)チャールス・ロイド作は4-5、9曲目で、オーネット・コールマン作が1-2曲目、レナード・コーエン作が3曲目、セロニアス・モンク作が6曲目、ガボール・サボ作が8曲目など。収録時間は70分。Marvels名義では3作目なので、けっこう力を入れているグループ。やはりビル・フリゼールとGreg Leiszが全体に及ぼすサウンドの効果は大きく、彼らの名義にしてもおかしくないような影響力を持ってます。特に3曲目など。今回はカヴァー曲は多めですが、1-2、6曲目なども、彼らのオリジナルのような調子で演奏してます。4曲目のアルト・フルートもなかなか雰囲気がいい。タイトル曲の5曲目は出だしに自由なスペースがあって、本編はメロディアスな雰囲気。ロック的なビートに乗る8曲目はややアグレッシヴな感じ。

 

Another Land/Dave Holland(B), Kevin Eubanks(G) & Obed Calvaire(Ds)(Edition Records)(輸入盤) - Recorded September 11, 2019. - 1. Grave Walker 2. Another Land 3. Gentle Warrior 4. 20 20 5. Quiet Fire 6. Mashup 7. Passing Time 8. The Village 9. Bring It Back Home

(21/06/11)2、5、7、9曲目がデイヴ・ホランド作曲、1、4、6、8曲目がケヴィン・ユーバンクス作曲、3曲目がObed Calvaire作曲。収録時間は67分。ホランドは一部エレクトリック・ベース(1、6、8曲目)とアコースティック・ベースを使い分けて、ファンク的な曲が入っています。ギター・トリオというシンプルな編成でこれだけの時間聴かせるのはなかなか大変なのに、また録音でのエレキベースは最近ほとんどなかっただけに、やはりホランドは年齢の割になかなかトンガっているなあと。静かな曲もありますが、なかなか渋くて雰囲気が出ています。時間が長めなので、それぞれの演奏の間の空き方(同じフレーズの繰り返しとか)にも味が出ていることが分かります。熟練の2人と若手のドラマーとの渋いコラボレーションですね。

 

Fujiimoonon_20211126112201 Toyamaletter_20211126112301 Izutuanother_20211126112301 (7月3日追記)国内のアルバムで迷っているのがあると書きましたが、絞り切れないので、3枚リストアップだけしておきます。

ムーン・オン・ザ・レイク/藤井郷子(P)東京トリオ(Libra Records)
レターズ/外山安樹子(P)トリオ(Autumn Leaves Records)
Another Answer/井筒香奈江(Vo)(Jellyfish LB)

2021/02/04

(過去記事)1999年の私的ジャズベスト3

Cassatravel Smappies2 Jasonhuman なぜか’00年と’01年は投稿をしていなかったようなのですが、’99年のはありました。それを転載させていただきます。まあ、けっこう昔のことなので、また忙しさに紛れてこういうところはありますね。はっきり自分で特集的にやっていこうと思ったのは、’06年の頃だったかと推測されますので。もっとホームページ初期から(’97年くらい)こういうことをやっても面白かったかなあ、なんてことを今になって思います。

 

1.「トラヴェリング・マイルス」/カサンドラ・ウイルソン(Vo)(Blue Note)

 

2.「スマッピーズ2」(Victor)

 

3.「ヒューマン・モーション」/ジェイソン・モラン(P)(Blue Note)

 

1、ヴォーカルもの。聴いて、一発ぶん殴られたぐらいにガツン、ときてしまったアルバム。そのアクの強さはただ者ではないが、ジャズの地平も広がった。ギターのマーヴィン・スーゥエルにも注目。

 

2、インストルメンタルによるSMAP集。アメリカの有名なミュージシャンが、これでもかと参加しまくる物量作戦に脱帽。私の今年のフュージョンのベストでもあります。マイケル・ブレッカー、ケニー・ギャレット、ビル・エヴァンス、グローヴァー・ワシントン・Jr、フィル・ウッズ、アルトゥーロ・サンドバル、オマー・ハキム、ウィル・リー、ハイラム・ブロック、スティーヴ・ガッド、マンハッタン・トランスファー、アンソニー・ジャクソン、エディ・ゴメス、その他もろもろが参加。とても書ききれません。

 

3、ブラッド・メルドーとどちらにしようか迷いましたが、だいぶ前に彼をイチ押しのピアニストと明言してしまったので、今回のイチ押しピアニストは新人に軍配をあげます。非常に個性が強いピアニストで、グレッグ・オズビーのバンドに参加しています。

2021/02/03

(過去記事)2002年私的ジャズベスト3

1800 Branfordfoot Dennisout 今年のアルバムで良かったものを拾い上げたら10枚ぐらいあったので、
  ベスト3に絞り込むのは難しいのですが、いちおうこんな感じです。

 

  (ピアノ・トリオ部門)
 1.オールウェイズ・レット・ミー・ゴー~ライヴ・イン・トーキョー/キース・ジャレット(P)・トリオ(ECM)
東京でのライヴで、素晴らしい即興演奏集の2枚組。フリーを毛嫌いする事なかれ。

 

(ジャズ部門)
2.フットステップス/ブランフォード・マルサリス(Sax)(Marsalis Music)
ソニー・ロリンズの「自由組曲」(2-5曲目で、これはピアノレス・トリオでの演奏)とジョン・コルトレーンの「至上の愛」(6-9曲目、これがクライマックス)という大作を両方ともフル・ヴァージョンでカヴァーしているところが目玉。正攻法で、ここまでよくやったという感じ。

 

(ハード・フュージョン部門)
3.アウトブレイク/デニス・チェンバース(Ds)(Victor)
ゴキゲンで出演ミュージシャンの豪華なファンクアルバム。参加メンバーのオリジナルが中心で、そこにジェームス・ブラウンの曲などがはさみこまれています。ベーシストの違いによるグルーヴ感の違いも面白いですが、カギはデニス・チェンバースの ヘヴィーなドラムスで、ドラム・ソロがあまりない割には圧倒的な存在感。

2021/02/02

(過去記事)2003年私的ジャズベスト3

1864 Michelbn Watanabemobop 実は’04年5月30日より前の記事(これから3回続く)は私のブログやホームページにはなく、先日So-netのホームページから移転されたばかりの「ドラさんのジャズ・コーナー」というところに投稿したものです。転載させていただきます。通常ならその時期のブログの日付にすべきでしょうが、ブログの始まりは’04年なので、さかのぼれず、とりあえずはここに。そしてこの時期のCDはゴチャゴチャに置いてあるためになかなか探せず、ジャケ写もあったら紹介ということで、すいません。また、ブログも年数が経ってきたので、新たに「上半期・年間ベスト」というカテゴリーを作りました。

 

910です。
 私の今年のベスト3を以下ご連絡します。時間の関係で、自分のHPからのコピペです。

 

(コンボ部門)

*エクステンデッド・プレイ~ライヴ・アット・バードランド/デイヴ・ホランド (B)・クインテット(ECM)

ロビン・ユーバンクス(Tb、Cowbell)、クリス・ポッター(Ss、Ts)、スティーヴ・ ネルソン(Vib、Marimba)、 ビリー・キルソン(Ds)とのクインテット。ライヴの2枚組。2、9曲目を除けばデイヴ・ホランドのオリジナル。以前のアルバムで既出の曲が7曲ありますが、曲の長さが10-20分と、 スタジオ録音のものよりだいぶ演奏時間が長く、ライヴならではの展開やそれぞれのソロを楽しめます。時にスゴい場面あり。楽器の編成から、ややまろやかなサウンドを想像しますが、そのエッセンスはけっこうトンガっていて、ジャズという土俵の中で現代的な音を発しています。変拍子やキメが随所にちりばめられているはずなのだけども、そういう分析的な聴き方をしなくても、非常に長時間の演奏にもかかわらず、飽きさせず聴かせてくれます。初出の5曲目はテーマが絡みつつ中間色的に盛り上がる曲、6曲目は渋めの滑らかな テーマを持ちこれまた盛り上がる17分台の曲。

 

(ピアノ・トリオ部門)

*ミシェル・カミロ(P)・ライヴ・アット・ブルーノート(Telarc)

チャールス・フローレス(B)、オラシオ・”エル・ネグロ”・エルナンデス(Ds)とのトリオによるライヴ。CD2枚組。ベースとドラムスはキューバ人で、ここではベースがアコースティックなのが特徴。ドラムスもスゴい。大半がオリジナルで、4、7、12、15曲目のような静かなバラードもありますが、けっこうノレる曲が多い です。再演曲は3、8(後半)-10、12、14、18曲目。14曲目「ホワイ・ノット」の再演がうれしい。5曲目の「テキーラ」はストレートに見せかけて8分の7拍子と変則的。とにかく彼らのラテン・ジャズをノッて楽しんでしまった方が得なのですが、サウンドは楽しいながらも現代的で複雑な部分も。6曲目のように鋭く切れ込んでくる曲もあります。8曲目の「ブルー・ボッサ」はソロ・ピアノで迫力。16曲目はテーマでキメが多し。17曲目もけっこうズッシリときます。18曲目はラ ストにふさわしい12分台の盛り上がる曲。

 

(ハード・フュージョン部門)

*Mo'Bop/渡辺香津美(G)(ewe)

リチャード・ボナ(B)、オラシオ・”エルネグロ”・エルナンデス(Ds)とのトリオ。全10曲中7曲が渡辺香津美のオリジナル。キメは決まりまくるし、抑え気味のところも、爆発的な全開のところもけっこう楽しめます。そして随所に印象的なメロディが。ほんのりとした国際色が独特なサウンドに仕上がっています。タイトル曲の1曲目はミディアムテンポのゆったりと構えたファンクですが、実はここが導入部 で、
 ここだけでもけっこう満腹感が味わえます。2-3曲目は変幻自在なトリオが魅力。音数もかなり多いです。4曲目はしっとり系で、5曲目はエキゾチック。6曲目には何とジョン・コルトレーンの「ネイマ」を、ファンクで料理しています。メランコリックなメロディでワルツの7曲目、ノリが良くてロック的な8曲目、明るくはじまってハードに展開する9曲目、硬派だけれどもドラマチックなメロディでせまってくる10曲目。

 

(次点) 
*テイク・イット・フロム・ザ・トップ/ボブ・ジェームス(P)(Tappan Zee)
ジェームス・ジナス(B)、ビリー・キルソン(Ds)とのトリオ。ボブ・ジェームスも正統派ジャズができることを証明した1枚。

なぜか、上記4枚でドラマーがビリー・キルソン、オラシオ・”エルネグロ”・エル ナンデス2枚ずつになってしまったのが、面白いところです。

2020/11/29

2020年の私的ジャズベスト3

Patfromthis_20201126153201 2679_20201126153201 2700_20201126153201 とりあえず11月分までのCDを聴き終わり、ベスト3を発表する時になりました。いつもそうかもしれませんが、今年はかなりベタなベスト3になってしまいました。有名なミュージシャンを集めればだいたいこれになってしまうという。あとはAmazon Music HDでいずれもハイレゾで配信されていることも、配信で何度も聴き返す要因にもなっていて、今年はその基準も入っています。これが10枚選べれば個性的な選択もできるのですけど、今年はわずか60枚しか買ってないので(厳選はしてますが欲しいものも少なかったでした)、それもなかなか無理かと。特にキース・ジャレットが’18年より演奏できなくなっていたニュースはびっくりしましたけど、そこにこのアルバムが。好みは分かれるでしょうが、私はこういうサウンド、けっこう好きです。3つの順番は特にありません。

今年は7月でホームページのアルバムコメントの手直し作業が終わったし、12月のうちにはECMブログも追いついて毎日更新ではなくなるため、私自身転換点に差し掛かっていると思います。

 

From This Place/Pat Metheny(G, Key)(Nonesuch)(輸入盤) - Released 2020. Gwilym Simcock(P), Linda May Han Oh(B, Voice), Antonio Sanchez(Ds) with Meshell Ndegeocello(Vo), Gregoire Maret(Harmonica), Luis Conte(Per) and The Hollywood Studio Symphony, Joel McNeely(Cond) - 1. America Undefined 2. Wide And Far 3. Your Are 4. Same River 5. Pathmaker 6. The Past In Us 7. Everything Explained 8. From This Place 9. Sixty-Six Bonus Track: 11. Love May Take A While

(20/02/25)全曲パット・メセニーの作曲で、ジャズやフュージョンというよりも、76分間、ボーナストラックを含めた壮大なメセニーの叙事詩と言わざるを得ないようなアルバムに仕上がっています。個々のパートのソロを聴けるところも所々にあるけれど、もうこれは一気に聴きとおすためにあるような内容。年齢を経て、ある程度枯れてきたという感じもあるけど、その熟練性が作曲、演奏面の両方に現れています。確かにスゴい曲であり、演奏内容も素晴らしいのだけど、それだけにこのアルバムの完成度はただものではない、と思います。場面によってはオーケストラを入れたり、ゲストを招いたりしているけど、常に、穏やかさを見せつつも前進して今ある姿を見せてくれた、という感じです。もちろんギターを楽しむ聴き方もあり。

 

Swallow Tales/John Scofield(G)/Bill Stewart(Ds)/Steve Swallow(B)(ECM 2679)(輸入盤) - Recorded March 2019. - 1. She Was Young 2. Falling Grace 3. Portsmouth Figurations 4. Awful Coffee 5. Eiderdown 6. Hullo Bolinas 7. Away 8. In F 9. Radio

(20/06/07)ジョン・スコフィールド初のECMでのリーダー作で、スティーヴ・スワロウの曲集。おなじみのメロディから少し地味な曲まで取り揃えてあって、演奏を楽しめます。収録時間は53分。持ち込み音源のようで、やや静かな感じの部分もありながら、4ビートの曲も多く、ECMにしては自由でマイペースなジャズっぽいサウンドで魅了します。彼をはじめて知った時は若かったけどもう大ベテランで、落ち着きながらも例のジョン・スコ節でギターを演奏しています。メンバーもいいし、この独特なギターを聴けるだけでも聴く価値はあるのでは。それにしても期待を裏切らないさすがのギター・トリオ。持ち込み音源ながらマンフレート・アイヒャーが出す許可を出したとは、彼もずいぶん丸くなったものです。それにしても曲がいいですね。

 

Budapest Concert/Keith Jarrett(P)(ECM 2700/01)(輸入盤) - Recorded July 3, 2016. - 1. Part I 2. Part II 3. Part III 4. Part IV 5. Part V 6. Part VI 7. Part VII 8. Part VIII 9. Part IX 10. Part V 11. Part XI 12. Part XII - Blues 13. It's A Lonesome Old Town 14. Answer Me, My Love

(20/11/15)CD2枚組。収録時間は92分。ハンガリーのプダペストでのライヴ。例によって即興演奏ですが、アンコールと思われる13-14曲目は既成曲。1曲目からいきなりアグレッシヴで無調的な激しいピアノではじまり、ここでの演奏がただものではない入り方です。彼のバルトークへの敬愛のためでしょうか。その後緊張を強いる場面ばかりではなく、いつものように素直な曲もあったり、バラード調もあったりしますが、基本的に他の場面よりは現代音楽的な表現が多めで緊張感高めではないかと思います。なかなか完成度の高い演奏で、ある意味これが基準になる、と書いてあるものもあったりします。ただ、だんだん高度になっていくので、聴く人を選ぶライヴになったかもしれません。ここからさらに高みに行くはずが。

2020/06/29

私的2020年上半期ジャズベスト3

Patfromthis_20200625163101 2679_20200625163101 2655_20200625163201 2019年12月から20年6月までの私的ベスト3を考えるにあたって、この期間では実は新譜や旧譜のアルバムをJ-POP(2枚)や6月中にギリギリ届いたアルバム(これは後半にまわす)を含めて何と27枚しか買ってないことに気が付きました。ここのところで一番少ない枚数です。当然のことながら選択肢は狭まりますし、果たしてこれでベスト3をやっていいものかどうか、今回は迷います。せめて40-50枚は聴いておきたいですよね。コロナの影響で入手出来てないCDもありますし。で、結局選んだのが、次点を含めギタリストのリーダー作ばかりになってしまいましたが、これはこれでまあ、お許しを願える選択なのではないかなあと思います。ジャズのど真ん中、っていう感じではないですが、元々私の好みはこっち方面だった、ということも含めて考えていただければ。

 

From This Place/Pat Metheny(G, Key)(Nonesuch)(輸入盤) - Released 2020. Gwilym Simcock(P), Linda May Han Oh(B, Voice), Antonio Sanchez(Ds) with Meshell Ndegeocello(Vo), Gregoire Maret(Harmonica), Luis Conte(Per) and The Hollywood Studio Symphony, Joel McNeely(Cond) - 1. America Undefined 2. Wide And Far 3. Your Are 4. Same River 5. Pathmaker 6. The Past In Us 7. Everything Explained 8. From This Place 9. Sixty-Six Bonus Track: 11. Love May Take A While

(20/02/25)全曲パット・メセニーの作曲で、ジャズやフュージョンというよりも、76分間、ボーナストラックを含めた壮大なメセニーの叙事詩と言わざるを得ないようなアルバムに仕上がっています。個々のパートのソロを聴けるところも所々にあるけれど、もうこれは一気に聴きとおすためにあるような内容。年齢を経て、ある程度枯れてきたという感じもあるけど、その熟練性が作曲、演奏面の両方に現れています。確かにスゴい曲であり、演奏内容も素晴らしいのだけど、それだけにこのアルバムの完成度はただものではない、と思います。場面によってはオーケストラを入れたり、ゲストを招いたりしているけど、常に、穏やかさを見せつつも前進して今ある姿を見せてくれた、という感じです。もちろんギターを楽しむ聴き方もあり。

 

Swallow Tales/John Scofield(G)/Bill Stewart(Ds)/Steve Swallow(B)(ECM 2679)(輸入盤) - Recorded March 2019. - 1. She Was Young 2. Falling Grace 3. Portsmouth Figurations 4. Awful Coffee 5. Eiderdown 6. Hullo Bolinas 7. Away 8. In F 9. Radio

(20/06/07)ジョン・スコフィールド初のECMでのリーダー作で、スティーヴ・スワロウの曲集。おなじみのメロディから少し地味な曲まで取り揃えてあって、演奏を楽しめます。収録時間は53分。持ち込み音源のようで、やや静かな感じの部分もありながら、4ビートの曲も多く、ECMにしては自由でマイペースなジャズっぽいサウンドで魅了します。彼をはじめて知った時は若かったけどもう大ベテランで、落ち着きながらも例のジョン・スコ節でギターを演奏しています。メンバーもいいし、この独特なギターを聴けるだけでも聴く価値はあるのでは。それにしても期待を裏切らないさすがのギター・トリオ。持ち込み音源ながらマンフレート・アイヒャーが出す許可を出したとは、彼もずいぶん丸くなったものです。それにしても曲がいいですね。

 

Angular Blues/Wolfgang Muthspiel(G)/Scott Colley(B)/Brian Blade(Ds)(ECM 2655)(輸入盤) - Recorded August 2018. - 1. Wondering 2. Angular Blues 3. Huttengriffe 4. Camino 5. Ride 6. Everything I Love 7. Kanon 6/8 8. Solo Kanon 5/4 9. I'll Remember April

(20/04/14)6、9曲目がスタンダードの他は、全曲Wolfgang Muthspiel作曲。東京でのスタジオ録音。アコースティックとエレクトリック・ギターを使い分けたギター・トリオは、やはりECMらしさを失うことなく比較的淡々と進んでいきます。地味なように聴こえるけど哀愁を少し含んだメロディアスな1曲目、ブルース進行のようだけど、うまくそれっぽくなく解体しているタイトル曲の2曲目、しっとり感のあるゆったりしたバラードの3曲目、エレキで繊細に、早いフレーズも交えて歌い上げる4曲目、アップテンポで4ビート気味になりゴキゲンな5曲目、4ビートで進むおなじみの6曲目、メカニカルなテーマと、そこに続くアドリブが印象的な7曲目、クラシック的なギターの多重録音でのソロの8曲目、少し変わっていてもメロディは分かる9曲目。

 

(次点)エンジェルズ・アラウンド/カート・ローゼンウィンケル(G)・トリオ(Heartcore)

2019/12/01

私的2019年ジャズCDベスト3

Chickliveak_20191124103401 Ueharaspect_20191124103301 Davegoodhope_20191124103301 いよいよ2019年の私的ベスト3の発表の時期が来ました。11月いっぱいまで1年間聴いたアルバムの中から。新譜の購入枚数が、今年はちょっと時期をずらして昨年12月から今年11月までで合計100枚(国内盤27枚、ECM37枚、それ以外の輸入盤36枚)。ストリーミングの導入もあってか少し減りました。そんな中でのベスト3なので、けっこう偏っているかも。そして特別賞として、ECMの未CD化作のストリーミング配信が実現して、ECM本編で3枚を残して(合計29枚)聴けるようになったので、このシリーズを。時代は確実に変わっていますね。下記の3枚は順不同です。あくまでも個人的なベスト3ということで、よろしくお願いします。私が上原ひろみを多く選ぶのは既定路線だし(だって良いんだもん)、デイヴ・ホランドは皆に広く受け入れられるかは疑問だし。次点のEthan IversonのECM盤はECMでもこういう普通のジャズのアルバムが出るのか(過去にないわけではないですが)という、驚きもありの選定です。

 

LIVE/チック・コリア(P)・アコースティック・バンド(Stretch)
Live/Chick Corea(P) Akoustic Band(STretch) - Recorded January 13, 2018. John Patitucci(B), Dave Weckl(Ds), Gale Moran Corea(Vo on 13) - 1. Morning Sprite 2. Japanese Waltz 3. That Old Feeling 4. In A Sentimental Mood 5. Rumba Flamenco 6. Summer Night 7. Humpty Dumpty(Set 1) 8. On Green Dolphin Street 9. Eternal CHild 10. You And The Night And The Music 11. Monk's Mood 12. Humpty Dumpty (Set 2) 13. You're Everything

ライヴでCD2枚組。68分+66分と長尺。チック・コリア作は1-2、5、7、9、12-13曲目で、他はスタンダードやジャズメン・オリジナル。このメンバーでは20年ぶりのアルバムということで、やはりこのトリオは素晴らしい演奏をするなあと、改めて実感。チックのカチッとした知的なピアノが好みの上に、オリジナルでもスタンダードでも安定したトリオの演奏。2曲目は意外にも日本的ではないけれど、このトリオらしくて面白い。5曲目の複雑なアレンジについていけるのは、やはり彼らだからかと。オリジナルとスタンダードのバランスも良くて、過去の再演曲も多くて長尺なライヴになってるけれども、聴いていて時間の過ぎるのがあっという間です。それぞれが別々に歩んできた20年間を上乗せした、素晴らしい演奏を聴けます。(19年5月22日発売)

 

Spectrum/上原ひろみ(P)(Telarc)
Spectrum/Hiromi Uehara(P)(Telarc) - Recorded February 2-22, 2019. - [CD1] 1. Kaleidoscope 2. Whiteout 3. Yellow Wurlitzer Blues 4. Spectrum 5. Blackbird 6. Mr. C.C. 7. Once In A Blue Moon 8. Rhapsody In Various Shades Of Blue 9. Sepia Effect [CD 2 Bonus Disc] 1. BQE 2. Sicillian Blue 3. Choux A La Creme 4. Pachelbel's Canon 5. Show City, Show Girl 7. Daytime In Las Vegas 8. The Gambler 9. Place To Be

5曲目はビートルズの曲、7曲目はジョージ・ガーシュインの曲を変奏曲風(クレジットに他作曲者名が書いてあるけどこの曲に含まれている)に、他は全曲上原ひろみの作曲。ソロ・ピアノのアルバム。[CD1]は73分収録。1曲目がタイトルの通り、その景色に幻惑されるような、それでいてはっきりとした輪郭を持っているピアノにひきこまれます。フレーズも速く、これぞ彼女の世界という感じ。しかし、2曲目はしっとりとしたバラードで、それでいて独特な彼女の感性を持っていてなかなか素晴らしいです。メカニカルだったりトリッキーだったりした表現は今でも出てきますが、超絶技巧とともに円熟の境地を垣間見せてます。その響きからか音色からか、どの曲も表現が異なっていて(ストライド奏法の場面も)、聴いていて心地良い。(19年9月18日発売)

 

Good Hope/Dave Holland(B), Zakir Hussain(Per), Chris Potter(Ss, Ts)(Edition Records)(輸入盤) - Recorded September 21 and 22, 2018. - 1. Ziandi 2. J Bhai 3. Lucky Seven 4. Suvarna 5. Island Feeling 6. Bedoun Trail 7. Good Hope 8. Mazad

(19/11/09)1、5、7曲目がクリス・ポッター作曲、2、4曲目がザキール・フセイン作曲、3、6、8曲目がデイヴ・ホランド作曲。シンプルな編成ですが、変拍子等、それから個々のテクニックなど、やっていることがあまり激しい曲がない(音数が多めの曲は多い)代わりにけっこうスゴく、何気なく聴いていると聞き逃してしまうような繊細な部分もあります。変拍子は特に、3人とも得意とする内容だけにさりげなく高度に合わせてしまうところがミソ。打楽器がタブラを主体とするフセインだけですが、やはり3人が3人ともテクニックあるなあ、と思わせる内容です。特にフセインのソロが超人的だし、聴いていると麻薬的なリズムです。そして時に表れるユニゾンや対位法的なフレーズもなかなか(2、8曲目など)。でも淡々としています。

 

(特別賞)
ECMの未CD化作のストリーミング配信(計29枚)(CDではないですが)

(次点)
エッセンス/ミシェル・カミロ(P、Bandleader)(Sony Music)
アコースティック・ウェザー・リポート2/クリヤ・マコト(P)、納浩一(B)、則竹裕之(Ds)(Sony Music)
Common Practice/Ethan Iverson(P) Quartet/Tom Harrell(Tp)(ECM 2643)(輸入盤)

2019/06/30

私的2019年上半期ジャズベスト3

Chickliveak_20190629214001 Michelessence_20190629214001 Onishixii ’19年も半分が過ぎ去ろうとしています。今現在未聴のアルバムが手元にないので、私的ベスト3を上げてみますけど、あくまでも個人的に好きだったアルバムということで。期間は’18年12月から’19年6月までに聴いた分。今年は絞り込むのにけっこう苦労しました。特にチック・コリアは「トリロジー2」も出しているので、これをどちらかにするのも悩みます。でも、最後はいつものエイヤッ、で決めてしまうので、あまりお気になさらずに。今年上半期はジャズばかり、それでなぜか3枚は国内盤のものでした。しかもピアニストのアルバムばかり。まあ、偶然ですけれども。

 

LIVE/チック・コリア(P)・アコースティック・バンド(Stretch)
Live/Chick Corea(P) Akoustic Band(STretch) - Recorded January 13, 2018. John Patitucci(B), Dave Weckl(Ds), Gale Moran Corea(Vo on 13) - 1. Morning Sprite 2. Japanese Waltz 3. That Old Feeling 4. In A Sentimental Mood 5. Rumba Flamenco 6. Summer Night 7. Humpty Dumpty(Set 1) 8. On Green Dolphin Street 9. Eternal CHild 10. You And The Night And The Music 11. Monk's Mood 12. Humpty Dumpty (Set 2) 13. You're Everything

ライヴでCD2枚組。68分+66分と長尺。チック・コリア作は1-2、5、7、9、12-13曲目で、他はスタンダードやジャズメン・オリジナル。このメンバーでは20年ぶりのアルバムということで、やはりこのトリオは素晴らしい演奏をするなあと、改めて実感。チックのカチッとした知的なピアノが好みの上に、オリジナルでもスタンダードでも安定したトリオの演奏。2曲目は意外にも日本的ではないけれど、このトリオらしくて面白い。5曲目の複雑なアレンジについていけるのは、やはり彼らだからかと。オリジナルとスタンダードのバランスも良くて、過去の再演曲も多くて長尺なライヴになってるけれども、聴いていて時間の過ぎるのがあっという間です。それぞれが別々に歩んできた20年間を上乗せした、素晴らしい演奏を聴けます。(19年5月22日発売)

 

エッセンス/ミシェル・カミロ(P、Bandleader)(Sony Music)
Essence/Michel Camilo(P, Bandleader)(Sony Music) - Recorded July 23-26, 2018. Ricky Rodriguez(B), Cliff Almond(Ds), Eliel Lazo(Per, Vo), Antonio Hart(As, Fl), Sharel Cassity(As, Cl), Ralph Bowen(Ts, Fl), Adam Kolker)Ts, Cl), Frank Basile(Bs, Bcl), Michael Phillip Mosman(Tp, Flh), Raul Agras(Tp, Flh), John Walsh(Tp, Flh), Diego Urcola(Tp, Flh), Kali Rodriguez-Pena(Tp, Flh), Michael Dease(Tb), Steve Davis(Tb), Jason K|Jackson(Tb), David Taylor(Btb) - 1. And Sammy Walked In 2. Mongo's Blues Intro 3. Mongo's Blues 4. Liquid Crystal 5. Mano A Mano 6. Just Like You 7. Yes 8. Piece Of Cake 9. On Fire 10. Repercussions 11. Hello & Goodbye 12. Mongo's Blues Chant [Bonun Track]

全曲ミシェル・カミロの作曲で、編曲はマイケル・モスマン。過去の曲(トリオでやった曲など)の再演曲も多く、そのビッグ・バンド・アレンジがなかなかいい。彼の個性とバックのメンバーから、ラテン色が強いですけど、それが逆に強い個性を持たせます。パーカッションも大活躍で、いい味を出しています。1曲目は割と普通のバンド編成でカッコいいホーンアレンジを聴かせてくれますけど、フルートやクラリネットを前面に出した曲もあって、やっぱりこのアレンジのスリリングさは彼の音楽にピッタリ来ていると思います。3曲目はモンゴ・サンタマリアに捧げられている曲だと思うけど、ホーン・アレンジが特徴的でなかなか渋い。カミロ色が強くなるアレンジはなかなかのもの。66分間、彼の世界を楽しませてくれ、時にぶっ飛びます。(19年4月24日発売)

 

XII/大西順子(P、Key)セクステット(Somethin' Cool)
XII/Junko Onishi(P, Key)Sextet(Somethin' Cool) - Recorded August 29 and 30, 2018. Akihiro Yoshimoto(Ts, Fl), Miki Hirose(Tp, Flh), Yuzo Kataoka(Tb), Yosuke Inoue(B), Shinnosuke Takahashi(Ds) - 1. One Lap Beyond 2. Falling Rocks 3. Apple Of My Eye 4. Dr. Pu! Poon 5. Baby I'm Yours 6. July 7. Teenager 8. Dark Chime 9. Head Towards The Light 10. Cura De Gatos 11. Unity 1 12. Remembering Spring

大西順子作が3、7曲目、全員の曲が11曲目、広瀬未来作が1、6、12曲目、吉本章紘作が2、8曲目、井上陽介作が4-5曲目、片岡雄三作が10曲目、高橋信之介作が9曲目と全員がまんべんなく曲を提供。曲の感じも3管の良さを生かしながら、サウンド的には新しめ。響き的には懐かしい部分もありますが、拍子とかハーモニーを聴いていると、けっこうな難曲なのでは、とも思わせます。ゴリゴリと、時にラテンやボッサ的に、時にスマートなバラードで、ロックビート的な曲もあったりと。カッコいい今のジャズの演奏が12曲60分ほど続きます。ジャズにしては曲を短めに凝縮した感じがスタジオ録音としてはいいかも。2曲目のようにフェンダーローズなどのエレキピアノを使っている曲も多め。とにかく表現の幅が広いです。(18年12月5日発売)

 

(次点)
Lines In The Sand/Antonio Sanchez(Ds, Voice, Add Key) & Migration(CAM Jazz)(輸入盤)
Trion/Johnathan Blake(Ds)(Giant Step Arts)(輸入盤)

2018/11/23

私的2018年ジャズベスト3

2592 Johncombo Izutu2018 昨年12月から今年11月までに聴いたアルバムの私的なベスト3をあげる時期になってしまいましたが、今年は11月に入ってくる新譜があと1-2枚なので、フライングで出してしまいます。例年12月頭に出すのですが、今年はその時期にライヴをやるので慌ただしいということもあります。今年も迷うのもあったけど、割と短時間でエイヤっと決めてしまいました。順位は特になく、ピアノ・トリオ、ギター、ヴォーカルもの(ジャズというよりはオーディオの方で人気)と3種類です。あくまでも個人的にあげるので、ちょっとクセはあると思いますが。

 

Live/Marcin Wasilewski(P) Trio(ECM 2592)(輸入盤) - Recorded August 2016. Slawomir Kurkiewicz(B), Michal Miskiewicz(Ds) - 1. Spark Of Life/Sudovian Dance 2. Message In A Bottle 3. Three Reflections 4. Night Train To You 5. Austin 6. Actual Proof

(18/09/26)2曲目がスティング作、6曲目がハービー・ハンコック作で、他はMarcin Wasilewskiの作曲。4曲目を除き「Spark of Life」(ECM 2400)と曲目がカブっているライヴというのも、ECMとしてはアルバムの出し方が珍しい。ただ、それだけに内容がけっこう素晴らしく、本人もライヴ録音をされていたとは意識していなかったようです(通販の情報より)。ライヴということで、かなりエネルギー感も違うので、これは、ぜひ「Spark of Life」と聴き比べてみたいところ。ライヴの方が盛り上がりの場面がなかなかスゴい。こういう出し方は最近のECMではなかなかできないことです。もちろん叙情的な場面もいい。前作もちょうど2400番だったところを見ると、ECMでもポーランドでも重要なトリオの位置付けなのでは。インパクトがあります。

 

Combo 66/John Scofield(G)(Verve)(輸入盤) - Recorded April 9 and 10, 2018. Gerald Clayton(P, Org), Vicente Archer(B), Bill Stewart(Ds) - 1. Can't Dance 2. Combo Theme 3. Icons At The Fair 4. Willa Jean 5. Uncle Suthern 6. Dang Swing 7. New Walzto 8. I'm Sleeping In 9. King Of Belgium

(18/10/12)全曲ジョン・スコフィールドの作曲。メンバーがいいし、渋い味わいがあります。8ビートと4ビートを行ったり来たりする曲が多めなのも特徴か。キメのある8ビートの、ジャズというよりいなたいロックを聴いている感じで途中が4ビート的にもなる1曲目、これがテーマ曲でしょうけど、この野暮ったさがまたいい2曲目、ちょっとアップテンポで渋く4ビートでせまる3曲目、ワルツというか6拍子というか、という感じの4曲目、3拍子のおっとりとしたサウンドが懐かしいような5曲目、アップテンポの4ビートでウネウネとスウィングして見せる6曲目、これもロック的な6拍子に聴こえる、ノリの良い7曲目、マイペースながらしっとりとしたバラードを奏であげていく8曲目、4ビートなのか8ビートなのか相変わらず彼流の演奏の9曲目。

 

Laidback 2018/井筒香奈江(Vo) レイドバック(Jellyfishlb) - Recorded November 14 and 15, 2017. 藤澤由二(P)、小川浩史(B)、Guest: 中川昌三(Fl)、大久保貴之(Per) - 1. Songbird 2. Little Wing 3. サクセス 4. 美人薄命 5. 雨の鼓動 6. アネモネ 7. 部屋に吹く風 8. Light My Fire 9. You Are So Beautiful

グループでの10年ぶりのアルバム。今回は作詞井筒香奈江、作曲藤澤由二が4-6曲目にあり、初のアルバムでのオリジナルではないかと思います。また、今までのグループの2枚は洋楽だけだったのが、今回は和洋オリジナル混合になっているのも、そこが特色か。グループとしても別物のアルバムに仕上がっています。何よりも、けっこう音数を減らして、静かに淡々と歌う場面もあって、聴いて胸を締め付けられるような音使いが目立ち、井筒個人名義のアルバムのサウンドも引っ張っているような感じ。ジャズかと言うと、J-POP(ニューミュージック?)に近いものがありますが、3曲目は4ビートであり、またスタンダードも9曲目にあったりして、ジャズとしても多少は考えられるのでは。音楽としてはけっこう素晴らしい。(18年5月16日発売)

 

Toyamatoward 次点で、これをベスト3に入れるかどうか迷ったのですが、最後まで残ったアルバムがありました。これが入ってもおかしくない感じですね。

「Toward The 11th/外山安樹子(P)トリオ」(Rice Records)です。これもなかなかいいです。
Toward The 11th/Akiko Toyama(P) Trio(Rice Records) - Released 2018. Muneyuki Sekiguchi(B), Masaki Akiba(Ds) - [CD1] 1. It Would Be Opened To You 2. Hidden Currents 3. Mystic Cathedral 4. Sky Above Dazzling Ocean (SADO) 5. Dear Old Stockholm 6. Harutooshi (春遠し) 7. The Time Begins To Walk 8. Speak Low 9. Song Without Words 10. Toward The 11th [CD2] 1. Springlake 2. Nostalgia 3. Frame In Frame 4. 誰もいなくならない 5. A Night In Tunigia 6. Under The Lilac Tree - Tres Tlick 7. May Journey 8. You Don't Know What Love Is 9. Ballad Of The Sad Young Men 10. Bessi Samba

CD1の5、8曲目、CD2の5、8-9曲目以外は外山安樹子の作曲。CD1枚目が新録音のスタジオ録音で、CD2枚目がオリジナルは過去のアルバムで録音した再演していて、ライヴ収録です。CD1枚目の新録音に関しては、相変わらず元気な曲もバラードも、美メロの曲が目立つなあという印象。やはりメロディの人だよなあ、どこか澄んでいてロマンチックでもあり聴いていてサウンドがスーッと入ってくる感じ。変拍子の曲もあります。ライヴ収録の曲も、当時の演奏はこうだったと思い出しながら聴くと、当時アルバム制作をしてから今までの時間を経て、ある曲は雰囲気も似ていたり、サウンドが変わっていたり。今、まさに熟成がされていて、いい曲ばかりです。6曲目はメドレーでソロ・ピアノ。スタンダードなども独特でいい感じ。(18年9月16日発売)

 

それと、今年の特別賞として、今年1月から12月まで毎月CDを出し続けている藤井郷子さんの一連の作品12種類。フリーのジャンルなので聴く人を選ぶと思いますけど、さすがに毎月CDを出されるとは驚きでした。しかもライヴで世界中をまわりながらなので、大変だったと思います。12月分はまだ出てませんけど、発売はもう決定されているようです。

 

(追記12月23日)11月で締め切りしないで、12月5日発売の「トリロジー2/チック・コリア(P)・トリオ」(Universal)まで入れたら、もしかしたらベスト3の変動があったかもしれません。

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