Twitter

無料ブログはココログ

カテゴリー「音楽」の1000件の記事

2020/07/08

The Soft Land Of Make Believe(Frank Minion In Bethlehem)/Frank Minion

Franksoftland ビル・エヴァンスの参加作の25日目。クレジットには’69年の1月録音とありましたが、ライナーの方で’60年1月とあったので、そちらの方が時期的にも正しいのでしょう。ベツレヘムでのフランク・ミニオンのアルバムですが、録音年月の分からない曲も多く、出演メンバーの分からない曲がカップリングの後半の方にあったりとミステリアスなアルバムではあるけれど、内容的には男性ヴォーカルのアルバムとして気軽に楽しめるものではないかと思います。私は個人的にはあまり得意ではないので、このアルバムはたった3曲に出ているエヴァンス目当てだったのだと思いますけれども。そんなに長くなくても存在感のあるソロをとっています。

 

The Soft Land Of Make Believe(Frank Minion In Bethlehem)/Frank Minion(Vo)(Bethlehem) - (10-12曲目)Recorded January 1960. Bill Evans(P), Paul Chambers(B), Jimmy Cob(Ds), (1-9曲目)Tommy Flanagan(P), Roland Alexander(Ts, Fl), George Tucker(B), Danny Richmond(Ds) - 1. Introduction To Black Opium Street/The Soft Land Of Make Believe 2. Knowbody Knows 3. Autobiography Of a Musician 4. Bongo Blues 5. Oddsville, U.S.A. 6. Things Ain't Like They Used To Went 7. Salaam My Child 8. Laughing Boy 9. Later 10. Framenco Sketches 11. Round Midnight 12. So What 13. Watermelon 14. You I Love -The Forward Sound- 15. Take The "A" Train 16. But Not For Me 17. I've Done My Share 18. Night In Tunigia 19. Night And Day 20. Doodlin' 21. Who Stole The Mambo 22. Lady Bird 23. Holy Mackerel

フランク・ミニオンはクラブ・シンガーとのことで、曲の間にナレーションが入ったり、そういう意味ではトータル的に聴かせる歌手なのかなと思わせます。10-12曲目がビル・エヴァンス、ポール・チェンバース、ジミー・コブのトリオ参加ですが、曲が「フラメンコ・スケッチ(実はオール・ブルース)」「ラウンド・ミッドナイト」「ソー・ホワット」(しかもヴォーカル入り)とおもしろい内容。当時としては挑戦的な内容だったのでは、と思います。エヴァンスがここでは短いながらソロをとっていて、それが聴きもの。9曲目までも組曲のような感じになっています。他の曲もさすがのバック・メンバーで、なかなかの人選と思われますが、やはりメインはヴォーカルということで、露出度という点では、少し弱いか。15曲目以降別アルバムのカップリング。

2020/07/07

You And Lee/Lee Konitz

Leeyouand ビル・エヴァンスの参加作の24日目。今日は再びリー・コニッツのアルバムです。ジミー・ジュフリーのアレンジだし、けっこうマニアックなアルバムかなという記憶があったのですが、久しぶりに聴き直してみるとスタンダードやジャズメン・オリジナル集だし、割と普通のジャズでかなり聴きやすかったです。ヴァーヴでこのジャケットとくれば、やっぱりそうなるかな、と記憶の修正につとめました。収録時間は短めなのと、ピアノやギターは大きめの管楽器の編成に埋もれがちにはなるけど、アルバムトータルとしてはけっこういいんじゃないかと思いました。それにしても豪華なメンバーですね。イメージは違ったけど久しぶりに聴いてよかったと思った1枚。

 

You And Lee/Lee Konitz(As)(Verve) - Recorded October 29, 1959 (October 30, 1959) Ernie Royal(Tp), Marky Markowitz(Tp), Phil Sankel(Tp), Eddie Bart(Tb), Bill Byers(Tb), Bill Evans(P on 1-2, 4, 8), Sonny Dallas(B), Roy Haynes(Ds), Jimmy Giuffre(Arr), Jim Hall(G on 3, 5-7) - 1. Ev'rything I've Got (Belongs To You) 2. You Don't Know What Love 3. You're Driving Me Crazy 4. I Did't Know About You 5. You're Clear Out Of This World 6. The More I See You 7. You Are Too Beautiful 8. I'm Getting Sentimental Over You

スタンダードとジャズメン・オリジナル集。収録時間は33分と短め。ビル・エヴァンスは1-2、4、8曲目に参加。他の曲はジム・ホール(G)が代わりに参加。これだけでもなかなか豪華なイメージがあります。ジミー・ジュフリーのアレンジで、しかもホーンの人数が多いので、ビッグバンド編成とまではいきませんが、割と個性的なアレンジで聴きごたえのあるサウンドに仕上がっています。それでも難解さよりはメロディの親しみやすさが前面に出てくる感じで、割と普通にスタンダード集のアルバムとして聴けるのではないかな、と思います。メンバーもなかなかいいですし。コニッツのホーンもクールさが引っ込み、メロディアスな面がもっと前に出ている印象で、やはりヴァーヴで出し続けていることが大きいのでは、と思わせます。

2020/07/06

Unity All/大西順子セクステットプラス

Onishiunityall 新譜が届いたので、先に聴いていきます。今日の大西順子のアルバムは以前に「IXライヴ」として11曲収録出てていたものを、3日間のライヴ前28曲をCD3枚で収録した完全版で、204分ある大作です。聴くのに土日と2日間かけてしまいました。いや、さすが。ディスクユニオンが制作していることもありますけど、3日のライヴの完全収録、しかもダブり曲なし、というのはやはり彼女以外にはなかなかできないんじゃないかと。それでいてワンマンバンドという感じはあまりしなくて、曲の提供もメンバーがほぼ同じ割合で出し合っている感じで、なんだかすごいものが出ちゃったな、と思います。ぶっ続けで聴くのには体力がいります。

 

Unity All/大西順子(P、Key)セクステットプラス(Somethin' Cool)
Unity All/Junko Onishi(P, Key) Presents The Sextet Plus(Somethin' Cool) - Recorded November 22-24, 2019. Akihiro Yoshimoto(Ts, Ss, Fl), Miki Hirose(Tp, Flh), Yuzo Kataoka(Tb), Yosuke Inoue(B), Shinnosuke Takahashi(Ds), Satoshi Yoshida(G), David Negrete(As), Wornell Jones(Vo) - [CD1] 1. Unity 1 2. Remembering Spring 3. Gate Crasher 4. Baby I'm Yours 5. Magic Touch 6. Falling Rocks 7. Head Towards The Light 8. Lost And Confident 9. One Lap Behind [CD2] 1.Unity 2 3. Rain In March 3. King 4, July 5. Water Reflection 6. Two Laps Behind 7. Dr. Pu! Poon 8. Dark Chime 9. Tropical Sky [CD3] 1. Unity Blues(Unity 3) 2. Route 43 3. Wakanda 4. Apple Of The Eye 5. To THe End Of The World With You 6. Peace In Chaos 7. Cura De Gatos 8. Teenager 9. Alert 5! 10. Speak Your Name

CD3枚組の大作ライヴ。全員の作曲ないしはインプロヴィゼーションが各CDの1曲目にあり、大西順子作ないし共作はCD3の3-4、8、10曲目で、以前出たアルバム(「IXライヴ」はここから11曲をセレクト、今回は28曲全曲収録)のようにメンバー6人で割と均等に作曲を受け持っているようです。ピアノ/キーボードを使い分けたり、ベースもアコースティック/エレクトリックを使い分けたり、ここでは時々ゲストが加わったりと変化に富んでいますが、かなり骨太の、ある意味男っぽいジャズであり、ファンクであり。収録時間もCD3枚で204分と、かなり聴きごたえがあります。今の日本でこういう演奏ができるのはこのグループ(あえて言えば大西順子)だけなのでは、と思わせるほど。骨太なだけに、聴きとおすには体力も。(20年7月1日発売)

2020/07/05

Chet Baker Plays The Best Of Lerner And Loewe

Chetlerner ビル・エヴァンスの参加作の23日目。今日のアルバムは、何回か参加しているチェット・ベイカーのアルバムで、おそらく経歴の中ではチェットの最後の参加作では。しかも全曲ではなくて半分ほど。それでもこの時期になってくると、はっきりエヴァンスがピアノを、たとえバッキングであっても、弾いていると分かるような場面が増えてくるのがうれしいですね。このアルバムでは静かに主に単音でピアノ・ソロを弾いている曲や、8曲目あたりは全開になっている感じもあるので、余計にもう一人のピアニストと比べられてしまうのでは、と思います。もっと地味なバラード・アルバムかと思ってましたが、知っている曲もあり、サウンドもカラフルでした。

 

Chet Baker(Tp) Plays The Best Of Lerner And Loewe(Riverside) - Recorded July 21, 1959 (July 22, 1959). Herbie Mann(Fl, Ts), Zoot Sims(As, Ts), Pepper Adams(Bs), Bill Evans(P on 2, 6-8), Bob Corwin(P on 1, 3-5), Earl May(B), Clifford Jarvis(Ds) - 1. I've Grown Accustomed To Her Face 2. I Could Have Danced All Night 3. The Heater On The Hill 4. On The Street Where You Live 5. Almost Like Being In Love 6. Thank Heaven For Little Girls 7. I Talk To The Trees 8. Show Me

ビル・エヴァンスは2、6-8曲目に参加。ラーナー&ロウのコンビは、ミュージカル作品の作詞家&作曲家ですが、その作品集。チェット・ベイカーのウエスト・コースト色があり、ハード・バップ色が薄いのも特色。ジャズというよりはムードミュージック的なメロディの流れもあるので、特にバラードでのホーンのサウンドなども含めてBGMにもいいかも。8曲目はアップテンポの4ビート。フルートやバリトン・サックスが加わると魅力的。特定の音楽家に焦点を当てたことで、’40-50年代の味わいのあるその音楽を、メロディも、そのアレンジも含めて強く感じることができます。エヴァンスのピアノ・ソロも地味めのもあるが各曲にあるので、それなりにエヴァンス度はあり、バッキングにまわったときも、分かる人には分かるサウンド。

2020/07/04

Lee Konitz With Jimmy Giuffre

Leemeetsjimmy ビル・エヴァンスの参加作の22日目。リー・コニッツのアルバムにビル・エヴァンスの参加しているアルバムは今日のだけではなくて、まだこれから紹介するものもありますけど、この時期特定のミュージシャンに何作かずつ登場するのはありますね。営業上の理由なのか、個人的な方向性なのかは分かりませんけれども。今日のアルバムは4LPが2CDになっている、しかもリーダーが違う変則仕様なのですが、’96年発売の輸入盤の国内仕様。普段ならめったに手に取ることもないアルバムも混ざっているので、まあ、持っていてもいいか、と思います。ただ目的のアルバムがCD2枚に分かれていた、というのは、ちょっとなあ、とも思いますけど。

 

Lee Konitz(As) With Jimmy Giuffre(Bs, Arr)(Verve) - (Lee Konitz With Jimmy Giuffre のアルバムについての録音日とミュージシャン) Recorded May 1959. Hal McKusick(As), Ted Brown(Ts), Warne Marsh(Ts), Bill Evans(P), Buddy Clark(B), Ronnie Free(Ds) - (Disc 1)(Lee Konitz With Strings - An Image) 1. 'Round Midnight 2. The Daffodil's Smile 3. I Got It Bad (And That Ain't Good) 4-6. Music For Alto Saxophone And Strings 7. What's New 8. Blues For Our Children 9. An Image Of Man (Ralph Burns - Free Forms) 10. Terrisita 11. Lillith 12. Vignette At Verney's 13. Cameo 14. Places, Please 15. Tantallon 16. Spring Is 17. Someday, Somewhere (Lee Konitz With Jimmy Giuffre) 18. Darn That Dream (Disc 2) 1. Palo Alto 2. When Your Lover Has Gone 3. Cork'n' Bib 4. Somp'm Outa' Nothin' 5. Someone To Watch Over Me 6. Uncharted 7. Moonlight In Vermont 8. The Song Is You (Jimmy Giuffre - Piece For Clarinet And String Orchestra/Mobiles) 9-13. Piece For Clarinet And String Orchestra 14-19. Mobiles

なんと4枚のLPが2枚のCDになっているアルバム。ビル・エヴァンスは「リー・コニッツ・ミーツ・ジミー・ジュフリー」(1枚目18曲目-2枚目8曲目)に参加。リーダーも別々な4枚のアルバムをまとめてしまうのもちょっと強引でどうか(しかも、LP2枚ずつ各1枚のCDにはまとまっていない)と思いますが、めったに出ないアルバムも聴けるので、少し感謝しています。さて、ここでは表題のアルバムだけのコメントを。最初の曲は管楽器だけの合奏の小品で、何となくこのバンドの方向性をうかがえて、興味深いです。コニッツの作曲は2枚目の1、3曲目、ジュフリーの作曲は同4、6曲目で、他はスタンダードなど。アレンジも担当していてなかなか個性的で厚みのあるホーンアレンジが聴けます。ピアノ度はまあまあかなといったところ。

2020/07/03

Kind Of Blue/Miles Davis

Mileskind ビル・エヴァンスの参加作の21日目。今日のアルバムはもう、説明不要でしょう。おそらく自分がアルバムコメントを書いてきた中でも一番有名なアルバムのひとつになるのでは、と思います。それがなぜ、アルバムコメントの手直し作業の最後の方になってしまったかというと、単に自分がホームページを’70年代以降のジャズを中心に運営してきたから、としか言いようがないです。もう何度も聴いてけっこう内容を覚えてしまっているのだけれども。それでも、このアルバムが苦手だという方もいらっしゃるようですね。まあ、ジャズは趣味だし強制されるものではないので、自分が好きだと思えるアルバムを聴いていくのが一番いいのだと思います。

 

Kind Of Blue/Miles Davis(Tp)(Sony) - Recorded March 2 and April 22, 1959. Julian Cannonball Adderley(As on 1-2, 4-5), John Coltrane(Ts), Bill Evans(P on 1, 3-5), Wynton Kelly(P on 2), Paul Chambers(B), Jimmy Cobb(Ds) - 1. So What 2. Freddie Freeloader 3. Blue In Green 4. All Blues 5. Flamenco Sketches

ビル・エヴァンスは1、3-5曲目に参加。誰もが知っているジャズのモードへの転換を示す歴史的名盤です。収録時間は45分。3曲目のみマイルス・デイヴィスとエヴァンスの共作(諸説あり)で、他はマイルスの作曲。このときすでにエヴァンスはマイルス・バンドを退団していたのですが、この録音のために呼び出されたそうです。理論的なことはともかく、このアルバムは、エヴァンスの参加なしでは平凡に終わっていたのではないかと。曲調から、2曲目のみウィントン・ケリーがピアノで参加しているのも必然か。オリジナル曲の、しかもモード奏法の完成をみたアルバムで、ここからジャズの歴史が変わっていきます。ただ今でも好き嫌いは聴く人によってあるかも。素朴なジャズの骨格を見たような気もするけど、音楽は豊穣。

2020/07/02

Live At The Half Note/Lee Konitz

Leelivehalf ビル・エヴァンスの参加作の20日目。この頃から’59年に入っていきますが、それにしても以前書いたクレジットやコメントの誤記が多いこと。見つけるたびに直してはいるのですけど。今回はホームページのポール・モチアンの項目にこのアルバムを入れ忘れていました。それにしても、リー・コニッツとウォーン・マーシュの2管に、エヴァンス、ジミー・ギャリソン、ポール・モチアンとの組み合わせ、珍しいんじゃないでしょうか。CD2枚組で約95分、たっぷり聴けます。ただ、このあたりの演奏も好みが分かれそうなところではありますね。昔は私もあまり好きではありませんでしたが、今聴いてみると、なかなかいいじゃないかと思うようになりました。

 

Live At The Half Note/Lee Konitz(As)(Verve) - Recorded February 24 and Possibly March 3, 1959. Warne Marsh(Ts), Bill Evans(P), Jimmy Garrison(B), Paul Motian(Ds) - 1. Palo Alto 2. how About You? 3. My Melancholy Baby 4. Scrapple From The Apple 5. You Stepped Out Of A Dream 6. 317 E 32nd 7. April 8. It's You Or No One 9. Just Friends 10. Just Friends 11. Baby, Baby All the Time 12. Subconscious-Lee

リー・コニッツ作は1、12曲目で、他はジャズメン・オリジナルやスタンダードなど。2枚組CDで出ましたが、ライヴ演奏なので長い演奏を十分に楽しむことができます。ピアノはバッキングは奥に引っ込んでいるけど、ソロがある時には十分前に出てくるので、そんなに不満はありません。コニッツとウォーン・マーシュの2管の音は独特だなあと思いますが、やはりこれが個性なんでしょうね。あと、このメンバーだとホーンが出ている時はピアノはバッキングをやらない場面もある程度あって、かすかにバッキングの音が聴こえる場面もあったりします。エヴァンスのピアノもこのメンバーに合わせて、ストイックなソロが多いような気がします。彼と分かるソロは貴重かも。ポール・モチアンの参加も珍しいか。こういう方面も出演してます。

2020/07/01

Chet/Chet Baker

Chetchet ビル・エヴァンスの参加作の19日目。今日のアルバムはけっこう有名なのではないでしょうか。ただ、エヴァンスはバッキングのクセで分かるのですが、3管が前面に出ているだけに、なかなかソロをとる場面がまわってこない。10曲目のボーナス・トラックが一番長くて目立つソロをとっている、という皮肉な結果となってしまいましたけど。それでも、全体として聴いてみると上質なバラード集だと思います。時に緩い4ビートにもなる曲がありますけどね。まあ、国内盤はビル・エヴァンスの名前を出してまで売りに出そうという気持ちは分かりますけど、チェット・ベイカーのみの名前でも十分売れたのでは、と予想させます。

 

Chet/Chet Baker(Tp)(Riverside) - Recorded December 30, 1958 and January 19, 1959. Pepper Adams(Bs on 1-2, 4-5, 7, 9-10), Herbie Mann(Fl on 1-2, 4-5, 7, 9-10), Kenny Burrell(G on 3, 6), Bill Evans(P on 1-2, 4-5, 7-10), Paul Chambers(B), Connie Kay(Ds on 1-2, 5-7. 10), Philly Joe Jones(Ds on 4, 8-9) - 1. Alone Together 2. How High The Moon 3. It Never Entered My Mind 4. 'Tis Autumn 5. If You Could See Me Now 6. September Song 7. You'd Be So Nice To Come Home To 8. Time On My Hands (You In My Arms) 9. You And Th Night And The Music 10. Early Morning Mood

ビル・エヴァンスは1-2、4-5、7-10曲目に参加。チェット・ベイカーの甘い(?)トランペットで、主にスタンダードばかりのバラードの作品。4ビートになる曲もありますが。ここでも、エヴァンスの参加が全体のサウンドを方向づけているような気がします。国内盤の帯には「チェット・ベイカー・ウィズ・ビル・エヴァンス」と書いてあるので、やはりこちらで売り出したいのかなあ、と思います。たまにあるピアノ・ソロがけっこう聴かせます。多くの曲での3管編成のアレンジがなかなかいいですね。トランペット、バリトンサックス、フルートの編成も趣きがあっていい。3、6曲目には他の楽器の代わりにケニー・バレルのギターが登場して、割と優しい演奏を聴かせてくれます。やはり名盤のうちに入るかも。10曲目はボーナス・トラック。

2020/06/30

ローザ/山中千尋

Yamanakarosa 新譜が来たので聴きました。もともと7月に入ってからでないと聴けないかもと思って上半期のベスト3には間に合わなかったのですが、これは下半期(というより2020年)にまわします。届いた時にオビを見て、企画がなあ、とちょっと思ったのですけど、それは杞憂に終わりました。ちゃんと彼女らしいサウンドのアルバムに仕上がっていて、けっこう聴きやすかったです。メロディアスでもあるし、何度もかけておきたい感じがしてます。いつもよりはちょっとおとなしめかなとも思いますが、攻める曲は攻めていますし、いろいろ変化があって楽しめました。昔はこのコメントの長さで全10曲、これはこういう曲で、と入れられたのですが、いまはちょっと無理かなあ。ちなみにこれはDVD入りのもの。

 

ローザ/山中千尋(P、Key)(Blue Note)
Rosa/Chihiro Yamanaka(P, Key)(Blue Note) - Recorded March 2020. Avi Rothbard(G), Yoshi Waki(B), John Davis(Ds) - 1. My Favorite Things 2. Falling Grace 3. Piano Sonata No.8 Third Movement 4. Donna Lee 5. Old Folks 6. Rosa 7. Take Love Easy 8. Symphony No.5 9. Yardbird Suite 10. Someday Somewhere

ベートーヴェン生誕250周年、チャーリー・パーカー生誕100周年、山中千尋デビュー15周年記念盤。ベートーヴェン作が3、8曲目、パーカー作が4、9曲目、山中作が6、10曲目で、他は新旧ジャズメン・オリジナルやスタンダードなど。アフター・アワーズ・シリーズの第3弾ということで、ギターも加わってスリリングだったり穏やかだったり。やはり通常のアレンジよりは1歩踏み込んだ演奏をしていて、1曲目などは今っぽくて元気です。どの曲も表情が豊かな感じがします。3曲目には変拍子も織り込んでいたり、攻めていますね。8曲目の一部にフェンダー・ローズも登場。企画優先という先入観もありましたが、実力は大したもの。あくまでも素材として自分流に料理してます。44分で10曲、あっという間に終わってしまう感じ。(20年6月24日発売)

2020/06/29

私的2020年上半期ジャズベスト3

Patfromthis_20200625163101 2679_20200625163101 2655_20200625163201 2019年12月から20年6月までの私的ベスト3を考えるにあたって、この期間では実は新譜や旧譜のアルバムをJ-POP(2枚)や6月中にギリギリ届いたアルバム(これは後半にまわす)を含めて何と27枚しか買ってないことに気が付きました。ここのところで一番少ない枚数です。当然のことながら選択肢は狭まりますし、果たしてこれでベスト3をやっていいものかどうか、今回は迷います。せめて40-50枚は聴いておきたいですよね。コロナの影響で入手出来てないCDもありますし。で、結局選んだのが、次点を含めギタリストのリーダー作ばかりになってしまいましたが、これはこれでまあ、お許しを願える選択なのではないかなあと思います。ジャズのど真ん中、っていう感じではないですが、元々私の好みはこっち方面だった、ということも含めて考えていただければ。

 

From This Place/Pat Metheny(G, Key)(Nonesuch)(輸入盤) - Released 2020. Gwilym Simcock(P), Linda May Han Oh(B, Voice), Antonio Sanchez(Ds) with Meshell Ndegeocello(Vo), Gregoire Maret(Harmonica), Luis Conte(Per) and The Hollywood Studio Symphony, Joel McNeely(Cond) - 1. America Undefined 2. Wide And Far 3. Your Are 4. Same River 5. Pathmaker 6. The Past In Us 7. Everything Explained 8. From This Place 9. Sixty-Six Bonus Track: 11. Love May Take A While

(20/02/25)全曲パット・メセニーの作曲で、ジャズやフュージョンというよりも、76分間、ボーナストラックを含めた壮大なメセニーの叙事詩と言わざるを得ないようなアルバムに仕上がっています。個々のパートのソロを聴けるところも所々にあるけれど、もうこれは一気に聴きとおすためにあるような内容。年齢を経て、ある程度枯れてきたという感じもあるけど、その熟練性が作曲、演奏面の両方に現れています。確かにスゴい曲であり、演奏内容も素晴らしいのだけど、それだけにこのアルバムの完成度はただものではない、と思います。場面によってはオーケストラを入れたり、ゲストを招いたりしているけど、常に、穏やかさを見せつつも前進して今ある姿を見せてくれた、という感じです。もちろんギターを楽しむ聴き方もあり。

 

Swallow Tales/John Scofield(G)/Bill Stewart(Ds)/Steve Swallow(B)(ECM 2679)(輸入盤) - Recorded March 2019. - 1. She Was Young 2. Falling Grace 3. Portsmouth Figurations 4. Awful Coffee 5. Eiderdown 6. Hullo Bolinas 7. Away 8. In F 9. Radio

(20/06/07)ジョン・スコフィールド初のECMでのリーダー作で、スティーヴ・スワロウの曲集。おなじみのメロディから少し地味な曲まで取り揃えてあって、演奏を楽しめます。収録時間は53分。持ち込み音源のようで、やや静かな感じの部分もありながら、4ビートの曲も多く、ECMにしては自由でマイペースなジャズっぽいサウンドで魅了します。彼をはじめて知った時は若かったけどもう大ベテランで、落ち着きながらも例のジョン・スコ節でギターを演奏しています。メンバーもいいし、この独特なギターを聴けるだけでも聴く価値はあるのでは。それにしても期待を裏切らないさすがのギター・トリオ。持ち込み音源ながらマンフレート・アイヒャーが出す許可を出したとは、彼もずいぶん丸くなったものです。それにしても曲がいいですね。

 

Angular Blues/Wolfgang Muthspiel(G)/Scott Colley(B)/Brian Blade(Ds)(ECM 2655)(輸入盤) - Recorded August 2018. - 1. Wondering 2. Angular Blues 3. Huttengriffe 4. Camino 5. Ride 6. Everything I Love 7. Kanon 6/8 8. Solo Kanon 5/4 9. I'll Remember April

(20/04/14)6、9曲目がスタンダードの他は、全曲Wolfgang Muthspiel作曲。東京でのスタジオ録音。アコースティックとエレクトリック・ギターを使い分けたギター・トリオは、やはりECMらしさを失うことなく比較的淡々と進んでいきます。地味なように聴こえるけど哀愁を少し含んだメロディアスな1曲目、ブルース進行のようだけど、うまくそれっぽくなく解体しているタイトル曲の2曲目、しっとり感のあるゆったりしたバラードの3曲目、エレキで繊細に、早いフレーズも交えて歌い上げる4曲目、アップテンポで4ビート気味になりゴキゲンな5曲目、4ビートで進むおなじみの6曲目、メカニカルなテーマと、そこに続くアドリブが印象的な7曲目、クラシック的なギターの多重録音でのソロの8曲目、少し変わっていてもメロディは分かる9曲目。

 

(次点)エンジェルズ・アラウンド/カート・ローゼンウィンケル(G)・トリオ(Heartcore)

より以前の記事一覧

Amazon検索

HMVへのリンク

  • HMVジャパン CD DVD 書籍 音楽 ゲーム
2020年7月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  

メールアドレス

友人が運営しているサイト