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カテゴリー「音楽」の1000件の記事

2025/02/15

キングレコードが和ジャズをストリーミングで展開

250215king 先日、マンハッタン・ジャズ・クインテットが、特にキングレコードのものがストリーミングにないので、計10枚CDの買いなおしをしたのですが、和ジャズの方では、今現在CDで入手しづらいアルバムや、CDでは出ていなかったアルバムがストリーミングでの展開をしています。最初は第1期24作品を、昨年(’24年10月9日)に発売していて、今月の2月12日には第5弾21枚(初デジタル化5枚を含む)の発売のところまで来ています。1回につき20枚以上は出ているので、すでに100枚超になっていますね。キングはストリーミングに消極的な印象でしたけど、今回はテザード・ムーンや富樫雅彦のアルバムも含まれていて、和ジャズに関しては積極的な展開になっています。「キングレコードが保有する歴史上の重要ジャズカタログを余すところなくサブスク/配信化するシリーズ「KING Jazz Re:Generation」」とまで書いてあって、その意気込みがうかがい知れます。どこまで続くんでしょう。

でも、こういう方面のジャズの主な購買層というのが、ストリーミングにはあまり関係ない、LP、CD派だったりするので、この層がどうなるのか。今後ストリーミングへの移行などの動きも強まるのではないかなあ、とも思います。私は2年前に、ストリーミングにあるかないか、ということをよく検討せずに大部分のCDを処分してしまったのですが、当時と比べると、今回のキングのような動きもあったりして、聴けるものが徐々に増えてきている印象を持っています。

逆にある日突然ネット上からアルバムが消えたという経験もしているので、絶対に安心というわけではありませんけど、とりあえず、聴ける選択肢が広がるのはうれしいですね。

第1期24作品 https://soundfuji.kingrecords.co.jp/column/4287/

第2期26作品 https://soundfuji.kingrecords.co.jp/column/4824/

第3期24作品 https://soundfuji.kingrecords.co.jp/column/5281/

第4期25作品 https://soundfuji.kingrecords.co.jp/column/5590/

第5期21作品 https://soundfuji.kingrecords.co.jp/column/6027/



2025/02/11

Forces Of Nature -Live At Slugs'-/McCoy Tyner/Joe Henderson

Mccoyforces ホームページ作成ソフトに少しトラブルがあって、ちょっと時間が開いてしまいましたが、今回来たCDの中で最後のアルバムは、’66年の発掘音源。ジャック・ディジョネットが録音していたテープを持っていて、それが新たに公開されているようですね。もともとの録音があまり良くなかったのか、テープの劣化なのか良く分かりませんが、それでも当時の貴重な演奏を聴けるだけでも、うれしいです。このアルバムの発売当初、見送るかなあ、と思っていたのですが、ストリーミングでまず聴いてみて、これはすごい、ということになり、だいぶ遅くなってしまいましたけど入手しました。久しぶりにガツンとくるジャズを聴けました。

 

Forces Of Nature -Live At Slugs'-/McCoy Tyner(P)/Joe Henderson(Ts)(Blue Note)(輸入盤) - Recorded 1966. Henry Grimes(B), Jack DeJonette(Ds) - 1. In'n Out 2. We'll Be Together Again 3. Taking Off 4. The Believer 5. Isotope

(25/02/10)CD2枚組のライヴの発掘音源。1、5曲目がジョー・ヘンダーソン作、4曲目がマッコイ・タイナー作、2曲目がスタンダード、3曲目が全員作(インプロヴィゼーション?)。長尺の演奏が多いです。収録時間は86分。音質は今ひとつだけど、特に1、3曲目は30分近いエキサイティングな演奏なので、けっこう聴き入ってしまいます。ライヴならではの元気さがあるのもいいところ。1曲目はアップテンポの4ビートで、これでもか、と迫ってくるのがいい感じ。当時のジャズライヴの熱気が伝わってきますね。2曲目はグッと落ち着いたメロディアスなバラード。フリーではなくて、火のつくようなモーダルなアップテンポの3曲目、ややテンポはゆっくりになるも、熱気が伝わってくる4曲目、個性的なアドリブで締める5曲目。

2025/02/06

Under The Surface/Julia Hulsmann Quartet

2837 ECMの1月新譜の3日目で、これで一段落。競演作を含み、ピアニストのアルバムが続きましたが、それぞれに個性が違うにもかかわらず、聴いてみるとやっぱりECMのアルバムだなあ、と思わせるところが面白い。一時期みたいに大御所のオンパレードということはなくなったけど、若手でも十分に血を引いていると思いました。今日のアルバムはクァルテット(クインテット)の演奏ですが、なかなか雰囲気が良く、短めの曲が多いながらも、つい聴き入ってしまいました。Julia Hulsmannはもう何枚もECMでアルバムを出していますが、トリオの人かと思っていたら、クァルテットでの録音のほうが多かったのは、自分自身意外に思いました。

 

Under The Surface/Julia Hulsmann(P) Quartet(ECM 2837)(輸入盤) - Recorded June 2024. Uli Kempendorff(Ts), Marc Muellbauer(B), Heinrich Kobberling(Ds) with Hildegunn Oiseth(Tp, Goat Horn) - 1. They Stumble, They Walk 2. May Song 3. Second Thoughts 4. Bubbles 5. Nevergreen 6. The Earth Below 7. Anti Fragile 8. Trick 9. Milkweed Monarch 10. Under The Surface

(25/02/05)Heinrich Kobberling作が2、4曲目、Marc Muellbauer作が3、5曲目、Uli Kempendorff作が9曲目、他の曲はJulia Hulsmann作。収録時間は43分。クァルテットの録音は意外に多く、この4人になってからだけでも3作目。今回は曲によりクインテットの編成になっています。前半はやはり湿り気というか、哀愁を帯びた短めの曲の演奏(43分で10曲の演奏なので密度は濃い)が続き、メロディアスでもあり、心の中に入り込んでくるようなサウンド。Thomas Herrのプロデュースとなっていますが、ECMらしさは相変わらず。派手さはないけど、メランコリックな曲が続きます。ただ、後半になってくると少し硬派になってきて、5、7-9曲目はその中でも賑やかか。9曲目は4ビートの部分も。10曲目もまた盛り上がり。

2025/02/05

Spindrift/Benjamin Lackner

2832ECMの新譜聴き2日目。今日はBenjamin Lacknerの2作目です。ブラッド・メルドーが師匠なだけあって、影響が見え隠れしています。ただ、ここではECMのアルバムなので、その雰囲気を持ちつつ作曲、演奏がされていて、アルバムに統一感がありますね。これを好きかどうかは分かれるところかもしれませんが。フロントに Mathias EickとMark Turnerなので、こういう雰囲気になるだろうなあ、と予想はしていました。けっこういい方向になっているのかと思います。ここでのプロデューサーもマンフレート・アイヒャー。もういい歳だろうに、耳の方は大丈夫かなあ、と心配しています。でも、レーベルのアイデンティティはしっかりとありますね。

 

Spindrift/Benjamin Lackner(P)(ECM 2832)(輸入盤) - Recorded March 2024. Mathias Eick(Tp), Mark Turner(Ts), Lind May Han Oh(B), Matthieu Chazarenc(Ds) - 1. Spindrift 2. Mosquito Flats 3. More Mesa 4. Chambary 5. See You Again My Friend 6. Murnau 7. Fair Warning 8. Anacapa 9. Ahwahnee 10. Out Of The Fog

(25/02/04)4曲目がMatthieu Chazarencの作曲の他は、全曲Benjamin Lacknerの作曲。収録時間は48分。ECM2作目で、今回は1人増え、メンバーもMathias Eick以外は交代し、クインテットの演奏。そんなにソフトというわけでもないけれど、やっぱりヨーロッパ的な4ビートのないサウンド。フロントの2人がこの人選なのも、ほんの少しバリバリフレーズが出るも、落ち着いている雰囲気的にはうなずけます。ピアノはブラッド・メルドーを師匠にしているだけあって、影響が見え隠れしています。それでいてECMの中でのクァルテットのアルバムとして、違和感なく聴けます。曲も、全体を通して哀愁や牧歌的側面もあるというか、なかなかいい感じのものが多いです。一部を除き短めの曲が多いですが、こういうのもありか。

2025/02/04

Prelude And Songs/Francois Couturier/Dominique Pifarely

2819ECMの新譜が入ってきたので、まず聴いていきます。この2人、ずいぶん昔だけどデュオ作が残っていて、これが2作目になります。相変わらずクラシックに聴こえる感じが強いですが、ここでは既成の曲も多くやっています。とはいうものの、オリジナルと1曲の中でつながっていたりして、その区分がはっきりしないものもあって、あくまでもオリジナル色を出すための題材、という感じになっています。地味だけどいいアルバムというのか、聴く人を選ぶというのか。6曲目のように少し盛り上がりのある曲もあるものの、基本的には静かな展開。ECMではよくあるサウンドですけど、まずはストリーミングを聴いてから、というのが、最近の定番の言葉になってしまってます、、、。

 

Prelude And Songs/Francois Couturier(P)/Dominique Pifarely(Vln)(ECM 2819)(輸入盤) - Recoreded October 2023. - 1. Le Surcroit I 2. La Chanson Des Vieux Anants 3. A Nightingale Sand In Berkeley Square - Les Ombres II 4. Les Ombres I - Lament 5. Le Surcroit II 6. Song For Harrison - Solitude 7. Vague 8. What Us 9. I Loves You Porgy

(25/02/04)2、3曲目前半、4曲目後半、6曲目後半、9曲目はシャンソン、スタンダード、ジャズメン・オリジナルなど、6曲目前半が2人の合作(インプロヴィゼーション?)、1、5曲目がFrancois Couturier作、3曲目後半、4曲目前半、7-8曲目がDominique Pifarely作。このデュオでは2作目。収録時間は50分。相変わらずクラシックのような演奏が続いていて、温度感も低い演奏。そこにヴァイオリンが絡んで、曲がオリジナルでなければ、New Seriesに入れてもいいくらい。その中をスタンダードなどの曲が割り振られていても、少し温かみがあってメロディが時にある他は、基本的にはオリジナルのような感じで進んで行きます。さすがマンフレート・アイヒャーのプロデュース。既成の曲のイメージではないところが面白い。

2025/01/31

標高1100メートル/藤井郷子 ゲン

Fujiiattitude 藤井さん関係の新譜が続きます。これは長野県で作曲された、初めての弦楽四重奏(チェロではなくてベースですが)の曲だそうです。この編成だとついECMを思い出してしまうのですが、ここではもっとジャズ寄りになっていて、もちろん厳かな場面は多いのだけど、けっこうハードに攻めているところもあってドラマチックです。これは、クラシックとの境界線上にあるというよりは行ったり来たりしている印象ですが、そういう変化がなかなか絶妙だと思います。まあ、聴く人を選ぶでしょうけど、クラシック寄りからフリージャズまで幅広い流れに浸る1時間弱の時間がなかなか心地よいと思います。

 

標高1100メートル/藤井郷子(P) ゲン(Libra Records)
Attitude 1100 Meters/Satoko FUjii(P) GEN(Libra Records) - Recorded March 14, 2024. 向島ゆり子(Vln)、加藤綾子(Vln)、波多野敦子(Viola、Electronics)、吉野弘志(B)、堀越彰(Ds) - 1. Part 1. Morning Haze 2. Part 2. Morning Sun 3. Part 3. Early Afternoon 4. Part 4. Light Rain 5. Part 5. Twilight

藤井郷子の作曲。収録時間は58分。’23年に長野県に1か月ほど滞在したときに作曲。普通の弦楽四重奏ではなくて、チェロの代わりにベースが入り、エレクトロニクスやドラムスも参加しているけど、その独特な弦楽四重奏のアレンジとともに、長野の1日の情景描写が素晴らしく、まさにその風景の中にいるような気がします。弦楽器がメインで、ピアノは前面に出るのは多くないですが、要所要所でメリハリのある音を聴かせます。ところによっては、四重奏が引っ込み、ジャズ的なサウンドを奏でていたり、弦をかぶせてフリーになるところも。3曲目は、ベースがアップテンポの4ビートで突っ走りながら、ドラムスも呼応し、弦が流れるように音を出しているのが印象的。表現の幅が広く、守備範囲も広がっているよう。(25年1月24日発売)

2025/01/30

ホワット・ハプンド・ゼア/灰野敬二、田村夏樹

Hainowhat 新譜が届いたので聴いていきます。このところ藤井郷子、田村夏樹関連が多いのですが、ここでは灰野敬二と田村夏樹の昨年1月にピットインでやった真剣1本勝負のライヴの収録。とはいうものの、フリー的にはかなりシリアスな内容で、聴く人を選んでしまうということはあるものの、特にヴォイスのやり取りがシリアスとはいうものの、どことなくユーモラスにも聞こえてしまいます。何の予備知識もない人が聴き始めたら、最後までたどり着くのは何割かなあ、なんてことを考えながら、逆にフリー好きな私はけっこう面白く聴けました。キッチン用品のパーカッションとか、意味があるようで意味不明なヴォイスの言葉とか、けっこう深みがあるような気がしています。曲の表記は1曲ですが、CDでは4つのパートに分かれていました。

 

ホワット・ハプンド・ゼア/灰野敬二(G、Voice)、田村夏樹(Tp、Voice、Toys)(Libra Records)
What Happened There?/Keiji Haino(G, Voice), Natsuki Tamura(Tp, Voice, Toys)(Libra Records) - Recorded January 2024. - 1. What Happened There?

2人のフリー・インプロヴィゼーション。収録時間は35分で1曲のライヴ。ギターはメロディをあまり出さないほぼ非イディオム系の人で、爆発している場面は多くないにしても、けっこう奥深いフリーを思わせます。田村の個性的ではあるけれども、メロディも出すトランペット、そしてキッチン用品?などのパーカッション、時にヴォイスも多めにあって、なかなか気を許せない展開。ライヴでのまさに1本勝負ってところ。前衛劇を見ている雰囲気というか、ある場面では混とんとしつつ、ヴォイスも日本語らしきものであるようなないような。冗談音楽ともいえるし、かなりシリアスともいえるし。ヴォイスは歌舞伎の影響を受けている場面も。これをアルバムとして出してしまうのがすごいところ。聴く人を選んでしまう凝縮されたライヴ。(25年1月24日発売)

2025/01/25

Manhattan Jazz QuintetのCDが4枚届く(買いなおしです)

250125mjq 今日、マンハッタン・ジャズ・クインテットのキングレコード時代の初期のアルバムが4枚、届きました。一昨年の3月とその前の年の10月にCDの5千枚以上の大量処分をして以来、誤って処分したものの買いなおしはそれまでに12枚ありましたが、少しまとまって買いなおした最初になります。というのも、キングレコードのこのあたりのジャズのアルバム、ストリーミングにないんですよね。ストリーミングになくて、かつ若いころに購入して思い入れの深いアルバムのみを、買いなおしをボツボツやっていこうかとも思ってます。特に彼らのファーストアルバムは、私が4ビートジャズに本格的にのめりこむ最初のアルバムだったですし。ただ、アマゾンミュージックが半額に値下げするまで、ストリーミングにあったんですよね。ストリーミングはある日突然無くなったりします。

先週、ネットワークプレイヤーのWiiM Ultraを購入して、操作のスマホアプリも含めて利便性が増したので、ストリーミングで聴く時間も長くなり、検索性も良くなったため、こういう「ない」アルバムが気になってしまったというのもあります。ないアルバムはかなりの数あるような気もしていますけど、たいていのアルバムはなければないでいいや、で済んでしまっていますが、これだけは聴きたい、というのはありますね。他にJMT(Bamboo)レーベルのアルバム81枚も気にはかかっているのですが、これはストリーミングにもないし、入手が今や難しくなっているので、まあ、半分あきらめもつくのですが。一応全部集めてはいました。何枚かを除いて、これらが国内盤で出ていた、というのもCD天国の時代ではありましたね。’80年代後半から90年代にかけてでしたかね。

さっそく、MJQのファーストアルバムから聴きなおしています。これは’15年にリマスターでの廉価盤での再発ということで、お得感は強いです。だからまとまって買えた、ということでもありますが。アルバムコメントに関しては、私のブログを検索していただければ、読めるようにはなっていると思いますが、読んで考えるよりはまず聴こう、というアルバムだとは思います。ファーストアルバム、ジャズで20万枚売れたとかで、当時としては大ヒットしたアルバムでした。

(追記2月8日)結局、MJQは初期のPaddle Wheel時代の9枚(Manhattan Jazz Orchestra1枚を含む)と彼らのオリジナル曲集「オリジナル・ヴォイス」、計10枚を注文しています。15年発売だと品切れのCDも出ていて、1枚は中古で入手しました。

いちおうアルバム名を書いておくと下記のようになります。

Manhattan Jazz Quintet
Autumn Leaves/Manhattan Jazz Quintet
My Funny Valentine/Manhattan Jazz Quintet
Live At Pit Inn/Manhattan Jazz Quintet
The Sidewinder/Manhattan Jazz Quintet
My Favorite Things/Manhattan Jazz Quintet
Plays Blue Note/Manhattan Jazz Quintet
Caravan/Manhattan Jazz Quintet
Moanin'/Manhattan Jazz Orchestra
The Original Voice/Manhattan Jazz Quintet

 

 

2025/01/13

Eyes On The Horizon/Joe Fonda Quartet

Joehorizon 藤井郷子さん関連のアルバムが続きます。3枚紹介したうち、今日のを含めて2枚は輸入盤なのですが、扱いは国内盤として流通。なので、割引の適用は半年間はありません。輸入盤国内仕様というわけでもないので、こういう扱いもあるんだな、と思います。今日までの3枚は昨年10-11月に発売のもので、入手できないな、とあきらめてましたが、在庫ありのところが偶然あってよかったです。今月1月も、今度はご本人のサイトで新譜が買えるようになっていて、追いかけられるところまでは追いかけます。今回はフリーの大物、ワダダ・レオ・スミスの参加アルバムなので、トランペットの印象が強かったです。それと、このあ・うんの呼吸、なかなか他では聴けないと思います。

 

Eyes On The Horizon/Joe Fonda(B, Fl) Quartet(Long Song Records) - Recorded December 11 and 12, 2023. Wadada Leo Smith(Tp), Satoko Fujii(P), Tiziano Tononi(Ds) - 1. Inspiration Opus #1 (For Wadada Leo Smith) 2. My Song Opus #2 3. We Need Members Opus #4 (For Wadada Leo Smith) 4. Like No Other (For Bobby Naughton) 5. Listen To Dr. Cornel West 6. Bright Light Opus #5 (For Wadada Leo Smith) 7. Eyes On The Horizon Opus #3 (For Wadada Leo Smith)

全曲ジョー・フォンダ作曲、あるいはインスピレーションの提示。収録時間は63分。やはりここはベテランのワダダ・レオ・スミスに捧げるタイトルがついているせいか、彼を中心にサウンドがまとまっているフリー・ジャズ。1曲目のテーマは記譜されているのか、ユニゾンのメロディが出てきます。その後自由に展開していき、緊張感のあふれる場面に集中していきます。2曲目はドラムスが少しあおりながらも、落ち着いた展開を見せています。曲によってサウンドが違うので、飽きさせません。3曲目のフォンダの長いベース・ソロもなかなか。さすがベテランだけあって、盛り上がるところと静かなところに至る、お互いのあ・うんの呼吸が素晴らしい。ゆったりしたところが多いか。トランペット・ソロはさすがに貫禄があります。(24年11月29日発売)

2025/01/10

Kira Kira Live/Kira Kira

Kirakira遅れながらも藤井郷子さん関連のアルバムを。前回、天邪鬼というアルバムを紹介しましたが、ここではそれにアリスター・スペンスが加わったライヴです。しかも、こちらのほうが録音日が早いです。キラキラはドラマーは違いますが、過去にもアルバムを出していて、メンバーが違うと印象も多少異なってきますけど、アリスター中心ってことで考えていいのでしょうか。構築された部分もあるフリージャズにエレキピアノが加わった、サウンド的に広がりのあるライヴになっています。何をもって和とするのか、自分でもよく分かりませんけど、聴いた印象やジャケ写などから、それは分かります。それにしてもたくさんあるアルバム群です。

 

Kira Kira Live/Kira Kira(Alister Spence Music) - Recorded January 14 and 19, 2024. Natsuki Tamura(Tp), Alister Spence(Key, Effect Pedals, Preparations, Per), Satoko Fujii(P, Preparations), Tatsuya Yoshida(Ds) - 1. Vertical Rainbow 2. Bolognaise 3. Green Energy 4. Cat Parade 5. Kite

日本でのライヴ。1曲目が吉田達也作、2曲目が藤井郷子作、3曲目がアリスター・スペンス作、4-5曲目が田村夏樹作。収録時間は57分。この後日本人3人で天邪鬼名義でアルバムを録音しています。ここではエレキ・ピアノやエフェクトも使っているので、表現の幅が広がっている感じも。日本的な響きも持たせつつ、どことなく不安げなサウンドで始まり、それぞれのソロも聴かせつつ、ドラマチックなフリーの展開を見せる1曲目、そのまま続いて人の声も絡ませながら、絶妙な展開を見せる2曲目、静かに始まり、エレキ、エフェクト色が強いけど和の感触もある中盤8ビート基調の3曲目、メカニカルな童謡という雰囲気で始まる、途中に決め事もある4曲目、流れに乗り緩急自在かつ大団円の15分台の5曲目。(24年11月29日発売)

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