慕情/菅野邦彦トリオ+1
TBMのSACDハイブリッド盤の2日目。もとからこういう音だったのか、ライヴのせいだったのか分かりませんが、ピアノの音が少々固い感じがするけど、’70年代のライヴだったら、まあ、このぐらいかなあ、というところ。演奏は、自分にとってはこういうタイプのピアニストはあまり聴いてこなかっただけに、けっこう新鮮に感じました。このレーベル、+1とか+2とかで、ここでもレギュラーのトリオにコンガを加えて録っていますが、まあ、こういう録音が多めに感じています。でもすれがなぜかプラスの方向にあるような気が強くします。そもそも今になってこのレーベルを聴いている、というのも珍しいそうなので、自分は変わり者? なかなかいい演奏でした。
慕情/菅野邦彦(P)トリオ+1(Three Blind Mice) - Recorded March 22, 1974. 小林陽一(B)、高田光比古(Ds)、小川庸一(Conga) - Love Is A Many Splendored Thing 2. Autumn Leaves 3. Blues For Wynton Kelly 4. Perdido
3曲目が菅野邦彦作で、他の曲はスタンダードなど。収録時間は40分のライヴ録音。アルバムの慕情は、1曲目の邦題。個性的なピアノで始まり、しばらくして、まさにオビにある通り、和製エロール・ガーナーのように、コロコロとメロディを転がしながらテンポを変えつつ進んで行く1曲目は、それだけで彼の素晴らしさを物語っています。2曲目もピアノソロから始まり、そして有名すぎるくらい有名なテーマに入っていき、やはり菅野らしさ満点のアドリブを、ミディアムのテンポで楽しむことができます。そして3曲目は陰影が目立っている、ちょっとテンポの速めなブルース。そしてラストは18分台の(LP時代は片面全部)での、メロディアスなミディアムの曲だけど、これはライヴならではで、展開は比較的素直に聴ける曲。(25年2月26日発売)
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SACD盤買いましたか
TBM盤は私にとってはオーディオの歴史みたいなものですが、70年代の驚異のLP好録音でした。この菅野邦彦の「慕情」には、驚きの演奏はそれなりに楽しませていただきましたが、何につけても音が凄かった。バラゴンでジャズを聴かせる喫茶ではほんとに何度も聴きました。そして家ではみすぼらしいオーディオ装置を改良を加え始めたときの切っ掛けの一つでした。当時はプログレ・ロックの方がよく聴いたのですが、喫茶はジャズ系が多く、あの「BLOW UP」「MISTY」と並んで聴いたのが懐かしいです。
そして現在は「three blind mice--Supreme Collectionシリース」のCDで聴いているんですが、このSACD盤と比較してみたいなぁーーとも思っていいる処なんです。おそらく、それほど違わないのではと思っているのですが・・・^^
投稿: photofloyd(風呂井戸) | 2025/03/03 12:28
>photofloyd(風呂井戸)さん
書き込みありがとうございます。
実は2年前にCDの大量処分して以降、その反動でSACDハイブリッド盤の購入が目立っていて、その一環としてこれのシリーズも購入しています。その前の廉価盤CDではいろんな種類が出ましたけど、TBM初体験でもありますし、SACDだと有名盤が出るかな、と思って買ってます。
元の音は聴いたことがないのでわからないですけど、今回バーニー・グラントマンのリマスタリング(LPはカッティングも?)ということで、多少の変化はあるのではないかと思います。それにしても、周りの方々はTBMけっこう聴いてらっしゃることが分かり、私が初体験だということで、逆に驚かれたりしています。
投稿: 工藤 | 2025/03/03 13:38