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2025/01/31

標高1100メートル/藤井郷子 ゲン

Fujiiattitude 藤井さん関係の新譜が続きます。これは長野県で作曲された、初めての弦楽四重奏(チェロではなくてベースですが)の曲だそうです。この編成だとついECMを思い出してしまうのですが、ここではもっとジャズ寄りになっていて、もちろん厳かな場面は多いのだけど、けっこうハードに攻めているところもあってドラマチックです。これは、クラシックとの境界線上にあるというよりは行ったり来たりしている印象ですが、そういう変化がなかなか絶妙だと思います。まあ、聴く人を選ぶでしょうけど、クラシック寄りからフリージャズまで幅広い流れに浸る1時間弱の時間がなかなか心地よいと思います。

 

標高1100メートル/藤井郷子(P) ゲン(Libra Records)
Attitude 1100 Meters/Satoko FUjii(P) GEN(Libra Records) - Recorded March 14, 2024. 向島ゆり子(Vln)、加藤綾子(Vln)、波多野敦子(Viola、Electronics)、吉野弘志(B)、堀越彰(Ds) - 1. Part 1. Morning Haze 2. Part 2. Morning Sun 3. Part 3. Early Afternoon 4. Part 4. Light Rain 5. Part 5. Twilight

藤井郷子の作曲。収録時間は58分。’23年に長野県に1か月ほど滞在したときに作曲。普通の弦楽四重奏ではなくて、チェロの代わりにベースが入り、エレクトロニクスやドラムスも参加しているけど、その独特な弦楽四重奏のアレンジとともに、長野の1日の情景描写が素晴らしく、まさにその風景の中にいるような気がします。弦楽器がメインで、ピアノは前面に出るのは多くないですが、要所要所でメリハリのある音を聴かせます。ところによっては、四重奏が引っ込み、ジャズ的なサウンドを奏でていたり、弦をかぶせてフリーになるところも。3曲目は、ベースがアップテンポの4ビートで突っ走りながら、ドラムスも呼応し、弦が流れるように音を出しているのが印象的。表現の幅が広く、守備範囲も広がっているよう。(25年1月24日発売)

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