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2024年9月の記事

2024/09/08

Celebration Vol.1/Wayne Shorter

Waynecele1 少し日があいて、今回のアルバムで新譜は一段落。ウェイン・ショーターが生前、過去のアーカイヴを聴いて、本人が編集したというアルバムの第4集までのうちの第1集が出ました。このクァルテットが好きな人にはたまらないアルバムですが、自由に動き回るジャズが苦手な人にはどうかなあ、と聴く人を選ぶアルバムと思いました。こういうジャズは私の大好物ではあるんですけれどもね。一歩間違えれば、バラバラになってしまうような音を、ギリギリのところでまとめ上げて、絶妙なバランスで聴かせてくれていると言えばいいのでしょうか。ショーターにしかできないジャズですね。4集まで出るということなので、楽しみにしています。

 

Celebration Vol.1/Wayne Shorter(Ts, Ss)(Blue Note) (輸入盤) - Recorded October 18, 2014. Danilo Perez(P), John Patitucci(B), Brian Blade(Ds) - 1. Zero Gravity To The 15th Dimension 2. Smilin' Through 3. Zero Gravity To The 11th Dimension 4. Zero Gravity To The 12th Dimension 5. Zero Gravity - Unbound 6. Orbits 7. Edge Of The World (End Title) 8. Zero Gravity To The 90th Dimension 9. Lotus 10. She Moves Through The Fair

(24/09/08)ウェイン・ショーター作が2、9-10曲目、4人のインプロヴィゼーションが1、3-5、8曲目など。ライヴのCD2枚組で収録時間は88分。彼の生前から編集が進められていた4部作の第1集。このメンバーの演奏はかなりシリアスで、演奏内容がフリーその一歩手間うのサウンドのため、聴く人を選ぶかもしれませんが、ハマるとかなりそのシリアスさに没入することができます。インプロヴィゼーションのZero Gravityがその中心を占めているので、やはり彼らの中心にあるのはフリー・インプロヴィゼーション(その一歩手前)だということが分かります。稀有な状況でのライヴ演奏で、彼らの調子がかなり良いです。まだこれが4部作の1作目なのが、その音源の膨大さを物語っています。7曲目のメロディは印象的。

2024/09/05

Twentyfour/Al Di Meola

Altwenty 実はこのアル・ディメオラの新譜、7月19日に出ていたんだけど、タイミングが合わず、やっと聴くことができました。CDだと今は80分ぐらいまで1枚で収まるのですが、底をあえて82分収録としたあたりにこだわりが見えてます。このところ、彼は自分で多重録音をして、そこに他のミュージシャンを入れるというやり方で、今回もアルバムを作っています。前作はビートルズ集だったけど、今回はオリジナルで攻めています。ジャズかというと、スパニッシュといった方がしっくりくるサウンドなんだけど、好きなミュージシャンの前では、そういうことはどうでも良くなってしまいます。値段もこなれているので、手に取る人は比較的多めなのでは。

 

Twentyfour/Al Di Meola(G, B, Key, Per)(Ear Music)(輸入盤) - Released 2024. Derek Wichard(P, Key on 2), Rogrigo G. Pahlen(Harmonica on 2), Herman Romero(G on 3-4, 7, 10, P on 15), Amil Kavthekar(Tabla on 4, 7, 15), Siuxx(Ivan Ropez on 8), Pere Munuera(Ds on 8), Gumbi Ortiz(Congas on 11), Tommy Brechtlein(Ds on 11), Gisella Giufra(Cajon on 13), Richie Norales(Cajon on 15) - 1. Fandango 2. Tears Of Hope 3. Esmeralda 4. Espriccio Suite 4. Ava's Dance In The Moonlight 6. Immeasurable Part 1 7. Immeasurable Part 2 8. Eden 9. Close Your Eyes 10. Immeasurable Part 3 11. Paradox Of Puppets 12. For Only You 13. Genetik 14. Testament 24 15. Precocious

(24/09/05) 全曲アル・ディメオラの作曲でCD2枚組。収録時間は82分。ジャズというよりは、彼お得意のアコースティックなスパニッシュな曲が連なっています(時にエレキ・ギターも)。今回は、コロナ禍の時期に録りためた曲のようで、ディメオラの多重録音にゲストが加わる曲が多い。何曲かはブラスやストリング・オーケストラが加わり、8曲目はヴォーカルが加わるというもので、けっこう変化に富んでいます。パーカッションは本人も演奏するけど、ゲストが多彩で、これがけっこう目立ちます。ベース参加の曲がかなり少なく、ベースレスでパーカッションが鳴り響く中をアコースティック・ギターが駆け巡る、という感じの曲が多く、時にスーパーテクを聴かせてくれて、比較的賑やかなサウンドになっています。その中に哀愁が。

2024/09/04

Transylvanian Dance/Lucian Ban, Mat Maneri

2824 ECMの8月の2枚目で一段落。このメンバーでは、’13年にTransylvanian Concert(ECM 2313)というタイトルで発売されています。それから10年以上経過してからのデュオのライヴですが、やっぱりこの2人だなあ、と思わせる組み合わせ。持ち込み音源だと思うけど、アルバム・プロデュースとしてスティーヴ・レイクの名前が出ています。時々出るんだけど、彼も健在なのがうれしい。普通彼の手掛けるものはバリバリのフリーが多いんですが、これは、一歩足を踏み出したかなと思える程度です。でも、ジャズかというと、微妙だな、ととらえる人も多いでしょう。今はストリーミングで発売日とともに出ているんで、どんな感じかな、と聴いてみてから購入されるのもいいのでは。

 

Transylvanian Dance/Lucian Ban(P), Mat Maneri(Viola)(ECM 2824)(輸入盤) - Recorded October 9, 2022. - 1. Poor Is My Heart 2. Romanian Folk Dance 3. Lover Mine Of Long Ago 4. Transylvanian Dance 5. The Enchanted Stag 6. Harvest Moon Ballad 7. The Boy'ers Doina 8. Make Me. Lord, Slim And Tall

(24/09/03)ライヴ演奏で、収録時間は55分。ベラ・バルトークによって集められた歌やダンスをLucian BanとMat Maneriでアレンジしたものだそう。元の作曲はバルトークでもいいくらいの演奏が繰り広げられています。Maneriお得意の微分音はここではやや影を潜め、ある時はメランコリックに、ある時は勇壮なデュオの演奏を聴かせてくれます。曲によって変化に富んでいるところが、飽きさせず一気に聴かせてくれる要因か。アルバム・プロデュースはスティーヴ・レイクですが、彼にしてはフリーは少なく、聴きやすい。3曲目はややフリーがかっているかもしれない。全体として、クラシック的なピアノと、少しクセのあるヴィオラでの演奏ですが、ECMらしいと言えば、ECMらしい面もあります。少し聴く人を選ぶかもしれない。

2024/09/03

Keel Road/Danish String Quartet

2753ECM (New Seriesを含む)が2枚届いているので、聴いていきます。昔は8月に発売なんてなかったのに、今年は上半期が新譜が少なかったからか、出てきてますね。さて、このDanish String Quartet、最近ではこの番号の取り方とか、発売アルバム数が多いからか、ECMの一押しなのでは、と思わせます。そして、今回の曲の選び方(選ばせ方)も特徴があるので、売れていくのでは、と思わせますね。ヨーロッパの民族音楽(主に北欧、と書いてあるものも)中心に、それに混ざりこむように新曲もはさみこんで、それでも統一感のあるアルバムなので、売れる方なんじゃないかな、と思わせます。なかなか目の離せない弦楽四重奏団です。

 

Keel Road/Danish String Quartet(ECM New Series 2753)(輸入盤) - Recorded November 2022. Rune Tonsgaard Sorensen(Vln), Frederik Oland(Vln), Asbjorn Norgaard(Viola), Fredrik Schoyen Sjolin(Cello), Nikolaj Busk(P on 3). Ale Carr(Cittern on 3) (Spinet, Harmonium, Bass, Clog Fiddle by Danish String Quartet) - 1. Mabel Kelly 2. Pericondine - Fair Isle Jig 3. Stormpolskan 4. En Skomager Har Jeg Vaeret 5. Once A Shoemaker 6. 6. Lovely Man 7. Carolan's Quarrel With The Landlady 8. Regin Smidur 9. Captain L'Kane 10. Kjolhalling 11. Planxty Kelly 12. As I Walked Out 13. Marie Louise - The Chat - Gale Warning 14. Nar Mirr Oye, Trett Av Moye

(24/09/03)主にヨーロッパ(ノルウェー、デンマーク、イギリス、Faroese、トルコ)のトラディショナルとメンバーなどの作曲した曲がいろいろと混ざった曲集。収録時間が51分。現代音楽が多いNew Seriesの中では、聴きやすい曲が多いので、割と安心して聴くことができます。ストリング・クァルテットの中ではECM一押しのグループなだけに、なかなか魅力的ではあります。ゆったりとした分かりやすい曲が多いので、多くの人が聴くかも。

2024/09/02

Moondial/Pat Metheny

Patmoondial 久しぶりにCDがまとめて5枚、届きました。このアルバム、値段が高かったので(高いところでは5千円近い値段がついている)、枚数を合わせるために、最安値(といっても3千円近かった)のところで買ったのですが、やはり値段はそれ以上には安くなりませんでした。ペラジャケ1枚なのにねえ。まあ、ストリーミングで聴くという方法もありますし。でも、内容は落ち着いていて、けっこう気に入ってます。ジャズかというとそうでもないような気もするけど、今の時代、ジャズかジャズでないかで価値を決めるものでもないだろうし。ただ、前作も似たような内容だったので、その点どうなのかなあ、という気もしないでもないですけど。

 

Moondial/Pat Metheny(G, Baritone G)(BMG)(輸入盤) - Released 2024. - 1. Moondial 2. La Crosse 3. You're Everything 4. Here, There And Everywhere 5. We Can't See It, But It's There 6. Falcon Love 7. Everything Happens To Me/Somewhere 8. Londonderry Air 9. This Belongs To You 10. Shoga 11. My Love And I 12. Angel Eyes 13. Moondial(Epilogue)

(24/09/02)1-2、5、9-10、13曲目がパット・メセニー作、他はスタンダードやビートルズなどの曲もあり。収録時間は61分。バリトン・ギターを主体に、多重録音も使ってソロを聴かせています。さすがにこういう表現方法は初めてではないし、いい曲が揃っています。アコースティック・ギターの表現ということで、繊細な部分も多いし、いろいろと楽しんで聴くのも良し、没頭しつつ聴くのも良し、流しながら他のことをするのも良し。ただ、値段が高い割には(ペラジャケだし)、少々地味な印象も。これをジャズというのかどうかはともかく、渋い良質の音楽になっています。適度にスタンダードなど知っている曲も混ざっているので、そういう時は、つい、耳をそばだててしまいます。肩の張らない音楽もたまにはいいかと思います。

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