トキ/土岐英史カルテット
TBMレーベルの今回届いた3枚目にして一段落のアルバム。録音は’75年だけど、’60年代のモーダルな演奏の雰囲気をプンプンさせているサウンド、好きですねえ。ここではピアノがいなくて、ギターに渡辺香津美が入っているのも、プラス要素になっています。本来ならもっと昔に出会うはずのアルバムだったような気がしてますが、ジャズだけでも星の数ほどアルバムが出ているので、今年出会えたのは良かったのかもしれません。こういう演奏、けっこうツボでして、日本のジャズもなかなか捨てたもんじゃないな、と思います。できれば細く長く、SACDシリーズが続いて欲しいのですが、こればかりは先のことが読めません。いい演奏はただ聴くのみです。
トキ/土岐英史(As、Ss)カルテット(Three Blind Mice) - Recorded May 17, 1975. 渡辺香津美(G)、井野信義(B)、Steve Jackson(Ds) - 1. Lullaby For The Girl 2. Darkness 3. Blues 4. When Sunny Gets Blue 5. Old Song Blues
3、4曲目はジャズメン・オリジナルやスタンダードで、他は全曲土岐英史の作曲。収録時間は41分。ギターを交えたクァルテット編成で、なかなか渋い演奏を聴くことができます。独特なメロディと深みのあるモーダルな響きの8分の6拍子で、テンポもよく、アルバムに入っていくつかみはOKだと思う11分台の1曲目、同じ8分の6拍子でもゆったりしていて、そこを縦横無尽にサックスが走る10分台の2曲目、オーネット・コールマン作の有名な曲のテーマから、その名の通りアップテンポのブルース進行に入っていく、割と豪快な演奏が聴ける3曲目、優しくて温かみのあるスローなバラードでのスタンダートがアルバムのオアシスになっている4曲目、オーソドックスな4ビートのブルースだけど、聴くと渋いサウンドの5曲目。(24年6月26日発売)
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