ハインドサイト-ライヴ・アット・ラ・セーヌ・ミュージカル/エンリコ・ピエラヌンツィ、マーク・ジョンソン、ジョーイ・バロン
新譜がまとめて来る時は来る、ということで、また忙しくならないうちにどんどん聴いていきます。今日のアルバムは国内盤でしか見かけてないですが、通常は最近は国内盤にあまりならないCam Jazzのアルバム。これだけ有名なミュージシャンが揃ったら、そりゃ国内盤優先で出すだろうなあ、と思います。エンリコ・ピエラヌンツィのトリオ結成35周年のアルバムで、コロナ禍がなければ、もっと早く発売されてたのかな。演奏もけっこう良くて、時に冒険的に、時に哀愁と叙情感を増して、アルバムは進んでいきます。ジョーイ・バロンのドラム・ソロも後半にバシッと決めてくれたところもあって、トリオの中でも存在感高めなのはいいですね。このピアノ・トリオ、得点はけっこう高いです。
ハインドサイト-ライヴ・アット・ラ・セーヌ・ミュージカル/エンリコ・ピエラヌンツィ(P)、マーク・ジョンソン(B)、ジョーイ・バロン(Ds)(Cam Jazz)
Hindsight - Live At La Seine Musicale/Enrico Pieranumzi(P), Marc Johnson(B), Joey Baron(Ds)(Cam Jazz) - Recorded December 13, 2019. - 1. Je Ne Sais Quoi 2. Everything I Love 3. B.Y.O.H(Bring Your Own Heart) 4. Don't Forget The Poet 5. Hindsight 6. Malto Ancora (Per Luca Flores) 7. Castle Of Solitude 8. The Surprise Answer
2曲目のみスタンダードで、他は全曲エンリコ・ピエラヌンツィ作曲。収録時間は53分。録音当時はトリオ結成35周年の再結集でのすごいメンバーのトリオのライヴ。哀愁の漂うメロディアスな曲が、1曲目の冒頭から出てきて、さすが、と思わせます。やはりこのメロディとピアノはエンリコならではのもので、素晴らしい演奏を記録してくれました。ドラムス、ベースもベテランの腕が確かなトリオなので、3人でこのサウンドを築き上げています。それにしても、この哀愁と叙情性はいつまでも浸っていたいと思う。2曲目のスタンダードも少々冒険的だけど、破綻しないで進んでいくところがいい。その後は哀愁系の曲が多く続き、やはりエンリコならではの世界を堪能できるのはいいなあ、ということを実感。名盤になるんじゃないかな。 (24年6月19日発売)
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コメント
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工藤さん,おはようございます。
おっしゃる通りCAM Jazzのアルバムの国内盤ってあんまり見ませんよねぇ。それだけセールスが期待できるってことかもしれませんし,昨今は国内盤と輸入盤の価格逆転現象が起きているので,国内盤の方が安く上がるって話もありますしね。
演奏はほとんど文句なしですね。やはりこの3人らしいケミストリーが働くんだろうなと思わせますし,Enrico Pieranunziのオリジナルっていい曲が多いって改めて思いました。
ということで,当方記事のリンクを貼り付けさせて頂きます。
https://music-music.cocolog-wbs.com/blog/2024/06/post-f5c293.html
投稿: 中年音楽狂 | 2024/06/30 06:46
>中年音楽狂さん
こんにちは。書き込みありがとうございます。
今回は、上半期ベストを出してしまってから、候補作が続々と出てきてしまいましたが、これもその1枚です。まあ、また年間ベストを決める時に悩むことにしたいと思います。
やっぱりピエラヌンツィの曲はいいですし、そしてこのトリオでは、文句のつけようがないですね。そして、録音はステファノ・アメリオということで、そちらでも話題になっています。これも5年前の録音で、コロナ禍でやっと発売されたのかなあ、と思います。
投稿: 工藤 | 2024/06/30 12:12