Apres Faure/Brad Mehldau
ブラッド・メルドーのクラシック集、同時発売の2作目。バッハは有名すぎるくらい有名だけど、こちらのフォーレはよりクラシック的な感じで、しかも自作曲とのボーダーレス加減がより良いということで、個人的にはこちらのアルバムの方が好きではあります。元々私も、だいぶ偏ってはいますけど、ECMとECM New Seriesを行ったり来たりして音楽を聴いているので、こういうボーダーレスなアルバム、けっこう好物です。ジャズファンとしてのメルドーファンには、少し敬遠されるかもしれないですけど、ソロ・ピアノ集としてとらえてみれば、いいところを行っているんじゃないかとは思います。しかし、2枚同時発売とは、けっこう強気だなと思わせるところはありますけど。
Apres Faure/Brad Mehldau(P)(Nonesuch)(輸入盤) - Recorded June 19-21, 2023. - Gabriel Faure: 1. Nocturne No.13 In B Minor, Op.119 2. Nocturne No.4 In E-Flat Major, Op.36 3. Nocturne No.12 In E Minor, Op.107 Brad Mehldau: 4. Prelude 5. Caprice 6. Nocturne 7. Vision Gabriel Faure: 8. Nocturne No.7 in C-Sharp Minor, Op.74 9. Extract From Piano Quartet No.2 In G Minor, Op.45: III. Adagio Non Troppo
(24/05/12)ガブリエル・フォーレは19-20世紀のフランスの作曲家。ブラッド・メルドー作は4-7曲目。収録時間は42分。メルドーはフォーレからかなり影響を受けているそうで、フォーレの曲を聴いていると、それもなるほどなあ、と思います。バッハよりも後年の作曲家なので、クラシック的な情念も感じられて、ドラマチックな感覚さえ呼び覚まします。ラストの曲はメルドーがソロ・ピアノ用にアレンジしたものらしいです。題材がクラシックなだけに、敬遠する向きもあるかもしれませんけど、例えば自作曲の流れなどは、ジャズのソロ・ピアノでの1ジャンルとして定着した感があります。フォーレの曲は記譜通りに弾いていると思われますが、ボーダーレスな感覚は自作曲とまとめられて通して聴けるところからきているのでは。
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