ピュア・デスモンド/ポール・デスモンド
CTIのSACDでまだブログにあげてないものを、時間ができたので聴いていきます。当時’70年代はジャズ不毛の時代とも言われていて、その中でセールスにおいてはCTIがクロスオーバーやジャズで注目されていました。例えばこのアルバム、往年の名手を使ったジャズで、有名曲を多く演奏していて、しかもわかりやすいところが受けていたのではないかと思います。かくいう私も中学時代にリアルタイムでこのレーベルの音楽に、けっこう影響を受けました。まだ’50-60年代ジャズの黄金時代に近い時期でもあったんですね。’80年代にジャズがまた盛り返すことになるのですが、その間を埋める形で、このレーベルの役割は、賛否両論あれど、重要だったんではないかなあ、と思います。
ピュア・デスモンド/ポール・デスモンド(As)(CTI)
Pure Desmond/Paul Desmond(As)(CTI) - Recorded September 1974. Ed Bickert(G), Ron Carter(B), Connie Kay(Ds) - 1. Squeeze Me 2. I'm Old Fashioned 3. Nuages 4. Why Shouldn't I 5. Everything I Love 6. Warm Valley 7. Till The Clouds Roll By 8. Mean To Love
CTIらしく、スタンダードやジャズメン・オリジナル曲集。収録時間は35分。このレーベルとしてはクロスオーバーではなくジャズを演奏しているという点で特色がありますが、それでも分かりやすく、ある程度キャッチ―なサウンドで、セールスも目指していたことが分かります。ポール・デスモンドのサックスも甘くて、メロディアスで、小難しいところがなくて、それが当時流行った点だろうと思います。参加メンバーも一流だし、フロントで絡むギターのエド・ビッカートも、似たような分かりやすい傾向で、しかも一流のギターという感じがします。アドリブもあるけど、とにかくどの曲もメロディが前面に出てくるのが印象的。そこに有名曲のオンパレードで、当時売れていたことが分かります。この甘いサックスはもっと聴いていたい気も。(20年12月11日発売)
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