Mugic Magazine別冊 MODERN JAZZ/原田和典著
「Mugic Magazine別冊 MODERN JAZZ/原田和典著」
ふだんはいわゆるジャズ本ってあまり買わなくなっているのだけど、これはなぜか周りの評判が良く、しかも値段も手ごろで(コンパクトなサイズだし)、オールカラーということもあり買ってみました。ジャズ・ジャイアンツの特集と、年代別に’45年から’68年までのジャズのアルバムが掲載されています。私なんかは、ミュージシャンごとに国内盤で出ているのは全部買う、というやり方だったので、聴いているミュージシャンと、全然聴いてないミュージシャンにはっきり分かれてしまい、聴いたことのあるのはこの中で3分の1ぐらいか多くとも半分弱くらいかな、といったところ。
ジャズは一発録りなので、書く方も一発書きで行きます、と潔いことが前書きで書かれていて、確かにすらすらと、流れるように読めるところも多いですし、セレクトも今の視点から、という部分もあったりして、まだつまみ食い読みしながらなんですが、読んでいて楽しい。これは評判いいのも分かるなあ、と思います。当然有名盤も多く取り上げられているわけですが、今まで読んだのと文脈が違う書き方をしているものもあり、それはそれで面白く読めました。耳タコ盤をどういう書き方をしているか、というのを楽しむと同時に、聴いてないアルバムを探して、これから聴こうか、という気にもなってきます。一発聴きの一発書きは、私の目指していることでもあります。
こういう本って、今までオールカラーってあったっけ、というくらい昔は白黒のイメージが付いてまわったものでしたが、ジャケットがカラーだと、それだけでうれしくなってしまいますね。また、あえて、電化時代の前の’68年で取り上げるアルバムを切っているところも、意図がはっきりしていて良いと思います。端から逐一読んでいかなくてはならない本でもなくて、興味あるところから読んで広げていって、ということもできるので、この本に興味のある方は一度手に取ってみては、と思います。
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