Art Forum/Greg Osby
グレッグ・オズビーのリーダー作。ブルーノートからは何作も出ているので、趣向がけっこう変わってきてます。このアルバムではファンクも飛び越えてジャズへの回帰をしていて、参加ミュージシャンもそれ向きのメンバーをそろえていますね。彼独特のフレージングのアルト・サックスを吹きながら、フリージャズともメインストリーム路線とも違ったサウンドになっているのは、やはり彼のM-BASE時代の素養がそうさせているのかなあ、と思います。それでもけっこうフリーインプロヴィゼーションに近いところまで行っている曲はありますね。そうそう、こういうのが聴きたかったんだよなあ、と思った1枚でした。
Art Forum/Greg Osby(As, Ss)(Blue Note) - Released 1996. James Williams(P), Bryan Carrott(Vib), Lonnie Plaxico(B), Jeff "Tain" Watts(Ds), Marvin Sewell(G), Robin Eubanks(Tb), Cleave Guyton(Fl, Ts), Alez Harden(Bcl), Darrell Grant(P) - 1. Miss D'meena 2. Mood For Thought 3. I Didn't Know What About You 4. 2nd Born To Freedom 5. Dialectical Interchange 6. Art Forum 7. Don't Explain 8. Half Moon Step 9. Perpetuity
いきなりジャズに回帰してしまったアルバム。といってもその素直でないフレーズと全体のサウンドは一段と凄みを増していて、いわゆるフリージャズとは趣きを異にしつつもメイン・ストリーム路線とも違います。簡単なメロディーではないのですが、このアルバムに多いスローな曲の、空間表現がいい。その研ぎ澄まされた感性は、作曲面でも出ているようです。3、7曲目のスローなスタンダードナンバーはメロディアスでけっこう渋い。1、5曲目はミディアムテンポで心地よい。4曲目はマーヴィン・スウェルのギターとのデュオで、フリーインプロヴィゼーション風。タイトル曲の6曲目はフリージャズと言えなくもない。ある意味で深みのある8曲目。ロビン・ユーバンクスは2、9曲目に参加。この2曲はホーンの使い方も特徴的。
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