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2023年2月の記事

2023/02/28

A Fine Line(Arias & Lieder)/Don Byron

Donfinelineドン・バイロンのリーダー作。1枚1枚変わっていく雰囲気ですけど、今回のアルバムはメロディの美しい曲、と言っていいのかどうか。ヴォーカルとして参加している人たちも、中にはけっこう有名な人もいますし、さすがジャズ黄金時代に録音されたアルバム。ただ、国内盤として発売されたのはここまでのようで、以後は輸入盤での入手になっているのは、やはり売れ行きの関係かなあ、と思ってしまいます。ジャズの範疇には入るのでしょうけど、もっと別な何かを求めているのかな、と思えるようなサウンドになっています。これはこれで興味深いアルバムに仕上がっていると思います。

 

A Fine Line(Arias & Lieder)/Don Byron(Cl, Bcl)(Blue Note) - Released 2000. Uri Caine(P), Jerome Harris(B, G), Paulo Braga(Ds, Per), Mark Ledford(Vo), Patricia O'callaghan(Vo), Dean Bowman(Vo), Cassandra Wilson(Vo) - 1. Check Up 2. Zwielicht(Twilight) 3. Glitter And Be Gay 4. Basquiat 5. It's Over 6. Creepin' 7. Nessun Dorma 8. Solidier In The Rain 9. Airwaves 10. Reach Out I'll Be there 11. The Ladies Who Lunch 12. Larghetto

クラシック、ジャズ(オーネット・コールマンの曲もあります)、ポピュラーなど、いろいろな方面から曲の題材をとっています。共通しているのは、ドン・バイロンのひょうひょうとしたクラリネットと、メロディの美しい曲(ファイン・ラインの意味と思われる)。不思議な組み合わせのクァルテットの編成に、曲によって様々なヴォーカリストが絡むという編成。4人のヴォーカリストもクラシック風、ジャズ風、といろいろ な方向性の人選です。クラシック方面のジャズ(もろにクラシックか?)に強いユリ・ケインとのピアノとの比較的静かなデュオも4曲はさみ込まれています。普通のジャズからはかなりそれますが、興味深いサウンド。 クラシックの曲も面白い。カサンドラ・ウィルソンは11曲目に参加。そして9曲目がボーナス・トラック。(00年12月20日発売)

2023/02/27

Romance With The Unseen/Don Byron

Donromance ドン・バイロンのリーダー作に戻ります。クァルテットでの演奏ですが、バックがビル・フリゼール、ドリュー・グレス、ジャック・ディジョネットとくれば、もう文句なしに聴いてみたくなるアルバムになってますね。たぶん、期待を裏切らないと思います。個人的にはフリゼールの全面参加がうれしいところ。彼のリーダー作と間違えそうなくらい出番は多いですし。このアルバムももう20年以上前の録音になるわけか。私たちも歳をとるはずです。バイロンのアルバムは1枚ごとに趣向を変えてますので、聴く人にとってみれば当たりはずれはあるのでしょうが、その分好みのアルバムはどこかにあるはずです。

 

Romance With The Unseen/Don Byron(Cl)(Blue Note) - Recorded January and March 1999. Bill Frisell(G), Drew Gress(B), Jack DeJohnette(Ds) - 1. A Mural From Two Perspectives 2. Sad Twilight 3. Bernhard Goetz, Kames Ramseur, And Me 4. I'll Follow The Sun 5. 'Lude 6. Homegoing 7. One Finger Snap 8. Basquiat 9. Perdido(Pegao) 10. Closer To Home

メンバーを見ただけで聴いてみたくなるアルバム。クラリネットだと軽くなりがちですがおそらく先入観は覆されます。ハードな曲もちらほら、メンバーが全開の曲も。1曲目は軽めのエリントンナンバーではじまりますが、ちょっとひとくせあります。2曲目は何となく哀愁を帯びたワルツ。こういう感じ、好きです。3曲目はハードに展開するスリリングな9分台の曲、4曲目はゆったりとビートルズの曲を軽めに。インタールード的な5曲目、変拍子で幻想的な11分台の6曲目、ハービー・ハンコックの曲ですが原曲がすぐ分からなかった7曲目、やはり幻想的な3拍子の8曲目、ビバップっぽくてやや明るい?9曲目。アグレッシヴでやはりひとひねり。ワンコードで7拍子の10曲目で、さりげなく終わります。(99年9月22日発売)

2023/02/26

Live In Italy/John Patitucci Trio

Johnliveitaly 最近は、内容はけっこういいのにストリーミングだけ出て、CDは出てこないアルバムって多くなってきたように感じます。このアルバムもそれで、いい加減に待ちきれないので、ストリーミングで聴いてアップするようにしました。ハイレゾ録音の192k/24なので、音もいいですし。ただ、CDと違って、クレジットなどネットで探さないと分からないケースもありますね。もっと調べれば出てくるのでしょうけど。ラストの曲はスタンダードなのは分かりますが、あとは誰の作曲なのか。でも、このクリス・ポッターをフロントに置くピアノレス・トリオはいいです。聴くチャンスがあれば、聴いていただきたいところです。

 

Live In Italy/John Patitucci(B) Trio(Three Gaces Records)(ストリーミング) - Recorded July 2021. Chris Potter(Sax), Brian Blade(Ds) - 1. Visa 2. Out West 3. Three Pieces Of Glass 4. Mali 5. Echoes Of Scarlatti: In Memory Of Chick Corea 6. Without A Song

(23/02/23)CDが出ないので、ストリーミングを聴いての感想です。作曲など詳細が分からないのですが、そこはご容赦。メンバーがあまりにもスゴいので。リーダーのジョン・パティトゥッチはアコースティックとエレクトリックのベースを使い分け、クリス・ポッターはテナーとソプラノを使い分けている感じです。ライヴなので1曲の演奏も長めで、ピアノレス・トリオなんですけど、さすがこのメンバー、けっこう聴かせてくれています。空間的なものも生かした部分もあるので、聴く人はある程度選ぶようになるかもしれませんけど、この相手にすぐ反応していく変幻自在なサウンド、けっこう好きですねえ。4曲目でベースがエレキ(しかも6弦ベースだし)になると、サウンドがガラッと変わるのも面白い。それぞれのソロもピンと立ってます。(23年8月25日国内盤CD発売)

2023/02/25

Mel's Vision/Alex Sipiagin Quintet

1414 Criss Crossの新譜2日目で一段落。レーベルのファンにはAlex Sipiaginはおなじみなのですが、世間では認知度はそんなに高くないように感じています。それでもこのメンバー見たら買いでしょ、というくらいのもので、71分間、割と今のジャズを浴び続けるにはいいアルバムです。オーソドックスに4ビートの入った曲もありますし。演奏はいいんだけど割と好きにやらせているような感じは、このレーベルだからなのかなと思います。B級感覚がこのレーベルのウリなんでしょうね。録音も1日でやり切ってますし。それでこういう素晴らしい演奏を聴けるとは、いい時代に生きているものだなあ、と思います。

 

Mel's Vision/Alex Sipiagin(Tp) Quintet(Criss Cross 1414)(輸入盤) - Recorded April 22, 2022. Chris Potter(Sax), Johnathan Blake(Ds), Matt Brewer(B), David Kikosuki(P) - 1. Mel's Vision 2. Summer's End 4. Four By Five 5. Maritima 5. Vesnianka 6. Bird Food (Take 2) 7. Balmoral Point 8. Peggy's Blue 9. Bird Food (take 1)(Alternate Take)

(23/02/23)2曲目がドン・フリードマン作、3曲目がマッコイタイナー作、6、9曲目がオーネット・コールマン作、8曲目がチャールズ・ミンガス作、5曲目がウクライナ民謡、4曲目がクリス・ポッター作、1、7曲目がAlex Sipiagin作。収録時間は何と71分。よくまあこれだけのメンバーを集められたものだなあと感心しますが、激しい曲、バラードの曲、あるいはオーソドックスな4ビートの曲それぞれに、やはりこのメンバーならではの味が出ています。レコーディングで変に脚色したり方向付けをしないところがこのレーベルのいいところで、ストレートにジャズを味わえます。どのメンバーもいいのだけど、特にフロントの2人が目立っていて、これだけでも聴く価値はあると思います。6、9曲目はどちらも良くて外せなかったのかも。

2023/02/24

Blues Variant/Michael Feinberg Quartet/Quintet

1413何とか祝日をはさんだので、残りの新譜も聴けそうです。今日は2枚のCriss Cross新譜のうち1枚目。ベーシストは初聴きなんですが、他は知っている名前のミュージシャンも。まあ、このレーベルなので、そんなに悪かろうはずはないので安心して聴けます。今のジャズを行っているところではありますけど、ベース・ソロでの8曲目はメロディ重視だったりしていて、人間味のある曲になっているものが多いのがいいですね。渋いB吸盤的な味わいが多いCriss Crossですが、むしろこういうアルバムの方が好みだったりしています。デイヴ・リーブマンもNoar Premingerも、それぞれに存在感があるのがいいですし。

 

Blues Variant/Michael Feinberg(B) Quartet/Quintet(Criss Cross 1413)(輸入盤)- Recorded January 17, 2022. Noar Preminger(Ts, Fl), Nasheet Waits(Ds), Leo Genovese(P), Dave Liebman(Sax, Fl on 5-7) - 1. Blues Variant 2. Saqqara 3. High Or Booze 4. The Healing Power Of Grits 5. Eye Of The Hurricane 6. The Water Spirit Brought Us, The Water Spirit Will Take Us Home 7. Gather Power 8. Improvisation (For Leslie) 9. Cycle Song 10. Year Of The Ox

(23/02/23)5曲目がハービー・ハンコック作、3曲目がNoar Preminger作(彼のリーダー作からの再演)、7曲目がLeo Genovese作で、他は全曲Michael Feinberg作。収録時間は49分。1曲目で変拍子ジャズが出てきて、なかなか今っぽくて熱めのジャズなので、聴く方も燃え上がります。2曲目は少しモーダルな感じで、とカッコよく続きますが、49分で10曲と、もう少し各曲が長ければ、とも思いました。メンバーもいいし、ピアノだけではなく、エレキ・ピアノも出てくるので、あまりこだわりはないかと。ゲスト参加のデイヴ・リーブマンも、参加するとやっぱり彼だなあと思える個性ですし。対抗するPremingerもなかなか存在感があります。8曲目のベース・ソロは即興らしいけどメロディ型。ベースのリーダー作なので重心が低い。

2023/02/23

Your Mother Should Know/Brad Mehldau Plays The Beatles

Bradyourmo 何とか昨日も新譜を聴けました。ブラッド・メルドーは以前からロックやポップスの曲などを取り上げてはいたのですが、ここではビートルズ特集なのでうれしくなってしまいますね。しかも、聞くところによると、アルバムでは初出の曲ばかりだとか。1曲1曲ていねいにサウンドを変えているので、飽きさせずに最後まで聴き入ってしまいます。彼のソロ・ピアノは名盤が多いのですが、やはりこういうアルバムが残っていくのかなあ、と思わせます。このアルバムも何度も聴き返したいですね。ビートルズを知っていても知らなくても楽しめるのは、やはり彼の腕なのかな、と思わせるような出来栄えです。

 

Your Mother Should Know/Brad Mehldau(P) Plays The Beatles(Nonesuch)(輸入盤) - Recorded September 19 and 20, 2020. - 1. I Am The Walrus 2. Your Mother Should Know 3. I Saw Her Standing There 4. For No One 5. Baby's In Black 6. She Said She Said 7. Here, There And Everywhere 8. If I Needed Someone 9. Maxwell's Silver Hammer 10. Golden Slumbers 11. Life On Mars?

(23/02/22)ブラッド・メルドーのソロ・ピアノのライヴでのビートルズ集。ラストのみデヴィッド・ボウイの曲。収録時間は48分。ビートルズファンでなければあまり聞いたことのないタイトルも混ざっているけど、元歌を知っている人にも知らない人にも楽しめるように、クラシカルな曲調からブルースもあれば、曲ごとにいろいろと工夫が凝らされていて、しかもそれをメロディアスに音楽的に鳴らしているところが、やはりこのピアニスト、ただ者ではないな、と思います。私は原曲知らない派ですけど、それでもあっという間に最後まで行ってしまって、楽しむことができました。あまり超絶技巧的なものは見せないのですが、それでもすでに熟練した腕によって料理されたものは、美味しい、と言い切ってしまいたいものが存在します。

2023/02/22

Pasado En Claro/Anders Jormin/Lena Willemark/Karin Nakagawa/Jon Falt

2761 新譜が来たのですが、繁忙期のため、まとめて4枚連続で聴けるか分かりません。とりあえずECMの新譜を先に。とは言いつつこのアルバム、1月に出ていたのですが、安いセールの時より後に予約受付だったので、1か月遅れてしまいました。さすが無国籍的民族音楽の得意なECMと思ったのですけど、調べたらこのメンバーでのドラム抜きのアルバムが’15年に出ているんでした。あまりにもCDが多くなって、記憶力が追いつかないという、、、。まあ、それでも、このアルバム、持ち込み音源だからなのか、いつものような抑えすぎの感じがなく、いい感じで聴けた57分間ではありました。聴くのが待ち遠しかったな。

 

Pasado En Claro/Anders Jormin(B)/Lena Willemark(Vo, Vln, Viola)/Karin Nakagawa(25-string Koto)/Jon Falt(Ds, Per)(ECM 2761)(輸入盤) - Recorded December 2021. - 1. Mist Of The River 2. Blue Lamp 3. Ramona Elena 4. The Woman Of The Long Ice 5. Wedding Polska 6. Kingdom Of Coldness 7. Angels 8. Petricia 9. Pasado En Claro 10. Glowworm 11. Returning Wave

(23/02/21)1-2、6、8-11曲目がAnders Jormin作曲で、3-5、7曲目はLena Willemark作詞作曲。他の曲の詞に関しては、曲によっていろいろ。収録時間は57分。Lenaの歌もエキゾチックだし、琴もあるので、無国籍的な民族音楽に近いものを感じます。元の詞も中国、スウェーデン、日本、イタリア、メキシコと国際的。持ち込み音源らしく、ちょっとECMにしては、メリハリがややあるなあ、とも思いますが、こういう国際的なサウンド、好きな人が多いのでは。ヴォーカル(しかも英語ではない)の曲がかなり多いので、ちょっと聴く人を選ぶかなあとも。4曲目には一部フリーのアプローチもありますし。琴は日本人。実はこのメンバーでドラムス抜きのアルバムが’15年に出ていて、実質2枚目のアルバムになっています。

2023/02/21

Nu Blaxploitation/Don Byron

Donnublax ドン・バイロンのリーダー作。そしてブルーノートへの移籍第一弾。このあたりの時期って、ジャズミュージシャンがけっこうラップやヴォイスにこだわっていた時期でもあり、そういうアルバムがゴロゴロしてますね。今になってみると、それでそのアルバムから離れてしまっている面も否定できないです。ただ、ファンクが基調で、その間にクラリネットのカッコいいソロが挟まっていたりと、場面に応じて面白いところがあるのも確かで、まあ、今だったらストリーミングで済ましてしまうだろうな、とは思えます。そう考えると、新生ブルーノートの時は(今を含めて)いろいろジャズ周辺を取り込んでいるなあ、という感じになってます。

 

Nu Blaxploitation/Don Byron(Cl, Bs, Vo)(Blue Note) - Recorded December 27, 1997-January 5, 1998. Sadiq(Poet), Uri Cane(P), Reggie Washington(B), Ben Wittman(Ds), Dean Bowman(Vo), Rodney Holmes(Ds), Guests: Bizmarkie(Vo), James Zollar(Tp), Curtis Fowkes(Tb), David Gilmore(G), Johnny Almendra(Per), etc. - 1. Alien 2. Domino Theories Part 1 3. Blinky 4. Mango Meat 5. Interview 6. Schizo Jam 7. I'm Stuck 9. I Cannot Commit 10. Fencewalk 11. Hagalo 12. Domino Thories Part 2 13. If 6 Was 9 14. Furman

ブルーノートへの移籍第一弾。けっこうあちこちに、ラップだけでなく、会話のようなナレーションのようなヴォイスが入っています。英語文化圏以外では何のことやらさっぱりわからないという現象にもなりますが、基本的にはファンクの曲が多いので、それなりには楽しめるかも。そのファンクにしても、やや抑え気味の3曲目のようなものから、8曲目のようなノリの良いものまでさまざま。2、5、12曲目(?)は会話のみで成り立っているトラック。何と2曲目は6分もあります。6曲目はライヴで、何と14分にもなるラップ入りのファンク。7曲目はそんな中でもシットリ系かも。4、10-11曲目はファンク・バンドのマンドリルの曲だとのことで、やや懐かしめのサウンド。 ただ、メッセージ性は強いんだろうなあ、と思うと。

2023/02/20

Blue Giant(オリジナルサウンドトラック)/上原ひろみ

Ueharablueg待ちに待ったアニメ映画が公開されました。映画の方は18日に観に行ったのですが、このアルバムが先に届いて聴いてしまいました(ただし、ブログの順序はこちらの方があと)。72分も収録していて、上原度が満載でもありますけど、サウンドトラック用に、比較的聴きやすい仕上がりになっています。ストリングスの入っている曲も多いし、それらの曲の中には挾間美帆の指揮の曲もあって、メンバーも含めて非常に豪華。映画の予算があったからこそできた音楽だと思います。まあ、映画を観に行き、それを反芻する意味での音楽という方が感動度は高いのではと思われます。個人的には主人公たちのトリオの演奏が少なかったので、もう少し聴きたかったかなあ、というのはありますが。実際には3人の演奏は17曲目、26曲目(これはピアノ抜きの2人)、28曲目、29曲目のみ。クレジットの書き出しが大変でした。

 

Blue Giant(オリジナルサウンドトラック)/上原ひろみ(P, Key( on 16) except 14, 19, 25-26)(Universal Classic &Jazz)
Blue Giant(Original Motion Picture Soundtrack)/Hiromi Uehara(P, Key(on 16) except 14, 19, 25-26)(Universal Classic & Jazz) - Released 2023) 本間将人(Ts on 1 , 16. As on 22)、田中晋悟(B on 1, 4, 16, 22)、柴田亮(Ds on 1, 4, 16, 22)、國田大輔(G on 2, 7-9, 13-15, 18-20)、Marty Holoubek(B on 2-3, 5, 7-11, 13, 15, 18, 20-21, 24-25)、石若駿(Per on 2, 7, 13, Ds on 17, 26, 28-29)、小林未侑(Cl on 2, 7)、西江辰郎(Vln on 2-3, 5, 7, 10-11, 13-15, 18-21, 23-25, 27)、田村直貴(Vln on 2-3, 5, 7, 10-11, 13-15, 18-21, 23-25, 27)、田中笑美子(Vln on 2-3, 5, 7, 10-11, 13-15, 18-21, 23-25, 27)、ビルマン聡平(Vln on 2-3, 5, 7, 10-11, 13-15, 18-21, 23-25, 27)、松崎千鶴(Vln on 2-3, 5, 7, 10-11, 13-15, 18-21, 23-25, 27)、中恵菜(Viola on 2-3, 5, 10-11, 15, 18-21, 23, 25, 27)、古谷聡見(Viola on 2-3, 5, 10-11, 15, 18-21, 23, 25, 27)、井上銘(G on 3, 5, 23, 25)、伊吹文裕(Ds on 3, 20, Cymbal on 27)、野津雄太(Fl on 3, 20-21)、向井航(Cello on 3, 5-6, 10-11, 14, 18-21, 23, 25, 27)、下谷万乃(Cello on 3, 5, 14, 18-21, 23, 25, 27)、篠崎由紀(Cello on 9, 11)、挾間美帆(Cond on 3, 5, 14, 18-21, 23, 25, 27)、田辺充邦(G on 4)、菅野知明(Ds on 7-9, 11, 13, 15)、片山士駿(Fl on 7, 11)、佐瀬悠輔(Tp on 9, 11)、三原万里子(Tb on 10, 15)、馬場智章(Ts on 12, 17, 26, 28-29)、中林薫平(B on 12)、井川晃(Ds on 12)、伊藤駿(Tp on 14, 27)、村上基(Tp on 16)、神農広樹(Oboe on 25, 27) - 1. Impressions 2. Omelet Rice 3. Day By Day 4. Kawakita Blues 5. Ambition 6. Blue Giant -Cello & Piano- 7. Motivation 8. In Search Of... 9. The Beginning 10. Monologue 11. Forward 12. Another Autumn 13. Next Step 14. Challange 15. Kick Off 16.Samba Five 17. N.E.W. 18. Recollection 19. No Way Out 20. New Day 21. Reunion 22. Count On Me 23. Faith 24. Nostargia 25. What It Takes 26. We Will 27. From Here 28. Firstnote 29. Blue Giant

石塚真一原作のジャズマンガの映画化のオリジナルサウンドトラック。72分収録。ほぼ全面的に上原ひろみの作曲、アレンジ、演奏と関わっています。それにしても豪華なメンバー。映画での中心メンバーとなる上原ひろみ、馬場智章、石若駿のトリオの演奏が思ったよりも少なかったけど、その分、通常のサントラ盤、ジャズ(と言ってもストリングスが入っている曲も多いし、他は現代のジャズに近いものでもあるけど)として、気楽にかけられるアルバムに仕上がっています。ただ、このアルバムを聴くよりも、まず映画館へ走れ、と言った方が良いかもしれないくらい、映画と音楽のシンクロ度合いがハンパではありません。それを観てからこのアルバムを聴くのもひとつの方向性だと思います。なかなか力の入ったアルバム。(23年2月17日発売)

2023/02/19

アニメ映画「Blue Giant」を観てきた

230218bluegiant 前から楽しみにしていたジャズ映画、「Blue Giant」が17日に公開され、18日(昨日)に行ってきました(本当は今日も仕事のはずだったのですが)。席はそれでもそんなにいっぱいではなく、こんなにいい映画なのにもったいないとは思うのですが。私が行ったところはネットでも座席見れるんですが、初日はガラガラでしたし。ただ、ツイッターなどの評判が評判を呼んで、だんだん混んでくるかもという予感も。これがヒットしないと次のヨーロッパ編はないなあ、と、もっとたくさんの人が行ってくれるといいなあ、と思います。

石塚真一の原作のこのマンガ、前から音が出ないのに音が聴こえるようだ、と評判でしたけど、馬場智章、上原ひろみ、石若駿のトリオだと、思った通り、今のジャズの音が聴こえてきてうれしくなりました。特にライヴ演奏の場面ですね。ただ、スタンダードとか、そういう要素はほとんどないので、ジャズに親しみのない人でも大丈夫かなあ、と思ってはいたのですが、あの画面であのシチュエーションで見せられると、納得の音だ、と思えるんじゃないでしょうか。ベースレスのトリオって現実には表現が難しいのだけど、そこは難なくクリア。さすが。

原作に割と忠実に3人の出会いから、一気に2時間でクライマックスに持って行くのは多少強引かなとも思えたのですが、それでも最初の方から引きこまれて行きます。そしてラストへ、と感動のジャズアニメ映画でしたね。まあ、青春も感じさせます。そして気合の入った演奏シーンは現在一流のミュージシャンが音をあてているので、文句なしです。これで、原作のマンガ単行本もさらに売れるのでしょうね。ちょっとだけ原作とは違うところがありますが、おおむね忠実に描かれていました。それは映画を観てのお楽しみということで。ライヴのミュージシャンのモーションキャプチャーの出来が今ひとつ、という意見もありますが、個人的にはあそこは音楽を聴く場面と思ってます。

マンガ単行本の方は、日本を出て、ヨーロッパで演奏活動をした後に、現在アメリカです。少なくともアメリカ編あたりまで作ってくれないでしょうか。ただ現実的には、今回の日本編というのが、一番映画にしやすく、感動度は高いのではないかと思います。青春と重ね合わせてしまいますね。どうしても。

この映画も1回だけでなく、数回観に行きそうな予感もしています。

2023/02/18

Bug Music/Don Byron

Donbugmusic ドン・バイロンのリーダー作。このアルバムは古き良き時代のジャズのサウンドです。そのもの、というよりはなりきりジャズという感じですね。私も一時期このあたりのジャズも少し聴いていた時期もあって、懐かしいです。それにしても、こういうメンバーでも、古いジャズが演奏できるなんて、けっこう器用ですよね。奥の方に入っていたので、こういうアルバムがあったことさえ忘れていました。クラリネットというと、こういう時代を連想する人も多いので、それなら一発やってやろうか、ということだったのかもしれないですけど。何にせよ、ジャズのどういう音楽もできるんだなあ、というイメージがあります。

 

Bug Music/Don Byron(Cl, Bs, Vo)(Nonesuch) - Recorded May 1996. Steve Wilson(As), Robert DeBills(Ts), Charles Lewis(Tp), Steve Bernstein(Tp), James Zollar(Tp), Craig Harris(Tb), Uri Caine(P, Vo), Paul Meyers(Banjo), David Gilmore(G), Kenny Davis(B), Pheeroan AkLaff(Ds), Billy Hart(Ds), Joey Baron(Ds), Dean Bowman(Vo) - 1. The Dicty Glide 2. Frasquita Serenade 3. St. Louis Blues 4. Wondering Where 5. Bounce Of The Sugar Plum Fairies 6. Charley's Prelude 7. Royal Garden Blues 8. Siberian Sleighride 9. the Penguin 10. The Quintet Plays Carmen 11. Powerhouse 12. Tobacco Auctioneer 13. War Dance For Wooden Indians 14. Cotton Club Stomp 15. Blue Bubbles 16. Snibor

メンバーがメンバーなので、どんなに先鋭的な音が出るのかと思ったら、昔懐かしいレイモンド・スコット・クインテット、ジョン・カービー・オーケストラ、デューク・エリントン・オーケストラ集でオーソドックスな古き良き時代を再現した演奏でした。時代は’30年代(?)感覚。全16曲中、1-3分台の短い曲がほとんどを占めています。時代に忠実なアンサンブルとソロを目指しているのかと思われますが、なぜか皆アウトしたくてうずうずしているような気も。曲はゴキゲン系が多いのですが、6曲目のような哀愁系の曲もなかなか捨てがたい。普段聞かないジャズの分野なので、その凝ったアレンジがけっこう楽しいかも。ヴォーカル入りの曲は4、14曲目。16曲目のみ9分台と長く、ギターもやや今っぽい。

2023/02/17

No-Vibe Zone/Don Byron Quintet

Donnobive ドン・バイロンのリーダー作。なぜかこれだけニッティングファクトリーからの発売(ライヴ)ですが、クインテット編成でしかもメンバーもすごく、シリアスなジャズが67分収録というのがたまりません。特にここでのギターのデヴィッド・ギルモアのギターは今っぽくてけっこうカッコいい。今までのアルバムはジャズとは言いながらいろいろなジャンルの要素も取り入れたりしていたけど、ここまでジャズ(といっても現代ジャズですが)に取り組んでくれたので、聴く価値はあると思います。ただ、これはストリーミングにはないんですよね。クラリネットでジャズはここまでいけるということを証明したアルバム、と言ってもいいんじゃないかな。

 

No-Vibe Zone/Don Byron(Cl) Quintet(Knitting Factory)(輸入盤) - Recorded January 7, 1996. David Gilmore(G), Uri Caine(P), Kenny Davis(B), Marvin "Smitty" Smith(Ds) - 1. Wru 2. Sex/Work 3/4. Next Love/The Allure Of Entanglement 5. Tangerine 6. Tuskegee Strutter's Ball

まず、メンバーがすごい。演奏は従来のクラリネット奏者の常識をくつがえすもので、けっこう現代ジャズしているイメージがあります。全6曲中、オリジナルが4曲。どの曲も9分から17分と長尺。オーネット・コールマン作の1曲目はオリジナルのような雰囲気で、デヴィッド・ギルモアのロックのような過激なギターも印象的。フリーっぽい出だしから、淡々としたようにみえて意外に盛り上がる2曲目、いわゆるラテン系風味もある3曲目、ピアノをバックにあるいはソロで歌い上げて、ラストがドシャーンとくる4曲目、比較的オーソドックスに耳に響くスタンダードの5曲目。そしてエネルギーが有り余っている感じで一瞬ユーモアもある6曲目。マーヴィン・”スミッティ”・スミスのあのドラムが健在なのでほっとしました。

2023/02/16

Music For Six Musicians/Don Byron

Donmusicsix ドン・バイロンのリーダー作。このアルバムはけっこうシリアスな感じのジャズで、ほとんどの曲を彼が作曲しています。主な演奏をセクステットでやって、時々ゲストが入るという感じでしょうか。シリアスながら4ビートのジャズではないし、クラリネットの現代ジャズというのは、ある程度聴く人を選ぶのではないかな、とも思いますけど。通常のジャズで使うクラリネットの概念を超えたミュージシャンではなかったか、と、10年ほど前から姿を見せなくなったのが少々残念です。自由度も高めで、今聴いても古くは感じないなあ、とは思うのですが。これは輸入盤の表記がないのですが、手持ちのCDは輸入盤でした。

 

Music For Six Musicians/Don Byron(Cl, Bcl)(Nonesuch) - Released 1995. Graham Haynes(Cor), Edsel Gomez(P), Kenny Davis(B), Jerry Gonzalez(Per), Ben Wittman(Ds), Sadiq(Voice), Bill Frisell(G), Lonnie Plazico(B), Ralph Peterson(Ds), Andy Gonzalez(B) - 1. "Uh-Oh, Chango!"/While History Month 2. Shelby Steele Would Be Mowing Your Lawn 3. (The Press Made) Rodney King (Responsible For The LA Riots) 4. "I'll Chill On The Marley Tapes..." 5. Sex/Work 6. La Estrelita 7. "...That Sucking Soung..." (For Ross Perot) 8. Crown Heights 9. The Allure Of Entanglement 10. The Importance Of Being SHARPTON

さまざまな曲がありますが、前半ファンク的色彩の曲もあって、そこに絡むジェリー・ゴンザレスのコンガが印象的です。1曲目はナレーションが入っている短い曲。ゆったりしたパーカッション入りファンクで中間色的なテーマを持つ2曲目、哀愁を帯びたテーマとややアヴァンギャルドなサウンドを持つ3曲目。ビル・フリゼールとラルフ・ピーターソンが4曲目に参加していて、ゴキゲンラテン系ですが、この曲はやりたい放題。渋めで印象的なテーマを持つ淡々とした5曲目、クラリネット・ソロの小品の6曲目、パーカッションの上をさまよう管楽器というイメージの7曲目、ゴキゲンカリブ系(?)途中ドシャメシャの8曲目、ピアノとのデュオでしっとりと聴かせる9曲目、再びファンク(やや内省的)に戻った10曲目。

2023/02/15

Don Byron Plays The Music Of Mickey Katz

Donplaysmickeyドン・バイロンのリーダー作。これをジャズというのかどうかというような出だしから始まりますが、これはこれで、久しぶりに聴くと好きかなあ、と思えます。アルバムを通して聴くとごった煮音楽ではありますけど、こういうアルバムが国内盤として出ていたというのは、いい時期だったんですね。オーケストラっぽいアレンジにスピーキングが混ざる不思議な1曲目からはじまって、16曲目もそんな感じ。コミカルなヴォーカルや「クレズマー・ミュージック、ジャズ、ラテン、タンゴ、ハワイアン音楽その他いろいろな要素」があるので。モダン以前の世界を垣間見た感じですけど。彼のアルバムはかなりストリーミングにあるようなので、聴けるチャンスは大きいです。

 

Don Byron(Cl, Vo) Plays The Music Of Mickey Katz(Elektra Nonesuch) - Released 1993. J.D. Parran(Cl, Bcl, Ss, Fl), Mark Feldman(Vln, Vo), Dave Douglas(Tp, Vo), Josh Roseman(Tb, Vo), Uri Caine(P, Vo), Steve Alcott(B), Richie Schwarz(Ds, Per), Lorin Sklamberg(Vo), Avi Hoffman(Vo), Brandon Ross(G), Jerry Gonzalez(Per), Dan Hovey(Hawaiian G), Jay Berliner(Mandolin), Loretta Malta(Vo), Rosalie Gerut(Vo) - 1. Prologue 2. Grailach Jamboree 3. Haim Afen Range 4. Mamaliege Dance 4. Sweet Asn Gentle 6. Litvak Square Dance 7. C'est Si Bon 8. Trombonik Tanz 9. Bar Mitzvah Special 10. Dreidel Song 11. Seder Dance 12. Paisach In Portugal 13. Berele's Sherele 14. Mechaye War Chant 15. Kiss Of Meyer 16. Epilogue: Tears 17. Wedding Dance

邦題「ウエディング・ダンス」。クレズマー・ミュージック、ジャズ、ラテン、タンゴ、ハワイアン音楽その他いろいろな要素がゴチャマゼに入っています。半分弱ほどの曲はヴォーカリストであってクラリネット奏者だったミッキー・カッツの曲。昔のコメディ的なミュージカル映画で聴いたような、懐かしいサウンド。多くの曲にヴォーカルも入っていて、一気に雰囲気は数十年も昔に引き戻されます。アレンジは古くさくな らないように控え目ながらも手が入っている感じ。そんな中でドン・バイロンの作の1曲目(プロローグ)、16曲目(エピローグ)は荘厳な雰囲気。他の曲は短いけれどもゴキゲン系が多いので、ジャズにこだわらなければ楽しめるとは思います。メンバーもなかなか面白い取り合わせ になっています。

2023/02/14

Tuskegee Experiments/Don Byron

Dontuskegee ドン・バイロンのリーダー作です。今のジャズでクラリネットをメインに吹いているミュージシャンって探してもなかなかいないと思うのですが、追いかけしているミュージシャン関連で参加アルバムが多かったので、集めてみることにした記憶があります。彼もゲイリー・トーマスと同じく、’00年代あたりまででその後は見かけていないのですが、なかなか面白いミュージシャンでした。ちょっと変わった感じはしますが、彼の当時のジャズを演奏しています。個人的にはまだ少々過激だったビル・フリゼールとラルフ・ピーターソンの参加している曲が好きなんですけど、いろいろなミュージシャンと演奏していて、久しぶりに聴いてこういうアルバムだったのかと思い出しました。

 

Tuskegee Experiments/Don Byron(Cl, Bcl)(Nonesuch) - Recorded November 1990 and July 1991. Bill Frisell(G), Lonnie Plaxico(B), Ralph Peterson(Ds), Reggie Workman(B), Edsel Gomez(P), Greta Buck(Vln), Pheeroan AkLaff(Ds), Joe Berkovitz(P), Richie Schwarz(Marimba), Kenny Davis(B), Sadiq(Poet) - 1. Waltz For Ellen 2. Tuskegge Strutter's Ball 3. In Memoriam: Uncle Dan 4. Next Love 5. Tears 6. Mainstem 7. Diengo Rivera 8. Tuskegee Experiment 9. "Auf Einer Burg"

曲によってメンバーは異なりますが、いろいろな曲がこのアルバムに集まっています。クラリネット・ソロで哀愁深く聴かせる1曲目、ギターが見せ場のひとつを作っているピアノレス・クァルテットの2曲目、バス・クラリネットでベースとの語り合い的な渋いデュオの3曲目、ラテンノリで独特な盛り上がりを見せる4曲目、マイナーでスペイシーに展開していく5曲目、デューク・エリントン作にしてはモダンでアヴァンギャルドな6曲目、ヴァイオリンとのクァルテットでフリー・インプロヴィゼーション的な7曲目、ラップ入りのファンクで屈折した感じもする8曲目、シューマン作のクラシックの曲をピアノとのデュオで聴かせる9曲目。ビル・フリゼールとラルフ・ピーターソンは2、4-6曲目に参加していて、けっこう2人とも全開。

2023/02/13

Art/Ralph Peterson Quintet

Ralphart ラルフ・ピーターソンのリーダー作も今日で一段落。このアルバムはアート・ブレイキーに捧げられているようですが、聴いてみると、結局俺が俺がの自分流に叩いているのが分かります。それでもあちこちに尊敬の念はあって、それがこのアルバムにまとまったのかなあ、という感じですね。1曲目だけ、フランク・レイシーとクレイグ・ハンディが参加していて、あとはクインテットの編成です。それにしてもひとくせあるミュージシャンも集まってますね。特にピアノの・ミシェル・ローズウーマンはけっこう好きなピアニストです。こういう特集的なプロデュースも、やはり日本制作だからできたのかなあ、と思います。

 

Art/Ralph Peterson(Ds) Quintet(Somethin'else) - Recorded March 18-20, 1992. Graham Haynes(Cor), Steve Wilson(Ss, As), Michele Rosewoman(P), Phil Bowler(B), Ku-umba Frank Lacy(Tb), Craig Handy(Ts) - 1. Free For All 2. Sonora 3. Art Of Blackey 4. Central Park West 5. When You Wish Upon A Star 6. Bon Marie 7. I Remember Bu 8. Where It's Come From 9. People Make World Go Round

アート・ブレイキーに捧げられたアルバム。ただし、ラルフ・ピーターソンは自分流にパワフルに叩いています。1曲目はセプテットの演奏で、ジャズ・メッセンジャーズでも演奏されたウェイン・ショーター作の曲。4曲目のジョン・コルトレーンの曲も非常に美しい。あとはクインテット編成。メロディアスなボサノヴァの2曲目、おなじみのファンキーなリズムの、オリジナルの3曲目、意表をついてリハーモナイズされた元気なスタンダードの5曲目、リズミックでメロディアスな6曲目、グッとシットリくるバラードの7曲目、ミシェル・ローズウーマン作の骨太な8曲目。そして9曲目は何とスタイリスティックスの作品。知らなければオリジナルに聞こえます。全体を通してミシェル・ローズウーマンのピアノがスパイシーにキマります。

2023/02/12

Ornettology/Ralph Peterson

Ralphornettoラルフ・ピーターソンのリーダー作。なんで彼のアルバムの一部がもれてしまったのか考えてみたら、やはりブログ以前のアルバムコメントだったからなんだなあ、と思います。彼もけっこう早い時期に手をつけたような気が。このアルバムでは完全に4人編成で臨んでますが、やはりフォテットというと、このメンバーの4人編成がいいなあと思います。その後も時折り、メンバーを替えながらフォテットの名前の付いたアルバムを出していきますが、この時期がいちばん好きです。彼のアルバムは日本制作で、そこからブルーノートレーベルに広がっていきました。当時は日本制作もなかなか活躍してましたね。

 

Ornettology/Ralph Peterson(Ds, Cor)(Somethin'else) - Recorded August 7-9, 1990. Don Byron(Cl, Bcl), Bryan Carrott(Vib), Melissa Slocum(B) - 1. Ornettology 2. The Substance Of Things Hoped For 3. Nemesis 4. Iris 5. Status Flux 6. I Mean You 7. Sneak Attack 8. Congenilaity 9. There Is No Greater Love

同じメンバーでの2枚目で、ここでは完全に4人だけの演奏。個性的な編成とサウンドで、新しい何かが生まれている感じがします。ウエイン・ショーター(4曲目)、セロニアス・モンク(6曲目)、オーネット・コールマン(8曲目)の曲も取り上げています。タイトル曲でオリジナルの1曲目は、オーネット・コールマンに捧げつつも響きはもっと現代的な、スピーティーなスリルのある曲の仕上がり。ボッサなのだろうけれど、不思議な浮遊感のある2曲目。繊細な楽器のフロントながらアップテンポでバランスの良い曲も多く、4曲目のようなスローで落ち着いた曲も印象的です。構築の中に自由奔放なイメージもある5曲目、アップテンポの7曲目。やはりドラムスは独特。ラスト9曲目で彼のコルネットも聴けます。

2023/02/11

Ralph Peterson Presents The Fo'tet

Ralphpresentsf ラルフ・ピーターソンのリーダー作で、やり残しがまだありました。他のミュージシャンを調べていたら、どうもブログアップした記憶にないアルバムが3枚出てきて、それを先にやることにします。他でもけっこうこういうもれがあるような気がします。この「フォテット」というグループ、フロントがクラリネットとヴァイブラフォンで、一時期彼が傾倒していた編成でもありますね。ここではそこに3曲、デヴィッド・マレイとフランク・レイシーが参加して、厚みを持たせた演奏をしています。当時はよく聴いていました。クラリネットのドン・バイロンも当時は好きで追いかけてましたが、最近は名前を聞きません。

 

Ralph Peterson(Ds) Presents The Fo'tet(Somethin'else) - Recorded December 22-23, 1989. Don Byron(Cl, Bcl), Bryan Carrott(Vib), Melissa Slocum(B), +David Murray(Ts, Bcl), Frank Lasy(Tb, Flh) - 1. Urban Omen 2. Thabo 3. Homecoming (For Lee Morgan) 4. Axis Mundi 5. Ballad For Queen Tiye 6. Miss Lady 7. I Can Dream, Can't I? 8. Confrontation 9. Johnny Come Lately

基本的にクラリネット(曲によりバス・クラ)、ヴァイブラホンとのクァルテットなので、かなり個性的なサウンド。そこに絡んでいく主張の大きいドラムスという構図。2、6、8曲目にデヴィッド・マレイとフランク・レイシーがゲストで参加。多少のアンサンブルはあるにしても、ベテランの味のある、いくらかアグレッシヴな部分もあるソロが展開されています。1曲目から現代モダンジャズ的なクラリネットが炸裂しますが、クラリネットということで希少価値はあるかも。前半6曲目まではラルフ・ピーターソンまたは他のメンバーのオリジナルで、やはりノリやフレーズが現代的。7、9曲目はスタンダードです。結果、一番目立っているのはリーダーのドラムスなので、やはり彼のリーダー作という雰囲気はあります。

2023/02/10

Black Action Figure/Stefon Harris

Stefonblackac ゲイリー・トーマスのサイド参加作で、このアルバムで一段落。このアルバム、スウィングジャーナルのゴールドディスクになったもので、そんなに難しいイメージはないんだけど、割と硬派なジャズだし、メンバーがひとくせもふたくせもあるミュージシャンばかりですね。彼らをまとめてしまうのはけっこうすごいと思うのですが、メインはステフォン・ハリスのヴァイブラフォンで、彼のソロに大きく焦点を当てています。それでも、やっぱりこのメンバーで演奏しているのは、彼なりのこだわりだったのかもしれません。ゴールドディスクって、結局最後の方は広告料とのバーターのようだったけど、内容の良いアルバムももちろん、ありました。

 

Black Action Figure/Stefon Harris(Vib)(Blue Note) - Recorded February 14 and 15, 1999. Tarus Mateen(B), Eric Harland(Ds), Steve Turre(Tb), Gary Thomas(Afl, Ts), Greg Osby(As), Jason Moran(P) - 1. Club Madness 2. Feline Blues 3. There Is No Greater Love 4. Of Things To Come 5. After The Day Is Done 6. Conversations At The Mess 7. Black Action Figure 8. Collage 9. You Stepper Out Of A Dream 10. Alovi 11. Bass Vibes 12. The Alchemist 13. Chorale 14. Faded Beauty 15. Musical Silence

大部分の曲がステフォン・ハリス中心の演奏。2曲目は変拍子の複雑なテーマでヴァイブラホンが全開。ジェイソン・モランのピアノも個性的。ヴァイブ・トリオでの3曲目のスタンダードもスピーディーでスリルがあります。ゆったり聴ける4ビートでない5曲目も現代的。7曲目のタイトル曲はノリも良く、渋めで聴いていてグッときます。途中に入るピアノも渋い。10曲目はホーンがハービー・ハンコックの「スピーク・ライク・ア・チャイルド」をなぜか連想。アルトのソロは入っていますが。8、14曲目などはまさしく大人の世界。4曲目のように、グレッグ・オズビー、ゲイリー・トーマスらの旋律転換法のソロも聴けて、何曲かで聴けるホーン・アンサンブルはまとまって、かつ斬新で面白い部分。作曲者・編曲者としての彼もなかなかいい。(99年11月17日発売)

2023/02/09

Higher Grounds/Ingrid Jensen

Ingridhigher ゲイリー・トーマスのサイド参加作。イングリッド・ジェンセンというトランペット奏者ですが、当時はEnjaの国内盤を全部買いしていた時期にもあたります。それでこのアルバムも入手していたと思います。なかなかいい感じのトランペットを吹く人で、改めてアルバムを聴き直してみて、やはりいいなあ、ということに。他ではマリア・シュナイダー・オーケストラでも何作も参加していますし。サイドのメンバーもなかなかの顔ぶれ。ゲイリーは吹き出すといつもの彼だなあ、という感じではあるけど、クインテットとしてはまとまっていると思います。そんなに甘くはないけど、やはり女性らしいトランぺッターかなあとも。

 

Higher Grounds/Ingrid Jensen(Tp, Flh)(Enja) - Recorded April 28 and 29, 1998. Gary Thomas(Ts, Fl), David Kikosky(P), Ed Howard(B), Victor Lewis(Ds) - 1. Seventh Avenue 2. Juriki 3. Higher Grounds 4. Litha 5. Longing 6. Touch Her Soft Lips And Part 7. I Fall In Love Too Easily 8. Dear John 9. Land Of Me

イングリッド・ジェンセンは女性のトランペット奏者。それはともかく、サイドメンとの相性も良く、まさにコンテンポラリーなハード・バップの世界。 彼女のオリジナルは1曲のみですが、メンバーも曲を数曲提供しています。1曲目で8分の7拍子の世界へ連れていかれます。ややクールでメロディアスな曲の2曲目、エレキピアノとフルートが魅力的なタイトル曲の3曲目、チック・コリア作のテーマが印象的な4曲目、エレキピアノをサウンドのベースに淡々と進んでいく5曲目、やさしいメロディを奏でる6曲目、エレキピアノなスタンダードが逆に渋い7曲目、オーソドックスで元気な8曲目。9曲目も程よいモーダルさが出ています。通して聴くと現代的なサウンドのアルバムです。今のジャズはやっぱりこうでなくっちゃ、と思います。(99年9月22日発売)

2023/02/08

Large One/Peter Herborn

Peterlargeoneゲイリー・トーマスのサイド参加作。CDは案外すぐ探せました。当時としてはけっこう斬新なビッグバンド・ジャズのアレンジですが、この頃もポピュラーなはずのマンハッタン・ジャズ・オーケストラが意外にもギル・エヴァンス・オーケストラの系統のアレンジだったりして、昔からのビッグバンド・ジャズのサウンドを耳にすることはあまり多くなくなってきてもいました。このビッグ・バンドもメンバーも知っている名前も多いし、しかも先鋭的なタイプが多めなので、やはりこういう音になるのかな、という感じですけど、個人的にはけっこうツボのアレンジではあります。やっぱり録音時にはけっこう斬新だったのかな、と思います。

 

Large One/Peter Herborn(Arr, Cond)(Jazz Line)(輸入盤) - Recorded May 1997. Greg Osby(As, Ss), Miriam Kaul(As, Fl), Gary Thomas(Ts, Fl), Adam Kolker(Ts, Ss, Cl), Alex Stewart(Bs, Bcl), Taylor Haskins(Tp, Flh), Dave Ballou(Tp, Flh), Dontae Winslow(Tp), John Swana(Tp, Flh), Dan Gottshall(Tb), Robin Eubanks(Tb), Clark Gayton(Tb), Jeff Nelson(Btb), Marvin Sewell(G), Uri Caine(P), John Hebert(B), Gene Jackson(Ds) - 1. The Blizzard 2. Contemplation 3. Gate Of Faces 4. Misterioso 5. The Kold Kage 6. Delete/Delight 7. Omega 8. Rubzap

個人的に好きなアレンジャーのアルバム。ビッグバンドの演奏で、グレッグ・オズビーやゲイリー・トーマスらも参加。アレンジがけっこう斬新かつ複雑、アヴァンギャルドでカッコいい。1曲目はゲイリー・トーマスのソロをビッグバンドでテーマにしてしまったような演奏。マッコイ・タイナー作の2曲目は原曲とイメージが近い。ゲイリー・トーマスの曲も3、5曲目に。なかなか迫力があります。4曲目はモンクの曲ですが、複雑に織り成すサウンドはモンクから離れていって重くダークな感じ。これまた調性を無視したようなテーマとハーモニーの6曲目、ジャッキー・マクリーン作の7曲目は4拍子と8分の7拍子が交互にきてしかも原曲とは遠そう。8曲目も不思議な調性とテーマのリズムがメカニカルに交錯しています。

2023/02/07

Dedications/Michel El Malem

Micheldedica 1月下旬に届いた新譜もこれで終わりですが、このアルバム、’21年には出ていたようで、買いもらしていました。もちろんマーク・コープランドの参加作ということで買ったのですが、ソロからピアノトリオ以外の作品でゲスト参加するのもあまり多くないようなので、興味がありました(Michel El Malemの過去のリーダー作への参加作は聴いたことありますが)。まあ、リーダーのMichel El Malem色に染まっていて、ピアノだけを見るとそんなに露出している方ではないですが、ギターのRomain Pilonも魅力的だったし、遅れても買って良かった1枚ではあります。ただし、ある程度はスピリチュアルジャズ的な部分もあるので、聴く人を少々選ぶかもしれないことも書き添えておきます。

 

Dedications/Michel El Malem(Ts, Ss, Compositions)(Inner Circle Music)(輸入盤) - Recorded October 3 and 4, 2019. Marc Copland(P), Romain Pilon(G), Stephane Kerecki(B), Luc Isenmann(Ds) - 1. Salvador Batman 2. Lieb On The Road 3. Renee & Charles 4. Wonder Manon 5. Circle 6. Mr. MC

(23/02/04)全曲Michel El Malemの作曲で、収録時間は44分。マーク・コープランドの参加作品だけど、彼の個性も出つつ、よりオーソドックス、多少スピリチュアルな雰囲気を持つ曲が1曲目からあります。どの曲も○○に捧ぐとあって、2曲目はデイヴ・リーブマン、6曲目はコープランドに。ワン・ホーンかつピアノとギターの同居のクインテット編成なのが特徴的。2曲目はそれっぽく、やはりスピリチュアルでよりフリーに接近している演奏。思索的なバラードの演奏で、少し浮遊感もある3曲目、ややミステリアスな雰囲気を持ちつつ、少しリズミカルに進んでいく乾いた感じの4曲目、途中のベース・ソロがある意味目立つ、少し静かに進んで盛り上がる5曲目、コープランドファンにはある意味目玉となるピアノが全開の6曲目。

2023/02/06

補聴器のお試し期間

230203hochouki 急に思い立って、2月1日(水)に耳鼻科の補聴器外来(とは言うもののそこでは検査をしてお店を紹介するというものだったけど)に行き、3日(金)に補聴器のお店に行って、また検査をして調整してもらい、補聴器のサンプル品を借りてきました。約1か月借りられるそうです。まだまだ補聴器なしで行けるとは思っていたのですが、お客さんやお店などで、人や条件により話すことをはっきりと聴き取れないことがあって、これでは仕事に差し支えると思って、行ったのでした。付けてみて会話が良く聴き取れるようになったと思ったら、耳の高域の減衰が多かったため、ビニールや紙の擦れの高音が分かるようになりました。「ハイレゾ音楽」という名称の、音楽を聴くための設定もしてもらいましたが、これは補聴器なしでもまだいけると思ってます。思えば小学校の最初の聴力検査から、聴こえない程度には引っ掛かっていたのでした。私の子供たちは耳が良く、とりあえずはそっちの面ではひと安心。

まだ、少しだけ通常設定のまま音楽を聴いただけだけど、音楽ってこんなに高音成分入っていたっけ、と、まあ、耳の方のグライコの設定をしてもらって驚いたのでした。ただ、これに関しては、ある程度オーディオのボリュームを上げて聴ける環境があるので、とりあえずは、無しでも大丈夫そうです。音楽を聴くっていうのは聴力を競うものではないです。聴いたり、演奏したりして、今まででも十分に楽しめているので、これが一生ものの趣味でも、別にいいんじゃないか、と思います。自分が楽しんでいればいいんです。

(追記)音楽でも、高域がはっきり聞こえるようになって、ソースにもよりますが、見違えるサウンドになったものもあります。補聴器を手放せなくなりそうな予感もします。

さすがに補聴器のお値段の方はそんなに安くはない(むしろ高いと言い切れる)ですけど、平均すると5年使えて、しかも今は無線充電ができる方式だし、ちゃんと購入した後はスマホのアプリでの設定も使えるということで、昔に比べて時代は進歩したなあ、と思います。言えるのは、まだ還暦過ぎでこれなので、他の人より聴力が衰えていくのが早そうだということ。なので、今のうちに音楽の方も聴けるだけ聴いて、頭の中にできるだけ残しておきたいですね。オーディオ機器の方はもう、半分くらい長男のものですし、彼が帰省するたびに調整して行くので、人に聴かせて恥ずかしい設定にはなってないですし。

(追記)ある方から、ワイヤレスイヤホンのように見えるとの感想。そう受け取ってもらえれば、装着への心理的負担はけっこう軽くなりますね。あと、補聴器の音楽を聴く設定も、けっこういいんじゃないかと思えるようになってきました。

2023/02/05

Drifting/Mette Henriette

2766 ECMの新譜も、手元のものは一段落。このアルバム、8年ほど前のデビュー作が2枚組で、彼女の名前のアルバムで、しかもジャケ写が彼女という、ECMとしては特別なアルバムだったのですが、当時の私では、あまり理解ができず、苦しみました。今回のアルバムも、フリーとかなら許容範囲の広い私でも、ちょっとどう受け止めていいのか、分からないところもあります。これがECMの先を見据えるアルバムなんだなあ、という意気込みは理解できるのですが。よく言えば、構築度がある程度高い、悪く言えば断片的な面も、というところが気になります。そろそろ私はECMのサウンドには選ばれなくなってきたかなあ、と少々心配ではあります。

 

Drifting/Mette Henriette(Ts)(ECM 2766)(輸入盤) - Recorded 2020-2022. - 1. Johan Lindvall(P), Judith Hamann(Cello) - 1. The 7th 2. Across The Floor 3. I Villind 4. Cadat 5. Chasse 6. Drifting 7. Oversoar 8. Rue Du Renard 9. Indrifting You 10. A Choo 11. Ciedda, Fas 12. 0゜ 13. Solsnu 14. Crescent 15. Divining

(23/02/01)8曲目のみJohan Lindvallとの共作で、他はMette Henrietteの作曲。43分で15曲と、長い曲でも6分台で、断片のような短い曲がその間にけっこうあります。独特なサウンドの音の少なめなサックスは相変わらずで、以前デビュー作が2枚組で出たときは少し戸惑いました。ある意味メロディを奏でながら抽象的でもあり、ECMならではの録音とサウンドは、これを受け入れてはじめてECMのファンたらしめるのかな、と思います。クラシックとジャズの融合のようなサウンドで、反復もあったり、それでいてゆったりとしつつ自由であるという雰囲気。その抽象的な感じもあり、聴く人を選ぶのかなという気もしますけど、若干麻薬性のようなものを持っているような。以前のアルバムもそうでしたけど、新しい何かはある。

2023/02/04

Thunder/Stephan Micus

2757 ECMの新譜聴き。これはジャズというよりは民族音楽だなあと、彼のアルバムを聴いていていつも思うんだけど、でも世界各地の楽器を集めていてそれで演奏しているので、結果として無国籍的になってしまいます。便宜上ジャズに入れているだけで、実際は違うと思います。ここでは長いチベットのホーンが割とあちこちに出てきて、それと世界各地の雷神に捧げられているというのがポイントですが、ECM(JAPOを含む)で何枚もアルバムを出していて、1人多重録音という手法を使いながら、よく聴くとどれも微妙に違っているというのは、なかなかできないことだと思います。そこが彼の魅力でもあるんですが。収録時間は51分。

 

Thunder/Stephan Micus(All Instruments, Voice)(ECM 2757)(輸入盤) - Recorded 2020-2022. - 1. A Song For Thor 2. A Song For Raijin 3. A Song For Armazi 4. A Song For Shango 5. A Song For Vajrapani 6. A Song For Leigong 7. A Song For Zeus 8. A Song For Ishkur 9. A Song For Perun

(23/02/01)独自の音世界を築くステファン・ミクスの「雷」というタイトルのアルバム。1曲目でいつもより派手に打楽器を打ち鳴らし、なるほどなあと思わせます。世界各地の、主に民族楽器を使って、無国籍的な民族音楽を聴かせるところはいつもと同じような手法ですけど、1枚1枚聴いていると、それぞれにテーマがあるような気がして、微妙にそのサウンドが異なっているような気がしています。このアルバムでは大きなチベット製のドゥンチェン・トランペットを多く使用しているとのこと。派手めの曲は少ないけど、タイトルを連想させるようなサウンドの曲が(たとえ静かな曲にしても)続いている感じです。世界あちこちの国の雷神に捧げられているらしい。好みは分かれると思いますが、なぜか追いかけてしまっています。

2023/02/03

A Short Diary/Sebastian Rochford

2749 ECMの新譜を、時間があれば先に聴いていきます。このアルバム、Sebastian Rochfordが本職はドラマーなんだけど、作曲に重点を置いてあるところが特色で、それを彼とマンフレート・アイヒャーが共同プロデュースしているところも特色かもしれません。彼はECMだとアンディ・シェパードとの共演していたこともあります。今回はキット・ダウンスに旋律をまかせて、ドラマーとしてはけっこう奥に引っ込んだポジションを取っていて、一聴するとピアノがリーダーのアルバムのようにも聴こえます。作曲のレベル云々は置いておいて、温かみのある、割と素直なメロディがゆったりと迫ってきて、心に響きます。

 

A Short Diary/Sebastian Rochford(Composition, Ds)(ECM 2749)(輸入盤) - Released 2023. Kit Downes(P) - 1. This Tune Your Ears Will Never Hear 2. Communal Decisions 3. Night Of Quiet 4. Love You Grampa 5. Our Time Is Still 6. Silver Light 7. Ten Of Us 8. Even Now I Think Of Her

(23/01/31)最後の曲だけ詩人の父だったGarard Rochford作(’19年没)で、他の曲は全部Sebastian Rochford作。ドラムの音も聞こえてはきますけど、やや地味な登場の仕方で、彼は作曲により重点を置いてアルバムを作ったものと思われます。ほぼすべてが優しい彼の愛情を感じるメロディです。収録時間は36分と短めで、彼とマンフレート・アイヒャーとの共同プロデュースになってますが、マンフレートの一貫した方向との矛盾はないです。珍しく録音年月が書いてないのですが、作曲をはじめたのは彼の父が亡くなってからだそうです。キット・ダウンスがピアノをゆったりと弾いていて、彼が主役という感じもしないでもないですが、作曲に重点を置いているがために、出来上がったものはやはり共同性が感じられます。

2023/02/02

J.S. Bach/Andras Schiff/Clavicord

2635 ECM New Seriesの新譜が届いているので、先に聴きます。ECMの方も3枚あるのですけど、繁忙期になっているので、毎日連続で更新できるかは、その時になってみないと。これは私の大好きなバッハのアルバムで、しかも演奏がアンドラーシュ・シフ。でも楽器がクラヴィコードという、当時バッハが使っていたという鍵盤楽器です。音的な好みはやはりハープシコードやピアノでの演奏ですけど、こういう録音を残すのは歴史的価値があるようで、いろいろと賞をもらっているみたいですね。収録時間は83分と、CD2枚にするには微妙な時間ですけど、あえてこの価値で録音したものを残すという、強い意志が感じられます。

 

J.S. Bach/Andras Schiff(Clavicord)/Clavicord(ECM New Series 2635/36)(輸入盤) - Recorded July 2018. - Johann Sbastian Bach: [CD1] 1-6. Capriccio Sopra La Lontananza Del Fratello Dilettissimo BMV 992 7-21. Inventions BMW 772-786 22-25. Four Duets BWV 802-805 26. Recercar A 3 BWV 1079 [CD2] 1-15. Sinfonias BWV 787-801 16-17. Chromatic Fantasia And Fugue BWV 903

(23/01/31)J.S. Bachは18世紀ドイツの作曲家。今回は主に彼の初期の頃の作品を、アンドラーシュ・シフが当時の楽器、クラヴィコードを使って弾くという初めてのアルバム。ピアノやハープシコードに比べて、ちょっとおもちゃに近いような音が出ていますが、これが当時の彼の作曲環境だったんですね。そういう意味では歴史を再現していて、知っている曲もあるし、非常に興味深い内容になっています。やはりバッハだなと思います。

2023/02/01

My Palette/外山安樹子

Toyamamypale 新譜が届いたので、聴いていきます。といいつつ、そろそろ仕事も繁忙期になってきているので、連続で聴けるかは分かりませんが。今日のアルバム、外山安樹子さんの9作目のアルバムにして、初のソロピアノでのアルバムとのこと。このところトリオでのアルバムが続いていましたが、ソロもなかなか良いと思います。今回は勧められて初録音を迎えたと書いてありましたけど、彼女の手がソロピアノを欲しているような感じにも聴き取れました。選曲も、特に出だしの3曲は個性的に見えますが、結局旋律の強さが前面に出てきて、聴き心地が良くなってくる、もう一人の自分がいました。ピアノと相性もけっこういいですし。

 

My Palette/外山安樹子(P)(YPM Label)
My Palette/Akiko Toyama(P)(YPM Label) - Recorded September 14, 2022. - 1. Kayak 2. Resting In The Shadow 3. Dreams And Water 4. 500 Miles High 5. Bittersweet/You Van't Go Home Again 6. Nostalgia 7. If I Should Lose You 8-11. 童謡メドレー 12. Open Arms 13. Calm Days 14. Before Dawn

初のソロピアノのアルバム。6、13-14曲目が外山安樹子作曲。他にも、ケニー・ホイーラー作(1曲目)、ラース・ヤンソン作(2曲目)、アルド・ロマーノ作(3曲目)、チック・コリア作(4曲目)、ラフマニノフのドン・セベスキーアレンジ(5曲目)などがあり、ロック、ポップス、映画音楽、童謡なども。けっこう個性的な選曲だけど、その多くがオリジナルの曲を含めて強いメロディを持っていて、今っぽい、そして落ち着いたピアノで聴きやすい。収録時間は52分で、心地よいピアノの音に委ねて、繊細さと同時に大胆さも時々あって、楽しく気聴き通すことができます。ピアノの個性も上手く引き出せているようで、良い録音で良い旋律を聴けました。構成もなるほどと思わせる順番で、心に残って何度も聴き直したくなるアルバム。(23年1月25日発売)

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