The Standard Bearer/Wallace Roney
再びゲイリー・トーマスのサイド参加作に戻ります。おなじみウォレス・ルーニーのアルバム。当時としては若手で組んだバンドだったのでしょうけど、その後有名になったミュージシャンもいて、けっこう聴きごたえがあります。あえてここではスタンダードをメインに据えて、おなじみの曲が多くてこれを彼ら流に演奏するということで、アドリブでは割とハードな仕上がりの部分もあり、なかなか渋いアルバムになっています。ある意味企画もの的なアルバムだったのですが、こういうアクセントがたまにあってもいいなあ、と改めて今聴いて思いました。割と素直な解釈の曲もあって、その混ざり具合も良かったりします。これまた20数年もアルバムタイトルに誤字があって直しました。
The Standard Bearer/Wallace Roney(Tp)(Muse) - Recorded March 3, 1989. Gary Thomas(Ts), Mulgrew Miller(P), Charnett Moffett(B), Cindy Blackman(Ds), Steve Berrios(Per) - 1. The Way You Look Tonight 2. I Didn't Know What Time It Was 3. Don't Blame Me 4. Con Alma 5. Giant Steps 6. When Your Lover Has Gone 7. Loose
邦題「ジャイアント・ステップス」。スタンダードが中心のアルバムで、 オリジナルはなし。比較的若手で固めたメンバーはけっこう強力。歌心あふれるフレーズもけっこうキマリます。1曲目はややテンポが速く、自信たっぷりのクインテットによる演奏。各パートのソロが見事。2曲目でオーソドックスに近いゲイリー・トーマスのテーマといつも風のソロというのが面白い。3曲目のバラードでは抑制が効いてメロディアスなトランペット。4曲目は歌うトランペットとメカニカルなサックスとの対比が。5曲目は迫力もの。聴いてみる価値はあると思います。トランペット、ドラムス、パーカッションのトリオで繰り広げられる7曲目のフリー・インプロヴィゼーションも緊張感があふれます。ゲイリー・トーマスは1-2、4-5曲目に参加。
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