Found On Sordid Streets/Gary Thomas
ゲイリー・トーマスのリーダー作で、録音年は’96年に飛びます。相変わらずのテナーサックスですけど、オルガンジャズにファンクやラップの要素を加えたアルバムということで(しかもオルガンはジョージ・コリガン)、新しいというか、独自のサウンドになっています。これがWinter & Winterレーベルの初期の方のアルバムになりますが、元々はJMTレーベルをつぶしたステファン・ウィンターが興したレーベルなので、レーベルイメージとはちょっと離れるかもしれないけれども、彼の録音するのもなるほどなあ、と思えます。ただ、当時の目新しさはあるものの、Bambooレーベル(JMTの日本制作)の時の勢いまではいかないかな、とも思います。
Found On Sordid Streets/Gary Thomas(Ts)(Winter & Winter) - Recorded February 19-22 and June 29 and 30, 1996. George Colligan(Org), Paul Bollenback(G), Howard Curtis(Ds), Steve Moss(Per), No Name(Rap) - 1. Spellbound 2. Treason 3. The Eternal Present 4. Exile's Gate 5. Hyper Space 6. Found On Sordid Streets 7. Peace Of The Korridor
全7曲中4曲がゲイリー・トーマス作曲。3曲目はテリ・リン・キャリントン作。独自なオルガンジャズ路線を追求し、ラップが入っている曲もあります。ここではベースは参加していません。1曲目は10分の大作ですが、従来のオルガンジャズにとらわれず、自由な空間表現になっています。2曲目はラップですが、演奏はオルガン・ファンク(?)。3-4曲目はアルバム「エグザイルズ・ゲイト」の再演曲。おそらくこちらの方が彼の求めていたサウンドかも。どちらの曲も印象的で4曲目には何とラップも。5曲目は出だしでこれでもかとメカニカルなテーマが繰り返されます。ソロも迫力。6曲目のタイトル曲は比較的ゆったりした曲。8分の7拍子の7曲目もアルバム「コールド・ケイジ」の再演曲。よりアーシーで自由な感じの演奏です。
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