We Could be Flying/Karin Krog
カーリン・クローグのリーダー作。スティーヴ・キューンの参加で、オーソドックスなジャズを想像するのですが、1曲目の出だしで期待していると、いわゆるジャズ・ロックの世界に入り込んでいきます。ピアノ表記にしていますけどエレキ・ピアノですね。この時はスティーヴ・スワロウもエレキ・ベースになっていますし。本格的なジャズ・ヴォーカルファンは、ちょっと敬遠してしまうんではないかなと思います。ただ、時代的には、ジャズ・ロックの時代だったので、こういう記録が残るのは何ら不思議ではないと思います。たまたまカーリンのアルバムなので、遅れて国内盤で再発されたんだ、という認識ではいますけど。
We Could be Flying/Karin Krog(Vo)(P-VINE) - Recorded July 30 and 31, 1974. Steve Swallow(B), Steve Kuhn(P), Jon Christensen(Ds, Per) - 1. We Could be Flying 2. Meaning Of Love 3. Sometime Ago 4. All I Want 5. Sing Me Softly Of The Blues 2. Raindrops, Raindrops 7. Lament 8. Hold Out Your Hand 9. Time To Go
9曲中4曲はスティーヴ・キューンのオリジナル。キーボードにエレキベースという編成で、曲によってはクロスオーヴァーというか、ジャズロックのサウンドなので、このアルバムもけっこう異色。1曲目は派手に8ビートでせまってくる重々しいサウンド。ベースが絡みつきながらもメロディアスで軽やかな感じのジャズロックになっている2曲目、一転メロウなバラードになる3曲目、この時期にしては珍しくジョニ・ミッチェルの曲でロック的なアップローチの4曲目、カーラ・ブレイ作の徐々に盛り上がるブルースでの4ビートの5曲目、16ビートでアップテンポ、間奏のキーボードソロもスリリングな6曲目、ピアノのみをバックにしっとりと歌い上げる7曲目、細かいリズムでノリの良い8曲目、メロディとジャズロックの間で揺れる9曲目。(03年11月25日発売)
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