Cloud Line Blue/Karin Krog & John Surman
カーリン・クローグのリーダー作(競演作かな?)。今回紹介している’03年に国内盤化されたアルバムはどれもひと癖あって、今日のアルバムもジョン・サーマンの作曲で、もう少し静かならECMから出せたんじゃないか、という雰囲気もあったりするサウンドです。やはり普通のヴォーカルファンからは少し遠いところにあるような曲が続きます。実際、少し冒険的な曲でECMに彼女が参加したことがありますし。ベースはエレキなのか、ペダルなのか分からないような、多重録音では当時よくあるような音で出ています。ある意味ジョン・サーマンのファンには、これいいなあ、と言わせるものがあるのでは、と思います。やはり聴く人を選びますけれども。
Cloud Line Blue/Karin Krog(Vo) & John Surman(Ss, Bs, Bcl, Synth, G, P, etc)(P-VINE) - Recorded 1977 and 1978. Janett Cooke(P, Synth), Stu Martin(Ds) - 1. Alone Song 2. New Spring 3. Eyeless In Movement 4. Jonathan 5. Empty Streets 6. Cloud Line Blue 7. Edge Piece
全曲ジョン・サーマンの作曲。詞は全曲Paul Rowlandsのもの。独特な薄暗い雰囲気と、哀愁が支配していて、ある種独特な印象。1曲目からいかにもジョン・サーマンとのコラボレーション、といった感じの演奏です。エレクトロニクスと楽器のサウンド、そしてそれに絡みついていくヴォーカルで盛り上がりを見せている2曲目、せわしない電子音と北欧的なメロディが交錯する中でしっとりと、そしてゆったりと進んでいく3曲目、沈んだ色調がエキゾチックなサウンドをもたらして、後半ドラムスが加わる4曲目、やはり静か系ですが、後半サーマンのバリトンサックスのソロになる5曲目、2人での多重録音なのに壮大な叙事詩を聴いているような雰囲気(ここもサックスソロあり)の6曲目、トータルアルバムを意識させる7曲目。(03年11月25日発売)
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