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2022年7月の記事

2022/07/31

ディスクユニオンのウェブサイトの個人情報流出から約1か月

220730diskunion ディスクユニオンのウェブサイト、6月24日ごろに個人情報のデータ流出があったらしく、その日から通販のサイトが閉鎖されたままになっています。そして29日になってそのことを発表しました。幸いなことにカード情報は外部委託があったので流出しませんでしたが、氏名やメールアドレス、そしてパスワードが暗号化されてなくて、簡単に読める状態の平文のまま流出したため、パスワードの使いまわしをした人たちは、他のサイトなどにログインされて乗っ取りに遭った人も多かったと聞きます。そして、登録したメールアドレスにはスパムの嵐(急に1日あたり何十通と来はじめたらしい)、ということで、被害に遭った人たちの多くは怒り心頭ではないかと思います。すでにその兆候は29日の公式発表の前に出てましたもんね。

私は幸いなことにパスワードの使いまわしをしていなかったし、登録したメールアドレスは公開していて元からスパムは多かったのと迷惑メールブロックサービスを利用していて、あまり多くの被害は出ていません。ただ、時々、他のサイトなどにアクセスを試みた形跡というか情報が来たりはしているので、心穏やかというわけにもいかないですね。他の人に聞いてみても、サイトの再開を願う人はいても、乗っ取りやスパムメールを何とかしろ、という意見が多いので、そう簡単にはホームページの再開はできないのではないかと思います。補償で片付く問題とも思えませんし、それが出来る体力があるとも思えません。

私もついこの間まで、CDを大量に処分しようかとディスクユニオンに問い合わせをしたこともあったのですが、ツイッターなどでセール情報を再開した時に、あまりにもその販売価格が安かったので、買取価格はかなり安いことが想像されました。ですのでCD処分はしばらく保留にする予定です。このような状況で二束三文で買い取られたら目も当てられないですし。

オンラインサイトは、私はメインの購入先ではなかったですが、買うにも調べるにも便利ではありました。密かに復活はしてほしいかなあ、と願うも、被害が大きかった人(たとえカードなどの損害がなくても、迷惑メールが1日に何十通も来る)があまりにも多いので、当分(あるいは永久に)復活は無理なんじゃないかと思います。復活したらしたでクレームが殺到して、再度閉鎖に至る可能性は高いですし。解決方法のない状態で、やらかしてくれちゃったなあ、というのが今の気持ちです。当たり前のことしか書かなかったけど、こう書いてみると、ウェブサイトの復活の道は、何らかの犠牲を払うことになり、かなり険しそうです。

(8月10日追記)今日またディスクユニオンから報告が出てきてますが、印象的には悪手だなあ、と思います。もう少しやりようがなかったのか。

2022/07/30

Footprints Live!/Wayne Shorter

Waynefootpri ジョン・パティトゥッチの参加作で、ウェイン・ショーターの新しいクァルテットの1作目。ショーターらしいサウンドでせまってきて、やや難解な印象があるも、一気に引きこまれます。収録時間が74分のライヴ。こういう演奏は、演奏する方も集中力を要するはずで、それをメンバーが立派にやり切っているところが素晴らしい。曲もサウンドも、どちらかと言えば内省的で、迷路に入り込んでいくような感じもありますが、クァルテットがかなり自由度が高く、その都度ドラマを作っていくような感じも。当時のショーターにとっては、かなりベストに近い布陣ではなかったかと思います。それでも聴く人を選ぶかな。パティトゥッチの特集はここまでです。

 

Footprints Live!/Wayne Shorter(Ss, Ts)(Verve) - Recorded July 14, 20, and 24, 2001. Danilo Perez(P), John Patitucci(B), Brian Blade(Ds) - 1. Sanctuary 2. Masquelero 3. Valse Triste 4. Go 5. Aung San Suu Kyi 6. Footprints 7. Atlantis 8. Juju 9. Chief Crazy Horse

アコースティックなクァルテットで、昔ウェイン・ショーターが演奏した曲ばかりを再演。3曲目を除き彼のオリジナル。メンバーも強力な微妙なバランスの上に成り立っているライヴ録音。聴き覚えのあるメロディのテーマが多く、うれしいところです。ただし、ここでは過去のテーマは持ってきたのだけれども、あくまでも「現在」の音を彼らは発している、ということを感じ取れます。ショーターのサックスは内側へ向いていて、発散しないサウンド。どこを切っても、バップフレーズを使っていない独自のフレーズ。自由度が高めの演奏で、メンバー間の丁丁発止の反応も楽しみ。抑制が効いている場面もあったり盛り上がる場面もあります。6曲目のタイトル曲や8曲目が印象的でした。聴かせどころは随所に出てきますが、聴く人を選びます。(02年5月9日発売)

2022/07/29

Celebrating The Music Of Weather Report

Weathercelebr これは、CDが見つからず、ストリーミングにもなかったので、本来なら先送りすべきかもしれないのですが、何たって出演者が豪華なアルバムなので、記憶を頼りに掲載します。ミュージシャンの名前だけ見ても、いかにすごいか分かりますよね。中古盤は当時大量に出たせいか、安価に入手できるような感じです。本物のウェザー・リポートのサウンドに迫るよりは、出演ミュージシャンの個性を活かした、上質なフュージョンのアルバムととらえていいのかなあ、と思います。あまりにも豪華すぎるので、引き続きCDを探す努力をして、早く聴き直してみたいと思ってます。しかしこれがまだブログにアップされてなかったとは。

 

Celebrating The Music Of Weather Report(Telarc) - Released 2000. Victor Bailey(B), Cyro Baptista(Per), Jay Beckenstein(Ss), Michael Brecker(Ts), Randy Brecker(Tp), Dean Brown(G), Porter Carroll(Vo), Dennis Chambers(Ds), Vinnie Colaiuta(Ds), Mary Fahl(Vo), Steve Gadd(Ds), Omar Hakim(Ds), Aaron Heick(Ss, Ts), Will Lee(B), Chuck Loab(G), Jason Miles(Key, Per, Prog), Marcus Miller(B), Andy Narell(Pans), John Patitucci(B), Mike Pope(B), Mark Quinones(Per), Joe Sample(P), David Sanborn(As), Tom Schuman(Synth), John Scofield(G) - 1. Birdland 2. Elegant People 3. Badia 4. young And Fine 5. Cannonball 6. Pursuit Of The Woman With The Feathered Hat 7. Mysterious Traveller 8. Herlequin 9. Man In The Green Shirt 10. Palladium 11. Cucumber Slumber

ジェイソン・マイルス(Key)の企画。参加メンバーが曲によって変わり、非常に 豪華で強力。「ミステリアス・トラヴェラー」から「Mr.ゴーン」までのアルバムの曲をカヴァーしています。取り上げ方に偏りがあるのも、意図的なのでしょうか。ウェザー・リポートのアクの強いサウンドをそのまま再現することは無理なので、カヴァーアルバムと割り切って聴くと上質なフュージョンでけっこう楽しいし、出来も良いと思います。 例えば、おなじみの1曲目「バードランド」はドラムスを打ち込みでやっていて、マイペース。マイケル・ブレッカーが2曲目に、デニス・チェンバースが2、11曲目に、ジョン・パティトゥッチが3、10曲目に、ランディ・ブレッカーが10曲目に、ジョン・スコフィールドが11曲目に参加しています。(00年2月23日発売)

2022/07/28

The Roy Haynes Trio Featuring Danilo Perez & John Patitucci

Royhaynestrio ジョン・パティトゥッチの参加作。これはゴールドディスクにもなっていましたね。なぜかこのトリオ、分かりやすい曲を演奏している割には、演奏内容はけっこう高度な感じがして、このメンバーでなければ出せない音というのがありますね。このアルバム、食わず嫌いだったので、購入当初しか聴いてなかったのですが、今聴いてみるとなかなかいいです。ドラムスがリーダーのせいか、三位一体的に対等に演奏しているのがはっきりと分かり、通常のピアノ・トリオ以上のものを出していると思います。よそで聴けそうでいて、なかなか他ではこういう演奏、ないと思います。久しぶりに聴きました。考えてみればリーダー以外の2人はその後ウェイン・ショーター・クァルテットへ参加してますね。

 

The Roy Haynes(Ds) Trio Featuring Danilo Perez(P) & John Patitucci(B)(Impulse) - Recorded September 10-11, November 23-24, 1999. - 1. Wail 2. Question And Answer 3. Shulie A Bop 4. Dear Old Stockholm 5. It's Easy To Remember 6. Folk Song 7. Sippin' At Bells 8. Bright Mississippi 9. Prelude To A Kiss 10. Green Chimneys 11. Solar

過去の、あるいは現在のミュージシャン達にゆかりのある曲ばかりを演奏した、トリビュート・アルバム。ドラムスが、やや大きいバランスで録音されています。ロイ・ヘインズの持ち味は煽り立てるような叩き方にあると思うのですが、そのバランスのせいでうるさく聞こえてしまうのが難点かも。ドラムスもベースも、リズムキープではなくてそれぞれが高度に絡み合って微妙なバランスのまま曲は進んで行くので、このトリオの演奏は離れ業のレベルにあると思います。2曲目のドラムスの煽り方は見事。そしてフツフツと盛り上がるような、哀愁も漂う4曲目。そしてイチ押しの6曲目のラテンナンバーがハッとするほど良い感じですが、8曲目のドラムとピアノの掛け合いもスリルがあります。やや静かな曲ならば5、9曲目がいいです。(00年4月19日発売)

2022/07/27

The Hudson Project

Hudsonproje ジョン・パティトゥッチのサイド参加作。本当は紹介するべきアルバムはけっこう多いのだけど、他のミュージシャン特集でリーダー作で紹介できるものは今回飛ばしてあります。このアルバムはこのプロジェクトならではの人選がうれしいですね。ジョン・アバークロンビーとピーター・アースキンの参加がいいですし、演奏もやはりこのメンバーだからこそ、ということでもあります。収録時間も74分と長めですし。今の感覚では長めなんですが、当時は長く収録することがサービスだったんですね。たまたまランダムに並んでいたCDでも目立つところにあったので、すぐに探し出すことができました。

 

The Hudson Project(Stretch) - Recorded October 17, 1998. John Abercrombie(G), Peter Erskine(Ds), Bob Mintzer(Sax), John Patitucci(B) - 1. Runferyerlife 2. Labor Day 3. Little Swing 4. Cats + Kittens 5. The Well 6. Bass Desires 7. That's For Sure 8. Modern Day Tuba 9. Runferyerlife

ライヴです。このメンバー自体集まったことがスゴいのですが、それぞれがオリジナルを2曲ずつ提供(日本盤は1曲ボーナス・トラックがあります。)しています。オリジナルばかりなので少々地味なイメージですけれど、逆にそれが通好みの演奏になっている気がします。時に余裕を残したままパワーのある演奏。ジョン・パティトゥッチはアコースティック・ベースとエレキ・ベースの持ちかえもします。いわゆるジャジーな曲は少ないですが、演奏に集中するとけっこう楽しめます。ジャズ的なビートならば1、3曲目、ファンクよりのビートならば2、4曲目あたり。個人的には6曲目の「ベース・ディザイアーズ」の再演がうれしいところ。ギター・トリオの7曲目も魅力的。そして、ラテンビートの8曲目で大団円を迎えます。(00年2月28日発売)

2022/07/26

Something Tomorrow/Enrico Pieranunzi

Enricosomething 昨日に引き続き、エンリコ・ピエラヌンツィの新譜ですが、こちらの方は録音も割と新しく、スタジオ録音。昨日のライヴのゴリゴリ攻めてくるアルバムもいいけれど、今日のように聴きやすいアルバムの方がどちらかというと好み。収録時間もLP1枚分ぐらいに抑えて、しかも曲が多いので、凝縮して聴かせてくれて、耳当たりが良い。さすがメロディ・メイカーだな、と思わせます。ドラマーのアンドレ・チェカレリの名前も久しぶりに見ました。私のオーディオと相性がいいのか、トリオから出てくる音が、少し優しめで何度も聴きたくなりました。今聴きたいのはこういうサウンドかなあ、という心境です。

 

Something Tomorrow/Enrico Pieranunzi(P)(Storyville)(輸入盤) - Recorded September 5 and 6, 2021. Thomas Fonnesbaek(B), Andre Ceccarelli(Ds) - 1. Those Days 2. Perspectives 3. Wave Of Interest 4. The Heart Of A Child 5. Something Tomorrow 6. What Once Was 7. Three Notes 8. Suspension Points 9. Je Ne Sais Quoi 10. This Is New

(22/07/24)10曲目がスタンダード、6曲目がThomas Fonnesbaek作で、他は全曲エンリコ・ピエラヌンツィ作曲。収録時間は45分。曲が多いので、うまくそれぞれを端的に3-5分台でまとめ上げている感じがします。さすがメロディ・メイカーという感じの1曲目から、スタジオ録音ならではの、聴き心地の良い曲が並んでいます。曲はそれぞれに特徴があって、2曲目は少し硬派かなと思わせるも、ミキシングの関係か耳当たりがいいですね。ベース、ドラムス共に申し分なし、の演奏。全体的にメロディでせまってくるアルバムは、やはり何度でも聴きたくなります。円熟度が増したのか、スタンダード集のようなこういう演奏もなかなかいい。そんな中でタイトル曲の5、7曲目のややアップテンポの曲がアクセントになっています。

2022/07/25

The Extra Something/Enrico Pieranunzi Quintet

Enricotheextra 一昨日土曜日は1日仕事だったので、ちょっと遅れましたが、残りのエンリコ・ピエラヌンツィの新譜を聴きたいと思います。このアルバム、今年発売された新譜(5月31日)だけど’16年のライヴなんですね。コロナもあったし、アメリカ遠征もままならないこともあって、録音を温存していたのかな、と思います。ライヴならではの押し出しというか、ゴリゴリ感がいいですねえ。Diego Urcolaはトランペットとトロンボーン(4-5、7曲目)の掛け持ちで、どっちも本職とはなかなかすごい特技だなあ、と思います。しかも、よく前面に出てくる。少し荒っぽさはありますが、ストレス解消を兼ねて、気分良くアルバムを聴いていました。

 

The Extra Something/Enrico Pieranunzi(P) Quintet(Cam Jazz)(輸入盤) - Recorded January 13 and 14, 2016. Diego Urcola(Tp, Tb), Seamus Blake(Ts), Ben Street(B), Adam Cruz(Ds) - 1. Blue Afternoon 2. The Extra Something 3. Atoms 4. The Real You 5. Entropy 6. Song For Kenny 7. Five Plus Five

(22/07/24)ヴィレッジ・ヴァンガードでのライヴで収録時間は60分。全曲エンリコ・ピエラヌンツィの作曲で、さすがライヴならではの勢い。特に1曲目はアップテンポでゴリゴリとせまり、その迫力を感じます。伊米混成の編成ですが、漂ってくるのはアメリカのジャズという感じ、2曲目はややテンポを落として、それでもある種の男っぽさのある8ビート系の曲。Diego Urcolaの存在感がけっこうあります。ややテンポを崩すようなテーマからアップテンポのアドリブになり、前半ホーンが次々にが豪快に吹き飛ばす3曲目、その中で一息つく優しいバラードの4曲目、8ビート的から4ビートになり、各ソロ楽器が盛り上がっていく5曲目、メロディが強くてきれいな、異彩を放つ6曲目、バップ調で弾んだ、明るいサウンドで進む7曲目。

2022/07/24

My Shining Hour/Chuck Loeb

Chuckmyshinn さて、ジョン・パティトゥッチのサイド参加作の方に行きます。ちょっと年代は前になりますが、私の入手したのは’02年発売の再発盤の方。チャック・ローブはあまり聴いたことが無かったのですが、その後、フォープレイでその演奏を堪能することになります。今聴いてみると、当時からなかなかいいギターを弾いていますね。追っかけしていなかったのが悔やまれます。ここではパティトゥッチとデイヴ・ウェックルのコンピがかなり効いていて、素晴らしいコンビネーションから繰り出される素晴らしいサウンド、ってことになります。曲によっていろいろとカラフルな音楽が出てきて、しかも聴きやすいのがいいですね。アルバムコメントは、当時は曲順羅列式になっていて、曲が多いとあまり良くないかもしれませんが。

 

My Shining Hour/Chuck Loeb(G)(Jazz City) - Recorded December, 1988. Makoto Ozone(P, Synth), John Patitucci(B), Dave Weckl(Ds), Pat Rebillot(P), Carmen Cuesta(Vo) - 1. The Chant 2. Asi Sera 3. My Shining Hour 4. If I Were A Bell 5. Maxine 6. Let All Notes Ring 7. Tarde 8. I Just Can't Stop Loving You 9. Brunet 10. My Funny Valentine

フュージョン系のギタリストという感じですがここではジャズの曲も演奏。ポップでメロディアスな印象なのでBGMにも良いかも。そして参加メンバーが強力です。洗練されたラテン系のノリの良い1曲目、都会的なヴォーカルの入っているセンスの良い2曲目、4ビートジャズでアップテンポながらも軽快にこなしているタイトル曲の3曲目、スタンダードにジャジーにせまる4曲目、渋めにメロディアスにキメるバラードの5曲目、爽やかな風が吹き込んでくるフュージョンの6曲目、ヴォーカル入りのボサノヴァでしっとりくる7曲目、ファンキーかつロックっぽくせまる8曲目、牧歌的に広がっていくバラードの9曲目、スローでじっくりと演奏しているスタンダードの10曲目。それぞれの曲がカラフルなサウンドです。(02年1月17日発売)

2022/07/23

Songs, Stories & Spirituals/John Patitucci

Johnsongss ジョン・パティトゥッチのリーダー作の紹介も、いちおうここまで。ジャケットやアルバムタイトルからしても、当時の彼らしいなあ、と思わせる部分が多く、内容も多彩ではあります。才能がほとばしっている感じがしますけど、今回はちょっといろいろ詰め込んでしまったかな、とも思います。ヴォーカルの曲も多いし。それでも彼の探求心はすごくて、コンコードでここまでやるかなあ、という感想も。これは国内盤ですけど、輸入盤で入手したのが多めなのは、やはり内容がマニアックだからだったのでは、と予想させます。だいたいのアルバムに奥さんのサチ・パティトゥッチがチェロで参加した曲があるのも特徴と言えば特徴かも。

 

Songs, Stories & Spirituals/John Patitucci(B)(Concord) - Recorded May 9 and 10, 2002. Brian Brade(Ds), Ed Simon(P), Elizabeth Lim-dutton(Vln), John Thomas(Vo), Lawrence Dutton(Viola), Luciana Souza(Vo), Richard Rood(Vln), Sachi Patitucci(Cello), Tim Ries(Fl, Afl), Tom Patitucci(G) - 1. Tall Tale 2. Chovendo Na Roseira 3. I Will Arise 4. Lei 5. In The Black Midwinter 6. Three Faces 7. Now The River 8. Soulmate 9. Rhapsodic Journey 10. It Never Entered My Mind 11. Love Eternal 12. Wise One

12曲中5曲がジョン・パティトゥッチの作曲で、あとはボサノヴァ、ラテンやリターン・トゥ・フォーエヴァーのようなタッチのものなど、多彩。ヴォーカル曲も多い。ピアノ・トリオで今風なジャズの1曲目、ヴォーカルが内省的にせまるアントニオ・カルロス・ジョビン作の2曲目、アフリカンの香りのある3曲目、エレクトリック・ベースを使用したラテン・タッチの4曲目、弦楽四重奏団が加わって厳かに曲が展開していく5曲目、エキゾチックなメロディを醸し出していく6曲目、端正なメロディのヴォーカルが印象的でやや盛り上がる7曲目、チェロとヴォーカルがしっとりくる8曲目、アルコでの厳かな路線の9曲目、スタンダードをじっくり聴かせるやや内側を向いた10曲目、チェロとピアノのじっくり系の11曲目、ベースとドラムスでの演奏の12曲目。(03年3月12日発売)

2022/07/22

Communion/John Patitucci

Johncommuni新譜は少し後にして、またジョン・パティトゥッチの過去のリーダー作を。これはなぜか国内盤で発売されていて、入手しました。相変わらず参加ミュージシャンはすごく(このアルバムは特にすごいかも)、力が入っています。ただ、曲によりラテン風味を加えつつ、ある種の内向性を感じてしまうのは、彼のこのあたりの時期のアルバムに共通する点ではないかなあ、と思います。それでもやはり感じるのは当時のジャズの現代性で、非4ビート系の曲が続いて、解析すると難解なんだろうなあ、と思わせる曲が続いています。ほとんどキャッチ―な部分がなくて、ジャズとしてあくまでも攻めていて、それがかえって心地よかったりします。

 

Communion/John Patitucci(B)(Concord) - Recorded February and March, 2001. Joe Lovano(Ts), Branford Marsalis(Ss), Chris Potter(Ss, Ts), Tim Ries(Fl, Afl, Cl, Bcl), Luciana Souza(Vo), Bruce Barth(P), Brad Mehldau(P), Ed Simon(P), Brian Blade(Ds), Horacio " El Negro" Hernandez(Ds), Marc Quinones(Per), Duduka DaFonsena(Per), Valtinho Anastacio(Per), Richard Rood(Vln), Elizabeth Lim Dutton(Vln), Lawrence Dutton(Viola), Sachi Patitucci(Cello) - 1. Bariloche 2. Calabria 3. Choro Luoco 4. Isabella 5. Communion 6. Misterioso 7. Valentine 8. The Sower 9. Soul Eyes 10. Bohemia After Dark

曲によって南米の雰囲気をたたえつつ、ちょっと内向的にも感じられるサウンド。コッていますが、どちらかと言うと渋めで、曲によって傾向はマチマチ。陰影に富んだ熱帯的なサウンドの1曲目、哀愁漂う2曲目、ノッているのだけれど発散しきるまではいかないラテン系の3曲目、こちらも渋めなラテンの味を覗かせている4曲目、ブランフォード・マルサリスや弦楽四重奏団などとの比較的厳かな演奏の5曲目、やはりラテンタッチではあるオリジナルの6曲目、クァルテットでしっとりと聴かせている7曲目、メンバーを変えてやや複雑なテーマとストレートなアドリブの部分を持つクァルテットの8曲目、ピアノとのデュオでエレキベースでメロディを弾く9曲目。10曲目はベースソロ。ブラッド・メルドーは2、5、7、9曲目に参加。(01年7月25日発売)

2022/07/21

Elastic Wave/Gard Nilssen Acoustic Unity

2724 あとからECMの新譜がまた届いたので、これを先に聴きます。今回のアルバムはスティーヴ・レイクのプロデュースで、最近では珍しいです。1曲目は割とECMらしく始まったと思ったら、2曲目からは賑やかになりフリーに近い、あるいはフリーのアプローチが多くなります。ある意味聴く人を選ぶアルバムではないかなあ、とも思います。最近はストリーミングで聴けるので、購入はまず聴いてからという人も多くなってきて、あまり言葉で表す必要もなくなってきた感じもしますけど。個人的にはこういう傾向のジャズ、割と好きなので、ツボにハマっている感じもありますけれども。意外な場所での意外な出会いではありました。

 

Elastic Wave/Gard Nilssen(Ds) Acoustic Unity(ECM 2724)(輸入盤) - Recorded June 2021. Andre Roligheten(Ts, Ss Bass-s, Cl), Petter Eldh(B), - 1. Altaret 2. Spending Time With Ludvig 3. Dreignau 4. Influx Delight 5. Lokket Til Jon, Og Skjerfet Til Paul 6. The Other Village 7. Boogie 8. Carcle 85 9.Acoustic Dance Music 10. Til Liv 11. The Room Next Door

(22/07/20)アルバム中の曲はメンバーのそれぞれの作曲で、4、9曲目はベース以外の2人の作曲。収録時間は44分。ドラムスがリーダーですが、曲は3者対等なサックス・トリオで、そのサックスもクラリネットも含めていろいろな楽器を奏でます。2本持ち同時吹きの6曲目もあり。珍しくスティーヴ・レイクのプロデュースで、1曲目はECM的に穏やかに曲が進んでいくと思ったら、2曲目以降、サックスはメロディアスながら、フリーに近い(というより、曲によってはそのもの)アプローチをとることも多い。けっこう賑やかで、やっぱりスティーヴのプロデュースだとこうなる感じ。それでも冗長にならないように比較的コンパクトに曲をまとめて、ある意味エッセンスを凝縮している感じも。9曲目はアップテンポの4ビートの場面も。

2022/07/20

Chapel/Charles Lloyd Trio

Charleschapel これも楽しみだったチャールス・ロイドの新譜。サイドにビル・フリゼールとトーマス・モーガンという、ECMで2作デュオを発表したコンピが参加していて、このメンバーでの録音なので、興味津々です。やはりメンバー構成からか、抑制されたイメージもありますが、音が温かく、そして盛り上がるところは盛り上がるのはBlue Noteならではかも。こういうサウンド、個人的には大好きですし、実際に聴いて良かったアルバムでした。ロイドはトリオシリーズで3作メンバーを変更しつつアルバムを連続して出すようですけど、これまたメンバーも興味深いし、早く聴きたいところです。3部作を聴いてから語れ、ということになってなければいいんですけど。

 

Chapel/Charles Lloyd(Ts, Afl) Trio(Blue Note)(輸入盤) - Released 2022. Bill Frisell(G), Thomas Morgan(B) - 1. Blood Count 2. Song My Lady Sings 3. Ay Amor 4. Beyond Darkness 5. Dorotea's Studio

(22/07/19)2、4-5曲目がチャールス・ロイド作、1曲目がビリー・ストレイホーン作。収録時間は45分。ビル・フリゼールとトーマス・モーガンはデュオで複数のアルバムを出していたこともあり、この3人を含めて相性はなかなかいいです。ゆったりと流れていくように、しかもお互いに寄り添い支えあいつつ、演奏が心地よく過ぎ去っていきます。ジャズと言うよりはある種のフォークを聴いているような雰囲気ですが、ロイドは安定のマイペースで拭ききっています。他では聴くことのない落ち着いたサウンドのトリオで、聴く人によっては少々物足りなくなるかもしれないくらい。ある種の抑制が効いていて、それでいて温かみも感じる音楽です。明るめの曲も印象的。曲によっては賑やかな部分もあって、さすがBlue Note、楽しい。

2022/07/19

Hellbound Train - An Anthology/Steve Tibbetts

2656 ECMの新譜はじめ、何枚か届いたので、連続になるか飛び飛びになるのか分かりませんが、聴いていきたいと思います。今日はスティーヴ・ティベッツのアンソロジーのアルバム。CD2枚組で収録時間は126分。今までの彼の作品を持っている人には曲がダブりますが、そういう人たちの絶対数は少ないだろうし、ECMのある側面を聴くにはチャンスなので、これを聴いてみてもいいのでは。ストリーミングにもありますし。彼といい、ステファン・ミクスといい、ECMでなければ世に出ていない可能性が強いので、こういうサウンドを聴いて経験するのも十分アリだと思います。いろいろなアルバムから曲が集まってますが、一貫性がかなりあります。

 

Hellbound Train - An Anthology/Steve Tibbetts(G, Kalimba, Per, Dobro, P)(ECM 2656/57)(輸入盤) - Released 2022. Marc Anderson)|(Congas, Per, Steel Drum, Gongs, Handpan), [CD1] Jim Anton(B on 1-4, 6, 9), Eric Anderson(B on 1, 8-9), Bob Hughes(B on 10-11), Mike Olson(Synth on 7), Marcus Wise(Tabla on 8, 10), Claudia Schmidt(Voice on 1, 9), Rhea Valentine(Voice 1) [CD2] Michelle Kinney(Cell, Drones on 9-11, 16), Bob Hughes(B on 15), Tim Weinhold(Vase, Bongos on 15), Marcus Wise(Tabla on 3) - [CD1] 1. Full Moon Dogs 2. Chandoha 3. Lochana 4. Black Temple 5. Burning Temple 6. Glass Everywhere 7. Roam And Spy 8. Hellbound Train 9. Nyemma 10. Your Cat 11. Vision [CD2] 1. Chandogra 2. Climbing 3. Black Mountain Side 4. Start 5. 100 Moons(Excerpt) 6. Mile 234(Excerpt) 7. Wish 8. Ishvaravara 9. Bloodwork 10. Life Of Someone 11. Life Of Emily 12. The Big Wind 13. Aerial View 14. Night Again 15. My Last Chance 16. End Again 17. Threnody

(22/07/18)今までのアルバムのアンソロジー。[CD1]の7、10-11曲目は共作、[CD2]6-7、12-14曲目は共作、5曲目はマーク・アンダーソンの作、3曲目はジミー・ペイジ作。他は全曲スティーヴ・ティベッツの作曲。元のアルバムは多岐にわたるけど、長きにわたりECMから何枚もアルバムを出せたのはやはりマンフレート・アイヒャーのおかげではないかと。ジャズと言うよりはどことなく無国籍的民族音楽に近いロックやフォークに聴こえる場面が多いのだけど、割とアルバムがいろいろ混ざっていても、その音の主張は一貫していて、彼ならではのサウンド世界が広がっています。リマスターもされているようだし、このアンソロジーを今出す意味はあったのでは、と思います。1枚目が動で、2枚目が静のような感じ。

(24日追記)ストリーミングの表示では2022 Remasteredと書いてありました。

2022/07/18

Imprint/John Patitucci

Johnimprint このジョン・パティトゥッチのアルバムも輸入盤で入手。もしかしたら国内盤もあったのかもしれないですが、そこまでは分かりません。メンバーもなかかなすごいですけど、やはりどこか内省的な部分を持っているところも。時期的にもそんなに話題になったかなあ、とも思います。これは発売後、すぐに入手したとは思うのですけど。1曲目がラテンタッチなのだけど、このままアルバムが進んでいかないところが彼らしいところかも。シリアスなジャズの曲もあり、後にウェイン・ショーターのクァルテットに参加したりと、そのちょっと難解な傾向は以前からあったと思います。それでも彼のことは好きだったから追いかけていたのですが。

 

Imprint/John Patitucci(B)(Concord)(輸入盤) - Recorded August, 1999. Chris Potter(Ts, Ss), Danilo Perez(P), Horacio "El Negro" Hernandez(Ds, Per), Giovanni Hidalgo(Per), John Beasley(P), Mark Turner(Ts), Jack DeJohnette(Ds), Sachi Patitucci(Kalimba) - 1. King Kong 2. Postcard 3. Little Steps 4. Joan 5. Maroon Bells 6. Imprint 7. The Well 8. Essay 9. Japanese Folk Song 10. Afro-blue

(00/02/19)数曲を除いてジョン・パティトゥッチのオリジナル。ラテンタッチの曲もあります。アコースティック・ベースを主に使用していて、時々エレクトリック・ベースがメロディを奏でます。ベース度もやや高め。1曲目がけっこうリズム楽器重視のラテン系のノリの良い曲だったので、この路線かと思いきや、意外に静かな曲が多い です。タイトル曲の6曲目も含め、曲もやや難解な印象があります。静かな4曲目は好み。8曲目はけっこうストレートアヘッド。10曲目は、ジョン・コルトレーンで有名な曲。パーカッションとのデュオが面白く、印象に残りました。個性的なサウンドには違いないのですが、全体を通してエネルギーが内側に向かうので、もう少しストレートにノリたい気も。 ジャック・ディジョネットは3-4、7-8曲目に参加。

2022/07/17

One More Angel/John Patitucci

Johnonemorea アルバムはジョン・パティトゥッチに行きますが、当初は国内盤で出ていたものが、このあたりになると輸入盤でしかなかったので、後追いも含めて、輸入盤で購入した時期でもあります。やや演奏が内省的になってきて、セールスが見込めないと判断したのかどうか分かりませんが、この時期から自分の輸入盤購入比率も上がってきます。なかなかメンバーもいいのですが、その割には少々地味かなあという感じもしています。このアルバムは幸いにもCDで見つけましたが、この時期のコンコードからのものはストリーミングにもある模様。自分の管理が悪いといえばそれまでだけど、たまには聴いてみたくなるアルバムではありますね。

 

One More Angel/John Patitucci(B)(Concord)(輸入盤) - Recorded October 15-18, 1996. Chirs Potter(Ts), Alan Pasqua(P), Paul Motian(Ds), Michael Brecker(Ts), Thomas Patitucci(G), Sachi Patitucci(Cello), Steve Tavaglione(Ss), John Beasley(P, Synth) - 1. Quasimodo 2. Arrival 3. On The Hudson 4. Sachi's Eyes 5. San Michele 6. One More Angel 7. Romance 8. Snowbound 9. Notre Dame (Cathedral) 10. Beloved

(99/02/04)全9曲中8曲がジョン・パティトゥッチのオリジナル。ここでは静かなサウンドの曲が多く、3、7曲目のようにチェロも加わったりしてメロディアスで内省的なサウンドの場面もあります。ソロは盛り上がるのだけれど全体的に抑え目の渋いソロが展開されている1曲目、しっとりとたゆたうような、流れる張りのあるサックスの2曲目、6弦エレクトリック・ベースのソロで綺麗な小品の4曲目、ピアノトリオで叙情性が哀愁を誘う5曲目、静かに奏でられていくタイトル曲の6曲目、まさに冬の情景を思わせるようなちょっと張り詰めた8曲目、ギターを交えてやはりしっとり感のある9曲目、サックスとピアノ、シンセサイザーでの静かな10曲目。マイケル・ブレッカーは2、6曲目に、ポール・モチアンは1-3、5-9曲目に参加。

2022/07/16

Twins 1&2/Jaco Pastorius

Jacotwins次はジャコ・パストリアスなんですが、ブログにアップしていないのはこれだけのようでした。今ではCD1枚に編集された「インヴィテイション」の方が有名なんじゃないかと思います。このアルバムは、それにプラスしてさらに5曲あるんですけど、3日間のライヴの完全収録というわけでもないので、その5曲のためにアルバムを買うかどうか、ですよね。1曲でも貴重な音源だと思いますが、さすがに私はその後あまり追いかけるのをやめてしまいました。それにしても発掘音源がどんどん出ていた時期もありましたね。それも彼のファンでなければなかなか手を出しづらいものもあったようですけど。

 

Twins 1&2/Jaco Pastorius(B)(Warner Bros) - Recorded September 1, 4 and 5, 1982. Don Allias(Per), Randy Brecker(Tp), Peter Erskine(Ds), Bobby Mintzer(Ts, Ss), Othello Molineaux(Steel Dr), Jean "Toots" Thielemans(Harmonica), Elmer Brown(Tp), Forrest Buchtel(Tp), Jon Faddis(Tp), Ron Tooley(Tp), Wayne Andre(Tb), David Bargeron(Tb, Tuba), Peter Graves(Btb), Bill Reichenbach(Btb), Mario Cruz(Ts, Ss, Cl, Afl), Randy Emerick(Bs, Cl, Afl), Alex Foster(Ts, As, Ss, Cl, Piccolo), Paul McCandliss(Ts, Oboe, English Horn), Peter Gordon(French Horn), Brad Warnaar(French Horn) - 1. Invitation 2. Soul Intro/The Chicken 3. Continuum 4. Liverty City 5. Three Views Of A Secret 6. Sophisticated Lady 7. Amerika 8. Okonkole' Y Trompa 9. Reza/Giant Steps/Reza 10. Elegant People 11. Twins 12. Pac-man Blues (Fannie Mae) 13. Eleven

1枚のアルバムに編集された「インヴィテイション」はCDで出ていましたが、こちらは2枚組でもともとLPで発売されていたフォーマット。 こちらの方が5曲多めに入っているところがポイント。アルバムとしての完成度は、「インヴィテイション」の方が編集されているだけに高いと思いますが、とにかく、より完全なライヴを聴きたい、というジャコ・パストリアス・ファンには、こちらの方がオススメ。と いってもこちらも3日間のライヴを全部収録したものではなく、編集したものなので、その点ご注意。ちょっとベースの音が大きいバランスになっています。ベースの非凡な演奏はライヴでも十分堪能できます 、というよりも、当然の事ながら、出演ミュージシャンの中ではベースがいちばんやりたい放題やっている感じです。(99年12月10日発売)

2022/07/15

Uncle Moe's Space Ranch/Brett Garsed, T.J. Helmerich, Gary Willis, Dennis Chambers, Scott Kinsey

Unclemoes ゲイリー・ウィリスの参加作はとりあえずこれ1作。検索したら別ジャケットで私のブログが引っ掛かりましたが、それは’07年の2作目の方でした。古くなってくると記憶もあいまいになってくるなあ、と思いましたです。このアルバム、フュージョン/ファンクのジャンルにとりあえず入れてますが、もっとロックに近い感じのサウンドもあって、けっこう過激です。ただメンバーがメンバーなので、ギリギリジャズのところに踏みとどまっているという感じです。メンバーがなかなか有名人なので、これはこれで面白い。ハードコア・フュージョンとロックのはざまを言っている感じかな。トライバル・テックとも共通するような香りがします。

 

Uncle Moe's Space Ranch/Brett Garsed(G), T.J. Helmerich(G), Gary Willis(B), Dennis Chambers(Ds), Scott Kinsey(Key)(Seven Seas) - Released 2002. - 1. Colliding Chimps 2. tjhelmerich@earthlink.net 3. Swarming Goblets 4. SighBorg 5. He's Havin' All That's His To Be Had 6. Minx 7. I Want A Pine Cone 8. A Thousand Days

強烈なハード・ファンク・アルバム。参加メンバーを見るとベースにゲイリー・ウィリス、ドラムスにデニス・チェンバースと、このメンバーを見ただけでワクワクします。空間に炸裂するギター、ベース、ドラムスにキーボード。これでもかとせまりくるフレーズ。フュージョンよりはもっとハードな超重量級の世界ですが、2人のギタリストもけっこうスゴい と思います。フレーズが滑らかで、しかも速弾きも多く、個性的。T.J.ヘルメリッチの方は写真で見ると両手を使ったタッピング奏法での演奏のようです。このメンバーならば盛り上がらなければ損だ、というほどに縦横無尽にサウンドが展開しています。スペシャリストが5人集まったスゴ腕ファンクをじっくり堪能したいところ。最後の最後にはお遊びの場面もあったりします。(02年7月24日発売)

2022/07/14

Rocket Science/Tribal Tech

Tribalrockets トライバル・テックの、いちおうひと区切りとなるアルバム。この12年後に1枚出ますけど、継続的な活動はいちおうここまでと考えていいのでしょう。スコット・ヘンダーソンとゲイリー・ウィリスのコンビもなかなか良かったなあ、と思います。特にゲイリーはエレキのフレットレスベースの5弦仕様を使っていたので、けっこう個性的なベーシストだなあ、と思ってます。自分もフレットレス・ベースをやろうと思ったけど若い頃でもここまではできなかったし、今は音程が合わないので、持っているだけになってしまいました。このアルバムも編集や多重録音があるかもしれませんけど、そんなスーパーテクが詰まったアルバムです。

 

Rocket Science/Tribal Tech(Victor) - Recorded May and June 2000. Scott Henderson(G), Gary Willis(B), Scott Kinsey(Key), Kirk Convington(Ds) - 1. Saturn 5 2. Astro Chimp 3. Song Holy Hall 4. Rocket Science 5. Sojlevska 6. Mini Me 7. Space Camel 8. Moonshine 9. Cap'n Kirk 10. The Econoline

ハード・フュージョン・サウンドのアルバム。全曲がドラムスを除く全員の合作となっているので、もしかしたら前作のようにテープを回しながらの録音を編集、皆で順番に多重録音をしていった部分もあるかもしれませんが、詳細は不明。各曲のタイトルもロケットやSFをもじっているようで、相変わらずトンガッています。ウェザー・リポートの現代版かつロック版風味と言うと分かっていただけるでしょうか。えらいハード。 グループとしてのサウンドの完成度が高まってきた反面、ちょっと袋小路にハマってきたかな、とも思える部分も。音についてはマネができないマニアックさ。サウンド全体も個々の楽器のフレーズも聴き応えがあるし、ストレス解消には良いかもしれない。そんな中で5曲目のようなバラードがホッとします。(00年9月21日発売)

2022/07/13

Thick/Tribal Tech

Tribalthick 次はまたベースに戻って、ゲイリー・ウィリスに行こうかと。トライバル・テックのメンバーでも有名ですが、これはその’99年発売のアルバム。トライバル・テックもこのあたりまではアルバムをコンスタントに出していたんですが、その後は住むところがバラバラになったようで、ほぼストップの状態になります。彼らのハードコア・フュージョンがけっこう影響受けてて、当時は何度も聴いたグループでした。今回のアルバムは作り方がちょっと特殊で、テープを回しっぱなしにして録音して、編集、さらに多重録音をして作ったらしいです。ですので、ライヴでの再現性はどうかなあ、と思うところもありますが、それでもけっこう楽しめますね。久しぶりに聴きました。

 

Thick/Tribal Tech(Victor) - Recorded June and July, 1998. Scott Henderson(G), Gary Willis(B), Scott Kinsey(Key), Kirk Convington(Ds) - 1. Sheik Of Encino 2. Party At Kinsey's 3. Jalapeno 4. Clinic Troll 5. Thick 6. You May Remember Me 7. Slick 8. Somewhat Later 9. What Has He Had?

フリー・インプロヴィゼーションの演奏を、テープを回しっぱなしにした録音をもとに編集し、さらに多重録音をしてできたアルバム。そういえば、ウェザー・リポートと共通したサウンドの雰囲気が少しあります。曲によっては即効演奏そのままで編集しなかったものもあるとのこと。メロディの点などで派手さや分かりやすさがちょっと少ないものの、 完成度はけっこう高いです。 マニアックな感じがしながらも、曲を作って通常通りスタジオ録音をしたと言ってもそのまま通用しそうな、やはり彼らならではの世界のサウンド。4、6曲目のようにいかにも多重録音をして作ったという感じの曲も、それはそれで楽しい。同様な感じの11分台の5曲目がタイトル曲なのも、象徴的。7曲目はこの中でもスピーディーでパワフル。(99年2月24日発売)

2022/07/12

The Infinite/Dave Douglas

Davetheinfi ユリ・ケインの参加作で、何枚か紹介したいのがあったのですが、現物が見つからず、とりあえずデイヴ・ダグラスのこの1枚だけになってしまいました。デイヴ・ダグラスも追いかけていた時期があったのですが、多作家ゆえ、一時期にとどまっています。今回のアルバムはマイルス・デイヴィスに捧げられているとのことで、やはりこのメンバーでの演奏だとなかなかいいなあ、と思います。意識しているなあ、と思う箇所と、やっぱり彼ら流だなあ、と思う部分とあったりしますけど。今から彼をさかのぼって追いかけるのは枚数の上からも無理かなあ、とは思いますが、この時期はよく聴いていたものでした。

 

The Infinite/Dave Douglas(Tp)(Bluebird) - Recorded December 16-18, 2001. Chris Potter(Ts, Bcl), Uri Caine(Key), James Genus(B), Clarence Penn(Ds) - 1. Poses 2. The Infinite 3. Penelope 4. Crazy Games 5. Waverly 6. Yorke 7. Unison 8. Deluge 9. Argo

全9曲中6曲がオリジナル。マイルス・デイヴィスに捧げられているアルバムのようです。メンバーもなかなかスゴい顔ぶれ。1、7曲目だけを聴くと、これらはビョークその他の他人の曲で、マイルスのポップ路線を追いかけている感じもします。ただ、八面六臂のデイヴ・ダグラスのこと、マイルスを意識した演奏があったとしても、精神性は引き継ぎつつも、そのサウンドはやはり模倣ではなく、特にオリジナルは大部分が彼流の世界になっているような気がします。オリジナルは、独特の雰囲気を漂わせつつ、けっこうスリリング。懐かしいような今風のような、不思議なサウンド。ユリ・ケインのエレキ・ピアノがちょうど良いトンガリ具合で、全体を引き締めると同時に、彼自身個性的なフレーズを奏でています。(02年6月26日発売)

2022/07/11

Concerto Koln: Diabelli Variations [Ludwig Van Beethoven]/Uri Caine

Uriconkoln ユリ・ケインのリーダー作の紹介も今回でいったん終了。もう1枚あったかと思いましたが、よく検索し直して見てみると、ホームページ初期の頃にアップしてました。今日までのリーダー作はまとまった場所に置いてあったからいいけれど、サイド参加作はまたバラバラの状態で探すのが大変そうです。もう処分してあったものもあって、ストリーミングにはあったけどジャケ写が見つからなくて、これはあきらめかな、というのもあります。今回のアルバム、かなりクラシックなんですが、遊びで(?)はみ出している部分もあって、そういうのはヨーロッパでは許容範囲なのかなあ、と思ったりしています。収録時間は56分。

 

Concerto Koln: Diabelli Variations [Ludwig Van Beethoven]/Uri Caine(P)(Winter & Winter)(輸入盤) - Recorded February 23 and 26, 2002. Werner Ehrhardt(Vln), Jorg Buschhaus(Vln), Stephen Sanger(Vln), Markus Hoffmann(Vln), Frauke Pohl(Vln), Martin Ehrhardt(Vln), Hedwig Van Der Linde(Vln), Antje Engel(Vln), Corinna Hildenrand(Vln), Gudrun Engelhardt(Vln), Kathrin Troger(Vln), Chiharu Abe(Vln), Ahtje Sabinski(Viola), Giovanni Zordan(Viola), Lothar Haass(Viola), Stefan Schmidt(Viola), Werner Matzke(Cello), jan Kunkel(Cello), Susanne Wahmhoff(Cello), Johannes Esser(B), Miriam Wittulski(B), Cordula Breuer(Fl), Pier Luigi Fabretti(Oboe), Diego Montes(Cl), Lorenzo Alpert(Bassoon), Dileno Baldin(Horn), Hannes Kothe(Tp), Stefan Gawlick(Timpani) - 1. Theme 2-34. Variation 1-33

(04/02/09)「ディアベリのワルツによる33の変奏曲」というベートーベンの曲を全部取り上げた、クラシックの大作、と思うかもしれませんが、ピアノだけは時々、あまりジャズ的な感触は少ない(でも、明らかにストライドピアノで演奏している場面も(笑))にしてもインプロヴィゼーションをやらかしています。他の参加メンバーも、おそらくはクラシック畑の人たち。元ネタを知らないだけに、どこからどこまでが原音に忠実で、どこからがはみ出しているのかが分かりませんが、変奏具合など、オリジナルに近い部分が多いのではないかと思わせます。時たまあらわれるピアノの「あの」インプロヴィゼーションで怒り出すのはクラシック畑のファン、笑い出すのはジャズ畑のファンではないでしょうか。でも、ターゲットが微妙。

2022/07/10

Gustav Mahler: Dark Flame/Uri Caine

Uridarkfl ユリ・ケインで当時一番多かったグスタフ・マーラー関連のごった煮アルバム第3弾。アウトテイクも採用したのか、’99年から03年にかけての録音になってます。1曲目から、クラシック的にはじまったと思ったら女声のナレーションが入って、その後ジャズになっていくというパターンで、相変わらずだなあ、と思います。当時でも今でも心配はしているんだけど日本では、こういうアレンジのアルバム、どの程度人気があったのかな、というのは気になってます。悪く言えばゲテモノだものね。私はこういうアレンジのアルバム、大好きなんですけれどもね。久しぶりに聴くと、こういうアルバムもなかなかいいなあ、と思います(かな?)。

 

Gustav Mahler: Dark Flame/Uri Caine(P)(Winter & Winter)(輸入盤) - Recorded July 1999 - May 2003. Ralph Alessi(Tp), Aaron Bensoussan(Voice), Sadiq bey(Voice), Sepp Bierbichler(Vo), Jim Black(Ds), Don Byron(Cl), Shulamith Wechter Caine(Voice), Tong Quiang Chen(Voice), Sisi Chen(Yangquin), Tao Chen(Dizi), DJ Olive(Turntables, Electronics), Mark Feldman(Vln), Michael Formanek(B), David Gilmore(G), Kettwiger Bach Chor(Vo), Wolfgang Klasener(Cond), Julie Patton(Voice), Barbara Walker(Vo), Bao-li Zhang(Erhu), Yi Zhou(Pipa) - 1. Dark Flame 2. Only Love Beauty 3. In Praise Of Lofty Judgement 4. Two Blue Eyes 5. Shining Trumpets 6. The Lonely On In Autumn 7. Song Of The Prisoner In The Tower 8. When My Sweatheart... 9. Labor Lost 10. On Youth 11. Rhinelegend 12. When Your Mother Comes In The Door 13. St. Anthony Of Padua Preaches To The Fishes 14. Only Love Beauty

(03/11/24)グスタフ・マーラーの曲をユリ・ケインがさらに作曲、アレンジなどをしたアルバムのようです。だいたいの曲でヴォーカル(ヴォイス)が入っています。ジャズっぽい場面もあれば、クラシックの歌曲のような場面、ゴスペルタッチのヴォーカルの場面、フリージャズ、ファンク、中国風、ターンテーブルやエレクトロニクスの使用など、かなりさまざまな、そしてある種猥雑な雰囲気もたたえつつ、マーラーのメロディが随所に出てきます。色々な趣向がこらされている中、ユリ・ケイン自身のピアノでストレートな4ビートで盛り上がる場面も一部にあって、そこがけっこうノレます。そしてクラシックっぽい表現が、サウンドがけっこうなりきっている(というよりそのものか?)ので、面白いところではあります。彼らしいゴッタ煮の世界。

2022/07/09

Rio/Uri Caine

Uririo ユリ・ケインの同時発売3枚目は、サンバの演奏。しかも本場ブラジルのミュージシャンが参加しているので、何というか、土着色が強く、そのものという感じの曲も多く、それとフュージョン向けの洗練された、という感じのサウンドの曲と混在してます。エレキ・ベースが参加した曲もありますけど、やはり向こうの雰囲気か。ただ、パーカッションの参加が威力があって、これだけ聴いていても、思わず踊りだしそうなサウンドではありますね。フュージョン・サイドからのサンバの方が聴きなれてはいるので、これはこれで面白いです。エレキ・ピアノでも生ピアノでもボッサの曲の方は、なかなかいいサウンドが流れてきますし。ラップの曲もあるし、やっぱり彼が作ると一筋縄ではいかないアルバムが出来上がります。

 

Rio/Uri Caine(P)(Winter&Winter) - Recorded June 8 and 11, 2001. Pauro Brata(Ds, Per), Jorge Helder(B), Lula Galvao(G), Jair Oliveira(G), Kacau Gomes(Vo), Cris Delanno(Vo), Humberto Cazes(Per) - 1. Samba Do Mar 2. Dia De Praia 3. Teu Chamego 4. Revolicionario 5. Bondinho De Santa Terenza 6. Combatente 7. Samba Do Fogo 8. Raquiel 9. Arpoador 10. Assalto Cultural 11. Na Lapa 12. Samba Da Terra 13. Um Mituto So 14. Choro Maluco 15. Samba Da Rua 16. Akalanguiado 17. Adeus 18. Samba Do Vento

(01/11/16)ユリ・ケイン以外はブラジルのミュージシャンが参加。何と18曲入り。主に”サンバ”のタイトルがついている曲の1、7、11-12、18曲目はピアノとパーカッションでの録音。4-5、16曲目などは現地の雰囲気が強いサウンドのパターンなのですが、2-3、8、13-14曲目などは、洗練されたブラジリアン・フュージョンの曲。9-10、16曲目あたりは両者の中間的なフュージョン、といった感じ。ゴキゲンな現地の言葉でのヴォーカル入りの曲も何曲(4-5、10、13曲目など)かあって、不思議な異国情緒を感じます。6曲目は現地語のラップ&ファンクといった雰囲気。15曲目はパーカッションのみ。17曲目はピアノのみの静かな曲。結果、ゴッタ煮的サンバ&ブラジリアン・フュージョンのアルバムになっています。(01年12月21日発売)

2022/07/08

Solitaire/Uri Caine

Urisolita ユリ・ケインのピアノ・ソロのアルバム。他のアルバムでの全方位性というか幅の広いところを示しているように、このアルバムでも、曲によっていろいろなサウンドでピアノを聴かせてくれます。彼の話題が当時今ひとつだったのは、この器用すぎるところにあったのではないかなあ、なんてことを思ってます。他のジャズ・ピアニスト達に比べても、全然そん色ないし、むしろ彼の方がテクニックや表現力ががあるんじゃないかと思うくらい。ただ、何でもやってしまうようなところがありますね。その分、彼だけですべてを見せる数少ないチャンスなので、これを機会に全部ぶち込んでしまったのでしょうけれども。

 

Solitaire/Uri Caine(P)(Winter&Winter) - Recorded November 22 and 23, 2000. - 1. Say It French 2. As I Am 3. Roll On 4. Sonia Said 5. Beartoes 6. Inhaling You 7. Hamsin 8. Solitaire 9. The Call 10. Snort 11. All The Way 12. Twelve 13. Blackbird 14. Anaconda 15. Country Life

(01/11/16)ソロ・ピアノのアルバム。11、13曲目を除いてすべてオリジナル。彼の全方位性が分かるサウンドで、クラシックっぽいサウンドもありながら、ゴスペルやジャズのフィーリングも感じさせるような部分など、けっこういろいろなことをやっているなあ、という印象。ゴキゲンなところもあれば、しっとりくるところも あります。テクニックに走っているような部分もありますが、クラシック的な部分もけっこう本格的かも。温度感は比較的低めだけれども饒舌なタッチで、やっぱり白人系の洗練されたサウンド です。あえて曲ごとにイメージの統一をしていないゴッタ煮的なところが面白いかもしれない。13曲目の「ブラックバード」が出るあたり、知っているメロディで これがまたメロディアスなので、ややホッとします。(01年12月21日発売)

2022/07/07

Bedrock/Uri Caine

Uribedrockユリ・ケインのフュージョン/ファンク作。実は20年以上もタイトルのスペルを間違えていて、今回気が付いてやっと直したという次第。コピペではなくて、ジャケットからの手起こしで文字の打ち込みをやっているので、まだまだけっこうあるだろうなあ、と冷や汗。この時期、彼は3枚のアルバムのほぼ同時発売ということをやっていて、これはその1枚。曲によってはある時期のマイルスバンド(ホーン抜き)のようなハードなファンクという感じもして、久しぶりに聴いてみてもけっこうカッコ良い。収録時間は60分。それにしても彼は何でもできるなあ、という印象。それだけに扱うのは少々難しいところもあるのですけど。

 

Bedrock/Uri Caine(P)(Winter&Winter) - Recorded March 8, 2001. Tim Lefebvre(B), Zach Danziger(Ds, Additional Sounds), Pete Devenport(Vo), DJ Logic(Turntables), Jessie System(Vo) - 1. Our Hour 2. Nymphomania 3. Fang 4. Skins 5. Humphrey Pass My Way 6. Flagrant Fragrant 7. Toe Jam 8. Red Eye 9. Lobby Daze 10. J. Edgar Hoover In A Dress 11. Root Canal

(01/11/16)ピアノはフェンダー・ローズがメイン。基本的にはエレキベースとドラムスとのトリオに、何曲かにゲストが参加。ヴォイスは曲によって入っていて、今クラブシーンで流行りそうなサウンドの曲も。1、2曲目などは私が考えるところの渋めのファンクでカッコ良い。5曲目は途中からアコースティック・ピアノが入りますが、ファンク的という意味ではこれまた絶妙。8曲目はスペイシーなピアノとバックの音の喧騒が交錯。9曲目は普通のボッサの雰囲気から徐々に変化していきます。そしてジャズっぽい部分もある、雰囲気が目まぐるしく変わる11曲目。エレキ・ベースはエフェクターをかけまくりの曲とそうでない曲があり、私の好みはやや懐かしいファンクを感じる後者か。ハマる人はハマりそうなサウンド。(01年12月21日発売)

2022/07/06

The Goldberg Variations/Uri Caine Ensemble

Urithegoldb ユリ・ケインはこの時期立て続けにアルバムを出していて、今度はバッハの「ゴルトベルグ」です。しかもこれも解体=再構築での演奏なので、果たして、これを純粋なクラシックファンが怒らずに面白がって聴ける層ってどれぐらいあるのか、ちょっと心配ではありますね。ただ、こういうアルバムも元の内容をよく分かっているとすれば、変化球がいろいろ入っていて面白いことは面白い。クラシックとジャズだけまたがっているわけではなく、もっといろいろなジャンルを取り入れてはいるのですが、ここではあえてクラシック&ジャズということにしておきます。それにしてもCD2枚組72曲(収録時間153分)というのもすごいなあ、と思いながら聴いてます。

 

The Goldberg Variations/Uri Caine(P) Ensemble(Winter & Winter) - Recorded October, 1999 - January, 2000. Vittorio Ghielmi(Gamba), Arno Jochem(Gamba), Paul Plunkett(Tp), Annergret Siegel(Vln), Gregor Hubner(Vln), Kettwiger Bach Ensemble, David Moss(Vo), Dean Bowman(Vo), Ralph Alessi(Tp), Don Byron(Cl), Ralph Peterson(Ds), Josh Roseman(Tb), Bob Stewart(Tuba), Koln String Quartet, Cordula Breuer(Recorder), Michael Freimuth(Lute), Drew Gress(B), Greg Osby(As), Quertetto Italiano Di Viole Da Gamba, Barbara Walker(Vo), Reggie Washington(B), James Genus(B), Todd Reynolds(Vln), Reid Anderson(B), Marco Bermundez(Vo), Milton Cardona(Per), Paulo Puraga(Ds), Vinicius Cantuaria(Vo), Sadiq Bey(Poet), Joerg Reiter(Accordion), Tracie Morris(Poet), Liz Allessi(Bassoon), Ernst Reijseger(Cello) - 1. Aria 2. Variation 1 3. Variation 2 4. The Introitus Variation 5. The Dig It Variation 6. Logic's Invention 7. The Stuttering Variation 8. Variation 3, Canon At The Unison 9. The Hot Six Variation 10. Variation 5[+8] 11. Rachmaninoff 12. The Dr. Jekyll & Mr. Hyde Variation 13. Vivaldi 14. Variation For Saxphone & Piano 15. Variation 4 16. The Waltz Variation 17. The Carol Variation 18. Variation 6, Canon At The 2nd 19. The Stomp Variation 20. The Nobody Knows Variation 21. Canon At The 3re 3/4 22. Variation 7, Gigue 23. Variation 8, Canon At The 3rd 24. Variation 10, Fughetta 25. Variation 11 26. Variation For Violin & Piano 27. Variation 12, Canon At The 4th 28. Variation 13 29. The Hallelujah Variation 30. The Verdi Piano Duet Variation 31. Luther's Nightmare Variation 32. Canon At The 6th 6/4 33. the Jaybird Lounge Variation 34. Variation 14 35. Variation 15, Canon At The 5th 36. The Contrapunto Variation 37. Variation For Piano Solo No.1 38. Canon At The 5th 5/4 39. The Chorale Variation 40. Variation 16, [Overture] 41. Don's Variation 42. Variation For Vinicius 43. Olive's Remix 44. The I Poem Variation [Fughetta For 4 Voices] 45. Variation 17 46. Variation 18, Canon At The 6th 47. Mozart 48. Canon At The 7th In 7/4 49. The Minimal Variation 50. The Tango Variation 51. The Boxy Variation 52. Variation 19 53. Variation 21, Canon At The 7th 54. The Wedding March Variation [For Ralph & Liz] 55. Variation 22 56. Variation For Gamba Quartet 57. Canon At The 4th In 4/4 58. Variation For Piano Solo No.2 59. Variation On B-A-C-H 60. Variation For Cello Solo 61. Handel 62. Variation 23 63. Variation 25 64. Variation 26 65. Variation 29 66. Variation 30 Quodlibet 67. Variation 30 Quodlibet/The Dinking Party 68. Logic's Organ Prelude 69. Uri's Organ Prelude 70. The Blessings Variation 71. Aria 72. The Eternal Variation

クラシックのジャンルのアルバムなのですが、そのまんまクラシックの曲もあれば、そこにナレーションなどが入った曲、ジャズっぽい曲、DJによる打ち込みやサンプリングの世界の曲など、非常に変化に富んでいます。これがバッハのゴルトベルク?とクラシックファンは怒り出すことはほぼ間違いはないだろうなあ、と思います。 それをやってしまうのもスゴい。それにしても有名無名とりまぜて、各方面からの参加者が非常に多く、充実。 有名なミュージシャンも混ざっています。曲が短いので、2枚のCDに72曲入っています。実に壮大なアルバムなので、やっている方は大真面目かも しれないのですけれど、通して聴くほうは、ゴチャマゼ・ミュージックなので冗談色が強いような気もしています。かなり聴く人を選ぶのでは。(00年10月29日発売)

2022/07/05

Love Fugue/Uri Caine Ensemble, La Gaia Scienza

Urilovefugue ユリ・ケインのアルバムが続きます。アルバムのオビには「クラシック音楽の解体=再構築プロジェクト」とはっきり書いてあって、クラシックを中心に、それ以外のジャズなどのジャンルもぶち込んでしまおう、という企画が続きます。収録時間は65分。実はこういう折衷音楽(時には冗談音楽のようにも聴こえる)が多かったから、ケインは後回しにしてきたのですが、今聴いてみるとけっこう面白い。このアルバムはクラシックメインの部分が多いので、ますますそう思います。題材はここではシューマン。まあ、たまにはこういうアルバムを聴いてもいいかなあ、という気持ちにもなりますが、でも、純粋なジャズではないので紹介するのには少々戸惑いがあります。

 

Love Fugue/Uri Caine(P) Ensemble, La Gaia Scienza(Klaier Quartet)(Winter & Winter) - Recorded March 10-13, July 17-18, September 25, December 16, 1999. David Gilmore(G), Mark Ledford(Vo), David Moss(Vo), Shulamith Wechter Caine(Poet), Julie Patton(Poet), Mariko Takahashi(Narration) - 1.Im Wunderschonen Monat Mai 2. Allegro 3. Aus Meinen Tranen Spriessen 4. Die Rose, Die Lilie, Die Taube 5. Wenn Ich In Deine Augen Seh' 6. Scherzo 7. Ich Will Meine Seele Tauchen 8. Im Rhein, Im Heiligen Strome 9. Ich Grolle Night 10. Und Wussten's Die Blumen 11. Andante 12. Das Ist Ein Floten Und Geigen 13. Hor' Ich Das Liedchen Klingen 14. Ein Jungling Liebt Ein Madchen 15. Am Leuchtenden Sommermorgen 16. Finale 17. Ich Hab' Im Traum Geweinet 18. Allnachtlich Im Traume 19. Aus Alten Marchen Winkt Es 20. Die Alten Bosen Lieder

クラシック(?)のアルバムで、シューマンの作品集 です。弦楽四重奏団とピアノとのオーソドックスなクラシックに聴こえる曲と、ジャズの要素やヴォーカル、ナレーション(詩)が入っている曲があります。メインは前者の方 で、そちらは明らかなクラシック作品のように思いますが、両者が入り混じっています。後者の方は、なんとデヴィッド・ギルモアのギターが入ったり、ヴォーカルがけっこう唸っていたり、ジャズの要素がけっこう痛快。 やっぱりジャズファンにはこちらの部分。ナレーションには日本語のものもあり、日本語が分かる人が聴くとちょっと違和感があるかも。クラシックファンが聴くとおそらく怒り出すであろう音世界。確かに解体と再構築の世界です。ただ、ジャズの要素も部分的なので、少々欲求不満かな?(00年 8月27日発売)

2022/07/04

Gustav Mahler In Toblach/The Uri Caine Ensemble

Urigustavt ユリ・ケインの「ウルリヒト」をライヴでやっていて、こちらはCD2枚組の上に、さらに内容的にも過激になっています。聴き直す前はちょっと気が重かったのですが、聴いていて、やっぱりこの人天才だなあ、と思うようになりました。いろいろな要素が入っていますけど、マーラーを、ここではどちらかと言えばジャズ色強く演奏しています。メンバーを見ても、なかなかの顔ぶれで、ライヴ用にスタジオよりも人数を絞ったと思われますけど、演奏の迫力はこっちの方がすごいんじゃないかなあ、と思うくらい。それでも一般受けはあまりしないと思うので、紹介していくのは淡々とやっていくしかないのですが。

 

Gustav Mahler In Toblach/The Uri Caine(P) Ensemble(Winter & Winter) - Recorded July 19, 1998. Ralph Alessi(Tp), Aaron Bensoussan(Vo, Oud), David Binney(As), Jim Black(Ds), Mark Feldman(Vln), Michael Formanek(B), Dj Olive(Turntable, Live Electronics) - 1. Symphony, No.5, Funeral March 2. I Often Think They Have Merely Gone Out! From "Songs Of The Death Of Children" 3. Now Will The Sun Rise As Brightly From "Songs Of The Death Children" 4. The Drummer Boy From "The Boy's Magic Horn" 5. Introduction To Symphonu No.5, Adagietto 6. Symphony No.5, Adagietto 7. Symphony No.1 "Titan", 3rd Movement 8. I Went Out This Morning Over The Countryside From "Songs Of Wayfarer", Synphony No.2 "Resurrection", Andante Moderato 9. Symphony No.2 "Resurrection", Primal Light 10. Interlude To "The Farewell" from "The Song Of The Earth" 11. The Farewel From "The Song Of The Earth"

イタリアでのライヴ。クラシック、ジャズ(オーソドックスなものからフリーまで)、クレズマー音楽、中東系の民族音楽的(いや、これがユダヤ音楽か?)ヴォーカル、その他雑多な音楽を積め込んでマーラーに挑戦しています。前出のアルバム「ウルリヒト」とダブっている曲が多いです。「ウルリヒト」よりは少人数で効率的なアンサンブル。メンバーがメンバーなので、精巧、繊細かつ場面によって迫力のある演奏が聴くことができます。変幻自在に変化するカラフルさで時々フリーで爆発しているので個人的には聴いていてスカッとする音楽。個々の曲は、そう言えばどこかで聴いたことがあるような感じの曲が多い。CD2枚組でけっこう満腹。ただし、ジャズにもクラシックにも、一般向けではないかもしれません。(99年10月24日発売)

2022/07/03

Blue Wail/Uri Caine Trio

Uribluew ジャズです。これがユリ・ケインの初めてのピアノ・トリオのアルバムだそうです。彼は器用すぎるせいか、幅広くいろいろなことをやっていて、ちょっととっ散らかった印象を受けますが、基本的にはジャズ・ピアニストなんですよね。メンバーも申し分ないし、思いっきり演奏してくれています。でもやっぱりちょっと饒舌かなあ、という印象はあるかな。まあ、これも個性なので、いいと思います。彼の場合天才肌があふれかえってしまって、演奏は申し分ないんだけど、メインで活躍したレーベルがマイナーだったこともあって、ちょっと日本人には知名度が今ひとつだったかなあ、という、微妙な感じになっているのではないかと。

 

Blue Wail/Uri Caine(P) Trio(Winter & Winter) - Recorded December 1 and 2, 1997. James Genus(B), Ralph Peterson, Jr(Ds) - 1. Honeysuckle Rose 2. Loose Trade 3. The Face Of Space 4. Digature Of The Line 5. Blue Wail 6. Stain 7. Sweat Potato 8. Bones Don't Cry 9. Poem For Shulamit 10. Fireball 11. Honeysuckle Rose

1、11曲目以外はユリ・ケインのオリジナル。ジェームス・ジナスとラルフ・ピーターソンという強力なリズムに囲まれた、ユリ・ケインのはじめてのピアノ・トリオでのアルバム。 しかも演奏しているのは純ジャズ。1曲目のソロ・ピアノで誰風でもない強力な彼のピアノが主張してきます。ちなみに11曲は同じ曲の別テイクの演奏。粘り気のあるドラムスとのテーマを経てモーダルに進んでいく2曲目、ある意味でメロディアスに、ある意味で複雑に進んでいく3曲目、ノリが良く比較的オーソドックスな4曲目、ブルース的感触をもつゆったりめの5曲目、ラテン複雑系とでも言うような6曲目、いかにも普通のジャズ的な7曲目、ノリが良く軽快なラテン系の8曲目、叙情的な語り合いのある9曲目、トンガリ具合とノリが良い10曲目。

2022/07/02

Wagner E Venezia/Uri Caine Ensemble

Uriwagnerユリ・ケインの、アルバムの量産期になる、というくらい短期間のうちにたくさんアルバムを出している時期の1枚。これは完全にクラシックのアルバムなんですけど、彼自身で小編成にアレンジし直しています。前作「ウルリヒト」のようにいろいろなジャンルをぶち込むということは、今回は全くないんですけど、クラシックの世界でもちゃんとアルバムを作れるのは、世界でも数少ない中のひとりでしょう。しかもアレンジしまくりというのは、かなりチャレンジングなようにも見えますし。クラシックファンなら原曲と比べて聴いてみると面白いかもしれません。彼の八面六臂の活躍には驚きを隠せません。

 

Wagner E Venezia/Uri Caine(P) Ensemble(Winter & Winter) - Recorded June 6-9, 1997. Mark Feldman(Vln), Joyce Hammann(Vln), Erik Friedlander(Cello), Drew Gress(B), Dominic Cortese(Accordion) - 1. Liebestod(Tristan Und Isolde) 2. Ouverture(Tannhauser) 3. Ouverture(Lohengrin, 3 Akt) 4. Prelude(Tristan Und Isolde) 5. Ouverture(Die Meistersinger Von Nurnberg) 6. Der Ritt Der Walkuren 7. Ouverture (Lohengrin, 1 Akt)

ジャンルはクラシック/室内音楽。しかもライヴ。オーケストラの曲をを6人編成でアレンジした演奏とのことで、内容はワーグナーそのもの。ただし、オーケストラの曲を室内楽風にアレンジしてしまう事も、けっこうなチャレンジだとのこと。たしかにある程度重厚な響きをもたせたまま、うまくアレンジしてあります。そして、ワーグナーの曲の中でもけっこう有名なものばかりだとか。マーク・フェルドマンやドリュー・グレスの名前はジャズでも見かけるので、ヨーロッパではクラシックが身近な音楽なのでしょう。ジャズ度は全然ないものの、たまに聴く分には、けっこう耳あたりも良く聴くことができます。そして、意外ですがアコーディオンのサウンドがうまくマッチしています。 ユリ・ケインの全方向性がうまく出たアルバム。

2022/07/01

Urlicht/Primal Light/ Gustav Mahler/Uri Caine

Uriurlicht ちょっと理由があって後回しにしていたピアニストのユリ・ケインですけど、何とか取り上げることにしました。実は彼のアルバムは、ジャズ、クラシック、その折衷音楽など様々な要因をぶち込んでいて、さて、どう聴き直してみたらいいんだろうと、ちょっと悩んでいたんですね。クラシックそのもののアルバムもあるし。Winter & Winterレーベルもブログ開始前に手をつけているので、これから取り上げなければならない枚数も少し多めだし。でもこのある意味破天荒なピアニスト(アレンジも含めて)は、いずれ紹介しなければな、と思っていました。このレーベルだとストリーミングでも聴けますしね。その破天荒な出だしにあたるこのアルバム、一度聴いてみてもいいのかも。

 

Urlicht/Primal Light/ Gustav Mahler/Uri Caine(P)(Winter & Winter) - Recorded June 11-14, 22 and 26, 1996. Joey Baron(Ds), Aaron Bensoussan(Per), Danny Blume(G), Dave Binney(Ss), Dean Bowman(Vo), Don Byron(Cl), Dave Douglas(Tp), Mark Feldman(Vln), Michael Formanek(B), Larry Gold(Cello), Arto Linsey(Vo), DJ Olive(Ternntables), Josh Roseman(Tb) - 1. Symphny No.5, Funeral March 2. The Drummer Boy From "The Boy's Magic Horn" 3. Now Will The Sun Rise As Brightly From "Songs Of The Death Of Children" 4. I Often Think They Have Merely Gone Out! Form "Songs Of The Death Of Children" 5. Synphony No.1 "Titan", 3rd Movement 6. Symphony No.2 "Resurrection", Primal Light 7. I Went Out This Morning Over The Countryside From "Song Of A Wayfarer"Symphony No. 2 "Resurrection", Andante Moderato 8. Synphony No.5, Adagietto 9. The Drunkard In Spring From "The Song Of The Earth" 10. Who Thought Up This Song From "The Boy's Magic Horn" 11. The Farewell From "The Song Of The Earth"

邦題「ウルリヒト」。メンバーも豪華で、レーベルの意気込みが感じられます。マーラー作品集なのですが、単なるメロディーを取り入れたジャズ化ではなく、クラシック、ジャズ、ユダヤ音楽(クレズマーって言うんですか?)他、さまざまな要素が詰め込まれたまま1枚のCDとして凝縮されています。ジャズとして楽しむというよりは、マーラーそのものを分かっている人がマーラーを正面から笑い飛ばしてやろう、という気分で聴くアルバムかも しれません。アヴァンギャルドな部分も刺激的ですが、ヴォーカルや朗読の部分もけっこう個性的。場面によってはジョーイ・バロンのドラムが強力。ユリ・ケインのクラシックに対するこうした姿勢があらわれた、最初のアルバム。 こういうやり方で、彼は今後アルバム制作を続けます。

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