The Art Of The Song/Charlie Haden Quartet West
おなじみチャーリー・ヘイデンのクァルテット・ウェストですが、このアルバムはストリングスとヴォーカル曲がふんだんに使われていて、ジャズと言うよりは古き良き時代のヴォーカル・アルバムを聴いているような雰囲気になります。いろいろなことがやりたかったのだとは思うけど、こういうこだわりも大切だなあ、と思います。そしてベース・ソロとか、アーニー・ワッツのサックス・ソロとかが効果的に散りばめられていて、ああ、やっぱりクァルテット・ウェストの録音なんだなあ、と分かります。疲れている時など、こういうアルバムを聴くと落ち着きますね。彼のいろいろな面のひとつがこれですね。
The Art Of The Song/Charlie Haden(B, Vo) Quartet West(Verve) - Recorded February19-22, 1999. Ernie Watts(Ts), Alan Broadbent(P), Larance Marable(Ds), Shirley Horn(Vo), Bill Henderson(Vo), Murray Adler(Cond, Vln), etc - 1. Lonely Town 2. Why Did I Choose You 3. Moment Musical Opus 16 n゚3 In B Minor 4. In Love In Vain 5. Ruth's Waltz 6. Scenes From A Silver Screen 7. I'm Gonna Laugh You Right Out Of My Life 8. You My Love 9. Prelude En La Mineur 10. The Folks Who Live On The Hill 11. Easy On The Heart 12. Theme For Charlie 13. Wayfaring Stranger
2人のヴォーカリストを起用し、チャーリー・ヘイデン本人のヴォーカル(13曲目)を含め、合計9曲がヴォーカルの曲になっています。また、ストリングスがもっと前面に出てきたことで、古き良き時代をしのばせる、ゆったりとした渋い演奏が繰り広げられています。その渋さ度は、前作にも増して強いもので、セピア色にくすんだ古い映画の音楽を聴いているような味わいは一度聴くと病みつきになってしまいます。曲も見た限り有名なものではないようです。合間にアレンジされたクラシックのインストルメンタルの曲(3、9曲目)などが挟み込まれていて、それがまた渋い。 懐かしい映画音楽を聴いている感じで、いわゆるモダンジャズとは別ものですが、こういう音楽を求める人は多いのではないでしょうか。(99年8月1日発売)
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