American Dreams/Charlie Haden with Michael Brecker
チャーリー・ヘイデンのリーダー作の紹介は今日で一段落。それにしてもやたらに豪華なアルバムが並んでいますね。今日のアルバムも、メンバーを見てびっくり、という感じです。バラードの曲を多く取り上げていて、余裕を持たせていますが、11曲目のようにちょっと元気な曲もあったりして、うまくバランスが整っています。ストリング・オーケストラも場所によっては出てきて、ゴージャスな感じがします。それでいて、どこで聴いてもヘイデンの粘り気のあるベースが分かるのがいいですね。そこにマイケル・ブレッカーのサックスが朗々と吹いてきて、たまりません。ただ、ジャズと言うよりはフュージョン的な要素も入っているのかな、とも思いますが。
American Dreams/Charlie Haden(B) with Michael Brecker(Ts)(Verve) - Recorded May 14-17, 2002. Brad Mehldau(P), Brian Blade(Ds) with String Orchestra - 1. American Dreams 2. Travels 3. No Lonely Nights 4. It Might Be You 5. Prism 6. America The Beautiful 7. Nightfall 8. Ron's Place 9. Bittersweet 10. Young And Foolish 11. Bird Food 12. Sotto Voce 13. Love Like Ours 14. Some Other Time
ストリング・オーケストラも参加しているバラード・アルバム。パット・メセニー、キース・ジャレット、デイヴ・グルーシンらの曲もあり、リラックスした演奏を聴くことができます。ここに参加している4人の演奏が悪かろうはずがなく、相変わらずチャーリー・ヘイデンの包みこむような、ねばる音色のベースも心に残ります。そして、バラードでありながらやさしく語りかけてきて、曲によっては燃え上がるマイケル・ブレッカーのサックスも印象的。ピアノも当然のことながらサウンドにマッチしています。11曲目のオーネット・コールマンの曲はバラードではありません。これはこれで面白く、曲の配列は自然。より広い購買層を意識した作りになっているようですが、その美しいメロディには心を奪われます。 広い層で聴けます。(02年9月28日発売)
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コメント
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工藤さん,こんばんは。
これはいいアルバムですよねぇ。私はBrad Mehldau参加ということで,無条件購入でしたが,たとえBrad Mehldauがいなかったとしても,この選曲によって企画は成功していたのではないかと思います。
Charlie HadenはLiberation Music Orchestraのようなハイブラウな作品もあれば,本作やQuartet Westのように美的でビター・スウィートなアルバムもあって,面白い人だなぁと思います。それにしても国内盤ボートラ”Some Other Time"はボートラにしておくのは惜しいですねぇ。
ということで,少々古い記事で恐縮ですが,当方記事のURLを貼り付けさせて頂きます。
https://music-music.cocolog-wbs.com/blog/2013/04/brad-mehldau5-4.html
投稿: 中年音楽狂 | 2022/06/13 18:24
>中年音楽狂さん
こんばんは。書き込みありがとうございます。
サイド参加作はもう少しありますが、この年代のリーダー作を聴いてきて、やはり資金が豊富にあった時の録音だなあと思います。マイケルもヘイデンもすでにこの世にいないし、まさにいいタイミングの録音ではありました。
ハードなアルバムからクァルテット・ウェストのように比較的聴きやすいアルバムまで、けっこう広い範囲をカヴァーしていますが、何よりも彼と分かるベースの音がいいですね。
投稿: 工藤 | 2022/06/13 20:25