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2022/06/25

’22年上半期私的ジャズベスト3

Onishigrand_20220624131401 Bobfeellike_20220624131501 2684_20220624131601 ’21年12月から22年6月までという変則的なベストになりますが、今回は枚数が少ないので、今回もちょっと偏っているかもしれません。いつもよりは渋めというか、地味かなあとも。ウィリアムス浩子以外はストリーミングでも聴けます。

 

グランドヴォヤージ/大西順子(P)クァルテット(Somethin' Cool)
Grand Voyage/Junko Onishi(P) Quartet(Somethin' Cool) - Recorded September 26-29, 2021. 井上陽介(B)、大儀見元(Per、Vo)、吉良創太(Ds)、ゲスト:小野リサ(G、Vo) - 1. Wind Rose 2. Turquoise Drops 3. Printmakers 4. Tridacna Talk 5. Ground Swell 6. Harvest! Harvest! 7. Flor De Organdi 8. I Love Music 9. Charlie The Wizard 10. High Tide 11. Kow Tide 12. Un Dia De Colo Azul 13. It's A Fine Day 14. Kippy

3曲目がジェリ・エレン作、4曲目が大儀見元作、7曲目の詞は小野リサ作、8曲目はHole Smith作、12曲目の歌詞は石塚隆充と大儀見元の作曲で、14曲目がダラー・ブランド作、他は全曲大西順子作曲。オビに「カーニバル的な」とありますが、ラテンアメリカ的なサウンドもあるけれど、彼女自身のジャズに加えて、意外に1曲目のようにアフリカン・リズム的な曲も多かったりして、けっこうハードな感じもあって、最初から最後まで引きこまれてしまいます。ピアノ・トリオにパーカッションが入るというアクセントがなかなかいい。そんな中に2曲のヴォーカル曲を加えて、サウダージ的なサウンドもあるってことも、このアルバムの幅の広さを物語っています。彼女でしか成しえないサウンドがそこにあって、何度も聴くのが楽しい。(21年12月29日発売)

 

Feel Like Making Live!/Bob James(P, Key)(Evosaound)(輸入盤) - Recorded October 8 and 9, 2018. Michael Palazzolo(B), Billy Kilson(Ds) - 1. Angela 2. Rocket Man 3. Maputo 4. Topside 5. Misty 6. Avalabop 7. Nautilus 8. Downtown 9. Niles A Head 10. Feel Like Making Love/Night Crawler 11. Submarine 12. Mister Masic 13. Nardis (SACD Only) 14. Westchester Lady

(22/03/07)基本的に過去のアルバムのセルフ・カヴァーをピアノ(キーボード)・トリオで、それと2、4曲目はカヴァー作。SACDで聴くと、ボーナストラックありで収録時間83分。2曲目がエルトン・ジョン作、3曲目がマーカス・ミラー作、5曲目がエロール・ガーナー作、8曲目がToni Hatch作、12曲目がラルフ・マクドナルド作、13曲目がマイルス・デイヴィス作、10曲目前半がGene McDaniels作。昔のクロスオーヴァーやフュージョンで大編成の曲もあったのを、シンプルなピアノ・トリオで、80歳を超えても、まだまだイケる演奏をしているのにはびっくりしました。その歳で無理なく、しかもその効果を最大限に発揮するジャズであり、フュージョンです。トリオアレンジもなかなかで、音もいいですし、まだまだこれから先も期待してます。

 

Return From The Stars/Mark Turner(Ts)(ECM 2684)(輸入盤) - Recorded November 2019. Jason Palmer(Tp), Joe Martin(B), Jonathan Pinson(Ds) - 1. Return From The Stars 2. Terminus 3. Bridgetown 4. It's Not Alright With Me 5. Nigeria II 6. Waste Land 7. Unacceptable 8. Lincoln Heights

(22/04/25)全曲マーク・ターナーの作曲。収録時間は64分。マンフレート・アイヒャーのプロデュース。2管のピアノレスのクァルテットで、その雰囲気はやはりクールだけど、今のジャズっぽく盛り上がる部分も多い。各楽器とも音数が多めの部分も少なくなく、普通に現代ジャズになっているので、全体のミキシングでECMにやや合わせている感じ。どこかひねくれたような曲作りになっていて、それは1曲目のタイトル曲でも感じます。テーマの部分はターナーの抑制的で内省的な性格があらわれてますが、テーマからして音数が多かったり4ビートで進行する曲もあります。ピアノがないだけ自由だけど、フリーに行きそうで結局はまとまる方向に。3、5曲目はその中でも元気な方なので、他レーベルで録音したらどうなっていたか。

 

(次点)

2727_20220624131601 Williamsanother_20220624132201 John Scofield/John Scofield(G, Looper)(ECM 2727)(輸入盤) - Recorded August 2021. - 1. Coral 2. Honest I Do 3. It Could Happen To You 4. Danny Boy 5. Elder Dance 6. Mrs. Scofield's Waltz 7. Junco Partner 8. There Will Never Be Another You 9. My Old Flame 10. Not Fade Away 11. Since You Asked 12. Trance De Jour 13. You Win Again

(22/05/13)完全ソロ作、とはいえLooperというループマシーンを使って、そこで弾いたバックの演奏を元に、ギター・ソロをとっているものが多いです。1曲目がキース・ジャレット作、3-4、7-10曲目がトラディショナルやスタンダード、13曲目がハンク・ウィリアムス作。正統派のギター・ソロのアルバムからすればどうなのよってこともあるけど、彼しかできないある意味のたくったようなフレーズといなたい雰囲気が、まさに彼の歴史を物語っていると思います。彼のファンなら最高、と叫ぶと思うけど、賛否両論あるかもしれない。こういう演奏をしてきた彼だけにできる世界が、まさに彼の名前をタイトルにしたアルバムになったのは、興味深いと思います。持ち込み音源と思われますが、ECMからこれが出たということ自体が驚き。

 

My Room Another Side/ウィリアムス浩子(Vo)(Berkeley Squiare Music)
My Room Another Side/Hiroko Williams(Vo)(Berkeley Square Music) - Recorded 2014-15 and 2021. Takayoshi Baba(G) - 1. My Wild Irish Rose 2. Scarborough Fair 3. The Water Is Wide 4. Night And Day 5. 朧月夜

収録時間18分のミニアルバム。トラディショナル2曲、スタンダード2曲と日本の曲1曲。元は雑誌「オーディオアクセサリー」での配布用のサンプラー音源に、1曲録音を足して(4曲目)発売されたとのこと。演奏もギター1本とシンプル(場所によっては多重録音になっていますが)で、ヴォーカルの良さを最大限に引き出しているし、埋もれさせておくのが惜しい音源が、とうとう発売されたか、と思います。元々のMy Roomシリーズとつながっているようなサウンドや歌い方なのもいい。2、4曲目はやや活気があり、後半にスキャットもあるけど、基本的には落ち着いて聴けるアルバム。編成のシンプルさを活かしつつ、歌に味わいがあって、やはり話題になるヴォーカリストなんだなあということを、改めて何度も聴きながら思いました。(22年6月15日発売)

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