Waltz Red Side/Steve Kuhn Trio
エディ・ゴメス参加作のラストは、スティーヴ・キューンのトリオ作。何と、ベースをゲイリー・ピーコックに替えて、ほとんど同じ曲のアルバムも作っているんですね。そのアルバムはまた明日の紹介になります。そのベーシストのキャラクターを比べて聴くのも面白いかと思います。確か2枚は同時発売だったかと思うし、企画自体が興味深いです。これもVenusレコードですけど、こういういい企画を考えるときもあったんだなあ、と改めて感じます。曲は有名曲が多いですけど、それだからこそ、ベーシストの違いを引き立たせているんだなあ、ということも忘れてはならないと思います。
Waltz Red Side/Steve Kuhn(P) Trio(Venus) - Recorded May 9-11, 2002. Eddie Gomez(B), Billy Drummond(Ds) - 1. Charade 2. Remember 3. Years Later 4. Once Upon A Summertime 5. How Am I To Know 6. My Buddy 7. I'll Take Romance 8. I'm Glad There Is You 9. Pastorale
「ブルー・サイド」と収録曲は1曲を除いて同じで、ベースがゲイリー・ピーコックでなくエディ・ゴメスになっただけという面白い収録方法。そして曲は原曲がワルツで、アレンジ上4ビートが一部混ざる構成。こちらの方はやはりホットな印象なので「レッド」なのでしょう。ベースのフレーズは単なるウォーキング・ベースでなくて高い音程も駆使して複雑だと思うのですが、「ブルー」に比べてゴリゴリとまわりをプッシュしていってピアノのフレーズにも火をつける、という感じの曲が増えています。特に2、5、7曲目あたり。こういうサウンドの方がヴィーナスらしいかも。もちろん繊細な曲は、より繊細に美しく、ですが、ベースの音質のせいか芯が太い印象もあります。 こういう比較をする企画もなかなか珍しいので、貴重な録音かも。(02年8月21日発売)
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