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2022年5月の記事

2022/05/31

Romantic Rhapsody/Richie Beirach Trio

Richieromantic リッチー・バイラークのアルバムが続きます。先日ヴィーナス盤を音圧をあげただけ、と書いてしまいましたが、ある面事実だけど、当時はけっこうガツンと来るなあと気に入っていた音ではありました。その分音圧が最大のところの音のゆがみがどうなっているのか心配ではありましたが。でもその代わり当時はどのアルバムも売れていましたよ。SJ誌のゴールドディスクも多かったですしね。もっともこのゴールドディスク、広告費を多く払ってそれとのバーターというのを知った日から、少々つまらないものには思えてきましたけど。これもそのゴールドディスクなんです。当時はこういうこともあったということで。

 

Romantic Rhapsody/Richie Beirach(P) Trio(Venus) - Recorded November 18 and 19, 2000. George Muraz(B), Billy Hart(Ds) - 1. Flamenco Sketches 2. Spring Is Here 3. Blue In Green 4. Old Folks 5. Young And Foolish 6. Prelude No.20 C Minor 7. Hudba 8. I Wish I Knew 9. The Last Rhapsody

今回は、メンバーも同じだったヴィーナスの前作に比べておとなしいゆっくりとした曲が多いため、リラックスして聴けます。反面、エッジの効いたリハーモナイズ(やってはいるようですが)や冷たさという個性がやや奥に入ってしまって、優しさのメロディに包まれているというような感じ。温度感もやや高め。有名なジャズメン・オリジナルやスタンダードも多く、それも食指がのびる原因かも。他にショパンの曲がありますがテーマ以外はジャズしています。そしてオリジナルが2曲。やっぱりこちらは彼の色彩感覚になるので、彼らしいかな、とも思えます。個人的にはこういうオリジナルの方が好き。全体的にもう少し刺激が欲しいという気にもなりますが、安心して聴けるアルバムかもしれません。そこがヴィーナスの所以か。(01年2月21日発売)

2022/05/30

Round About Bartok/Richie Beirach, Gregor Huebner, George Mraz

Richieroundab この時期リッチー・バイラークは複数のレーベルにまたがってアルバムを量産していますが、これはその、クラシカルな演奏に少し近づいたかなと思える演奏。収録時間は68分。ピアノ、ヴァイオリン、ベースというトリオの編成もなかなか相性が良く、発売されていた当時はよく聴いていたと思います。Venusではガンガンのジャズをやりながら、こっちでは割と端正な演奏をしているので、やはり彼はいろいろな顔を持っているな、と感じます。特にグレガー・ヒューブナ―との関係はこのアルバムだけではなくて、いくつか見受けられます。ヒューブナ―はジャズの人ではないようですけど、このあたりの塩梅がけっこういいですね。

 

Round About Bartok/Richie Beirach(P), Gregor Huebner(Vln), George Mraz(B)(Onoff) - Recorded December 1999. - 1. Around Scrijabin Prelude Op.16 2. Around Bartok Bagatelle #4 3. Around Stenkarasin 4. Around Bartok's World 5. Around Salcam De Vara 6. Around Porumbescu Balada 7. Around Dubrawuschka 8. Zal 9. Around Kodaly's World 10. Cassack's Farewell

編成もそうですが、曲目に「~を基に」(Around)をつけた曲がほとんどを占めていて、それが「バルトークの世界」だったり「スクリャービン」だったりと、サウンドの点からも、クラシックを基調とした世界とジャズの世界を行きつ戻りつしています。ところが、それでは静かな世界ばかりの展開かというとそうでもなく、曲によっては柔軟に皆の行きたい方向に漂っていくといった感じ。この編成ながらジャズが全開の場面もあったりします。4曲目などはその「バルトーク」を基に「あなたと夜と音楽と」が顔を出していて、疾走する場面も。比較的彼らのやりたいことをやっているな、という印象。 ただ、ピアノ、ベース、ヴァイオリン、という個性的な編成も印象を強くしています。そんな中でおなじみの曲「ザル」もあります。(01年1月24日発売)

2022/05/29

What Is This Thing Called Love?/Richie Beirach Trio

Richiewhatisリッチー・バイラークの邦題「恋とは何でしょう」。おなじみVenusレコードのハイパーマグナムサウンド。当時はもてはやされたけど、今聴くと音圧をあげて録音しているだけじゃんね、という感じもしないでもない。ただ、ガツンと来るにはいい感じで、バイラークのハードな側面が表れているような気もしてます。収録時間も58分と、当時としては標準的。選曲もけっこうウケがいい有名な曲が並んでますし。そんな中でも静かな曲もありますが、これも音圧高めなので、少し力強く聴こえてしまうかな、とも。まあ、ステレオの調整が今ひとつできていないこともありますが。こういう時代もありましたということで。ちなみにこれはSJ誌のゴールドディスク。

 

What Is This Thing Called Love?/Richie Beirach(P) Trio(Venus) - Recorded June 18 and 19, 1999. George Mraz(B), Billy Hart(Ds) - 1. What Is This Thing Called Love? 2. Leaving 3. Night And Day 4. Goodbye 5. Autumn Leaves 6. All The Things You Are 7. Pinocchio 8. Oh, What A Beautiful Morning 9. Nardis 10. On Green Dolphin Street

リッチー・バイラークは、このアルバムでは静かでなく、1曲目からいきなりガツンときました。しかも、彼お得意の和音の再構築が随所で行なわれていて、そのセンスの冴えも見せつけています。3、5曲目もガッツ系の曲です。特に「枯葉」は何の曲?と思うほどのアレンジ。7曲目で何と「ピノキオ」を演奏。9曲目は激しくもドラマチックな展開。2曲目は何度も録音されたオリジナル。哀愁漂う美しいメロディで、ピアノのタッチはいつもの彼に近い感触。やや暖かめなのはレーベルカラーか。4曲目のピアノがソロになる部分の美しさは格別。6曲目はやはり和音が再構築された、沈んだサウンド。新しい響きがあります。8曲目もやや暖かめ。きれいですが、感傷に流されない響き。10曲目もフレーズをどんどん煮つめていきます。(99年12月22日発売)

2022/05/28

Complete Solo Concert 1981/Richie Beirach

RichiecompleRichiesolocon 今日からリッチー・バイラークで、まだブログにあがってないものを取り上げます。早く新譜来ないかなあ、と待っていても、なかなか来ないので。今日のアルバムは昔「朝露の輝き」(写真右)という邦題のアルバムに、2曲追加して、曲順も替えたもの。とは言うものの、本当のコンプリートではないのが少々残念。それでも収録時間は59分と、割と長めには入っています。やはり彼はソロもけっこういいですね。クラシカルな面もあるし、リリカルなものからダイナミックなもの、フリーまでその守備範囲は広いので、なかなか興味深い内容にはなっています。大好きなピアニストのひとりでもありますし。

 

Complete Solo Concert 1981/Richie Beirach(P)(P.J.L.) - Recorded July 10, 1981. - 1. What Are The Rules 2. Spring Is Here 3. All Blues 4. Elm 5. Peace Piece 6. Blue In Green 7. Nardis 8. Sunday Song

以前、邦題「朝露の輝き」として発売されていたものに、2、3曲目をプラスして曲順も少々変更して再発売。新たにリマスターもされているそうです。ただし、本当のコンプリートではなくて、テープの状態の良い曲だけを追加したとのこと。 そこは少々残念かも。繊細な曲はとことん美しいという感じがしますが、けっこう豪快な部分も当時から持ち合わせていて、時々盛り上がってきて、ライヴならではのそのエネルギーが噴出します。ECMとはまた違った雰囲気が楽しめますが、それでも独特な冷ややかな雰囲気というのは全体的にあります。ジャズファンでバイラークファンならば良く知っている曲が多く登場するのもうれしいところ。 彼のオリジナルは3曲で、マイルス・デイヴィスやビル・エヴァンスの曲も多めです。(00年12月20日発売)

ちなみに「朝露の輝き(Solo Concert)」の収録曲は 1. Elm 2. What Are The Rules 3. Peace Piece 4. Blue In Green 5. Nardis 6. Sunday Song

2022/05/27

Japan Suite/Paul Bley, Gary Peacock, Barry Altschul

Pauljapan たくさんある手持ちのポール・ブレイのアルバムもまだブログにあげてなかったのはここまでのようで、今日で彼のアルバムは終わりになります。もっとたくさん出てくると思ったのですが。まあ、’99年から’04年5月にかけてはある程度ECMにもありましたし、少なそうだったのは必然かな、と思います。こういうアルバムは、アップした当初はあまりアクセスはないのですけど、あとになって検索してくる方がチラホラいらっしゃるので、その時の反応を見ながらアップするものではないですね。むしろ端から順番にアップしていく方が、分かりやすくていいのかもしれません。ここでもIAIの貴重なアルバムを聴くことができました。

 

Japan Suite/Paul Bley(P), Gary Peacock(B), Barry Altschul(Ds)(IAI) - Recorded July 25, 1976. - 1. Japan Suite 1 2, Japan Suite 2

邦題「日本組曲」。初来日での三重県合歓の里でのライヴで、曲名も「日本組曲1-2」というシンプルなもの。ポール・ブレイはエレキ・ピアノも使用。最初の方でのゲイリー・ピーコックの白熱した長いベースソロが印象的。そして全員が入っていきますが、珍しく盛り上がる方向でグループのベクトルがあります。リズミックな面で一体感が出る演奏を経て、ピアノがメロディアスなフレーズを奏でていきます。珍しくやや明るめなサウンドカラー。1曲目後半、やや親しみやすいメロディで進んでいき、やや入り組んできて、フリーの状況で1曲目はいったんストンと終わります。2曲目は、抽象的なフリーのフレーズの連続で攻めてきます。速めのフレーズにもかかわらず、不思議なグループでの統一感があります。(03年11月22日発売)

2022/05/26

Virtuosi/Paul Bley, Gary Peacock, Barry Altschul

Paulvirtuポール・ブレイの競演作、ということになるのかな。だいぶ前のアルバムですが、’03年になって紙ジャケで出ました。彼の主宰するIAIレーベルのものなので、貴重と言えば貴重かも。この頃はLP片面分が1曲とか、けっこう多かったと思うのですが、フリーなアルバムとしてはここでもアーネット・ピーコックの曲と2曲取り上げているのが、まあ、彼らしいというか。もうすでにこの頃にはブレイのスタイルは出来上がっていて、聴いていてなかなか興味深いものでした。輸入盤の情報漏れとか、LPだけでしか出ていないものとか、まだまだけっこう多いですけど、それでも手元にはけっこうな枚数の彼のCDがあります。

 

Virtuosi/Paul Bley(P), Gary Peacock(B), Barry Altschul(Ds)(IAI) - Recorded June 28, 1967. - 1. Butterflies 2. Gary

アーネット・ピーコックの曲が2曲(それぞれ15分、17分)の構成。ただし、あくまでも素材としての使用で、曲に入ってしまうと彼ら的なフリー・インプロヴィゼーションに聴こえます。音楽的にはけっこう硬派なところを見せています。1曲目はバラードのような落ち着いた構成で、この年代にありがちなドシャメシャはなく、抑制が効きつつも彼らならではの世界が出来上がっているのが興味深いところ。やはりポール・ブレイとゲイリー・ピーコックは相性が良いように感じます。場面によって、ピアノの耽美的なゆったりしたメロディが印象的。2曲目も比較的淡々とスペーシーに展開していきますが、そのフレーズや間合いがマニアックで絶妙。小さい山があったり、それぞれの楽器の駆け引きが、地味ながらもなかなかいいです。(03年11月22日発売)

2022/05/25

Echo/Paul Bley with Masahiko Togashi

Paulecho ポール・ブレイも飛び飛びの紹介になってしまいましたが、これは富樫雅彦とのデュオ作。このアルバムはけっこう好きで、以前は何度も聴いていました。ただ、今はなぜか見つからず。やはりフリー的な部分に軸足を置いているアルバムが個人的には好きなようです。それもドシャメシャではなくて、静かな緊張感が漂う場面が多いサウンド。でも、おかしいな。このあたりのアルバム、すでに昔ジャケ写をスキャンしてあるんですよね。かといって、ブログ検索をしても出てこない。どこでジャケ写を使ったんだろうと思います。今、このアルバムが入手しやすいのかどうかは分かりませんけど、機会があったら聴くのもいいかも。

 

Echo/Paul Bley(P) with Masahiko Togashi(Per)(SME) - Recorded June 10 and 11, 1999. 1. Offhand 2. Noteworthy 3. Highstrung 4. Mispoke 5. Construct 6. Symmetry 7. Light 8. Primitivo 9. Osmosis 10. Indolence 11. Spirits 12. Desolet 13. Makeover 14. Exposures 15. Background 16. Snaps

全16曲中、14曲がポール・ブレイ作で、2曲が富樫雅彦作。ただし名義だけの問題で、富樫の作品は彼のソロ。静かな部分は多いのですが、緊張感あふれる真剣勝負の、完全なるフリー・インプロヴィゼーションの世界。静寂と対峙し、そしてお互いに対峙してこれからどこを目指そうというのでしょうか。この2人だからこそ到達し得た世界なのでしょう。そして、ピアノもパーカッションも音が非常にクリアで良いのです。孤高の2人の、聴く人に緊張感を強いるインプロヴィゼーションゆえ、かなり聴く人を選ぶでしょう。ヴォリュームを大きめにして通して聴いて、どっぷりと浸りたいアルバム。 音の良さゆえに、サウンド的にもひたることができます。個人的には最近のポール・ブレイの作品の中でもけっこう良いと思います。(99年12月1日発売)

2022/05/24

Homage To Carla/Paul Bley

Paulhomageポール・ブレイはカーラ・ブレイの曲を多く取り上げていますが、ここでは全曲ブレイの曲です。彼の腕だったらオリジナルで固めてもよさそうなものなのに、一説には離婚して慰謝料の支払いとしての楽曲を多く取り上げて印税が行くようにしたとか。どうなんでしょうね。確かにカーラの曲は他のミュージシャンでも多く取り上げてはいますが。取り上げ方も、テーマだけさりげなく、というものもあって、オリジナルを演奏するのとどこが違うのか、というのもありますが、そこはそれとして、彼女の曲の世界にハマるとすることにしましょうか。なぜかカーラの音楽はそれと分かるものが多いです。フランスのOwlレーベルもこの頃は国内盤でも出ていたんですよね。

 

Homage To Carla/Paul Bley(P)(Owl) - Recorded April 25, 1992. - 1. Seven 2. Closer 3. Olhos De Gato 4. And Now The Queen 5. Vashkar 6. Around Again 7. Donky 8. King Korn 9. Ictus 10. Turns 11. Overtoned

ソロ・ピアノによるカーラ・ブレイ作品集。特に前半の曲ですが静かな演奏ながら、場面によってはギリギリまでテンションが高まって、やはりギリギリの音符の足跡を残している、というような緊張感の漂う演奏。空間の中を選び抜かれた、しかも個性的な音の連続で表現が生まれ、そのまま空間に消えて行く。温度感はECMほどにはヒヤッとはしていません。そんな中で6曲目などは比較的リラックスして聴ける演奏。7曲目は不思議感覚でユーモラスですがやや浮遊感を伴います。後半の8曲目以降はやや元気な曲が多い。カーラ・ブレイの曲は個性的ですけれど、聴いている分には難しさよりもメロディアスな面が前に出てくる感じ。 彼女の曲は何度出てきても飽きませんが、やはり聴く人を選ぶ演奏になるかも。(01年4月21日発売)

2022/05/23

Topsy/Paul Bley

Paultopsy 次のミュージシャンはポール・ブレイです。彼自身は人気があるのですが、まだブログにアップしていないアルバムというのが飛び飛びであまりなく、大丈夫かなあ、という思いで勧めています。まさかこの’54年録音の初期のアルバムが’02年に買ったものだとは思ってもみませんでした。バップ真っただ中という感じのアルバムですもんね。でもメインストリーム路線だったからといってつまらないわけではなく、これはこれで聴いてみるとけっこういいなあ、と思ったりするので不思議なものです。とりあえずはこういう時代もあったということで、軽くジャブをかます感じで取り上げてみました。

 

Topsy/Paul Bley(P)(Mercury) - Recorded February 3, August 26 and 30, 1954. Percy Heath(B), Peter Ind(B), Alan Levitt(Ds) - 1. Topsy 2. My Heart 3. That Old Feeling 4. There Will Never Be Another You 5. Autumn Breeze 6. I Want To Be Happy 7. My Old Flame 8. Time On My Hands 9. Drum One 10. This Can't Be Love 11. My One And Only (What Ami Gonna Do) 12. 52nd Street Theme

ポール・ブレイの第2作。ピアノの弾き方も、当時のメイン・ストリーム路線真っ只中という感じで後年の面影はほとんどなく、スタンダードやジャズメン・オリジナルの曲が中心の構成。全12曲の構成で、1曲当たりの録音時間は、時代の影響か2-3分台のコンパクトな曲が多いです。2曲ある彼のオリジナルも、2曲目は味わいのあるしっとりくるバラード、9曲目はドラムスをフィーチャーした楽しいアップテンポの曲。後の印象と違って、やや黒っぽく、フレーズも速くて引っ掛かりがなくて、グルーヴィーなよく歌っているピアノという印象。マイナー系の曲では、この時代での哀愁を感じることも。時々うなリ声も聞こえます。オーソドックスな路線ですが、まあ楽しめます。 この後に彼は大きく変わっていくことになります。(02年11月20日発売)

2022/05/22

Guardians Of The Light/Michele Rosewoman And Quintessence

Micheleguard ミシェル・ローズウーマンのEnja第4作。Quintessenceをグループ名にまでしているということは、メンバーは交代しつつも、基本的な路線は変わっていないということか。ライヴですけど、収録時間も74分とけっこう長め。M-BASE色というのは薄くなってはいますけど、フリーもあったり、彼女独自の硬派で少し入り組んだような曲は、相変わらずですね。ストリーミングでは持っていないアルバムを1枚見つけましたが、やはりその後どうなったかは気になりますね。’06年と’14年(これがストリーミングにあり)にアルバムは出ているようですが。他の人があまり知らないミュージシャンでお気に入りがひとりいるというのも、楽しいです。

 

Guardians Of The Light/Michele Rosewoman(P, Vo) And Quintessence(Enja)(輸入盤) - Recorded March 19 and 20, 1999. Craig Handy(Ts), Steve Wilson(As, Ss), Kenny Davis(B), Gene Jackson(Ds) - 1. The Thrill Of The Real Love 2. Weird Nightmare 3. West Africa Blue 4. Where It Comes From 5. Free To Be 6. Fuzz Junk 7. Ask We Now 8. Akomado [For Babaluaye] 9. Vamp For Ochun

(00/08/30)’99年ニューヨークでのライヴ。 9曲中7曲はミシェル・ローズウーマン作曲。曲目は既出のものが多いのですが、やはり複雑系。初録音の時と比べ、メンバーの交代で少し素直になったかな、という印象。1曲目はホーンのテーマが印象に残ります。チャールズ・ミンガス作で渋くメロディアスな2曲目、エレキベースを使用してファンクな感じの3曲目、このメンバーにしては比較的オーソドックスかなと思える10分台の4曲目、比較的ゆったりとしながらも複雑なテーマの5曲目、何となくM-BASEっぽい感じもある6曲目、セロニアス・モンクの曲を彼女流にピアノ・ソロで料理した7曲目、彼女のヴォーカルも入って個性的かつドラマチックな11分台の8曲目。そしてノリが良くてカッコ良い9曲目へとなだれこみます。

2022/05/21

Spirit/Michele Rosewoman Trio

Michelespirit ミシェル・ローズウーマンのサムシンエルスでの2枚目。またもやトリオですがメンバーが違っていて、ここではライヴ録音。相変わらずマニアックな感じもあるのですが、ほんの少しオーソドックスなサウンドの方向に振れています。収録時間も70分。こういうアルバムが出るくらいだから、ある程度は名前が知られていたのかなあ、とも思います。20世紀の録音以降、探せてないのか、アルバムを追えてないけど、手元の音源だけ聴いても満足感は高いです。こういう録音が国内盤で残っているというのも、ジャズCD全盛期の当時らしいですね。個人的にはなかなかいいと思います。

 

Spirit/Michele Rosewoman(P, Vo) Trio(Somethin'else) - Recorded July 9, 1994. Kenny Davis(B), Gene Jackson(Ds) - 1. Applauses 2. Dolphin Dance 3. In A Mood 4. Independence Day 5. When Sunny Gets Blue 6. For Agayu 7. Where It Comes From 8. Passion Dance Blues 9. For Monk 10. Spirit

モントリオールでのライヴ録音。ライヴでの力強さには定評がありますが、いつもに比べてトリオは控え目かな、という印象も。2曲目はハービー・ハンコックの曲。彼女ならではの豪快なプレイも聴けます。3曲目は複雑なテーマを持った彼女ならではの曲。4曲目はアグレッシヴでパーカッシヴなピアノが心地よい。5曲目は何とスタンダード。でも彼女風アレンジ。後半のソロになる部分が圧巻。ヴォーカル入りのキューバ民謡の6曲目、これまた豪快の一言に尽きる7曲目、破天荒なブルース?の8曲目、タイトルからするとモンクに捧げたらしいですが完全に彼女の路線の9曲目、10曲目はアース・ウインド&ファイアーの曲で、ヴォーカル入り。ヴォーカルはご愛嬌か。どの曲も個性的で、難解ながらもメロディアスな展開。

2022/05/20

Harvest/Michele Rosewoman

Micheleharv ミシェル・ローズウーマンの4作目。ENJAだけでは3作目。アルバムにはQuintessence3とも書いてあるので、一連の作品ということでしょう。輸入盤の文字を入れるのを忘れていましたが、これ、輸入盤ですね。収録時間も71分と意欲的。ゲイリー・トーマスの参加もありますけど、多くはメインストリーム系のミュージシャン。それでも、やはり当時としてはとんがっていたサウンドではあります。Eddie Bobeはパーカッションやヴォーカルとして、2、9曲目に参加。ブログに彼女をあげるようになってから、誰だこれ?的な反応か、アクセスがあまりありませんが、それだけ珍しいということで、今日を含めてあと3枚、お付き合いください。

 

Harvest/Michele Rosewoman(P, Vo)(Enja) - Recorded September 21-23, 1992. Steve Wilson(As, Ss), Gary Thomas(Ts, Fl), Kenny Davis(B), Gene Jackson(Ds), Eddie Bobe(Per, Vo) - 1. From Tear To Here 2. The Egun (Egg-oon) And The Harvest 3. Patrick's Mood 4. Miracle 5. Occation To Rise 6. Blood Count 7. Path To The Shore 8. K.T. 9. Warrios (Guerreros)

9曲中7曲が彼女の作曲。ソロより全体のサウンドのイメージが強い感じ。曲が凝っていて、少々難解な曲が多いです。1曲目などはその典型ですが、感触はいわゆるジャズ。ちょっと丸くなったかなという印象。2曲目は複雑なリズムをもつエキゾチックなファンク。ソロの部分はアップテンポの4ビートでジャズしている3曲目、メロディアスなバラードでフルートが縦横無尽に飛び回る4曲目、ホーンが複雑にテーマで絡み合うジャジーな5曲目、ビリー・ストレイホーンの曲があってホッとしたけどちょっとハードなバラードの6曲目、7拍子サンバとでも言うのか、ノリが良く変幻自在な7曲目、基本的に一発モノに近い8曲目。ラスト9曲目はアフリカ風ヴォーカルも入る15分もの大作ですが、ソロ部分はハードなジャズ。

2022/05/19

Occation To Rise/Michele Rosewoman Trio

Micheleoccationミシェル・ローズウーマンの3作目は日本のサムシンエルスレーベルからのピアノ・トリオ作です。メンバーもメインストリーム系からで、それでも個性的なメンバーを集めているので、聴いていてなかなか面白い。オリジナル曲も減らして、ジャズメン・オリジナルをデューク・エリントン(2曲目)、チャールズ・ミンガス(3曲目)、ロン・カーター(4曲目)、リー・モーガン(6曲目)、ジョン・コルトレーン(8曲目)のそれぞれの作品を演奏しています。M-BASEを離れていても、ピアノの個性は相変わらず強いです。収録時間も57分と当時としては、まあ、普通か。久しぶりに聴いたけどこういう方面のアルバム、好きですね。

 

Occation To Rise/Michele Rosewoman(P, Vo) Trio(Somethin'else) - Recorded September 13-15, 1990. Rufus Reid(B), Ralph Peterson(Ds) - 1. Occation To Rise 2. Prelude To A Kiss 3. Weird Nightmare 4. First Trip 5. We Are 6. Nite Flite 7. Eee-Yaa 8. Lazy Bird 9. The Sweet Eye Of Harricane Sally 10. West Africa

邦題は「薔薇の女」。 10曲中5曲が彼女の作曲です。ややフリーがかったアグレッシヴなピアノは健在。サムシンエルスになってやや丸くなったかな、という気も。1曲目はモンクを意識したようなパーカッシヴなサウンド。2曲目はカラフルで骨太なピアノソロ。3人のリラックスした演奏の3曲目、ノリの良い4ビートの4曲目。5曲目はオリジナルのバラードでヴォーカルも聴けます。モーダルでパワフルな6曲目、彼女らしい変拍子で複雑なオリジナルの7曲目、ジョン・コルトレーン作のノリが良くてドラマチックな8曲目、微妙なバランスの上にフリーの手前でとどまっている9曲目。10曲目はドラムとベースが印象的なリズムとフレーズをたたき出し、3人が絡み合います。それにしてもラルフ・ピーターソンは目立つ。

2022/05/18

Contrast High/Michele Rosewoman

Mishelecont ミシェル・ローズウーマンのリーダー作2作目。この当時のEnjaレーベルはいいアルバムが多いですね。これもその1枚で、王道のジャズ以外に、こういう当時のジャズを積極的に取り上げていました。M-BASEそのものといってもいい感じの仕上がりになっています。といっても、中心の、あるいは関わっているミュージシャンがほとんどなので当然か。当時はこちら方面、けっこう熱中して聴いていたものでしたが、歳をとると、もう少し聴きやすいものを求める感じもあります。当時は関連のミュージシャンもなるべく追っかけするようにはしていたんですけれどもね。これも久しぶりに聴いて、なかなかいいなあ、と思った1枚。収録時間は53分で、コンガのEddie Bobeは4曲目に参加。

 

Contrast High/Michele Rosewoman(P, Vo, Synth)(Enja) - Recorded July 1988. Greg Osby(As, Ss), Gary Thomas(Ts, Fl), Lonnie Plaxico(B), Cecil Brooks 3rd(Ds), Eddie Bobe(Per) - 1. Commit To It 2. Panambula 3. Of All 4. The Dream #1 5. The Source 6. Akomado 7. Same's Difference 8. Contrast High 9. Dream Fragment

全曲彼女のオリジナル。変拍子も入って複雑そうな曲が多いです。ピアノは豪快な方で、 完全にフリーまでは行かないにしても、アヴァンギャルドなフリーに近いフィーリングがあります。M-BASE派との交流も当時はあって、グレッグ・オズビーとゲイリー・トーマスの迫力あるフロントなので、1、4、7、9(短いですが)曲目のようなエレキベースの入った変拍子ファンクがM-BASEの影響を受けていると感じさせる面もあります。2曲目はピアノ・トリオで、これも変拍子に聞こえますが...。また、3、6曲目は彼女のヴォーカルも入って、メロディが個性的でドラマチック(複雑)な展開。5曲目は、中間部のソロピアノがフリーに聞こえるちょっとアグレッシヴな曲。タイトル曲の8曲目もそれに負けず劣らずフリーっぽい。

2022/05/17

スィート・フォー・トリオ/マーシャル・ソラール

Martialsuitef ’16年の11月にこのアルバムが出ていたことをつい最近知り、注文しました。自分の中では新しいけど、’77年録音の旧譜です。マーシャル・ソラールとニールス・ペデルセン、ダニエル・ユメールのトリオなら聴いてみたくなるというのは私だけでしょうか。LPでいうところのA面がオリジナルでB面がスタンダードですけど、もう両者の垣根なんてなくて自由に解釈して演奏しています。演奏も曲の中で変幻自在で、ぐるぐると目まぐるしく変わったり、それでいてスーパーテクも出していて、と私にはたまらないアルバムとなりました。こういうのって好き嫌いが分かれそうではありますが。廉価版の限定仕様のようなのですが、まだ残っていて良かった。

 

スィート・フォー・トリオ/マーシャル・ソラール(P)(MPS)
Suite For Trio/Martial Solal(P)(MPS) - Recorded 1977. Niels Henning Orsted Pedersen(B), Daniel Humair(Ds) - 1. Coming Yesterday 2. No Delay 3. Suite For Trio 4. 'S Wonderful 5. Cherokee 6. Here's That Rainy Day

収録時間は42分。1-3曲目がマーシャル・ソラールの作曲で、4-6曲目がスタンダード。3人とも有名でなかなか硬派なトリオ。ある程度土台がしっかりしているので、フリーに行きそうで行かないアルバム(ピアノは入っているか)。テーマがメカニカルで、時折りベースとのユニゾンを交えながら、アドリブに入るとピアノはより自由に飛翔していく1曲目、少し硬質ながらやや穏やかに、スローで入って組曲のようにいろいろ変化しながら進んでいく2曲目、またここでも割とハードで変幻自裁な展開を見せながら進んでいく3曲目、スタンダード・サイド(LPと考えて)に入っても、なおも自分のペースで演奏を進める4曲目、ベースソロから入り時にゆっくり時に疾走する5曲目、原曲からすると、これもだいぶ自由で変化のある6曲目。(16年11月2日発売)

2022/05/16

Lunea/Heinz Holliger

2622 ECMの3枚目(2枚組)はNew Seriesです。で、現状今のレベルでの最難関の英語以外の新作オペラ。昔、クラシック初心者時代は外部の人にいろいろ叩かれて、それらのコメントは直しているものも多いですが、この新作オペラというのは今でも自分にとっては難関です。代替インストルメンタルなものなら現代音楽でも大丈夫な体にはなっているんですけどね(笑)。しかもCD2枚組102分。製作側もマーケットは自分の近い地域の欧州を想定しているんではないかと思います。こういう作品を深い理解を占めるにはどうしたらいいか、分かる人からご教授願いたいとは思いますけど、今の段階では聴いた、という足跡を残しておきます。ストリーミングにもあります。

 

Lunea/Heinz Holliger(Comp, Cond)(ECM New Series 2622/23)(輸入盤) - Recorded March 2018. Christian Gerhaher(Baritone), Juliane Bance(Soprano), Ivan Ludlow(Baritone), Sarah Maria Sun(Soprano), Annette Schonmuller(Mezzo Soprano), Philharmonia Zurich, Basler Madrigalisten, - [CD1-2] Lenau-Szenen In 23 Lebensblattern

(22/05/14)Heinz Holligerはスイスのオーボエ奏者、作曲家。彼による「ルネア」のライヴ録音。内容はオペラで、CD2枚組にもわたり、ニコラウス・レーナウの生涯と精神が織り交ぜられた音楽とのこと。CDには120ページにもなる冊子が入っていて詳しい説明がなされていますが、ここは長時間のオペラを聴いて、その流れに身を任せるのもいいのではと。収録時間は102分。CD収録部分は紙ジャケ風になっています。なかなかの力作。

2022/05/15

Isabela/Oded Tzur

2739 ECMの新譜2枚目です。Oded TzurのECM2枚目は1枚目と同じメンバーで録音しました。収録時間が35分と少なめですが、最近のECMの特徴的なサウンドになっていると思われるので、要注目かもしれません。プロデュースもしっかりマンフレート・アイヒャーになっているし、これは狙ってこういうジャズをやらせたかったのかな、と想像させます。5曲目には盛り上がる場面もありますが、サックスは、声で言うならばささやきのような、ソフトな音でのメロディが目立ちます。ネットで見ると微分音などの用語もありますが、そのまま聴けばいいかと。そこにこのピアノ・トリオのバックがつくので、気になった方はストリーミングなどでも聴いてみてもいいかなあ、と思います。

 

Isabela/Oded Tzur(Ts)(ECM 2739)(輸入盤) - Recorded September 2021. Nitai Herschkovits(P), Petros Klampanis(B), Johnathan Blake(Ds) - 1. Invocation 2. Noam 3. The Lion Turtle 4. Isabela 5. Love Song For The Rainy Season

(22/05/14)全曲Oded Tzurの作曲。同じメンバーで2枚目の録音。収録時間は35分と少し短め。テナーサックスの音色がソフト。それでも5曲とも耽美的で少しミステリアスな、薄暮の色合いをまとったような演奏が素晴らしい。ギュッと凝縮された時間を過ごすことができます。少々薄暗く始まったと思ったら、これはアルバムの導入部の小品になっている1曲目、メランコリックでメロディアスな世界へといざなう、夢見心地な2曲目、叙情性を持ちつつ、互いを意識しあいながらの音の列が全体としてなるほど美しいと思うメルヘンチックな3曲目、語りかけるようなシンプルなメロディで、慈しむようにサックスの音が聴こえる10分台のタイトル曲の4曲目、やや活発な8分の6拍子系の、盛り上がりのある演奏がアクセントの5曲目。

2022/05/14

John Scofield

2727 またECMの新譜が出たので聴いていきます。ジョン・スコフィールドのECMからのソロ作ですが、多くの曲はルーパーというループマシーンを使った、デュオでの編成のように聴こえる録音です。彼はECMにも何作か参加(共演)してますけど、リーダー作としては2枚目(’19年録音「Swallow Tales」)。クレジットを見ると持ち込み音源のようでもありますが、彼のファンだったら狂喜するだろうなあと思いつつも、ECM全般のファンはどう思うかな、とも感じます。あえてこういうアルバムを出すとすれば、ここしかないだろうなと思いますけど。しかも、名前そのもののアルバムです。ある意味ここで集大成としてもいいのでは。それにしては少々地味か。

 

John Scofield(G, Looper)(ECM 2727)(輸入盤) - Recorded August 2021. - 1. Coral 2. Honest I Do 3. It Could Happen To You 4. Danny Boy 5. Elder Dance 6. Mrs. Scofield's Waltz 7. Junco Partner 8. There Will Never Be Another You 9. My Old Flame 10. Not Fade Away 11. Since You Asked 12. Trance De Jour 13. You Win Again

(22/05/13)完全ソロ作、とはいえLooperというループマシーンを使って、そこで弾いたバックの演奏を元に、ギター・ソロをとっているものが多いです。1曲目がキース・ジャレット作、3-4、7-10曲目がトラディショナルやスタンダード、13曲目がハンク・ウィリアムス作。正統派のギター・ソロのアルバムからすればどうなのよってこともあるけど、彼しかできないある意味のたくったようなフレーズといなたい雰囲気が、まさに彼の歴史を物語っていると思います。彼のファンなら最高、と叫ぶと思うけど、賛否両論あるかもしれない。こういう演奏をしてきた彼だけにできる世界が、まさに彼の名前をタイトルにしたアルバムになったのは、興味深いと思います。持ち込み音源と思われますが、ECMからこれが出たということ自体が驚き。

2022/05/13

Quintessence/Michele Rosewoman

Michelequint 今日からミシェル・ローズウーマンのアルバムになりますが、このあたりはけっこう早い時期にアルバムコメントの手直しをしたらしく、’99年以前のアルバムもほとんど全てがブログにありませんでした。とは言いつつも手持ちのアルバムは6枚だけですが。おそらくはM-BASEのミュージシャンと関連性が高かったために初期のうちに手直ししているんだろうと思いますが、彼らと完全に一体の音楽性かというと、もっとフリー寄りに感じます。そして今世紀に入ってからは追いかけてないのか、引退してしまったのか、アルバムの記録がありません。((追記)ぽつぽつとはアルバムが出ているようです。)名前をはじめて聞いたという方も多いでしょう。有名なミュージシャンだと旧作でもアクセスが割とあるのですが。

 

Quintessence/Michele Rosewoman(P)(Enja) - Recorded January 27 and 28, 1987. Steve Coleman(As), Greg Osby(As, Ss), Anthony Cox(B), Terry Lyne Carington(Ds) - 1. For Now And Forever 2. Lyons 3. Univized 4. Vamp For Chun 5. Where It Comes From 6. Springular And Springle 7. The Thrill-Of-Real-Love 8. Dream(No.3)

全曲ミシェル・ローズウーマンの作曲。女性ながらも豪快な個性的なピアノ。けっこうアグレッシヴですが全体のサウンドはフリーというほどまではいきません。スティーヴ・コールマンとグレッグ・オズビーの参加は非常にマッチしていて、しかもどれも難しそうなテーマやアンサンブルもこなして、彼女のアルバムに彩りを添えています。ジャズ的な演奏で、2人ともけっこう器用なことを改めて認識。1曲目は柔軟なテンポやリズム、そして複雑なテーマで重厚な曲。それに続く曲も、テーマが複雑で拍子が分からないものも。おそらく変拍子が入っています。6曲目はフリーに近いテーマとソロ、しかもエンディングのフリーに聞こえるテーマの複雑なリズムとアンサンブルを合わせているのは見事。しかし、どの曲も難しそう...。

2022/05/12

Jim Hall & Pat Metheny

Jimandpat パット・メセニーも、参加作品ではなくて競演作という意味ではこれ1枚紹介がまだだったですね。ギターのアルバムが続いてますが、これもなかなか良かったです。でも、買った当時は聴いてからすぐにしまってしまい、本当に久しぶりに聴いてます。ジム・ホールもどちらかというと地味に聴こえるかもしれませんけど、実験的なことを当時はけっこうやっていて、これ本当に売れるのか?と思ったアルバムも散見されました。やはりこのアルバムは外せないかな、とも思います。確か当時は、メセニーは参加するなら1曲か全曲のどちらか、という契約をしていた、とどこかのライナーか記事に書いていたのを思い出しました。

 

Jim Hall(G) & Pat Metheny(G)(Telarc) - Recorded July and August 1998. - 1. Lookin' Up 2. All The Things You Are 3. The Birds The Bees 4. Improvisation No. 1 5. Falling Grace 6. Ballad Z 7. Summertime 8. Farmer's Trust 9. Cold Spring 10. Improvisation No. 2 11. Into The Dream 12. Don't Forget 13. Improvisation No. 3 14. Waiting To Dance 15. Improvisation No. 4 16. Improvisation No. 5 17. All Across The City

今や2人とも巨匠になってしまっているため、ありそうでなかった2人だけのフル・アルバム。実は以前、ジム・ホールの「バイ・アレンジメント」というアルバムで1曲だけ共演したこともあります。 ジム・ホールの曲が4曲、パット・メセニーの曲が4曲。2人のコラボレーションは絶妙な味わい。それぞれのギターがうまく溶け合っているように感じます。スタンダードの方が親しみやすいということもありますが、「インプロヴィゼーションNo.1-5」という完全即興演奏と思われる 5曲も素晴らしいものがあります。2人の演奏を一部を除いて緊張感ではなく安らぎをもって受け入れられます。技巧はすごいんでしょうけれど 、余裕を持った演奏が展開しています。有無を言わさずに押さえておきたいと思うアルバム。(99年5月22日発売)

2022/05/11

One Quiet Night/Pat Metheny

Patonequi パット・メセニーのソロでの演奏ですが、ここではバリトン・ギターを使ってちょっと低めの音域で、渋く、そして優しく音楽を奏でてくれています。これが出た当時はけっこう聴いていた記憶があります。コードで弾いている場面もありますけど、割と静かな曲が多いので、聴きやすかったのですね。この当時はまだワーナーからアルバムが出ていましたし。ギター1本でアルバム1枚もたせるのってけっこう大変なんですけど、地味なように見えていろいろな演奏を聴かせてくれて、引き出しが本当に多い人だなあ、と思います。まあ、そんなことを考えずに、ただ音楽を聴きながらゆったりしていることが多いのですが。

 

One Quiet Night/Pat Metheny(G)(Warner bros) - Recorded November 24, 2001 and January 2003. - 1. One Quiet Night 2. Song For The Boys 3. Don't Know Why 4. Another Chance To Be 5. And Time Goes On 6. My Song 7. Peace Memory 8. Ferry Cross The Mersey 9. Over On 4th Street 10. I Will Find the Way 11. North To South, East To West 12. Last Train Home 13. In All We See

バリトン・ギターという音域の低いアコースティック・ギターでのソロ・アルバム。オリジナルが中心ですが、その中にノラ・ジョーンズの「ドント・ノー・ホワイ」(3曲目)やキース・ジャレットの「マイ・ソング」(6曲目)などがはさみこまれていて、きれいなメロディが印象的。テンポがどの曲もだいたい一定していてそれほどはやくなく、アルペジオ中心でメロディアスな曲が多く、しかも適度な低音が心地良い、ということでBGMとしても楽しめるのでは、と思います。しっとりとして、癒される感じも。全体的には繊細なイメージ。そんな中で2、9曲目はメロディアスながらギターをかき鳴らすタイプの曲。ただし、それほどうるさくはありません。12曲目にパットのおなじみの曲があるのもうれしいところ。13曲目はボーナス・トラック。(03年5月28日発売)

2022/05/10

Speaking Of Now/Pat Metheny Group

Patspeaking 久しぶりにパット・メセニー・グループのアルバムを出して聴いていますが、先日亡くなったライル・メイズの影響がやはり大きいのだな、と改めて思います。彼が参加したグループはこのあと1枚ありますけど(ブログアップ済み)、まさかその後は引退に近い形で皆の前から姿を消すとは思ってもみませんでした。亡くなる前の1曲13分のアルバム、あれはけっこう心に残りましたです。ここでもメンバーの交代がありますけど、基本的なサウンドの流れというか曲自体はいつものパット・メセニー・グループという感じで、懐かしいです。あのリチャード・ボナがベースではなくてパーカッションとヴォーカルで参加しているし。メセニーにはいいアルバムが多すぎて、なかなか全貌が把握できていないのですが。

 

Speaking Of Now/Pat Metheny(G) Group(Warner Bros) - Recorded 2001. Lyle Mays(P), Steve Rodby(B), Richard Bona(Vo, Per), Cuong Vu(Tp, Vo), Antonio Sanchez(Ds) - 1. As It Is 2. Proof 3. Another Life 4. The Gathering Sky 5. You 6. On Her Way 7. A Place In The World 8. Afternoon 9. Wherever You Go 10. Epilogue

久しぶりのパット・メセニー・グループとしてのアルバム。メンバーが半分入れ替わっていますが、それでもあのパット・メセニー・グループのサウンドが聴ける、というところがパットの偉大さかも しれません。しかも、あのリチャード・ボナがコーラスとパーカッションで参加という、非常に贅沢な参加の仕方。ベトナム出身のクォン・ヴーのトランペットも個性的に響いてきます。特に2曲目では彼らならではのインプロヴィゼーションを聴くことができます。こういうジャズの方向があっても良いかも。4曲目など、ギターが全開の場面もあって、スゴいことをやっているんだろうなあ、と思いつつ。曲によって、叙情的な景色が浮かんでは消えていく彼らの音世界は、より一層ジャンルを越えて普遍的になりつつあります。(02年2月27日発売)

2022/05/09

Trio->Live/Pat Metheny

Pattrioliveパット・メセニーのトリオのライヴ盤でCD2枚組の演奏。再演曲も、スタンダードも、そしてアヴァンギャルドな曲もいろいろ混ざっていて、私は個人的にはライヴ盤の方が好み。特に過激な曲は、ここまでやってしまっていいのかなあとも思えますけど、それでも聴衆がのってしまうのは、やはり彼の音楽性とテクニックだなあと思います。彼なら今でもこのメンバーを集めることができるのでは、と思いますが、常に新しいことをやっているので、これはこれで、この時の音楽というパッケージで楽しむのがいいのかなあ、とも思います。CDラックの奥に引っ込んでいて、買ってからあまり聴いてなかったので、これからは聴くことが増えそうです。

 

Trio->Live/Pat Metheny(G)(Warner Bros) - Recorded 1999 and 2000. Larry Grenadier(B), Bill Stewart(Ds) - 1. Blight Size Life 2. Question And Answer 3. Giant Steps 4. Into The Dream 5. So May It Secretly Begin 6. The Bat 7. All The Things You Are 8. James 9. Unity Village 10. Soul Cowboy 11. Night Turns Into Day 12. Faith Healer 13. Counting Texas

このツアーでの演奏で何テイクも録音してあるもののうち、ベストな演奏を集めた2枚組。再演曲は多いのですが、ライヴならではで長くなった曲もあります。リズム隊は一見地味なのですけれど、なかなかどうしてスゴい組み合わせ。このメンバーだからこそ出来た、このトリオ独自のグルーヴ感や柔軟性。それが証拠かどうかは分かりませんがパットメセニーの古い曲、新曲やスタンダード、アヴァンギャルドな曲をとりまぜ、全方位的に曲を集めて演奏しています。1曲目が「ブライト・サイズ・ライフ」ではじまっているのがうれしい。ラスト3曲目が新曲だそうですが、これらこそ彼らがやりたかった事なのではないかな、と思います。サウンドは少々好みが分かれるかもしれません。 なかなか味のあるアルバム。(00年12月13日発売)

2022/05/08

Ari's Fun-House/Ben Markley Big Band With Ari Hoenig

Benwithari 発売が一番遅れた新譜で、次の期限までに来なかったらキャンセルしてしまおうかな、とも思ったけど、到着して聴いて、大正解だったと思ったアリ・ホーニッグ参加の新譜です。ビッグ・バンドに彼の曲を演奏してもらって、なおかつ彼のドラムスでソロも多いとなると、どうしても気に入ってしまいますね。アレンジもけっこう格好良いですけど。6曲目はバリバリの変拍子ですが、これをビッグ・バンドでやってしまうところがすごい。ベースは7曲目だけエレキ・ベースで、6曲目はピアノではなくてキーボード使ってますね。割と標準的な編成でありながら臨機応変なところも、なかなか好みではあります。あまり最近は追っかけしてなかったんですけれどもね。

 

Ari's Fun-House/Ben Markley(P, Key) Big Band With Ari Hoenig(Ds)(OA2 Records)(輸入盤) - Recorded July 26 and 27, 2021. Peter Olstad(Tp), Greg Gisbert(Tp), Dan Jonas(Tp), Alan Hood(Tp), Adam Bartczak(Tb), Paul McKee(Tb), Tob Borger(Tb), Jon Gauer(Tb), Wil Swindler(As, Ss, Fl), Scott Turpen(As), Peter Sommer(Ts), John Gunter(Ts), Sam Williams(Bs), Steve Kovalcheck(G), Evan Gregor(B) - 1. Birdless 2. Lyric 3. Lines Of Oppression 4. Bert's Playground 5. For Tracy 6. Arrows And Loops 7. Green Spleen

(22/05/06)全曲アリ・ホーニッグが作曲、Ben Markleyが編曲。収録時間は65分。曲は見覚えから再演曲もある模様(全部?)。ホーンアレンジは今っぽいけれども、割と標準的な編成のビッグ・バンドで、ノリ良く、ハーモニーも割とシャープでカッコよく決めてくれてます。ドラムスをフィーチャーするアルバムなので、ドラムスのミックスも大きめだし、ドラム・ソロは7曲中5曲(1-3、6-7曲目)にあります。バッキングの時も前面に出てくる時も、ホーニッグのドラムスはカッコいい。1曲目からして、メカニカルな雰囲気もあって変化にも富んでいて、飽きさせません。それでいて4ビートでガンガン行くところは行くし。現代ビッグバンドのひとつの在り方として、なかなか興味深いです。ギターはセミ・アコだと思うけど、今風のフレーズ。

2022/05/07

Hafla/Jon Balke Siwan

2726 ECMの新譜が遅れ遅れに届いているので、また聴きます。もう少ししたらまた届くとは思うのですが。今日はECMから何枚もアルバムを出しているヨン・バルケ。中東的な民族音楽との融合というよりは、もうあっちの世界に近い感じでの演奏ですね。楽器も弦楽器が多く、ソロ奏者はいわゆる平均律ではない音階を出しているような気がするのですが(あくまでそういう気がするだけですけど)、なかなかにエキゾチックな味わいです。ストリングスはあまり多くは目立たない感じですが、場面場面で効果的に彩りを添えていて、不思議なサウンドに身をまかせて漂っています。エレキトロにクスやキーボードも効果的に使われていて、それがある意味無国籍的ではあります。

 

Hafla/Jon Balke(Key, Electromics, Tombak) Siwan(ECM 2726)(輸入盤) - Recorded May/June 2021. Mona Boutchebak(Vo, Kwitra), Derya Turken(Kemence), Bjarte Eike(Baloque Vln, Leader), Helge Norbakken(Per), Pdram Khavar Zamini(Tombak), Per Buhre(Vo, Viola), Barokksolistene: Peter Spikky(Vln), Louise Gorm(Vln), Arsema Asghodom(Vln), Torbjorn Kohl(Viola), Mikkel Schreiber(Viola), Mime Yamarhiro Brinkmann(Cello), Judith-Maria Blomsterberg(Cello), Johannes Lundberg(B) - 1. Tarraquab 2. Enamorado De Jupiter 3. Mirada Furtive 4. La Estrella Fugaz 5. Arrihu Aqwadu Ma Yakunu Li-Annaha 6. Dialogo En La Noche 7. Linea Oscura 8. Saeta 9. Uquallibu 10. Wadadtu 11. Visita 12. Is There No Way

(22/05/06)3曲目のみMona Boutchebak作で、他は全曲ヨン・バルケ作曲。収録時間は45分。楽器からも民族色豊かなことが分かり、ヴォーカルというかヴォイスというか、入っているものは10-13世紀の詩篇が多く、中にはアラビア語のものもあります。そこに少し小編成のストリング・オーケストラが加わって、その民族音楽的サウンドを分厚くしています。西洋の楽器と民族楽器が合わさって、中東色もあるような、あるいは多国籍的(反面無国籍的)な音楽がそこには横たわっています。バルケはそこにキーボードやエレクトロニクスなどを曲によって加えて、より幅広い、ミステリアスなサウンドに仕上げています。このほの暗さというか、哀愁的なサウンドはなかなか印象的。持ち込み音源のようだけど、ECMらしい民族音楽。

2022/05/06

Trio 99->00/Pat Metheny

Pattrio9900 パット・メセニーのこの時期のアルバムはけっこうインパクト強めのものが多く、このメンバーでも2枚出ましたが、ギター・トリオでは今考えると当時最強だったんじゃないかと思えるアルバムになっています(ギタートリオでは他のメンバーもあって一概には断定できませんけど)。このアルバムの発売当時はそこまですごい、というのがちょっと理解できなかったのかもしれません。まだレーベルがワーナーだった時期のアルバムですね。後にワーナーがジャズから撤退して、ほぼミュージシャンはノンサッチに移籍したのですが。彼には「ブライト・サイズ・ライフ」というデビュー作の愛聴盤があるのですが、トータルで見ると、このメンバーのアルバムもなかなかいいなあ、と思えます。

 

Trio 99->00/Pat Metheny(G)(Warner Bros) - Recorded August 1999. Larry Grenadier(B), Bill Stewart(Ds) - 1. (Go) Get It 2. Giant Steps 3. Just Like The Day 4. Soul Cowboy 5. The Sun In Montreal 6. Capricorn 7. We Had A Sister 8. What Do You Want? 9. A Lot Of Livin' To Do 10. Lobe Jack 11. Travels

全11曲中8曲がパット・メセニーのオリジナル 、またはライル・メイズとの共作。中にジャイアント・ステップスやウェイン・ショーターの曲があったり、ラストの2曲はパット・メセニー・グループの再演曲があったりとうれしい構成。最初は何となく彼の他のギター・トリオのアルバムに比べて地味かなあと思ったりしましたけれど、全体のサウンドが微妙なところでまとまっていて、ハマッてしまいました。この3人でなければ得られない 、なかなかスゴい世界が広がっています。特にビル・スチュワートがいい。1曲目からギターも全開で、その露出度も高いです。ただ、ゆったりと全体で聴かせる曲の方がどちらかというと好みかも。 派手ではない分、スルメ状態のヘヴィーローテーションになっていくような気がします。(00年2月23日発売)

2022/05/05

A Map Of The World/Pat Metheny

Patamapof 新譜が来ているのだけど、聴くのが間に合わなかったので、また旧譜聴き。このところピアニストのアルバムが続いていたのでたまには趣向を変えて、パット・メセニーを。彼は多数のアルバムを発表していて、何度も聴き返しているものもあれば、いいのになかなか手が届かないアルバムもあったりして、これはその後者の方。サウンドトラック中心ということで、地味に思えますけど、音楽としては小編が並ぶ割には耳になじんできますね。ある種雄大な風景がさりげなく見えていて、音楽って素晴らしいな、とふだん口にはしないことをつい言ってしまいますね。オーケストラ入りの曲もあったりと変化に富んでいますが、基本的には穏やかなベクトル。

 

A Map Of The World/Pat Metheny(G, Key)(Warner Bros) - February 1999. Steve Rodby(B, Org), David Samuels(Per), Gil Goldstein(Org) and Orchestra - 1. A Map Of The World 2. Family 3. North 4. Home 5. Sisters 6. Childhood 7. Fall From Grace 8. Memory 9. Gone 10. Flight 11. Alone 12. Outcasts 13. Sunday 14. Discovery 15. Acceptance 16. Realization 17. Soliloquy 18. Night 19. Sunrise 20. Resolution 21. Pictures 22. Patience 23. Transition 24. Reunion 25. Renewal 26. Homecoming 27. Forgiving 28. Holding Us

映画「ア・マップ・オブ・ザ・ワールド」に使用された曲に加え、映画にインスパイアされて作曲されたトラックを加えてできたアルバムだそうです。ジャズ色は非常に薄く、上質のややヒーリング系のミュージックで、ジャケット写真や中に挿入されている写真の、のどかな風景がそのまま浮かび上がってくるような視覚的な音楽です。最初から最後までほとんどゆったりしています。場面によってはパット・メセニーの曲らしいところもありますが、聴いていて引きこまれるのはより静かな場面。ギターもメロディ重視で奏でられていて、これをBGMにゆったりした時間を過ごすのもいいかもしれない。 1曲目がタイトル曲で、サウンドトラックなだけに全28曲中ほとんどが短めの曲です。でも、自然な流れになっています。(99年11月25日発売)

2022/05/04

結局、CDの大量処分にはまだ踏み切っていない

そろそろCDラックがあふれてきて、一気にCDを大量処分しようと思って、CDの整理をはじめました。それが2週間前ぐらいのこと。CDがランダムに並んでいるために、そこをまず必要なCDといらないCDに分けなければな、と思ったのです。CDの買い取り業者にも連絡して、まだすぐではないんだけど、数千枚出るかもしれない、ということを連絡したら、返事が来て、依頼を受けた翌日以降ならばいつでも出張買取可能です、とのこと。けっこう早いんですね。その時はその気になってせっせと分けていたのですが、万が一数千枚も持って行って買い取り値段がそんなにつかなかったら後悔するだろうな、と疑念がわいてきたというのもあります。

その時、知り合いでそこのグループ店で中古を買った人がいて、CD3枚組で比較的貴重なものが880円で入手、と書いてありました。それ、私も持っているやつでした。最近CDの高価買取も値段自体が下がっている傾向があり、昔の値付けの2分の1とか3分の1、あるいは値段のつかないものも珍しくなくなりました。CDの整理は少しずつ進めてはいますけど、今しばらく分けるのに時間がかかりそうです。そして、一気に大量処分する前に数百枚程度で、試し処分をしてみようかな、という気にも。なんたってここ5年ぐらい処分していないので、今の相場感が分からないですからね。

あとは処分してしまってストリーミングにない音源だったらこれも後悔するかも、ということで、そのチェックもしていたら全然先に進んでいきません。どうせあと何十年も健康な状態で音楽を聴けるということは考えにくいので、やはり亡くなった時か、音楽を聴けなくなったときにまとめて一括処分するのがいいのかなあ、とも思います。その時に、CDをもらう約束をしていたとか買い取る約束をしていたと名乗る人が出てこないように、遺言じみたものには、その旨書いてありますし。まあ、発作的に処分をすることもあるかもしれないけど、現状はその整理が追いついていってない状況なので、早かったとしても、しばらく先にはなるかと思います。スペースさえ作れば、そう悩むこともないんでしょうけど。

(追記)本当は今日は新譜紹介の日でしたが、さすがに4月29日夜出荷準備中になり、2日出荷で昨日の到着予定が届かなかったこともあってか、ちょっとがっくり着て、ストックもなかったためにこの話題になってしまいました。GWなので、出荷や配達が遅れます、と前もって書いておいてくれたらいいのにね。

2022/05/03

Moving Rictures/Ravi Coltrane

Ravimoving ラヴィ・コルトレーンも当時はM-BASE一派との接点がありました。とは言うものの、他のミュージシャンとの交流もあったわけで、ここでもジェフ・ワッツなどが参加しています。でもプロデューサーがスティーヴ・コールマンということで、ある種独特なサウンドを発しています。これは輸入盤を買いはじめた時期のアルバムだと思うのですが、BMGのフランスから出たというのが興味深い。当時だったら国内盤で出ていてもおかしくはなかったのだけど、そういうところから、このアルバムの特殊性があるのかと思います。彼のもっともM-BASE寄りだった時のリーダー作といえると思います。そんな彼のマイケル・ケイン参加作。

 

Moving Rictures/Ravi Coltrane(Ss, Ts)(BMG France)(輸入盤) - Recorded October 15-17, 1997. Michael Cain(P), Lonnie Plaxico(B), Jeff "Tain" Watts(Ds), Steve Coleman(As), Ralph Alessi(Tp), Ancient Vibrations(Per) - 1. Interlude - Thursday 2. Narcine 3. Tones For Jobe Kain 4. In Three For Thee 5. Peace 6. Search For Peace 7. Mixed Media 8. HIgh Windows 9. Inner Urge 10. When You Dream 11. Outerlude - Still Thursday

(00/08/22)プロデューサーは何とスティーヴ・コールマン。方向性はより自然体のような気が。1、11曲目はフリー・インプロヴィゼーションで演奏しているのか、アンサンブルも効いていてパーカッションも入ってノリが良い。薄暗く、静謐にゆっくりと進んでいく2曲目、M-BASE的なテーマを持ち、中身はジャズの3曲目、ソプラノで彼流のメロディでせまる4曲目、グッとジャズっぽく静かに渋く流れていくホレス・シルバー作の5曲目、アフリカ的な黒っぽさを持つマッコイ・タイナー作の6曲目、変拍子系のテーマを持つ7曲目、やや抽象的な空間を有する8曲目、サウンドがM-BASE的なジョー・ヘンダーソン作の9曲目、ピアノとのデュオのウェイン・ショーター作の10曲目。スティーヴ・コールマンは9、11曲目に参加。ややマニアックか。

2022/05/02

Vibe/Steps Ahead

Stepsavibe ステップス・アヘッドと言えば、マイク・マイニエリの有名なグループ。メンバーがいろいろ替わりながら、何枚もアルバムを出しています。ここにマイケル・ケインの参加したアルバムが出ていたのは発売からしばらく経ってからのこと。ただいかにもケインらしい、ということはあまりなく、全体に同化しているような感じではありますが。アルバムの中に、ジャズメン・オリジナルが入っているのが、なかなかいいですね。当時はスウィングジャーナル誌などでクレジットも追いかけながらアルバムを購入していましたが、この雑誌がなくなった後は買いもらしが多くなっていると思います。

 

Vibe/Steps Ahead(NYC) - Recorded 1994. Mike Mainieri(Vib), Donny McCaslin(Ss, Ts), Michael Cain(P), Victor Bailey(B), Clarence Penn(Ds), Tim Hagans(Tp), Aaron Heick(As), Rachel Z(P, Synth), Adam Holzman(Synth, Prog), James Genus(B), Reggie Washington(B) - 1. Buzz 2. From Light To Light 3. Penn Station 4. Vibe 5. Green Dolphin Street 6. Miles Away 7. Staircase 8. Rendezvous 9. Crunch 10. Waxing & Waning 11. Miles Away

マイケル・ケインは1、3-4、6-7、9-10曲目に参加。マイク・マイニエリが主宰するフュージョン・グループ。このようなスーパーグループに参加しながら、曲によってはフュージョンにモンクが参加しているようなひっかかりのあるバッキングとメロディ のピアノもあ ったり、ECM的美しさのあるフレーズ(6曲目、10曲目前半)もあります。全体のサウンドは基本的に売れセンを目指していますが、意外に自由な展開も。1曲目からインパクトの強いファンクの曲がせまってきて(同様に4、7曲目)、ちょっとピアノが個性がある感じ。9曲目は4ビートで展開するジャズ。2、5、8曲目、10曲目後半に参加するレイチェル・Zと比べてみるのも面白いかも。ベーシストも3人が交替で演奏しています。5曲目はスタンダードをファンクで。

2022/05/01

Purple Rain/Bob Belden

Bobpurplerボブ・ベルデンの「プリンス集」。これは曲ごとに、追っかけているミュージシャンの、違うコメントを掲載していたので、それをまとめてしまうとちょっと手間がかかりそうなため、あえて2つのコメントを併記しました。収録時間は57分。雰囲気としてはフュージョン/ファンクのサウンドが多いですね、原曲のプリンスの曲を聞いたことはありませんが、有名な曲が多そうなので街中で聴いていることはあるかもです。素材がいいせいか、それのアレンジ・ヴァージョンのこのアルバムもなかなか聴きごたえのある曲に仕上がっています。今回は全曲のパーソネルを掲載していませんけど、豪華な出演陣ですね。

 

Purple Rain/Bob Belden(Arr)(Somthin'else) - Recorded May - September, 1993. (10曲目のパーソネル): Fareed Haque(G), Mike Cain(P), Dwyane Bruno(B), Bruce Hall(Per), Ray Mantilla(Per), Norman Hedman(Per) - 1. Diammonds And Pearls 2. Purple Rain 3. Kiss 4. When Doves Cry 5. Arms Of Orion 6. Nothing Compares 2 U 7. 1999 8. Little Red Corvette 9. The Question Of You 10. When 2 R N Love 11. Baby, I'm A Star

ボブ・ベルデンの「プリンス」集で、他にもホリー・コール、フィル・ペリー、ジミ・タネル、シーディ・ルロカ、エヴァレット・ハープ、ロリス・ディランなど、曲によってさまざまなミュージシャンが参加しています。全11曲中8曲がヴォーカル入りで、上質なポップ(曲によってファンクも)のアルバムに仕上がっています。(10曲目について)原曲はどういう曲か分かりません(おそらく全然違う感じでしょう)が、ラテンタッチの曲で、 メロディがけっこう印象的な曲で、なかなかノリのいい感じに仕上がっています。 テーマやアドリブの部分をを奏でていくのがファリード・ハークのアコースティック・ギター。スムース・ジャズ度は高め。ただ、 ピアノのソロ(メロディ)はあまり目立たなくて、マイケル・ケイン度は少々控えめです。

Purple Rain/Bob Belden(Arr)(Somthin'else) - Recorded May - September, 1993. (4曲目のパーソネル): Cassandra Wilson(Vo), Greg Osby(Ss), Bob Belden(P), Adam Holzman(Synth), Richard Petterson(B), Ricky Wellman(Ds), Loris Diran(Back Vo) - 1. Diammonds And Pearls 2. Purple Rain 3. Kiss 4. When Doves Cry 5. Arms Of Orion 6. Nothing Compares 2 U 7. 1999 8. Little Red Corvette 9. The Question Of You 10. When 2 R N Love 11. Baby, I'm A Star

ボブ・ベルデンの「プリンス」集で、他にもホリー・コール、フィル・ペリー、ジミ・タネル、シーディ・ルロカ、エヴァレット・ハープ、ロリス・ディランなど、曲によってさまざまなミュージシャンが参加しています。全11曲中8曲がヴォーカル入りで、上質なポップ(曲によってファンクも)のアルバムに仕上がっています。(4曲目について)原曲はシングルカットされてミリオンセラーを記録した曲らしいです。カサンドラ・ ウィルソンのヴォーカルはひたすら黒っぽく、グレッグ・オズビーのサックスは少々冒険的なフレーズながらもノリが良く、十分ブラック・コンテンポラリーしています。そんなにひねった表現をしているわけではなく、シングルカットもできそうです。 それにしてもプリンスの曲はけっこう印象に残ります。

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