Opening/Tord Gustavsen Trio
ECMの新譜も2日目で一段落。実はもう1枚通販には入荷しているのですが、微妙に4日ほど遅れていて、次に届くのはもう少し先になりそう。トルド・グスタフセンも何枚もアルバムをECMから出していて、今では看板のピアニストの一人になっているのですけど、ここでも相変わらずのマイペースぶりです。こういう分かりやすくて穏やかな(一部ちょっとフリー寄りはありますが)ピアニストが好まれるんだろうなあ、と思います。現代北欧のピアニストらしく、10曲目にはエレクトロニクスを使用した曲もありますが、今となってはそんなに珍しいことでもないですし。穏やかな場面が多いので、愛聴盤になりそうです。
Opening/Tord Gustavsen(P, Electronics) Trio(ECM 2742)(輸入盤) - Recorded October 2021. Steinar Raknes(B, Electronics), Jarle Vespestad(Ds) - 1. The Circle 2. Rindings/Visa Fran Rattvik 3. Opening 4. The Longing 5. Shepherd Song 6. Helensburgh Tango 7. Re-Opening 8. Findings II 9. Stream 10. Ritual 11. Floytelat/The Flute 12. Vaer Sterk, Mim Sjel
(22/04/25)英語のタイトルのものはトルド・グスタフセンの作曲。収録時間は48分。12曲あるので、ギュッとエッセンスを凝縮したような演奏が多いです。1曲目を聴いていると、さすが北欧の美旋律のピアノ・トリオと思うのですが、ECMでは、フリーに近いような静かで少し緊張感を漂わせる場面を作ってもいます(2曲目など)。独特の静かな語り口で、これが人気の秘密だとは思うのですが、もう何枚もECMでアルバムを出していることで、それがうかがえます。時にはフリーに近い状態になるも、大部分が抑制された冷たい感触のリリシズムというか、独特な美学でおおわれていて、しかもメロディが分かりやすいところが多めなので、何度もアルバムを聴き返したくなります。ベーシストが交代してますが、大きな流れは同じ感じ。
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コメント
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工藤さん,おはようございます。
久々のTord Gustavsenということで,ファンとしては待望のアルバムでした。こういう極めて内省的な音楽がどの程度受け入れられるのかと思う一方,一定のニーズはあるんだろうなぁなんて思っています。
私はTord Gustavsenの音楽を聴いていると,ついつい宗教的な感覚をおぼえてしまうのですが,物思いに耽るには丁度いい音楽だと感じます。いずれにしても,好きなんですけど(笑)。
ということで,当方記事のURLを貼り付けさせて頂きます。
https://music-music.cocolog-wbs.com/blog/2022/04/post-d03e09.html
投稿: 中年音楽狂 | 2022/04/30 07:11
>中年音楽狂さん
おはようございます。書き込みありがとうございます。
もう20年近くもECMからアルバムを出しているので、ある意味ECMの看板ピアニストの一人なんでしょうね。日本だけだと分かりませんけど、欧米を意識するとけっこう需要があるのでは、などと予想させます。おおむね穏やかに進行していくので、何度も聴き返すアルバムの中には入ってきて、心地よく聴いています。
投稿: 工藤 | 2022/04/30 07:33