Vermillion/Kit Downes/Petter Eldh/James Maddren
ECMの新譜の2日目。これは2月の11日ごろには発売されていたのですが、このところECMは飛び飛びの発売のため、まとめて注文して届くのが遅れてしまったものです。もうすでにいくつかレビューがあるようで。このピアノトリオ、当初予想していた叙情的な、という感じはあまりなくて、フリーとまではいかなくても、時に寄り添い、時にそれぞれが勝手に演奏しているようで、かなり自由な感覚での演奏、という感じがしました。語り口は激しくなくても、そんなにとっつきやすいか、というとそうでもなくて、やはり少し聴く人を選ぶアルバムかなあ、と思います。個人的には好きな方ではありますが。彼がピアノトリオの演奏をするとこうなる、ということも分かりました。
Vermillion/Kit Downes(P)/Petter Eldh(B)/James Maddren(Ds)(ECM 2721)(輸入盤) - Recorded May, June 2021. - 1. Minus Monks 2. Sister, Sister 3. Seceda 4. Plus Puls 5. Rolling Thunder 6. Sandilands 7. Waders 8. Class Fails 9. Bobbl's Song 10. Math Amager 11. Castles Made Of Sand
(22/03/01)Petter Eldh作が5曲(4、6-8、10曲目)、Kit Downes作が5曲(1-3、5、9曲目)、ジミ・ヘンドリックス作が11曲目。収録時間は45分。Downesは今までオルガンや変則編成のイメージが強かったのですが、ここではピアノ・トリオで勝負しています。ただ、ECMのことで、普通のアプローチという感じではなく、北欧っぽいんだけれども少しフリーサイドに寄ったような部分もあるトリオ。45分で11曲なので、それぞれの曲をコンパクトにまとめています。そんな中で美しいメロディも時々出てきて、ベースの訥々とした突っ込み方のせいか、ちょっとごつごつ感のあるようなサウンドでの展開になっています。まあ、双頭バンド的な曲の受け持ち方なので、2人平等に目立っている感じになっています。叙情的なサウンドも。
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コメント
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工藤さん,こんばんは。
このアルバムを聞いて思ったのは,英国的な感じが希薄ってところでしょうか。「英国的」って何だ?と言われると説明に窮しますが,結構ハイブラウな演奏をする人が多いように思います。
記事にも書いたんですが,私が想起したのはJohn Taylorでした。とは言え,まんまJohn Taylor的ってことでもなく,もう少しクールな質感があるかもなぁなんて思ってました。いずれにしても,私の嗜好にはまってしまいました。
ということで,当方記事のURLを貼り付けさせて頂きます。
https://music-music.cocolog-wbs.com/blog/2022/03/post-cade95.html
投稿: 中年音楽狂 | 2022/03/10 18:41
>中年音楽狂さん
こんばんは。書き込みありがとうございます。
そう言えば英国的な要素があまりありませんね。
私はベースとの双頭的なトリオ、という感じでとらえていて、時に寄り添うも、時に2人でそれぞれのベクトルを向いて演奏していて、それがフリーのようでフリーのようでなくて、というように感じてしまいました。好みかというと、好みのサウンドではあるんですけど。まあ、個性的ではありますね。
投稿: 工藤 | 2022/03/10 19:55