Naked Truth/Avishai Cohen
ECMの3枚目で、いったんこのレーベルは一段落。アヴィシャイ・コーエンのアルバムの中ではけっこう好きな部類になっていて、おそらくフリー・インプロヴィゼーション的に演奏しているんだけど、アルバム全体として、奇跡的なまとまり感というか、自然な流れが出来上がっています。多少の指示はあるのでしょうが、これこそマンフレート・アイヒャーのプロデュース力ではないかなあ、と思えます。本来の彼はもっと以前はバリバリとトランペットを吹いていくタイプでしたからね。実はこれからもバリバリ吹くのを聴いてみたいのだけど、ECMにいるうちは、静かな方面でもっと極めていってほしいかなあ、とも思います。
Naked Truth/Avishai Cohen(Tp)(ECM 2737)(輸入盤) - Recorded September 2021. Yonathan Avishai(P), Barak Mori(B), Ziv Ravitz(Ds) - 1. Part I 2. Part II 3. Part III 4. Part IV 5. Part V 6. Part VI 7. Part VII 8. Part VIII 9. Departure
(22/03/02)全曲アヴィシャイ・コーエンの作曲、というよりはフリー・インプロヴィゼーションに近いものかも。収録時間は35分と短め。ゆったりとした曲に乗せて、時に静かに、時に朗々とトランペットのメロディが流れていきます。ある程度の指示はあるのでしょうが、サウンドの流れやメロディは自然で、少し憂いを帯びた薄暗いサウンドカラーなっています。ある意味ジャズ的でもあるけれども、もっと何か、自然から湧き出してくるものの音楽という感じもする。組曲は全体で1曲と考えた方がいいくらいに、一貫性とまとまりがあります。9曲目には詩の朗読もあるけれども、それすらもこの組曲の一部に織り込まれてしまっています。これだけ一貫性のある組曲がフリーだとして、本当に瞬間を切り取った素晴らしい録音になってます。
« Vermillion/Kit Downes/Petter Eldh/James Maddres | トップページ | Thread Of Light/Satoko Fujii & Joe Fonda »
「音楽」カテゴリの記事
- 2023年私的ジャズベスト3(2023.11.24)
- Over Here/Jim Rotondi Quintet(2023.11.23)
- Arvo Part/Tractus(2023.11.22)
- Call On The Old Wise/Nitai Hershkovits(2023.11.21)
- Thomas Larcher/The Living Mountain(2023.11.20)
「ECMレーベル」カテゴリの記事
- Arvo Part/Tractus(2023.11.22)
- Call On The Old Wise/Nitai Hershkovits(2023.11.21)
- Thomas Larcher/The Living Mountain(2023.11.20)
- Uncle John's Band/John Scofield(2023.11.05)
- Veljo Tormis/Reminiscentiae(2023.10.08)
「ジャズ」カテゴリの記事
- 2023年私的ジャズベスト3(2023.11.24)
- Over Here/Jim Rotondi Quintet(2023.11.23)
- Call On The Old Wise/Nitai Hershkovits(2023.11.21)
- Here Now/Soren Bebe Trio(2023.11.17)
- Uncle John's Band/John Scofield(2023.11.05)
「ECM2702-2750番」カテゴリの記事
- Thomas Larcher/The Living Mountain(2023.11.20)
- Vagabond/Dominic Miller(2023.05.16)
- It's Always Now/Ralph Alessi Quartet(2023.03.23)
- A Short Diary/Sebastian Rochford(2023.02.03)
- Tonu Korvits/Robert Schumann/Edvard Grieg/Duo Gazzana(2022.11.27)
« Vermillion/Kit Downes/Petter Eldh/James Maddres | トップページ | Thread Of Light/Satoko Fujii & Joe Fonda »
コメント