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2022/03/02

Praha/Yoshiko Kishino(木住野佳子)

Kishinopraha 木住野佳子のリーダー作も、これ以降はブログにアップしてあるため一段落。プラハ出身のベーシスト、ジョージ・ムラーツと、そしてプラハでの録音なのと、曲によって弦楽四重奏団をつけているので、かの地での雰囲気がけっこう出ていると思います。ある種の湿度というか、憂いがちなサウンドというか、そんな表情が合っています。そんな中で、日本語で表記された曲が3曲あると、彼女自身の日本と、そしてプラハと、両方に想いを寄せながらこのアルバムを作ったのかなあ、と思わせます。サウンドカラーという点では、このアルバム、なかなかいいところを聴かせてくれていて、こういうアルバムも聴き続けていたいなあ、と思わせるものは十分にあります。

 

Praha/Yoshiko Kishino(P)(GRP) - Recorded November 16-18, 2003. George Mraz(B), Pavel Zboril(Ds), Martin Valek(Vln), Vladimir Klansky(Vln), Jan Simunek(Vln), Tomas Hubka(Vln), Zdenek Sarson(Vln), Josef Burger(Vln), Veronika Valisova(Vln), Andrea Bekova(Vln), Vladimir Kroupa(Viola), Mikolas Cech(Viola), Vit Petrasek(Cello), Jiri Cmugr(Cello), Milan Svoboda(Cond) - 1. Forest rain 2. モルダウの風 3. かげろう 4. Oasis 5. 足音 6. Just Before The Light 7. Oyasumi 8. Blue In Green 9. Some Other Time 10. Etude Op.10-3 11. Going Home

ストリングス・セクション(あるいはそのクァルテット)が加わります。ピアノ・トリオだけの曲が4、6、10曲目、ソロが11曲目。7曲目までが木住野佳子のオリジナル。ジャズというよりはメロディ中心に近い感じの曲が目立ちます。ただ、曲によってしっとり系フュージョンという雰囲気もあり、1曲目なども幻想的なばかりではなく、ノリの良さもあります。霧につつまれたような曲調の2曲目は哀愁をさそいます。この2曲が東欧系か。3、5、7曲目のやや日本的な情緒が出てくる曲がはさまっていて、不思議な世界に連れていってくれます。そんな中でも4曲目のように明るめでホッとする曲も。6曲目はワルツでのジャズ。マイルス・デイヴィス作の8曲目も淡い渋さで良い感じ。9曲目以降の美しいしっとり感がなかなかです。(04年3月24日発売)

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