Open On All Sides In The Middle/Geri Allen
ジェリ・アレンの続きで、マイナー・ミュージックでの3枚目のアルバム。収録時間は44分。M-BASEのミュージシャンも大胆に参加させて、曲もヴォーカルが入ったり、彼女の民族音楽色とか、M-BASE色とかがごった煮になっている興味深いアルバム。ジャズにすべきか、フュージョン/ファンクにすべきか迷うところでもあります。彼女自身のリーダー作では、他のアルバムではそんなにM-BASE色が強いということもないのですが、当時のスティーヴ・コールマンやロビン・ユーバンクスなどが参加しているので、これはもう、っていう感じでしょうか。今となっては少し聴く人を選ぶアルバムになっているかもしれませんが、当時はこういうサウンドはけっこう好きだった記憶があります。
Open On All Sides In The Middle/Geri Allen(P)(Minor Music) - Recorded December 1986. Shahita Murallah(Vo), David McMurray(Ss, Fl), Racy Biggs(Tp,Flh), Robin Eubanks(Tb), Steve Coleman(As), Tani Tabbal(Ds), Jaribu Shahid(B), with Special Guests: Mino Cineru(Per), Lloyd Storey(Tap Dancer), Marcus Belgrave(Flh) - 1. Open On All Sides 2. Forbidden Place 3. The Dancer 4. In The Middle 5. Ray 6. I Sang A Bright Green Tear For All Of Us This Year... 7. Drummer's Song 8. In The Morning (For Milton Nasciment) 9. The Dancer PT.2
参加メンバーのためか、M-BASE色が強い曲もあり、民族音楽の色合いが強い曲もあるアルバム。全曲ジェリ・アレンの作曲なので、彼女の強い個性を知る事ができます。アレンジされた部分も多いようで、彼女の才能がただ者ではない事をうかがわせます。1曲目はホーンのアンサンブルとトロンボーンソロが見事。エキゾチックな深いサウンドで、後半テンポがアップする2曲目、民族音楽的でタップダンスの音も入る3、9曲目、ファンクっぽくてゴキゲンな4曲目、パーカッションが強調されたヴォーカル入りの5曲目、不思議なコード進行でメロディアス(?)かつドラマチックな12分台の6曲目、タイトル通り打楽器が中心の7曲目。8曲目はミルトン・ナシメントに捧げられた曲ですが、もっと抽象的な印象があります。
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