Someone To Watch Over Me/Bennie Wallace
ベニー・ウォレスのエンヤに戻ってからのアルバムで、このアルバムあたりから雰囲気がけっこう変わった感じで、ガーシュイン集のアルバムだし、ジャケットも何となく売れセンねらいかなあ、と思えます。このアルバムと次のアルバム、スウィングジャーナルのゴールドディスクなんですよね。う~ん、納得(良い意味でも悪い意味でも)と思った次第です。演奏は実に堂々としたもので、個性的な部分を交えながら(時にかなり自由に吹いてますが)、メロディもけっこう歌っていて、このあたりはマニアックなジャズファンだけではなく、好きになる人は多いのではないでしょうか。この時期、以前にはあまりなかったピアノ・トリオをバックに演奏するというのも、特徴なんですよね。
Someone To Watch Over Me/Bennie Wallace(Ts)(Enja) - Recorded June 1998. Mulgrew Miller(P), Peter Washington(B), Yoron Israel(Ds) - 1. Nice Work If You Can Get It 2. The Man I Love 3. Who Cares 4. Someone To Watch Over Me 5. I Was Doing All Right 6. How Long Has This Been Going On 7. It Ain't Necessarily So 8. I Loves You Porgy
邦題「やさしき伴侶を」。ワン・ホーン作でガーシュイン集。1曲目のテーマで、ピアノソロが終わってサックスソロで、昔ながらの連続したアウトのフレーズが舞い降りてきます。いちいち飛んだり跳ねたりしてひっかかるアウトのブロウ。その滑らかでないところが個性的。2曲目でも印象的な曲を、途中でやりたい放題やっています。クァルテットのメンバーはオーソドックスだと思いますが、5曲目のピアノソロでサックスに負けずにアウトしたソロで応酬するところや、6曲目のドラムスのマレットさばきなど、地味ですがけっこう渋いところ。クライマックスは12分台の7曲目。堰を切ったように溢れ出るサックスのフレーズで、比較的おとなしい他の曲をカバーしました。勝負はタイトル曲の4曲目、あるいは6、8曲目のバラードでしょうか。
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