Big Jim's Tango/Bennie Wallace
ベニー・ウォレスお得意のピアノレス・トリオでの演奏ですが、メンバーをここで大きく変えてます。それでも有名なメンバーで録音できるのは、やっぱり実力があるからなんだろうなあ、と思います。エディ・ゴメスとダニー・リッチモンドとのトリオとは印象がけっこう違いますけど、やっぱり彼は(特に初期の頃は)トリオでの演奏がいちばん向いているなあ、と思わせる演奏でした。収録時間は42分。2曲目がスタンダードの他は、全部ベニーのオリジナルなのも、彼らしいところ。時代を経るにしたがって、まるくなっていきますけど、それでもブラインドでベニーの音だと分かる人はけっこういるような感じです。
Big Jim's Tango/Bennie Wallace(Ts)(Enja) - Recorded November 30 and December 1, 1982. Dave Holland(B), Elvin Jones(Ds) - 1. Big Jim's Tango 2. My Heart Bolongs To Daddy 3. Green & Yellow 4. Monroe County Moon 5. The Free Will
ベニー・ウォレスのオリジナルは全5曲中4曲もあります。ドラムとベースが何とも変わった取り合わせの、しかも強力な2人。ピアノレス・トリオで音が寂しくないのはサックスも強力な証拠 です。1曲目からいきなり哀愁の漂うタンゴでせまります。このメンバーで、ただのタンゴでないのがいい。2曲目はスタンダードを淡々としかも大らかに歌い上げています。3曲目は再演曲で、これも大らかなカリプソ、時々アグレッシヴという変化に富んだ曲。4曲目はブルース進行のスローなバラードでけっこう渋いですが、フレーズは相変わらずあちこち飛び回っています。5曲目も再演曲。やはりここでもテナーのフレーズが個性的で、デイヴ・ホランドのサポートもあって調性が分かりにくいスリルある面白さとなっています。
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