When We Leave/Mathias Eick
ECMの新譜が2枚届いたので聴いていきます。今月下旬から来月上旬までにECMから5枚ぐらい出るようで、コロナ禍の前のペースに戻るのではないかなあと思いますが、ちょうどその最中の録音が少ないと思われるため、一時的なものかもしれません。さて、Mathias Eickのこのアルバム、けっこうメロディアスで聴きやすく、ほとんどインタープレイ的なシリアスな場面がないため、あまりECMには親しみがない方でも聴けるのではないかなあ、と思います。それでいて、サウンドがそのペースのまま盛り上がっていくところもあって、聴いていてある程度メリハリもありますし。収録時間が適度に短めなのも、全体のまとまりを良くしている感じです。
When We Leave/Mathias Eick(Tp, Key)(ECM 2660)(輸入盤) - Recorded August 2020. Hakon Aase(Vln, Per), Andreas Ulvo(P), Audun Erlien(B), Torstein Lfthus(Ds), Helge Andreas Norbakken(Ds, Per), Stian Carstensen(Pedal Steel G) - 1. V(輸入盤) - 1. Loving 2. Caring 3. Turning 4. Flying 5. Arvo 6. Playing 7. Begging
(21/10/13)全曲Mathias Eickの作曲。収録時間は38分。ノルウェーのトランぺッターらしく、北欧の流れていくような、ジャズと当地の空気を含んだ陰影のあるメロディの音楽とをうまく組み合わせています。ECMらしいベース(ベースはやや目立ったアプローチですが)とドラムスが、中心にサポートしています。インタープレイ的なものもメロディアスで、どの曲も前面にメロディが出てくることが特徴になってます。穏やかで、少し低い温度感のあるサウンド風景が広がっています。それでいてその雰囲気のまま盛り上がる場面もあって、音的には必ずしも静かというわけではなく、そのあたりで物語性を持っている感じ。マンフレート・アイヒャーのプロデュースですが、このアルバムに関してはそんなにシリアスに構える必要はないです。
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コメント
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工藤さま、昔から好きなトランペッターなのですが、、
最近、どんどん、好みな感じになってます♪
前回のアルバムにもまして優しさに包まれているような気持ちになりました。
楽器がそれぞれ薄いベールのような感じで、重なっていて、シームレスな感じも好きです。
私のリンクを置いていきますね。
https://mysecretroom.cocolog-nifty.com/blog/2021/10/post-22c4cf.html
投稿: Suzuck | 2021/10/14 08:17
>Suzuckさん
こんにちは。
アイヒャーのプロデュースにしては、メロディがすごく分かりやすく前に手でいて、聴きやすいし、当地の雰囲気も伝えるアルバムだなあと、お気に入りになっています。時々ベースやドラムスが前に出るのもいいですね。もっと一般的に聴かれてもいいアルバムではないかなあ、と思いました。
投稿: 工藤 | 2021/10/14 11:26