The Willies/Bill Frisell
ビル・フリゼールの’02年作は、カントリー・ミュージシャンとの共演です。もともとこういう要素があっただけに、何の違和感もなく競演できてしまっています。こうなってくるとジャズでもなければフュージョンでもない世界に突入したのかな、とも思いますけど、その境目は分からなくて、あくまでもフリゼールの世界のギターサウンドということで、ケリがついてしまうのではないかと思います。でも、聴いていて面白い。曲数が多く詰まっているのとカントリー系メインということで、1曲あたりの時間はそんなに長くないようですけど。このアルバム、あるはずなのだけど探しても見つからないので、とりあえずストリーミングで聴いてしまいました。
The Willies/Bill Frisell(G)(Nonesuch) - Released 2002. Danny Barnes(Banjo, G, Harmonica, Pump Organ), Keith Lowe(B) - 1. Sittin' On Top Of The World 2. Cluck Old Hen 3. Everybody Loves Everybody 4. I Want To Go Home 5. Single Girl, Married Girl 6. Get Along 7. John Hardy Was A Desperate Little Man 8. Sugar Baby 9. Blackberry Blossom 10. If I Could I Surely Would 11. Cluck Old Hen(Reprise) 12. Cold, Cold Heart 13. I Know You Care 14. Goodnight Irene 15. Big Shoe 16. The Willies
トリオといってもジャズ・ミュージシャンではなく、フォークやカントリー系のミュージシャンとの共演です。自作の曲が半分ぐらい(3-4、6、10、12-13、15-16曲目)で、フォークやブルーグラス系の曲がやはり半分ぐらい。当然のことながらジャズ色はないのですが、ミディアムからスローなテンポの曲が多く、ほのぼのとした牧歌的なサウンド。短調の曲でも、時々感じるエキゾチックさはややあるものの、ごく自然な展開です。ナチュラルに流れていくギターのフレーズや音色などは、まさに近年のビル・フリゼール的な世界。ジャズではなくても何をやってもワン・アンド・オンリー。 ただ、これこそ本当に彼に心酔した人が聴くべき音楽です。こういうカントリー的な香りのあるところに足を踏み入れるのもいいかも。(02年6月26日発売)
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