ピアノ・ミュージック/藤井郷子
新譜が届いているので、先に聴いていきます。藤井さん、コロナ禍においても田村さんのアルバム含めてこれで今年5枚目。精力的にアルバムを出しています。今回のアルバムはまさに実験作で、ピアノの元の音の弦を叩いて普通に出してピアノを弾くシーンは、気が付く限り、なくて、もしかして実験音楽とかエレクトロニクス、そういった方面の、今までとは違ったファン層にも受けそうなアルバムではありますね。その萌芽となるものは、以前のアルバムから感じることはありましたけど、ここまで徹底的にやった、というのは初めてではないでしょうか。藤井さん、その初めて、といういろいろなことを何度もやっているので、よくアイデアが尽きないな、と思いました。コアなそちら方面のファンの方も、チェックしてみてください。
ピアノ・ミュージック/藤井郷子(P)(Libra Records)
Piano Music/Satoko Fujii(P)(Libra Records) - Recorded Match 2021. - 1. Shiroku 2. Fuwarito
全編藤井郷子のフリー・インプロヴィゼーション。収録時間は45分。今回は一発勝負のフリーではなくてエフェクトに相当するものを使用したり、コンピュータ処理をかけたり、編集処理をして、アコースティック・ピアノというより(楽器はピアノで表記されているが)、エレクトロニクスとプリペアド・ピアノの折衷での演奏という感じ。コンピュータ処理はご本人の演奏の試みとしては初めてらしいですが、ゆったりと進んでいく感覚や、おぼろげに見えてくる物語性は、興味深いものがあります。いくつか作成してダウンロード販売した中で、最初のこのアルバムの出来が良かったそうで、それがCD化されたらしいです。まさに幽玄な響きで、タイトルの「白く」「ふわりと」という感じがよく表されている感じがします。全体的にみると、実験作。(21年9月17日発売)
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