Arrows/Steve Khan
スティーヴ・カーンのリーダー作。ソニー(CBS)では3作目でラストのアルバム。改めて聴き直してみると、このあたりのサウンドもいいですねえ。ウィル・リーとスティーヴ・ガッドのコンビも盤石ですし(曲によってはリック・マロッタがドラムスのこともあります)。それでもこの時代は、やはり売れセンとの兼ね合いは常に意識されていた、と考えるべきでしょうか。とにかく参加メンバーが豪華なのは、3作に共通していることで、メンバーそれぞれのテクニックと、全体のアレンジはけっこう意識されていた感じではあります。ただ、やりたい方向が前2作に比べて割とはっきり見えてきている、という点では、そこをたどっていくのは興味深いです。
Arrows/Steve Khan(G)(SME) - Recorded 1979. Jeff Mironov(G), Don Grolnick(Key), Will Lee(B), Steve Gadd(Ds), Eroll "Crucher" Bennett(Per), David Sanborn(As), Randy Brecker(Tp), Michael Brecker(Ts, Ss), Rob Mounsey(Synth), Rick Marotta(Ds) - 1. City Suite 2. Candles 3. Daily Village 4. Some Arrows 5. Calling
豪華なメンバーが集まっています。やはり売れセンを意識しつつもギターソロはすでに独特の雰囲気が。セルフ・プロデュース(あとひとりクレジットされていますが)なので、やりたい方向が前作に増してはっきりしてきた感じ。全曲オリジナルでしかも1曲目は組曲。出だしはブレッカー・ブラザースのサウンドが出ていて、ドラマチック。その曲の途中にあるドラムソロはインパクトがあります。ゆったりしていて浮遊感も漂う2曲目、アコースティック・ギターで奏でる幻想的なフレーズの3曲目、聴いていて気持ちが良い豪快なシャッフルの4曲目、リズムが少しずつ変わっていってサウンドもそれに伴って変化する5曲目。マイケル・ブレッカーは1-3曲目に、ランディ・ブレッカーは1曲目に参加 しています。(99年7月23日発売)
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