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2020/10/19

Concierto/Jim Hall

Jimconcierto 影響を受けたシリーズ、今回はジャズなんですが、’98年以前に買って、かつ、ホームページで特集しているミュージシャンが参加していない、という私にとって珍しいアルバムが重要なアルバムとして残っていました。まだいくつか紹介ができると思います。このアルバムも比較的リアルタイムで聴いていたと思います。昔からジャズと言うと’70年代以降のものに手が出ていたんですね。まあ、周りにジャズを聴く人なんていませんでしたから、レコード屋へ行って、勘を頼りに買うしかなかったんですけれどもね。本格的にジャズを聴き始めるのは社会人になってからで、それまではクロスオーヴァーやフュージョンが多かった気がします。

 

Concierto/Jim Hall(G)(CTI) - Recorded April, 1975. Produced by Creed Taylor. Roland Hanna(P), Ron Carter(B), Steve Gadd(Ds), Chet Baker(Tp), Paul Desmond(As), Arrenged By Don Sebesky on "Concierto De Aranjuez". - 1. You'd Be So Nice To Come Home To 2. Two's Blues 3. The Answer Is Yes 4. Concierto De Aranjuez

邦題「アランフェス協奏曲」。私が純ジャズのアルバムで最も最初の時期に聴いた1枚。高校時代のことだったと思います。当初はこれもCTIなので、クロスオーヴァーかと思って購入。このアルバムはけっこう売れていたと思います(CTIでは一番売れたそうです)。後から振り返ってみると、メンバーは確かに豪華ですが、当時としてはどちらかと言うと定番と言うよりは新譜に近かったのだと思います。当時は4ビートというものをまとまって聴いた事がなく、このアルバムではじめて良さが分かりました。現在でもジム・ホールのアルバムでは評価の高い方のアルバムだと思うので、この出会いは私にとってラッキーでした。現在はなぜか純金CD(2,500円だったのでお買い得でした)で持っています。

1曲目。私は「You'd Be So Nice To Come Home To」というと、ヘレン・メリルではなく、このジム・ホールのヴァージョンがまず頭に浮かびます。ギターは全然派手ではないですが、メロディアスで心を打つものがあります。ドラムのスティーヴ・ガッドも、当時としては思い切った人選だと思いますが、リズムがタイトで、他のメンバーのフレーズに敏感に、そして大胆に反応するので、当時はクロスオーヴァー寄りだった私としては、聴いていて気持ちが良かったです。あまりマイルス・バンド以外では好きではないロン・カーターのベースも、このアルバムのサウンドでは、ハマッていていい感じ。2曲目はベースとのユニゾンのフレーズで始まるこのアルバム唯一のオリジナル。ノリが良く、チェット・ベイカー、ジム・ホールと続くソロがまた渋い。3曲目は、渋いギターのソロからはじまるオリジナルですが、これもけっこうメロディアス。この曲はスタンダードかと思ったらジム・ホールの夫人の作だとか。実はLP時代は私はこのA面を繰り返しかけていた記憶があります。

そしてこのアルバムのメインである4曲目。前奏がギターではじまり、チェット・ベイカーとポール・デスモンドの甘いフロントのテーマが何とも言えず哀愁を誘います。ただ、はじまってから4分弱のところのアドリブの場面になるとアランフェスらしくなくなって、アドリブ用のコード進行が循環するだけのちょっと俗っぽいアレンジになってしまい、少々残念ではあります。ジャズとしてはこの方法が普通だということを知らなかったので、たとえばボブ・ジェームスの「はげ山の一夜」や「ファランドール」の緻密なアレンジとの比較でそういう風に考えてしまいました。最後はまたテーマに戻ってきますが、19分台という演奏は、ちょっと長く感じられます。ただし、各ソロ・パートはけっこう印象的。

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コメント

KUDOさま、コンバンワ。
CTIの一連の作品群は、不思議なことに、今の歳になって響いてきますね。当時は、正直、少し敬遠していた感じがあったけど、一応、聴いてはいたんですね。ちゃんと心に残っている。
コンパクトで、わかりやすくて、サラリとして小粋。このアルバムも然り。人選も仰る通り、CTIだからこそのもので、今になって有り難みを感じます。

>zawinulさん

おはようございます。

CTIの時代って、ジャズが下火だった頃なので、CTIが有名なミュージシャンをけっこう集めてましたね。そこでアレンジも含めてゴージャスなアルバムを多く作ったので、やっぱり’70年代という時代のレーベルだったというか。この頃はまだジャズをほとんど聴いてませんでしたが、手持ちの何枚かのLPにCTIが入ってました。

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