Kind Of Blue/Miles Davis
ビル・エヴァンスの参加作の21日目。今日のアルバムはもう、説明不要でしょう。おそらく自分がアルバムコメントを書いてきた中でも一番有名なアルバムのひとつになるのでは、と思います。それがなぜ、アルバムコメントの手直し作業の最後の方になってしまったかというと、単に自分がホームページを’70年代以降のジャズを中心に運営してきたから、としか言いようがないです。もう何度も聴いてけっこう内容を覚えてしまっているのだけれども。それでも、このアルバムが苦手だという方もいらっしゃるようですね。まあ、ジャズは趣味だし強制されるものではないので、自分が好きだと思えるアルバムを聴いていくのが一番いいのだと思います。
Kind Of Blue/Miles Davis(Tp)(Sony) - Recorded March 2 and April 22, 1959. Julian Cannonball Adderley(As on 1-2, 4-5), John Coltrane(Ts), Bill Evans(P on 1, 3-5), Wynton Kelly(P on 2), Paul Chambers(B), Jimmy Cobb(Ds) - 1. So What 2. Freddie Freeloader 3. Blue In Green 4. All Blues 5. Flamenco Sketches
ビル・エヴァンスは1、3-5曲目に参加。誰もが知っているジャズのモードへの転換を示す歴史的名盤です。収録時間は45分。3曲目のみマイルス・デイヴィスとエヴァンスの共作(諸説あり)で、他はマイルスの作曲。このときすでにエヴァンスはマイルス・バンドを退団していたのですが、この録音のために呼び出されたそうです。理論的なことはともかく、このアルバムは、エヴァンスの参加なしでは平凡に終わっていたのではないかと。曲調から、2曲目のみウィントン・ケリーがピアノで参加しているのも必然か。オリジナル曲の、しかもモード奏法の完成をみたアルバムで、ここからジャズの歴史が変わっていきます。ただ今でも好き嫌いは聴く人によってあるかも。素朴なジャズの骨格を見たような気もするけど、音楽は豊穣。
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コメント
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KUDO様、コンバンワ。分かってていても、アップされているのを見ると「オォッー」と声が出てしまう。モダンジャズの不朽の名作。
好きとか嫌いというより、ただ、すごいと思い、畏敬してしまうアルバムといったら良いのでしょうか。マイルスの研ぎ澄まされた感性を感じることのできる最適な作品と言えると思います。
すみません、私も紹介しておりますので、よろしくお願いします。
https://zawinul.hatenablog.com/entry/2020/04/14/222656
投稿: zawinul | 2020/07/03 21:28
>zawinulさん
こんばんは。
まさか今になってこのアルバムを紹介するとは思ってませんでした。ただ、自分にとっての当時思い描いていたジャズのイメージに近かった(逆に言うとハードバップあたりはちょっと違っていた)アルバムです。昔は何度も聴き返しましたねえ。久しぶりに聴いてみたけど、やっぱりいいですね。
投稿: 工藤 | 2020/07/03 21:40