Dedication/Herbie Hancock
ハービー・ハンコックのリーダー作の10日目。ハービー・ハンコックのアルバムを追っていくと、日本録音が混ざっていて、それが特徴的だったりします。今回はすでにブログアップしているものが多いので日本録音を飛ばしていくことが多いと思いますけど、このアルバムも、彼のこの時代では他にないソロ・ピアノと多重録音によるエレキピアノやシンセサイザーでのソロになっています。1枚ずつ作ってくれたら分かりやすくていいんだけど、コンサート前に数時間で録音してしまったそうなので、大したものです。’70年代に入ってくると、多様なアルバムが出てきて興味深いです。やはり自分にはこちらの時代の方が合っているのかも。
Dedication/Herbie Hancock(P, Key, Synth, etc)(Sony) - Recorded July 29, 1974. - 1. Maiden Voyage 2. Dolphin Dance 3. Nobu 4. Cantaloupe Island
来日中の録音で収録時間は40分。全曲ハービー・ハンコックの作曲。前半2曲がアコースティック・ピアノによるソロで往年の名曲を演奏しています。この時期では非常に珍しいことです。1、2曲目とも抑制の効いた叙情的なサウンド。2曲目は11分もの長さで、この時期のソロ・ピアノのブームも意識したようなドラマチックな弾き方。後半の2曲は同じくソロなのですが、エレクトリック・ピアノやシンセサイザーを駆使した演奏です。多重録音のようです。今からするとちょっと荒削りのサウンドかもしれませんが、聴いていてけっこうスリルがあります。当時の彼のシンセサイザーの取り組みがこの録音ではっきりと表れていると思います。4曲目は何と14分。LP時代の録音なので、A面B面というような分け方で録っているようです。
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