My Funny Valentine/Miles Davis
ハービー・ハンコックとトニー・ウィリアムスの参加のマイルス・バンドの3日目。ライヴでボンボンこの時期出てきます。それだけライヴでの演奏が充実してきたということなんでしょうけど、彼らの場合、ライヴの時はスタンダードなどが多めなので、それも楽しい要因のひとつです。もちろんスタジオ録音のオリジナルもいいですけど。そして、どんどんグループとして柔軟性が出てきて、もう少しするとフリー一歩手前のかなり冒険的な演奏がスリリングだったりするのですが、今回のアルバムはバラード中心で歌心でせまってきます。もうこのあたりは何を聴いてもいいと思うので、文章がけっこう主観的になっているかもしれないですが。
My Funny Valentine/Miles Davis(Tp)(Sony) - Recorded February 12, 1964. George Coleman(Ts), Herbie Hancock(P), Ron Carter(B), Tony Williams(Ds) - 1. My Funny Valentine 2. All Of You 3. Stella By Starlight 4. All Blues 5. I Thought About You
ニューヨークでのライヴ。ライヴが続きます。収録時間は63分。マイルス・デイヴィスの作曲は4曲目のみで、他はスタンダード。この時期のライヴはスタンダードなどが多くなる傾向があります。アルバムもどんどん出すし、それだけ油が乗っていたということでしょう。1曲目の渋い静かな出だしから、メロディアスにバラードで進行するタイトル曲など、これでつかみはOKというところ。ライヴなので1曲あたりの演奏時間は長くなりますが、LP時代なので2枚組だったのでしょう。全体的に軽めな曲が多いのもこのアルバムの特徴か。2曲目も4ビートになるも少し盛り上がって割とおとなしめ。メロディアスではあるけど、曲というよりは彼らの少し抑制されたジャズを聴いている感じ。そのセンスはなかなか。4曲目は賑やかな演奏かも。
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コメント
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KUDOさま、コンバンワ。milesバンドの紹介が始まって、初っ端の「Seven Steps To Heaven」から、ウズウズして、何か気の利いたコメントをと、考えておりましたが思い浮かばず、今日再訪してみましたら、なんと私にとって生涯ナンバー1のライブ作品が登場しているではないですか。まあ予想してましたけど。
これを聴くと、「ジャズ聴いてるなぁ」と実感します。
このライブには、演奏が終わった後、今日はダメだったとメンバー全員が落ち込んだのに、後でテープを聴いてみたらスゲー良かったという逸話がありますね。即興の持つ面白さ、深みを表す良いエピソードだと思います。
投稿: zawinul | 2020/05/19 22:19
>zawinulさん(ですよね。お名前編集しておきました。)
コメントどうもありがとうございます。
実はマイルスのこの時期のアルバム、有名すぎて触れる予定はなかったのですが、ゴールデンウィークの時にあまりにも時間があったので、時系列的に聴いてしまいました。
連休の終わりまでで「ネフェルティティ」まで聴いてしまいましたが、アルバムごともそうですが、そこまでのサウンドの変化が興味深く、まさに一気に聴いてしまった感じです。このアルバムと対をなす「フォア&モア」も好きです。
投稿: 工藤 | 2020/05/19 22:34
工藤さん,こんばんは。この辺は私もアップしているのでまたもコメントさせて頂きます。
私の記事に書いた「ビター・スウィート」って感覚は本作とか,John Coltraneの"Ballads"とかにぴったりだと思いますねぇ。このアルバムなんか,本当にMilesの美学って感じでたまりませんね。私の記事は季節外れな感じですが,URLを貼り付けさせて頂きます。
https://music-music.cocolog-wbs.com/blog/2017/02/velentines-daym.html
投稿: 中年音楽狂 | 2020/05/22 21:55
>中年音楽狂さん
コメントどうもありがとうございます。
やっぱりライヴをアルバム2つに分けたのは正解だったなあ、と思います。このアルバムを好きな方、多いようですね。それにしてもこの前も、この後もどんどん進化していくさまは、見事なんですが、そこにこのアルバムがあるのもいいですね。
投稿: 工藤 | 2020/05/22 22:25