Miles In Tokyo/Miles Davis
ハービー・ハンコックとトニー・ウィリアムスの参加のマイルス・バンドの5日目。アルバムごとに同じ曲が続いても、いつも進化しているグループなので、聴き飽きるということがありません。これを聴いているのが連休中ということもあるけれど、どんどん先を聴きたくなってしまいます。ビル・エヴァンスのように、ある程度の位置まで来たら、そこからはあまり変わらずにマイペースで演奏してきたミュージシャンもいますが、マイルスは常に変わり続けていました。なので、いきなり基礎知識なしにアルバムを適当に選んでしまうと、これではなかった、ということも聞いてますけど。最低限必要な知識(時期的にどういうアルバムか)は必要かと思います。
Miles In Tokyo/Miles Davis(Tp)(Sony) - Recorded July 14, 1964. Sam Rivers(Ts), Herbie Hancock(P), Ron Carter(B), Tony Williams(Ds) - 1. Introduction 2. If I Were A Bell 3. My Funny Valentine 4. So What 5. Walkin' 6. All Of You
東京でのライヴ。収録時間は54分。マイルス・デイヴィス作は4曲目のみで、あとはおなじみのスタンダードなど。サックスがサム・リヴァースに交代しています。コードに沿った演奏を意識するも、より自由になったイメージがあります。音質が今ひとつか。この頃のグループは日々発展していて、アルバムごとに曲が重なっていても、全く違うことを演奏しているので、全然飽きない面白さがあります。2曲目はミュート・トランペットで聴かせるも、アップテンポでの演奏で、けっこう元気です。メンバーはこーだるにもモーダルにも演奏を発展できるし、テンポも速くなったり遅くなったり、その自在さが聴いていて心地よい。3曲目はバラードですが、この演奏はここだけのもの。4曲目はこれぞモードという演奏をこれでもかと聴かせます。
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コメント
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工藤さん,こんばんは。
この東京ライブって,どうしてもGeorge ColemanとWayne Shorterの狭間に入ってしまい,注目度が下がるとか,あるいはSam Riversが合わないとか言われてしまう訳ですが,私が記事にした際は,実に久しぶりに聞いたものの,こんなによかったのかと思いました。
この時期のこのバンドは,何をやってもよかったってことの証ですね。
ということで,当方記事のURLを貼り付けさせて頂きます。
https://music-music.cocolog-wbs.com/blog/2019/10/post-cdec70.html
投稿: 中年音楽狂 | 2020/05/26 22:03
>中年音楽狂さん
こんばんは。
個人的にはサム・リヴァース、好きなんですけれども、今回まとめて聴いて、どれも素晴らしい。逆にそれを恐れて今までしばらくの間聴くのを避けていた節があります。これで音質がもっと良ければ、とも思いますけど、それでも熱気は十分に伝わってきます。さすがこのあたりは歴史にも残っていきそうですね。
投稿: 工藤 | 2020/05/26 22:19