Round Midnight/Original Soundtrack
トニー・ウィリアムスの32日目。もはやこれはハービー・ハンコックのアルバムと言ってもいいんじゃないかと思いますが、オリジナルサウンドトラックなので、いちおう彼も参加者扱いのようには区分してあります。実は大人になって初めてリアルタイムで映画館で観たジャズ映画だったし、レーザーでディスクも購入して何度も観た映画なので、そのシーンやこのアルバムの曲が、久しぶりに聴いてもよみがえってきます。デクスター・ゴードンもなかなかの役者でした。この映画は純粋に撮影の設定年代のジャズを考証的に再現したものではなかったようですが、それでも私がその後もジャズにのめり込むようになる、決定的な映画でした。
Round Midnight/Original Soundtrack(Sony) - Released 1986. Chet Baker(Vo, Tp on 4), Ron Carter(B on 1, 11), Dexter Gordon(Ts on 2, 5, 7-9), Herbie Hancock(P on 1-7, 9-11), Billy Higgins(Ds on 2-7, 9), Freddie Hubbard(Tp on 8), Bobby Hutcherson(Vib on 5, 10), Bobby McFerrin(Vo on 1, 11), Lonette McKee(Vo on 7), John McLaughlin(G on 2-3), Pierre Michelot(B on 2-7, 9), Wayne Shorter(Ss, Ts on 5), Ceder Walton(P on 8), Tony Williams(Ds on 1, 8, 11) - 1. Round Midnight 2. Body And Soul 3. Berangere's Nightmare 4. Fair Weather 5. Una Noche Con Francis 6. The Peacocks 7. How Long Has This Been Going On? 8. Rhythm-A-Ning 9. Still Time 10. Minuit Aux Champs-Elysees 11. Chan's Song(Never Said)
まずメンバーがスゴい。メンバーがサントラ盤でありながら、良質のジャズアルバムとして通して聴けます。特に映画の設定年代にさかのぼる演奏という感じはなく、自然な演奏。ジョン・マクラフリンもオーソドックスな演奏をしています。ジャズメン・オリジナルの間にオリジナルが混ざっているのですが、明確なクレジットが小さすぎて読めません。このあたりリアルタイムで映画も観たしレーザーディスクも購入したので、ここでの曲もアレンジされたサウンドのインパクトが強いです。特に主演のデクスター・ゴードンはいい味を出していました。何人かは実際に映画に出演して会話や演奏シーンもありました。ハービー・ハンコックは8曲目以外に参加で、このアルバムのプロデューサー。トニー・ウィリアムスは1、8、11曲目に参加。
« Wynton Marsalis | トップページ | The Other Side Of Round Midnight/Dexter Gordon »
「音楽」カテゴリの記事
- 2023年私的ジャズベスト3(2023.11.24)
- Over Here/Jim Rotondi Quintet(2023.11.23)
- Arvo Part/Tractus(2023.11.22)
- Call On The Old Wise/Nitai Hershkovits(2023.11.21)
- Thomas Larcher/The Living Mountain(2023.11.20)
「ジャズ」カテゴリの記事
- 2023年私的ジャズベスト3(2023.11.24)
- Over Here/Jim Rotondi Quintet(2023.11.23)
- Call On The Old Wise/Nitai Hershkovits(2023.11.21)
- Here Now/Soren Bebe Trio(2023.11.17)
- Uncle John's Band/John Scofield(2023.11.05)
「映画音楽・ナレーション」カテゴリの記事
- Blue Giant(オリジナルサウンドトラック)/上原ひろみ(2023.02.20)
- Pier Paolo Pasolini/Land Der Arbeit/Christian Reiner(2022.12.10)
- A Map Of The World/Pat Metheny(2022.05.05)
- Though Seasons Change ~ Violet Evergarden Piano Memories ~/Evan Call(2022.03.31)
- Ma Femme Est Une Actrice(Musique Original De Brad Mehldau)(2021.11.17)
コメント
« Wynton Marsalis | トップページ | The Other Side Of Round Midnight/Dexter Gordon »
KUDOさま。こんばんわ。
これまた、懐かしき愛聴盤。映画の中では、もっと演奏の方を聴いていたいのにと思う場面がよくあって、却って途中までしか聴かせないとか、途中でフェードアウトした方が、より印象が高まるものなんだなぁと、今から思うと気づきます。ゴードンも素晴らしいですが、ハンコックも本当に素晴らしいサポートをしている。どちらかと言うとこの頃のハンコックのアコースティックは饒舌すぎる所があったが、このアルバムは非常にバランスのいいピアノのダイナミズを活かした演奏をしており、やっぱり凄いなぁと思います。チェットベーカーの歌が入っている曲なんか本当にステキ。やはりいいもんはいいですね。わたしも久しぶりに聴き惚れました。
投稿: zawinul | 2020/04/25 19:32
>zawinulさん
コメントどうもありがとうございます。
当時もデクスター・ゴードンが好きで、国内盤ですがアルバムが出るたびに買っていたのですが、この映画が決定的になりました。最近気が付いたのですが、プロデューサーはハンコックだったんですね。なかなか印象的な曲ばかり並んでます。映画音楽の使われ方も良かったでした。時代考証的にはともかく、リアルタイムで観た映画として、インパクトは大きかったです。
投稿: 工藤 | 2020/04/25 20:30