Renaissance/Branford Marsalis
トニー・ウィリアムスの34日目。今回はブランフォード・マルサリスのアルバムに全面的に参加しているアルバム。ハービー・ハンコックも3曲目だけに出ていますが、それは15分にわたるバラードで、演奏もバッキングもなかなか。改めて聴き直してみて、この時代はジャズが豊穣だった時代だったんだなあと思いました。まあ、当時が若手、中堅だったのがだんだん大物になってきた、ということもありますけど、当時でこれだけ素晴らしいジャズを展開していたのはスゴいことです。7曲目なんてサックス・ソロで勝負してますもんね。他の曲もそれぞれに素晴らしいし。ホームページの手直し作業が終わったら大胆にCD処分を考えてましたが、やっぱりやめようかなあ。
Renaissance/Branford Marsalis(Ts, Ss)(Sony) - Recorded December 1986 and January 1987. Kenny Kirkland(P on 1-2, 4-6), Bob Hurst(B on 1-2, 4-6), Tony Williams(Ds), Herbie Hancock(P on 3), Buster Williams(B on 3) - 1. Just One Of Those Things 2. Lament 3. The Peacocks 4. Love Stone 5. Citadel 6. The Wrath (Structured Burnout) 7. St. Thomas
ジャズ3作目でクァルテットのアルバム。57分収録。いきなり1曲目からアップテンポの4ビートでガンガン攻めて爆発。とはいえバラードの曲の表現力もさすがのブランフォード・マルサリス、風格さえ漂ってきます。スタンダードは4曲(1-3、7曲目)あって、自己のオリジナルの比率が低い(6曲目のみ。4-5曲目はトニー・ウィリアムスの作曲)ので、聴きやすいアルバムでもあります。サックスの演奏は過去のミュージシャンの誰風にも聴こえるという意見もあるようですが、逆に彼の若い頃の大物ぶりを発揮しているのかも、と思います。相棒のケニー・カークランドもなかなかやります。何と7曲目はサックスのソロ演奏(ソニー・ロリンズの向こうを張っている?)。ハービー・ハンコックは3曲目に参加。収穫の多い曲たちです。
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コメント
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工藤さま、こんばんわ。
この80年代のブランフォードの諸作品は、当時、発売されるのが待ち遠しくて、毎回ワクワクしながら聴いていた事を思い出します。工藤さん言われるように、「ジャズが豊穣だった時代」の象徴のような作品群でした。何しろケニー・カークランド、ワッツ、ハーストという強力なリズム陣が限りなくカッコ良くて、そこに乗っかってくるブランフォードのソロも凄かった。この作品の少し後に発表されたアルバム「トリオジーピー」なんかも大好きなんですけど、マイケル・ブレッカーと双璧をなす時代を代表するテナーサックスプレイヤーだと思います。そんなブランフォードももう60歳なんですね。
投稿: zawinul | 2020/04/26 17:11
>zawinulさん
コメントどうもありがとうございます。
実はブランフォードもホームページの追っかけミュージシャン候補の一人だったのですが、これ以上手を広げると収拾がつかなくなると思い、あきらめてます。ただ、割と最近まではアルバムを買っていたと思います。80年代、一気にブームはジャズに引き戻されましたが、その立役者のひとりでしょうね。今考えてみると良い時代だったと思います。
投稿: 工藤 | 2020/04/26 18:27