Wynton Marsalis
トニー・ウィリアムスの31日目。流れとしては、「ハービー・ハンコック・クァルテット」のアルバムの続きという感じで録音されたのでしょうね。メンバーが重なる曲もアルバムの半分ほど、ウィントン・マルサリスの初リーダー作としては申し分なしのメンバーと内容になってます。数字までは把握していないけど、CDも発売が’82年となっているようですが、収録時間は41分で、LPと合わせ、けっこう売れたのではないかと思います。このあたりで急速に世の中の流れもジャズへの回帰が進んだと記憶しています。そういう意味では影響力のあったアルバムだったと。このアルバムを聴いたのも本当に久しぶりだったけど、後年のもっと昔へのジャズに進んだアルバムよりは好みです。
Wynton Marsalis(Tp)(Sony) - Recorded July 3-6 and August 1-2 and 7, 1981. Branford Marsalis(Sax on 1-5, 7), Jeff Watts(Ds on 1-2, 7), Clarence Seay(B on 1-2), Kenny Kirkland(P on 1-2, 7), Herbie Hancock(P on 3, 5-6), Ron Cater(B on 3-6), Tony Williams(Ds on 3-6), Charles Fambrough(B on 7) - 1. Father Time 2. I'll Be There When The Time Is Right 3. RJ 4. Hesitation 5. Sister Cheryl 6. Who Can I Turn To 7. Twilight
ウイントン・マルサリスはある意味当時のジャズをブームにまで盛り上げたひとりで、テクニックも当時から素晴らしいものがありました。メジャーから、しかも曲も演奏もメンバーもすごいアルバム。ベテランからの曲の提供が3曲(2曲目がハービー・ハンコック作、3曲目がロン・カーター作、5曲目がトニー・ウィリアムス作)で、彼のオリジナルも3曲(1、4、7曲目)、そして6曲目のスタンダード。3-6曲目が東京録音(7月)で、1-2、7曲目がニューヨーク録音(8月)。そしてプロデューサーはハンコック。出だしの1曲目からもう安定感の非の打ちどころのないトランペットであり、バック・ミュージシャンも見事。盛り上がるところ、静かなところをうまくつながるように進んでいきます。4曲目のピアノレス・クァルテットの兄弟もいい。
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コメント
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910さん、こんにちは。忘れておりましたが、仰る通り、これがウィントンの初リーダー作でしたね。若々しい!。ウィントンを毛嫌いする人が日本には少なからずいますが、かつて、名古屋のライブハウスにエルビン・ジョーンズと出演したウィントンのバラードを聴いて打ちのめされた身にとっては、寂しい限りです。確かに、原点回帰が過ぎた時はウンザリでしたけど、「JMOOD」などは、ある意味、ジャズ本流の最高に成熟した作品だと思います。
3曲目の「RJ」は大学の軽音時代、自分のバンドでコピーした記憶があります。懐かしい!。6曲目の「Who Can I Turn To」もなんて初々しいんだろう。
投稿: zawinul | 2020/04/23 13:59
>zawinulさん
コメントどうもありがとうございます。
いつもは新譜が多いのですが、今年は少なくて、旧譜ばかりを順番に聴いてます。「ハービー・ハンコック・クァルテット」からの「ウィントン・マルサリス」の流れ、そしてそれぞれのアルバムもかなりいいですね。ウィントンはある時期から古いジャズへの回顧がはじまり、さすがにその時期のものは大半を処分してしまいましたけど。J Moodの後の時期のものは今手元に5-6枚です。
投稿: 工藤 | 2020/04/23 15:44