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2020年4月の記事

2020/04/30

Hub-Tones/Freddie Hubberd

Freddiehubt ハービー・ハンコックの競演・参加作の2日目。この時期ドナルド・バードのグループでけっこう吹き込みをやっているのですが、当時集めてなかったので、手持ちのものだけで聴いていくしかありません。ホームページを振り返ってみるとちょうどハービーのあたりが昔の短いコメントと今の少し長くなったコメントの境目なので、中途半端な長さのものが多いです。直すのが楽なものもあれば、書き換えになってしまうものもあります。いずれにしてもマイルス・バンド参加のあたりから個性的な面が強くなってくるので、もう少ししたらその変化も聴けると思います。とは言うものの、この時期の演奏もトータルとしてなかなかいいです。さすがブルーノート。

 

Hub-Tones/Freddie Hubberd(Tp)(Blue Note) - Recorded November 10, 1962. James Spaulding(As, Fl), Herbie Hancock(P), Reginald Workman(B), Clifford Jarvis(Ds) - 1. You're My Everything 2. Prophet Jennings 3. Hub-Tones 4. Lament For Booker 5. For Spee's Sake

フレディ・ハバードのブルーノート5枚目のリーダー作。1曲目のみスタンダードで他の曲はフレディー・ハバードのオリジナル。彼のエッジの効いた切れ味のあるトランペットは聴いていてすがすがしさを覚えます。いかにもブルーノートらしい作りで、聴いていて安心感があります。ハービー・ハンコックのピアノは、この時期まだ少し個性はあるものの、うまいんだけど当時の流れに乗ったタイプのピアノという感じです。ミュート・トランペットとフルートで渋くせまりながらミディアムの4ビートで進んでいく2曲目、ズンズンという感じのテーマから一転、ゴキゲンなアップテンポの4ビートのタイトル曲の3曲目、包み込むような優しいメロディで情感がこもっているバラードの4曲目、力強いテーマとアドリブの、ややアップテンポで快調な5曲目。

2020/04/29

Bridge Over Troubled Water/Paul Desmond

Paulbridge ハービー・ハンコックの競演・参加作の1日目。今日は順番を変えて聴きます。というのも、他のアルバムはコメントの手直しが終わるまで取っておくつもりだったのが、記憶ではこのアルバムを処分してしまっていて、探しても全然見つからなかったから、ストリーミングで聴き直しているためです。これでそういう処分してしまったアルバムは2枚目。でもストリーミングがあるので買い直しの必要もなく便利ではあります。さて、’69年の録音でサイモン&ガーファンクル集というのは、やはり当時かなり売れていたからだろうと思うのですが、それでも全曲、というのは冒険だったかも。まだ当時としては新しい曲も入っていて、発売時は新鮮だったろうと思います。

 

Bridge Over Troubled Water/Paul Desmond(As)(A&M) - Recorded 1969. Herbie hancock(Key), Ron Carter(B), Jerry Jemott(B), Airto Moreira(Ds), Joao Palma(Ds), Bill Lavorgna(Ds), Sam Brown(G), Gene Bertomcinni(G) - 1. El Condor Pasa 2. So Long, Frank Lloyd Wright 3. The 59th Street Bridge Song(Feelin' Groovy) 4. Mrs. Robinson 5. Old Friends 6. America 7. For Emily, Whenever I May Find Her 8. Scaborough Fair/Canticle 9. Cecilia 10. Bridge Over Troubled Water

全曲サイモン&ガーファンクルのカヴァーアルバム。実はポール・デスモンドのサックス自体は何だかふわふわしていて、イージーリスニングを聴いているような感じがしてあまり好きではないのですが、ここではアレンジが当時のA&Mらしく凝っていて、曲によってはオーケストラも入って非常に豪華。売れセン狙いと言ってしまえばそれまでですけど、逆に知っている曲ばかりをジャズロック的な当時としては豪華なアレンジで聴かせてくれるので、そういう意味では親しみのあるサウンドと言えます。ハービー・ハンコックのエレキピアノはここでもただ者ではありません。一部効果的に変拍子も使われています。それにしてもまだ’60年代(終盤とはいえ)の録音で、ここまでS&Gを取り上げるというのは、社会現象にまでなっていたか。

2020/04/28

コネコ/ガトー・リブレ

Gatokoneko 国内盤の新譜が届いたので先に。本当は4月18日発売だったのですが、Amazonに入荷するのが3日ほど遅れ、さらに出荷まで数日を要して、届いたのが26日のこと。その日は日曜日だったのですぐ聴けたのですが、やはりAmazonha今の時期日用品の出荷を最優先にしているようで、こういうこともやむを得ないかなと思います。さて、田村夏樹氏と藤井郷子氏のグループ、ガトー・リブレですが、前回もネコ、今回もネコと、ネコで攻めています。グループ名の意味ははじめて知ったのですが、スペイン語で「自由なネコ」です。ただ、表現の形式がピアノではなくアコーディオンを含む管のトリオ3人ということで、どことなくほのぼの、哀愁も漂ってますし、ハマる人はハマるんじゃないかなと思います。ゆったりと、時に激しいインプロが、という絶妙なバランスです。

 

コネコ/ガトー・リブレ(Libra Records)
Koneko/Gato Libre(Libra Records) - Recorded December 5, 2019. 田村夏樹(Tp)、金子泰子(Tb)、藤井郷子(Accordion) - 1. Kaineko 2. Noraneko 3. Yamaneko 4. Koneko 5. Ieneko 6. Bakeneko 7. Doraneko 8. Kanbanneko

全曲田村夏樹作曲。メンバーを代えながら、通算8作目のグループのアルバム。前作も「ネコ」というタイトルでしたが、前回は猫の名前、今回はネコの種類に関するタイトルがついています。ここにもいろいろな種類の猫がいますけど、トランペット、トロンボーンと、ピアノではなくてアコーディオンでの演奏の3人組なので、哀愁のある叙情的に猫のいろいろな情景描写をしている音か。ジャケットはかわいいネコのイラストですが、やはりこのメンバーだとインプロヴィゼーションでの激しい部分も出てきたりと、ドラマチックに猫の描写をやっている感じです。8曲が8曲ともに、いろいろなサウンドでネコを表現しているのと、メロディがはっきりしていて、ある意味フリーのところもあるので、マニアックでも親しみやすい51分間でした。(20年4月18日発売)

2020/04/27

A Tribute To Miles/Herbie Hancock/Wayne Shorter/Ron Carter/Wallace Roney/Tony Williams

Milestribute トニー・ウィリアムスの35日目で、何とか一段落。アルバムコメントの手直しも残り3ページ、75枚にまで減りました。ただし、ここから先はミュージシャンの重複はないので、少しゆっくり進んでいくと思います。このアルバムがラストで、しかもつい先日ウォレス・ルーニーがコロナ肺炎で亡くなってしまったので、と思い出深いアルバムになりそうです。マイルスのトリビュートアルバムとしてはハマり役で、なかなかいいと改めて思いました。当時のサウンドや曲の完全な再現ではない曲も混ざっているようですけど、そこを含めて、こういう企画が多かった中、このアルバムが本命だなあ、と久しぶりに聴き直してみて、思います。

 

A Tribute To Miles/Herbie Hancock(P)/Wayne Shorter(Ts, Ss)/Ron Carter(B)/Wallace Roney(Tp)/Tony Williams(Ds) - Recorded September 19, 1992(Live). - 1. So What(Live) 2. RJ 3. Little One 4. Pinocchio 5. Elegy 6. Eighty One 7. All Blues(Live)

邦題は「マイルス・デイヴィス・トリビュート」。ライヴの2曲以外は録音年月日が書いてありません。’91年に没したマイルスへのトリビュート・アルバムで、’60年代黄金のクインテットからトランペットを変えただけの編成。サウンドの感じもその雰囲気をかなり出しています。ウォレス・ルーニーはハマリ役です。選曲もスタンダードではなく、オリジナルばかりなので通好みで渋い選曲と言えます。1、7曲目がマイルス・デイヴィス作、2曲目がロン・カーター作、3曲目がハービー・ハンコック作、4曲目がウェイン・ショーター作、5曲目がトニー・ウィリアムス作、6曲目がマイルスとロンの合作と、V.S.O.P.のように曲を持ち寄ってます。このメンバーなので、’90年代に入ってもスリリングな演奏は健在。ウォレスだとまるで生き写しのよう。

2020/04/26

Renaissance/Branford Marsalis

Branfordrenai トニー・ウィリアムスの34日目。今回はブランフォード・マルサリスのアルバムに全面的に参加しているアルバム。ハービー・ハンコックも3曲目だけに出ていますが、それは15分にわたるバラードで、演奏もバッキングもなかなか。改めて聴き直してみて、この時代はジャズが豊穣だった時代だったんだなあと思いました。まあ、当時が若手、中堅だったのがだんだん大物になってきた、ということもありますけど、当時でこれだけ素晴らしいジャズを展開していたのはスゴいことです。7曲目なんてサックス・ソロで勝負してますもんね。他の曲もそれぞれに素晴らしいし。ホームページの手直し作業が終わったら大胆にCD処分を考えてましたが、やっぱりやめようかなあ。

 

Renaissance/Branford Marsalis(Ts, Ss)(Sony) - Recorded December 1986 and January 1987. Kenny Kirkland(P on 1-2, 4-6), Bob Hurst(B on 1-2, 4-6), Tony Williams(Ds), Herbie Hancock(P on 3), Buster Williams(B on 3) - 1. Just One Of Those Things 2. Lament 3. The Peacocks 4. Love Stone 5. Citadel 6. The Wrath (Structured Burnout) 7. St. Thomas

ジャズ3作目でクァルテットのアルバム。57分収録。いきなり1曲目からアップテンポの4ビートでガンガン攻めて爆発。とはいえバラードの曲の表現力もさすがのブランフォード・マルサリス、風格さえ漂ってきます。スタンダードは4曲(1-3、7曲目)あって、自己のオリジナルの比率が低い(6曲目のみ。4-5曲目はトニー・ウィリアムスの作曲)ので、聴きやすいアルバムでもあります。サックスの演奏は過去のミュージシャンの誰風にも聴こえるという意見もあるようですが、逆に彼の若い頃の大物ぶりを発揮しているのかも、と思います。相棒のケニー・カークランドもなかなかやります。何と7曲目はサックスのソロ演奏(ソニー・ロリンズの向こうを張っている?)。ハービー・ハンコックは3曲目に参加。収穫の多い曲たちです。

2020/04/25

The Other Side Of Round Midnight/Dexter Gordon

Dextertheother トニー・ウィリアムスの33日目。今日は前回のオリジナルサウンドトラックの別な方面から(今回はSonyではなくBlue Noteから)の1枚。こちらの方はアウトテイクや採用されなかった曲中心になりますけど、音楽として聴いてもけっこういいので、映画に使われなかったテイクで気軽に聴いてみたいとか、そういう呪縛から離れたいときはいいと思います。しかしこの映画、ストリーミング配信はやっているのかな。けっこうジャズファンにはいい映画だと思うのですけれどもね。デクスター・ゴードンの主演の味というか、それもなかなかのものでした。こういうところで印象付けてくれた(彼自身の設定ではないのですが)ので、それが当分、彼に関してイメージが抜けませんでした。

 

The Other Side Of Round Midnight/Dexter Gordon(Ts on 1, 6-8)(Blue Note) - Released 1986. Ron Carter(B on 1-3, 6), Herbie Hancock(P on 1-4, 7-9), Billy Higgins(Ds on 1, 2, 5, 7-8), Freddie Hubbard(Tp on 2, 6), Bobby Hutcherson(Vib on 8), Bobby McFerrin(Vo on 4), John McLaughlin(G on 7), Pierre Michelot(B on 7-8), Wayne Shorter(Ss, Ts on 1, 3), Ceder Walton(P on 5-6), Tony Williams(Ds on 2, 6), Palle Mikkelborg(Tp on 1、), Mads Vinding(B on 1, 5) - 1. Round Midnight 2. Berangere's Nightmare 3. Call Sheet Blues 4. What Is this Thing Called Love 5. Tivoli 6. Society Red 7. As Time Goes By 8. It's Only A Paper Moon 9. Round Midnight

同じ映画「ラウンド・ミッドナイト」サントラからの作品でもこちらはデクスター・ゴードン名義でブルーノートからの作品。よりジャズらしい演奏のアルバムで、映画で採用されなかった曲も3曲あるとか。これも独立したアルバムとして楽しめます。プロデュースはハービー・ハンコックとマイケル・カスクーナ。聴こえ方からすると、アウトテイクのようですが、それはそれでクォリティが落ちているわけでもなく、むしろ映画の呪縛から解き放たれつつも、近い場所にいる感じです。細かい点は抜きにして、当時この映画にものすごくジャズを感じてました。ハンコックは1-4、7-9曲目に、トニー・ウィリアムスは2、6曲目に参加。3曲目のテナー・サックスのみなぜかウェイン・ショーター。なぜかデクスター・ゴードンの演奏も1、5-7曲目のみ。

2020/04/24

Round Midnight/Original Soundtrack

Dexterround トニー・ウィリアムスの32日目。もはやこれはハービー・ハンコックのアルバムと言ってもいいんじゃないかと思いますが、オリジナルサウンドトラックなので、いちおう彼も参加者扱いのようには区分してあります。実は大人になって初めてリアルタイムで映画館で観たジャズ映画だったし、レーザーでディスクも購入して何度も観た映画なので、そのシーンやこのアルバムの曲が、久しぶりに聴いてもよみがえってきます。デクスター・ゴードンもなかなかの役者でした。この映画は純粋に撮影の設定年代のジャズを考証的に再現したものではなかったようですが、それでも私がその後もジャズにのめり込むようになる、決定的な映画でした。

 

Round Midnight/Original Soundtrack(Sony) - Released 1986. Chet Baker(Vo, Tp on 4), Ron Carter(B on 1, 11), Dexter Gordon(Ts on 2, 5, 7-9), Herbie Hancock(P on 1-7, 9-11), Billy Higgins(Ds on 2-7, 9), Freddie Hubbard(Tp on 8), Bobby Hutcherson(Vib on 5, 10), Bobby McFerrin(Vo on 1, 11), Lonette McKee(Vo on 7), John McLaughlin(G on 2-3), Pierre Michelot(B on 2-7, 9), Wayne Shorter(Ss, Ts on 5), Ceder Walton(P on 8), Tony Williams(Ds on 1, 8, 11) - 1. Round Midnight 2. Body And Soul 3. Berangere's Nightmare 4. Fair Weather 5. Una Noche Con Francis 6. The Peacocks 7. How Long Has This Been Going On? 8. Rhythm-A-Ning 9. Still Time 10. Minuit Aux Champs-Elysees 11. Chan's Song(Never Said)

まずメンバーがスゴい。メンバーがサントラ盤でありながら、良質のジャズアルバムとして通して聴けます。特に映画の設定年代にさかのぼる演奏という感じはなく、自然な演奏。ジョン・マクラフリンもオーソドックスな演奏をしています。ジャズメン・オリジナルの間にオリジナルが混ざっているのですが、明確なクレジットが小さすぎて読めません。このあたりリアルタイムで映画も観たしレーザーディスクも購入したので、ここでの曲もアレンジされたサウンドのインパクトが強いです。特に主演のデクスター・ゴードンはいい味を出していました。何人かは実際に映画に出演して会話や演奏シーンもありました。ハービー・ハンコックは8曲目以外に参加で、このアルバムのプロデューサー。トニー・ウィリアムスは1、8、11曲目に参加。

2020/04/23

Wynton Marsalis

Wyntonmar トニー・ウィリアムスの31日目。流れとしては、「ハービー・ハンコック・クァルテット」のアルバムの続きという感じで録音されたのでしょうね。メンバーが重なる曲もアルバムの半分ほど、ウィントン・マルサリスの初リーダー作としては申し分なしのメンバーと内容になってます。数字までは把握していないけど、CDも発売が’82年となっているようですが、収録時間は41分で、LPと合わせ、けっこう売れたのではないかと思います。このあたりで急速に世の中の流れもジャズへの回帰が進んだと記憶しています。そういう意味では影響力のあったアルバムだったと。このアルバムを聴いたのも本当に久しぶりだったけど、後年のもっと昔へのジャズに進んだアルバムよりは好みです。

 

Wynton Marsalis(Tp)(Sony) - Recorded July 3-6 and August 1-2 and 7, 1981. Branford Marsalis(Sax on 1-5, 7), Jeff Watts(Ds on 1-2, 7), Clarence Seay(B on 1-2), Kenny Kirkland(P on 1-2, 7), Herbie Hancock(P on 3, 5-6), Ron Cater(B on 3-6), Tony Williams(Ds on 3-6), Charles Fambrough(B on 7) - 1. Father Time 2. I'll Be There When The Time Is Right 3. RJ 4. Hesitation 5. Sister Cheryl 6. Who Can I Turn To 7. Twilight

ウイントン・マルサリスはある意味当時のジャズをブームにまで盛り上げたひとりで、テクニックも当時から素晴らしいものがありました。メジャーから、しかも曲も演奏もメンバーもすごいアルバム。ベテランからの曲の提供が3曲(2曲目がハービー・ハンコック作、3曲目がロン・カーター作、5曲目がトニー・ウィリアムス作)で、彼のオリジナルも3曲(1、4、7曲目)、そして6曲目のスタンダード。3-6曲目が東京録音(7月)で、1-2、7曲目がニューヨーク録音(8月)。そしてプロデューサーはハンコック。出だしの1曲目からもう安定感の非の打ちどころのないトランペットであり、バック・ミュージシャンも見事。盛り上がるところ、静かなところをうまくつながるように進んでいきます。4曲目のピアノレス・クァルテットの兄弟もいい。

2020/04/22

Herbie Hancock Quartet

Herbiequartet トニー・ウィリアムスの30日目。やっと’80年代になりますが、ここでウイントン・マルサリスの登場。一説によると、一気に時代をジャズの流れに引き戻した張本人と言われてます。そして、ハービー、ロン、トニーのトリオもV.S.O.P.でかなり露出していたせいかここでも登場。この時代では無敵のトリオですね。実は私が持っているこのCDは、当初発売されたものでなく、リマスターされた紙ジャケCDです。東京録音ということもあって、なおのこと音がいい。しかもLP時代は2枚組だったのがCDでは1枚で聴ける。値段的にも当初のCDでは4,500円だった記憶があるけど、このアルバムは2千円未満の販売価格。今も安く入手できるなら、入手しておくことをお勧めします。

 

Herbie Hancock(P) Quartet(Sony) - Recorded July 28, 1981. Wynton Marsalis(Tp), Ron Carter(B), Tony Williams(Ds) - 1. Well You Needn't 2. 'Round Midnight 3. Clear Ways 4. A Quick Sketch 5. Eye Of The Hurricane 6. Parade 7. The Sorcerer 8. Pee Wee 9. I Fall In Love Too Easily

LP時代は2枚組で、69分収録。ハービー・ハンコック作が5、7曲目、ロン・カーター作が4、6曲目、トニー・ウィリアムス作が3、8曲目で、他はスタンダードやジャズメン・オリジナル。クァルテットで、しかも当時の新人ウイントン・マルサリスをフロントにしての演奏。ウィントンだからこそできるトランペットの素晴らしいコントロールが、V.S.O.P.の演奏とも違って、聴いた当時は新鮮なサウンドとして響きました。東京でのスタジオ録音ということも原因ですが、もう少しラフな演奏でもよかったかもと思います。ロンとトニーと組んでの演奏なので、迫力ある演奏はより迫力があり、バラードはより歌心があり、という素晴らしい内容になっています。スタンダードなどもいいけれど、やはりオリジナルの方がインパクトが強いのは彼らのせいか。

2020/04/21

Live Under The Sky/V.S.O.P. The Quintet - Five Stars/V.S.O.P. The Quintet

Vsopliveunder Vsopfive トニー・ウィリアムスの29日目。若い頃この2枚組アルバムを購入して、なんでこういうカップリングにしたのか分からなかったのですが、今日聴いて分かりました。1枚目の「ライヴ・アンダー・ザ・スカイ」の方は2曲カットしても69分の収録で、ラストの曲を当時のCDの収録時間の関係で2枚目の「ファイヴ・スターズ」のラストに持って行って、カップリングで発売せざるを得なかったんですね。前回完全版を聴いているので、今回はその「ファイヴ・スターズ」の4曲に絞って聴きました。おそらくこのスタジオ録音が’79年7月29日で、このグループのラストだったでした。ちょっとややこしかったのですが、やっとわかってホッとしています。

 

Live Under The Sky/V.S.O.P. The Quintet(Sony) - Recorded July 26, 1979. Herbie Hancock(P), Ron Carter(B), Freddie Hubbard(Tp), Wayne Shorter(Ts, Ss), Tony Williams(Ds) - 1. One Of Another Hand 2. Teardrop 3. Pee Wee 4. Para Oriente 5. Fragile 8. Domo Five Stars/V.S.O.P. The Quintet(Sony) - Recorded July 26 and 29, 1979. Herbie Hancock(P), Ron Carter(B), Freddie Hubbard(Tp), Wayne Shorter(Ts, Ss), Tony Williams(Ds) - 1. Skagly 2. Finger Painting 3. Mutants On The beach 4. Circe 5. Stella By Starlight/On Green Dolphin Street

邦題「ライヴ・アンダー・ザ・スカイ&ファイヴ・スターズ」。2つのアルバムがだいたい1枚ずつ2CDにカップリングされていて、どうしてこうなっているのか不明。「ファイヴ・スターズ」は5曲目(LP時代はもう一方のアルバムに収録されていた)を除きスタジオ録音で、このメンバー最後の録音。フレディ・ハバード作の1曲目、ハービー・ハンコック作の2曲目、トニー・ウィリアムス作の3曲目、ウェイン・ショーター作の4曲目。「ライヴ・アンダー・ザ・スカイ」の方は、その後に完全盤が出ていますがこのCDでも69分収録(+1曲)になっているのでLP時代は2枚組だったか。ファンクビートでガンガン攻める1曲目、少し軽妙な雰囲気の4ビートでの2曲目、トニー作にしてはけっこうストレートな3曲目、少しミステリアスなバラードの4曲目。

2020/04/20

Live Under The Sky '79/V.S.O.P. The Quintet

Vsopliveunder トニー・ウィリアムスの28日目。今日は、それより前にカップリングでLPと同じであろう収録で出たCDをMCなども含めて完全版にしたものが、’92年に出たこのCDです。こういう企画、CD時代になってから増えました。やはりCDだとLPよりは時間の制限が少ないですしね。それでもこのCDは2枚組になっていますけど。やはり伝説と言われるだけあって、その演奏の全貌は素晴らしいものでした。ラストのスタンダードはバンドとしてではなくて、掛け合い的な軽いものではあったのですが、それでもオリジナルだけをやっていたバンドとしては珍しい選曲でした。このアルバムを久しぶりに聴きましたが、次に聴くのが、先ほどのLP収録のカップリング盤なので、ちょっと複雑な気持ち。

 

Live Under The Sky '79/V.S.O.P. The Quintet(Sony) - Recorded July 26, 1979. Herbie Hancock(P), Ron Carter(B), Freddie Hubbard(Tp), Wayne Shorter(Ts, Ss), Tony Williams(Ds) - 1. Eye Of The Hurricane 2. Teardrop 3. Domo 4. Para Oriente 5. Pee Wee 6. One Of Another Hand 7. Fragile 8. Stella By Starlight/On Green Dolphin Street

’92年に発売された、あの「伝説」の’79年田園コロシアムにおけるライヴ・アンダー・ザ・スカイの完全盤。収録時間は96分。曲順もライヴ通りで、MCやアンコールの風景などもできるだけ忠実に再現されているそうです。ハービー・ハンコック作が1、3曲目、ロン・カーター作が2、7曲目、トニー・ウィリアムス作が4-5曲目、フレディ・ハバード作が6曲目。実はここの8曲目はV.S.O.P.唯一のスタンダード(ファイヴ・スターズの5曲目と同じテイクです)。演奏は伝説と言われただけあってさすがですが、ここではミキシングの関係か、トニーのドラムスの、特にバスドラムがかなりドスドスいってます。けっこうハードな感じではあるけれど、合間の2、5曲目のバラードや、ラストのスタンダードでホッとして、そのバランスもなかなかいい。

2020/04/19

エンジェルズ・アラウンド/カート・ローゼンウィンケル・トリオ

Kurtangels また新譜が1枚届いたので先に聴きます。最近、カート・ローゼンウィンケルは全部追っかけしていなくて、これを買ったのは実は11年ぶりのスタンダード集だからっていう理由です。たまたま新譜情報を以前は聞きもらしていたこともありますが、新譜CDの購入を少し絞っていたもので。ライナーによれば、ベースはセミ・アコースティック・ベースを使っていて、アコとエレキの中間のような感じらしいのですが、個人的にはアコースティック・ベースのミキシングで音の雰囲気が少し変わっているのかなあ、と思いました。カートのギターの音色もエフェクターを駆使して、けっこう個性的ですね。これで少し好き嫌いは出てくるかもしれません。個人的には好きですけど。

 

エンジェルズ・アラウンド/カート・ローゼンウィンケル(G)・トリオ(Heartcore)
Angels Around/Kurt Rosenwinkel(G) Trio(Heartcore Records) - Released 2020. Dario Deidda(B), Greg Hutchinson(Ds) - 1. UGly Beauty 2. Ease It 3. Self Portrait In Three Colors 4. Simple #2 5. Punjab 6. Time Remembered 7. Angels Around (Bonus Track)8. Passarim

基本的にジャズメン・オリジナル集(1曲目がセロニアス・モンク、2曲目がポール・チェンバース、3曲目がチャールズ・ミンガス、5曲目がジョー・ヘンダーソン、6曲目がビル・エヴァンス、8曲目がアントニオ・カルロス・ジョビンとやや硬派)で、Kurt Rosenwinkel作が4曲目、Dario Deidda作のタイトル曲が7曲目。相変わらず素晴らしいギターを聴かせてくれています。独特な音使いが流ちょうな感じで、かなりメロディアスに聴こえます。ただ、ギターの音が曲によっては個性的過ぎて、好みの問題はあり。曲のアレンジも少し凝っていて、やはりここはカートならではのギター・トリオだなあと思わせます。ベース(少し個性的な音か)もドラムスもそれぞれのソロと3人の絡みもなかなかで、ギター・トリオとしてはかなりのものを感じます。(20年4月15日発売)

2020/04/18

Galaxy All-Stars In Tokyo

Galaxyallstars トニー・ウィリアムスの27日目。’78年田園コロシアムのライヴの、おそらく最終日の収録。3つのトリオ、クァルテットのライヴですけど、メインなのは渡辺貞夫か。彼が一番長く出ています。それにしても当時は、リチャード・デイヴィスとロイ・ヘインズ、ロン・カーターとトニー・ウィリアムスの組み合わせを1か所で観れたんですね。まあ’78年と言えば、まだ今よりは’50年代の方が近かった時代なので、まだまだレッド・ガーランドやハンク・ジョーンズも元気な姿を見せてくれていたし、こういう記録も残っているので貴重ではないかと思います。’70年代のメインストリームのジャズは不遇だったけど、無くなってはいなかったですよね。

 

Galaxy All-Stars In Tokyo(Galaxy) - Recorded July 30, 1978. Red Garland(P on 2, 4-7), Charlie Scott(B on 2), Walter Winn(Ds on 2), Sadao Watanabe(As, Sopranino on 4-7, 9-13), Richard Davis(B on 4-7), Roy Haynes(Ds on 4-7), Hank Jones(P on 9-13), Ron Carter(B on 9-13), Tony Williams(Ds on 9-13) - 1. Introducing The Red Garland Trio 2. Just In Time 3. Introducing All-Star quartet No.1 4. I'll Remember April 5. Autumn Leaves 6. Baby Sweets 7. Equinox 8. Introducing All-Star Quartet No.2 9. I'm Old Fashoned 10. Confirmation 11. Chelsea Bridge 12. Mahna De Carnaval 13. Moose The Mooche

田園コロシアムのライヴ。収録時間は95分。ジョン・コルトレーン作の7曲目、チャーリー・パーカー作の10、13曲目、ビリー・ストレイホーン作の11曲目とスタンダードなど。11-12曲目はCDのみに収録。トニー・ウィリアムスは9-13曲目に参加で、渡辺貞夫、ハンク・ジョーンズ、ロン・カーターとのクァルテット。渡辺貞夫とザ・グレート・ジャズ・トリオの共演という位置付けだそうです。ライヴならではの迫力はありますが、このメンバーのため、演奏は明るめになっている感じです。2曲目でどことなく懐かしいレッド・ガーランド・トリオの演奏を聴いた後は2組のセッション的なスペシャル・クァルテットの登場。いずれも渡辺貞夫の登場しているところがミソで、今回は彼に焦点を当てていると思われます。なかなか素晴らしい記録。

2020/04/17

1+3/Ron Carter

Ron1plus3 トニー・ウィリアムスの26日目。’78年田園コロシアムのライヴがまだまだ続きます。もともとこれらの音源はどこを録っても出す価値のあるものだと思うので、こういうことはよくあります。ただ、日付的に先に進んでいかないので、ちょっときついです(笑)。まあ、ロン・カーターのこの時期のソロの奏法(特にリーダー作での)は、個人的には相性の問題がありますけど、歴史に残るベーシストとして素晴らしいことは間違いないわけで、作曲などはけっこう好きな曲もあるのです。今回はハンク・ジョーンズとハービー・ハンコックを使い分けるというぜいたくなライヴでしたが、それももう40年以上も昔の話になってしまうんですよね。

 

1+3/Ron Carter(B)(JVC) - Recorded July 29, 1978. Hank Jones(P on 1-2), Herbie Hancock(P on 3-4), Tony Williams(Ds) - 1. Muffin 2. Mr. T.W. 3. Doom 4. New Song No.3

こちらも田園コロシアムでのライヴ。ハービー・ハンコックは3、4曲目に参加。ここでは全曲がロン・カーターの作曲で、ピアノトリオのアルバム。ノリの良い正統派のハンク・ジョーンスと、ハービー・ハンコックのスリルある最強のトリオの演奏。甲乙つけがたいですが、好みは後者の方かな。ロンのリーダー作なので、ベース・ソロにもある程度スポットライトが当たっています。明るいはっきりしたメロディアスな4ビートは、この時期けっこう新鮮に響いている1曲目、ボッサ的なリズムで出だしにベースのソロ的な部分があって、まあ、これが彼の個性かなとも思えるこれまた明るい2曲目、シックなバラードなんだけどロンのベース・ソロがけっこう活躍しているモダンな3曲目、現代的なアップテンポの4ビートでこれぞハービーの4曲目。

2020/04/16

Big Vicious/Avishai Cohen

2680 ECMレーベルの新譜2日目で一段落。今日はアヴィシャイ・コーエン(Tpの方ね)のアルバムですが、タイトルがグループ名になっているようです。ジャズでバリバリというのはなくて、落ち着いたテーマと、ロックというか、ファンクというか、トータルなサウンドで聴かせています。ジャケ写とクレジットにはドラマーが2人並んでますが、2人になっているようでもあり、そうでもなし。ツインドラムを際立たせる感じではないです。あまり音量を上げて聴けないので、その部分については、聴いてみて確かめてください、ということで。こういうサウンド、好き嫌いは出てくるでしょうけど、ECMでは多様なものを昔から出していたので、まあ、予想の範囲内かなと。アヴィシャイがこういう演奏もするとは、ちょっと意外でしたが。

 

Big Vicious/Avishai Cohen(Tp, Effects, Synth)(ECM 2680)(輸入盤) - Recorded August 2019. Uzi Ramirez(G), Yonatan Albalak(G, B), Aviv Cohen(Ds), Ziv Ravitz(Ds, Live Sampling) - 1. Honey Fountain 2. Hidden Chanber 3. King Kutner 4. Moonlight Sonata 5. Fractals 6. Teardrop 7. The Things You Tell Me 8. This Time It's Different 9. Teno Neno 10. The Cow & The Calf 11. Intent

(20/04/14)Avishai Cohen作が2-3、7、11曲目、ベートーベン作が4曲目、マッシヴ・アタック作が6曲目で、他は全てグループでの曲。イスラエル出身で固めたこのグループでは、ジャズを飛び越えている部分も。ツイン・ドラムのような構成にも見えて、1曲目を聴くと、どちらかというと情景描写を狙ったファンクかなと思わせます。ジャンルとしては現代ジャズの部類に完全に入りますが、こういうサウンドもなかなか。誰の曲かはあまり気にせずに、ある意味ECM的でもロック的でもある進行に身をまかせて聴いていくのがいいのかなあと。逆にイスラエルっぽさというのはほとんど聞かれません。こういうサウンドのアルバムを出したのはある意味冒険ですが、ECMでも過去には少なからずありましたし。意外な一面が見えました。

2020/04/15

Angular Blues/Wolfgang Muthspiel/Scott Colley/Brian Blade

2655 ECMレーベルの新譜が届いたので先に聴いていきます。例年40-50枚ぐらい出しているのだけど、今年は4月の今までで4枚だけ。少ないからお財布には優しいですが、もう少し新譜を聴いてみたいものです。さて、Wolfgang Muthspielですが、メンバーは違うとはいえ前作、前々作もかなりすごいメンバーで録音していました。そして今回も。他レーベルだったら丁々発止のスゴいことになっていたかもしれませんけど、そこは少し控えめに。持ち込み音源なのか、Album Producedとしてマンフレート・アイヒャーの名前があがっています。アコースティック・ギターを先の3曲に持っていき、あとはエレクトリックなのも、進行的にはいいと思います。

 

Angular Blues/Wolfgang Muthspiel(G)/Scott Colley(B)/Brian Blade(Ds)(ECM 2655)(輸入盤) - Recorded August 2018. - 1. Wondering 2. Angular Blues 3. Huttengriffe 4. Camino 5. Ride 6. Everything I Love 7. Kanon 6/8 8. Solo Kanon 5/4 9. I'll Remember April

(20/04/14)6、9曲目がスタンダードの他は、全曲Wolfgang Muthspiel作曲。東京でのスタジオ録音。アコースティックとエレクトリック・ギターを使い分けたギター・トリオは、やはりECMらしさを失うことなく比較的淡々と進んでいきます。地味なように聴こえるけど哀愁を少し含んだメロディアスな1曲目、ブルース進行のようだけど、うまくそれっぽくなく解体しているタイトル曲の2曲目、しっとり感のあるゆったりしたバラードの3曲目、エレキで繊細に、早いフレーズも交えて歌い上げる4曲目、アップテンポで4ビート気味になりゴキゲンな5曲目、4ビートで進むおなじみの6曲目、メカニカルなテーマと、そこに続くアドリブが印象的な7曲目、クラシック的なギターの多重録音でのソロの8曲目、少し変わっていてもメロディは分かる9曲目。

2020/04/14

Passion Dance/McCoy Tyner

Mccoypassionトニー・ウィリアムスの25日目。田園コロシアムのライヴ・アンダー・ザ・スカイは経験ありませんが、もう少し後のよみうりランドに移ってからは何年か続けて行きました。その時のライヴも記録に残っているものがいくらかあって、観に行った時のものなので大事に取ってあります。さて、今回は’78年の田園コロシアムのライヴですけど、いくつもアルバムが残っていて、なかなか先へ進みません。でも、どれを聴いても久しぶりだし、内容は良いしで、外出自粛もあって、楽しい時間を過ごしています。このアルバムもその1枚。相変わらずベースの音が好みと少し違いますけど、耳補正で何とかなってます。もう少しトリオの演奏があれば、とも思いました。もう一つの「Counterpoints」は’05年に記事にしていました。

 

Passion Dance/McCoy Tyner(P)(Milestone) - Recorded July 28, 1978. Ron Carter(B on 1, 5), Tony Williams(Ds on 1, 5) - 1. Moments Notice 2. Passion Dance 3. Search For Peace 4. The Promise 5. Song Of The New World

田園コロシアムでのライヴ。同じ日の収録で「Counterpoints」があります。この組み合わせも珍しい。元の演奏はソロの部分を大きく取っておいて、そこに2人のゲストという構成ではなかったかと思われます。超重量級セッションで、しかもライヴなのでその迫力はかなりのもの。2-4曲目はピアノのソロなのですが、恐るべき豪快さと、繊細さを併せ持っている素晴らしい演奏。ソロ・ピアノといえば、叙情的に聴かせる演奏が多かった時期、マッコイ・タイナーのこの迫力は、彼のすごさが改めて分かります。タイトル曲が印象的。ジョン・コルトレーンの曲が2曲(1、4曲目)とマッコイのオリジナルが3曲。1曲目のピアノのアップテンポの4ビートでの16分音符の連続がかなりインパクトが強く、この組み合わせでももちろん文句なし。

2020/04/13

Don't Stop The Carnival/Sonny Rollins

Sonnydontstop トニー・ウィリアムスの24日目。今日もソニー・ロリンズのアルバムです。彼は’50-60年代のアルバムは有名だけど、’70年代以降けっこうアルバムを出しているけどそのあたりはあまり人気はないみたいです。ただ、どのアルバムをとってみても彼のマイペースぶりは健在で、このアルバムでもなかなかスゴいことになっています。今だったら70分ほどの収録だったらCD1枚にしてしまうんでしょうけど。ライヴとミキシングの関係か、トニーのドラム・ソロのところはかなりの迫力になってますね。ドナルド・バードの参加もいいし、1回は聴いてみてもいいんじゃないかなあ、と思います。好き嫌いは出てくるかもですが。

 

Don't Stop The Carnival/Sonny Rollins(Ts)(Milestone) - Recorded April 13 - 15, 1978. Donald Byrd(Tp, Flh on 6-10), Aurell Ray(G), Mak Soskin(P, Key), Jerry Harris(B), Tony Williams(Ds) - 1. Don't Stop The Carnival 2. Silver City 3. Autumn Nocturne 4. Camel 5. Introducing The Performers 6. Nobody Else But Me 7. Non-Cents 8. A Child's Prayer 9. President Hayes 10. Sais

CD2枚組のライヴで迫力満点。ただし収録時間は70分強。ソニー・ロリンズ作が1-2、4曲目、ドナルド・バード作が7-8曲目など。ロリンズはやはり陽気なカリプソのイメージが強く、1曲目のアルバムタイトル曲がまさにそのもので、強い印象を与えます。バップフレーズではないのにやはりこの人ならではの演奏ですね。2曲目もサックス・ソロから入って、そのまま4ビートで吹きまくり。バラード曲その他でも大ブロウなど、やはり大物。それにしてもソロで吹きまくりの場面が多いのはものすごい体力。4、6曲目はファンクの曲になってます。そして、トニーのドラムスはソロを含めかなり豪快な演奏になっているし、後半のバードの参加も見過ごせません。ゲストの扱いで、3日間のライヴの編集ですが、進行的にはいい感じか。

2020/04/12

Easy Living/Sonny Rollins

Sonnyeasyl トニー・ウィリアムスの23日目。彼もソニー・ロリンズのバンドに参加していた時がありました。なかなかなメンバーで、ロリンズはエレキ・ベースを使うことが多いですけど、それよりもロリンズのマイペースな演奏に耳が行ってしまい、あまり気にはなりません。あえて言えば、アルバムのミキシングがやっぱり’70年代という感じを出していて、今となっては少々時代を感じるなあ、とも思えますけど、あまり私はそのあたり気にしない方なので(気になるときはなりますが)、慣れてきたらけっこう楽しめました。トニーのドラムスはここでもパワーがありますね。クロスオーヴァーも混ざったような、そういう時代ではありました。

 

Easy Living/Sonny Rollins(Ts, Ss)(Milestone) - Recorded August 3-6, 1977. George Duke(Key), Charles Icarus Johnson(G on 1-4, 6), Raul Jackson(B on 2-6), Byron Miller(B on 1), Tony Williams(Ds) - 1. Isn't She Lovely 2. Down The Line 3. My One And Only Love 4. Arroz Con Pollo 5. Easy Living 6. Her What I'm Saying

ソニー・ロリンズの作曲は2、4、6曲目で、他はスタンダードなど。いきなり1曲目でスティーヴィー・ワンダーの曲。しかも演奏するメンバーがすごい。電気楽器の要素が強いけど、何となく当時のクロスオーヴァーに迎合するような、こういう時代もありました。とはいうもののジョージ・デュークも3、5曲目のバラードをピアノで素晴らしい演奏をしています。そして2、6曲目はポール・ジャクソンのエレキベースを使っていても基本的には4ビートなのが彼らしいところ。もちろんサックスはあくまでもマイペース。ミキシングはやはり当時のものらしい音ですが、トニー・ウィリアムスのドラムスはけっこう派手で目立ってます。2曲目ではサックスとのデュオの部分もあったりします。4曲目はモロにファンク的なサンバでこれもロリンズらしい。

2020/04/11

Tempest In The Colosseum/V.S.O.P. The Quintet

Vsoptempest トニー・ウィリアムスの22日目。収録日も間髪を置かずして、昨日のアメリカでのライヴから日本へのライヴにアルバムになります。ブートまでは手を出していないけど、けっこうこのグループで音源は出回っているのでは、と思います。1回ずつ演奏内容が違うし、どれも良いしでなんて書いていいか迷ってしまうので、とりあえずはストリーミングなどで聴いてみたいところですが、Amazon Musicでは一部しかなかったでした。ところで、参加作を全部追いかけているわけではないので、’70年代のグレート・ジャズ・トリオとか、何枚もアルバムを残しているのですが、そのあたり聴いてないのがちょっと残念と言えば残念。機会があれば。

 

Tempest In The Colosseum/V.S.O.P. The Quintet(Sony) - Recorded July 23, 1977. Herbie Hancock(P), Ron Carter(B), Freddie Hubbard(Tp), Wayne Shorter(Ts, Ss), Tony Williams(Ds) - 1. Eye Of The Hurricane 2. Diana 3. Eighty-one 4. Maiden Voyage 5. Lawra 6. Red Clay

田園コロシアムでのライヴ。収録時間は69分。ライヴなので、スパンが短くてもどんどん音源化され、曲も重ならないものが多く、聴く分には楽しいです。ここでも5人で曲を出し合っています(ハービー・ハンコック作が1、4曲目、ウェイン・ショーター作が2曲目、ロン・カーター作が3曲目、トニー・ウィリアムス作が5曲目、フレディ・ハバード作が6曲目)。これでもか、というほどの真剣勝負で、この盛り上がり方は尋常ではないと思うのですが、やはりハバードのトランペットだと、陽のほうへサウンドがふれる感じがします。穏やかな曲もありますけど、このメンバーでのまとまり方、絡み合い方はやはり素晴らしい。やはりこのグループは半端ではないものを持っています。この時代にこういうジャズ。また時代の流れが変わりました。

2020/04/10

Live In U.S.A./V.S.O.P. The Quintet

Vsopusa トニー・ウィリアムスの21日目。実はここでの旧譜のアルバムコメントの手直し作業、1月1日では残り208枚だったのが、今の時点で99枚(待望の2桁)にまでなりました。新譜購入の少ない今年ではありますが、年内には終了させられるのでは、と思います。さて、V.S.O.P.ですけど、’79年のあたりまで、アルバムが完全版重複含めけっこう出てます。マイルス・バンドと同じで、どれを聴いても楽しいのだけど、その違いを文章化するのは難しいので、ちょっとグダグダ気味のコメントが続くかもしれません。このアルバムは「ニューポートの追想」よりは音もジャズしているし、練れてきた感じがあるので、聴くのはここからかな、とも思います。

 

Live In U.S.A./V.S.O.P. The Quintet(Sony) - Recorded July 16 and 18, 1977. Herbie Hancock(P), Ron Carter(B), Freddie Hubbard(Tp), Wayne Shorter(Ts, Ss), Tony Williams(Ds) - 1. One Of A Kind 2. Third Plane 3. Jessica 4. Lawra 5. a) Introduction Of Players b) Darts 6. Dolores 7. Little Waltz 8. Byrdlike

71分収録のライヴ。1作目がハービー・ハンコックのリーダー作として出ていたのに対し、こちらは5人がそれぞれ曲を対等に出し合って(ハンコックが3、5曲目、フレディ・ハバード作が1、8曲目、ロン・カーター作が2、7曲目、トニー・ウィリアムス作が4曲目、ウェイン・ショーター作が6曲目)、対等な演奏が繰り広げられています。ここではピアノはアコースティックなので、よりジャズしていますし。このメンバーでの、しかもはじめてではない顔合わせなので、迫力、ハプニング、まとまり、どれをとっても素晴らしいと思います。ライヴという性質上、再演曲で知っている曲が多いですけど、ここでの料理の仕方がマイルス・バンドと同様に面白く、何度もやっても飽きないと思います。エネルギー全開の中で3曲目のバラードがいい。

2020/04/09

Herbie Hancock Trio With Ron Carter + Tony Williams

Herbietrio81 トニー・ウィリアムスの20日目。また今日もピアノ・トリオ作を、時系列を入れ替えて先に。というとカッコいいんだけど、実は聴く順番を間違えただけのことでした(笑)。このアルバム、スピーカーがスーパースワンではロン・カーターのベースの音が安っぽくなって気になってしまい、途中からG2000aに入れ替えて聴いています。その方が重低音まで出てベース音が自然になり、サウンド的には満足。当時のSonyの録音技術の良さを感じますが、それだけに聴くスピーカーを選んでしまう、というのはあると思います。私の苦手な彼のベースのスライドも少ないですしね。普段はあまりそういう音質にこだわっては聴いてはいないんですけれども。

 

Herbie Hancock(P) Trio With Ron Carter(B) + Tony Williams(Ds)(Sony) - RecordedJuly 27, 1981. - 1. Stablemates 2. Dolphin Dance 3. A Slight Smile 4. That Old Black Magic 5. La Maison Goree

邦題「ハービー・ハンコック・トリオ’81」。数少ないトリオの演奏。それぞれのオリジナルが1曲ずつ(ハンコック作の2曲目、ロン・カーター作の3曲目、トニー・ウィリアムス作の5曲目)、とスタンダードなど(1、4曲目)の組み合わせ。東京でのスタジオ録音のせいか、音も良く、まとまりが良いように感じます。このメンバーならではの緊密なやり取りがいい。少し意表を突いた感じのテーマの、それでいて聴きやすいベニー・ゴルソン作の1曲目、この時期になるとけっこう洗練された雰囲気で、自由度も高い2曲目、ソロ・ピアノではじまり味わい深いバラードになっている3曲目、アップテンポの4ビートのスタンダードだけどけっこう活発で現代的なサウンドの4曲目、渋めの哀愁のある展開といろいろ挟まるアクセントがいい5曲目。

2020/04/08

Third Plane/Ron Carter

Ronthird トニー・ウィリアムスの19日目。この時期、自分が持っているアルバムだけでの判定だけど、このトリオ、あるいは3人が加わっている演奏はけっこうありますね。このあたりのトリオのアルバムは名盤と言われています。ただ、自分には何となくしっくりこない。今日聴いてみて分かったんだけど、ロン・カーターがやたらに音程をスライドさせて弾いているんですよね。これが自分と合わないのだと思います。なので、私がしっくりこないのは個人的な理由であって(まあ、この当時の彼のベースの音が気に入らないというのもありますけど)、やはりこのあたりのアルバムは他の本とか、ネットでの論表を中心に見ていただいた方がいいかもしれませんね。

 

Third Plane/Ron Carter(B)(JVC) - Recorded July 13, 1977. Herbie Hancock(P), Tony Williams(Ds) - 1. Third Plane 2. Quiet Times 3. Lawra 4. Stella By Starlight 5. United Blues 6. Dolphin Dance

「ハービー・ハンコック・トリオ’77」と同日の録音の強力なアルバム。ロン・カーター作が1-2、5曲目、トニー・ウィリアムス作が3曲目、ハービー・ハンコック作が6曲目、スタンダードが4曲目の構成。’70年代のジャズとしてはかなり素晴らしい出来だと思うのですが、Sony盤と比べて、ロンのベースのフレーズと音色はあまり好みでないのが少し残念。どこというのも微妙なんだけと音程をスライドさせる場面が多いのが個人的には気になります。それでも、彼の曲自体は結構好きで、タイトル曲の1曲目のテーマも淡々としている割にはけっこう印象に残っています。5曲目は3分未満のテーマの凝っているブルース。やはり好みはスタンダードの4曲目とハンコック作の 6曲目。ジャズが少なかった’70年代では目立つと思う。

2020/04/07

The Herbie Hancock Trio

Herbiethetrio トニー・ウィリアムスの18日目。競演・参加作になるとやはりハービー・ハンコックとの絡みが多く(VSOP含む)、なんだかんだで10枚前後あるようです。今日のアルバムはそのハンコックの珍しいピアノ・トリオ作品。このアルバムを聴いた限りでは、ジャズメン・オリジナルはものすごくいいのだけど、ハンコックのオリジナルになると、ちょっとバランスというか、面白みに欠ける部分もあるような気が。特に最近はピアノ・トリオというフォーマットはけっこういい作品が多いだけに余計にそう感じるのかもしれないですけど。ただ、メンバーとしては超強力なので、それだけでも聴く価値はあるとは思いますが。

 

The Herbie Hancock(P) Trio(Sony) - Recorded July 13, 1977. Tony Williams(Ds), Ron Carter(B) - 1. Watch It 2. Speak Like A Child 3. Watcha Waitin For 4. Look 5. Milestones

邦題は「ハービー・ハンコック・トリオ’77」。スタジオ録音。超強力トリオのアルバム。「サード・プレーン」と同日の録音ですが、こちらは4曲がハンコックの曲で、5曲目はジャズメン・オリジナル。スリルあるインタープレイはこのメンバーならではのもの。この時期に彼のアコースティック・ピアノの演奏は少ないので貴重です。ピアノ・トリオでありながら、リズムは当時のファンク的な要素を取り入れていて、それでいてピアノ・トリオらしい雰囲気の1曲目、有名な曲を少し元気な感じで演奏している、若干の荒っぽさもあるような2曲目、アドリブの部分に入ると4ビートになる、丁々発止の雰囲気がなかなかの3曲目、やや智が勝る感じのバラードの4曲目、やはりこのトリオではこういうスピードのあるジャズメン・オリジナルがいい5曲目。

2020/04/06

V.S.O.P./Herbie Hancock

Herbievsop トニー・ウィリアムスの17日目。ハービー・ハンコックとの競演作が続きます。時代は一気に’76年へ。競演をざっと見てみるとまだ当分枚数があるので、最後の一緒に直せるチャンスです。今このアルバムを聴き直してみると、演奏はいいんだけど、音のミキシングというか、例えばベースの音などが当時だなあ、と思わせる部分が多くて(ピアノもヤマハのCP-70という電子ピアノだし)、ちょっと演奏に入り込むのに時間がかかりました。ただ当初1回だけの予定だったV.S.O.P.がその後も続くということを考えると、貴重な記録だったのかなあ、と思わせる部分も多いですけど。まあ、演奏そのもので聴くか、出た音で聴くかによって、評価は分かれてくるのではないか、と思います。

 

V.S.O.P./Herbie Hancock(P)(Sony) - Recorded June 29, 1976. Ron Carter(B on 2-4), Freddie Hubbard(Tp on 2-4), Wayne Shorter(Ts, Ss on 2-4), Tony Williams(Ds on 2-4), Bennie Maupin(Afl, Ss, Ts on 5, 7), Billy Hart(Ds on 5, 7), Eddie Henderson(Tp, Flh on5, 7), Julian Priester(Ttb, Btb on 5, 7), Buster Williams(B on 5, 7), Paul Jackson(B on 8-9), James Levi(Ds on 8-9), Kenneth Nash(Per on 8-9), Ray Parker, Jr(G on 8-9), Wah Wah Watson(G, etc on 8-9) - 1. Piano Introduction 2. Maiden Voyage 3. Nefertiti 4. Introduction Of Players/Eye Of The Hurricane 5. Toys 6. Introductions 7. You'll Know When You Get There 8. Hang Up Your Hang Ups 9. Spider

邦題「ニューポートの追想」。本来V.S.O.P.は1回限りの演奏の予定だったのが、人気が出てしまい続くことに。ここでは3つのユニットによる演奏を聴くことができます。V.S.O.P.おなじみのユニットが1-4曲目(2-4曲目にトニー・ウィリアムスも参加)、5-7曲目のムワンディシのユニットと8-9曲目のヘッド・ハンターズ。エレキ・ピアノですが、イントロダクション的に1曲目がはじまり、有名な2曲目で、つかみどころを持っていき、同じ曲かと思うほど盛り上がりますが、この頃のベースの音のミキシングがちょっと気になるところ。3-4曲目と有名な曲が続きますが、あくまでも’70年代のサウンドのジャズとしてとらえた方がいいかも。ムワンディシは’70年頃の、ヘッド・ハンターズは、最初の録音とほぼ同時代なので、安心かも。

2020/04/05

Maiden Voyage/Herbie Hancock

Herbiemaiden トニー・ウィリアムスの16日目。今日はハービー・ハンコックの名盤です。ご参考までに、’87年に発売された「名演!Modern Jazz」(講談社刊)にアンケートが掲載されていたので、当時のジャズで人気上位のアルバムを以下に転載させていただきます。
サムシン・エルス/キャノンボール・アダレイ(As)(Blue Note)
ラウンド・アバウト・ミッドナイト/マイルス・デイビス(Tp)(Sony)
ワルツ・フォー・デビー/ビル・エヴァンス(P)(Riverside)
サキソフォン・コロッサス/ソニー・ロリンズ(Ts)(Prestige)
マイ・フェイヴァリット・シングス/ジョン・コルトレーン(Ts)(Atlantic)
カインド・オブ・ブルー/マイルス・デイヴィス(Tp)(Sony)
ザ・シーン・チェンジズ/バド・パウエル(P)(Blue Note)
モーニン/アート・ブレイキー(Ds)(Blue Note)
クール・ストラッティン/ソニー・クラーク(P)(Blue Note)
処女航海/ハービー・ハンコック(P)(Blue Note)
ポートレイト・イン・ジャズ/ビル・エヴァンス(P)(Riverside)

このアルバムもしっかり入ってますね。上記のアルバムは全部持ってますけど、ブログのアルバムコメントにあげたのは、これと、ビル・エヴァンスの2枚だけですね。まあ、このあたりは私がブログに書かないでも、いくらでも本やネットに情報がありますから。久しぶりに聴いて思ったのは、ホーンの2人が、時代のせいでしょうか、どの曲もけっこうアグレッシヴに吹いていて、それでいて周りに溶け込んでいる感じがしたっていうことでしょうか。今聴き直すと面白いです。

 

Maiden Voyage/Herbie Hancock(P)(Blue Note) - Recorded May 17, 1965. Freddie Hubbard(Tp), George Coleman(Ts), Ron Carter(B), Anthony Williams(Ds) - 1. Maiden Voyage 2. The Eye Of The Hurricane 3. Little One 4. Survival Of the Fittest 5. Dolphin Dance

邦題は「処女航海」。どの曲も印象に残り、このアルバム自体非常に有名なので説明不要かも。全曲オリジナルということもあり、ハービー・ハンコックの理知的なピアノが生きてくるサウンドです。1曲目のタイトル曲は、それこそ何回耳にしたことか。こういうバラードの演奏はけっこう印象に残っていて、素晴らしい。それでいてホーンのソロなどはある程度攻めていますし。彼の代表作の曲の中の1作になりえると思います。2曲目も記憶に残るテーマとアップテンポの4ビートのアドリブで、けっこう突っ走っていきます。3曲目は静かなバラードでかなりゆったりしていて、ピアノの美しさはなかなか。4曲目はかなりフリー寄りでけっこうアグレッシヴだったと、改めて認識。5曲目もけっこう有名で、このテーマがやはりいいと思います。

2020/04/04

Empyrean Isles/Herbie Hancock

Herbieempy トニー・ウィリアムスの15日目。ハービー・ハンコックのアルバムが2回続きます。サイド参加作と言っても、全部持っているわけではないため、飛び飛びの紹介になってしまいますけど、それでも時代の流れとの関係で演奏がどうなっていったかが、ある程度分かるんじゃないかと思います。この時期はやはりモードもありフリーもありっていう感じの時代でしたし。ここでのラストの曲はフリー寄りと言っても、ある程度曲としてのまとまりがあり、そこにフリーの要素を混ぜ込むという感じの曲でした。そういう点ではマイルス・バンドでの演奏とあまり違いはないのかなあ、という気もしていますけど。まあ、メンバーの重複が多いのが大きいですね。

 

Empyrean Isles/Herbie Hancock(P)(Blue Note) - Recorded June 17, 1964. Freddie Hubbard(Tp), Ron Carter(B), Anthony Williams(Ds) - 1. One Finger Snap 2. One Finger Snap(Alternate Take) 3. Oliloqui Valley 4. Oliloqui Valley(Alternate Take) 5. Cantaloupe Island 6. The Egg

全曲ハービー・ハンコックの作曲。私の持っているものは2、4曲目に別テイクが入っているもの。まず、メンバーがすごい。当時のマイルス・バンドのホーンが違うだけ。1曲目は今では有名な曲ですが聴いてみると、意外にテーマがメカニカルで難しい感じ。アドリブの部分は速い4ビートでモーダルな感じで進んでいきます。1曲目よりは少しゆっくりのテンポになる3曲目は、やや明るいところもあるけど、やはりモーダルな感じの演奏が続きます。5曲目はかなり有名ですが、おそらく初出のこの曲を聴いて、意外にスローでシンプルなことに気がつきました。もっと後で演奏されたものでイメージしてました。曲自体とテーマのメロディはすでに完成されている印象。6曲目は14分の大作で、マイルス・バンドよりはフリー寄りの演奏。

2020/04/03

Point Of Departure/Andrew Hill

Andrewpoint トニー・ウィリアムスの14日目。ブルーノートでの参加作はドラムスがバランス的に小さくて、新生ブルーノートの時のようなドスドス感は全くないけれど、どういうアルバムに参加していたかを改めて確認する意味でも、名盤も多いので聴く価値はあると思います。アンドリュー・ヒルはブルーノートならではのピアニストだったので個性はかなり強い方だと思いますけど、今は処分してしまってこのアルバムしか見当たらないのが残念です。置く場所があればやっぱり買ったアルバムは処分しない方が正解だったかなあ、とも思います。ここでもエリック・ドルフィーが目立ちまくってますねえ。それも好きな理由ですけど。

 

Point Of Departure/Andrew Hill(P)(Blue Note) - Recorded March 31, 1964. Kenny Dorham(Tp), Eric Dolphy(As, Fl, Bcl), Joe Henderson(Ts), Richard Davis(B), Anthony Williams(Ds) - 1. Refuge 2. New Monastery 3. Spectrum 4. Flight 19 5. Flight 19(Alternate Take) 6. Dedication 7. Dedication (Alternate Take)

全曲アンドリュー・ヒルの作曲。独特なフレーズとタイム感覚を持つ彼ですが、ここのアルバムでは特にエリック・ドルフィーの存在感がある。各パートのソロも自由なスペースがあって飛び回っている感じ。全体的に構成やフレーズのバランスが壊れそうで壊れないところの危なさが面白い。モーダルで4ビートの枠はありながら、より自由なテーマとソロが印象的に響いている12分台の1曲目、3管でも混沌感の方がやや勝っている、ソロのぶつかり合いが個性を際立たせる2曲目、出だしの曲調としては2曲目と割と似ていて、途中から物語的に展開する3曲目、メロディが複雑そうなテーマを持ちつつホーンの個性が際立つピアノも流ちょうな4曲目。5曲目は不思議なサウンドを持っていて、バラードと言っていいのかどうか。

2020/04/02

Out To Lunch/Eric Dolphy

Ericoutto トニー・ウィリアムスの13日目。マイルス・デイヴィスのバンドへの参加作は当分先送りか、やらないので、ブルーノートのアルバムが続きます。ビル・エヴァンスをやっていたときはそんな兆候はなかったのだけど、このあたりの時代はフリーに首を突っ込んでいく時代でもありました。ブルーノートの諸作品でも、トニーのブルーノートの初期作品でもフリーに行ってますね。私はけっこうフリーの洗礼を受けている方なので抵抗はありませんけど、今日のアルバムでもある程度の割合で拒否反応を起こす人もいるかもしれません。私はエリック・ドルフィーのアルバムではこれが一番大好きなのですけれども。

 

Out To Lunch/Eric Dolphy(As, Fl, Bcl)(Blue Note) - Recorded February 25, 1964. Freddie Hubbard(Tp), Bobby Hutcherson(Vib), Richard Davis(B), Anthony Williams(Ds) - 1. Hat And Beard 2. Something Sweet, Something Tender 3. Gazzelloni 4. Out To Lunch 5. Straight Up And Down

はじめて聴いたときのアヴァンギャルドな印象は相変わらず。と言うより、エリック・ドルフィーひとりの個性で引っ張ってきているのかも。全曲彼の作曲。あえてブルーノートおなじみのミュージシャンを揃えて同レーベルで録音した、ドルフィーのアルバムで個人的に一番好きなアルバム。ミステリアスな曲調で、フレーズはフリーなんだけど、そこまで行きそうで行かないバックとのバランスがいい1曲目、ベースのアルコとドルフィーのフレーズが絡み合う出だしから、不思議な感触のバラードになる2曲目、モーダルな4ビートの上を華麗に舞うフルートが印象的な3曲目、出だしは落ち着いた4ビートだけど、テーマやソロが落ち着かなくて徐々にフリー的になるタイトル曲の4曲目、いななくようなテーマで少しユーモラスな感じの5曲目。

2020/04/01

My Point Of View/Herbie Hancock

Herbiemypoint トニー・ウィリアムスの12日目。今日からサイド参加作になります。そして手直しで残っているハービー・ハンコックとの共演のアルバムがちらほらあって、いわゆる重複手直しができる最後のチャンスでもあります。’60年代のマイルス・デイヴィスの黄金のクァルテット時代は、とりあえずは外してあるので、メインはV.S.O.P.の時代になってくるとは思いますけど。そんな中で今日は’63年のアルバムまでさかのぼります。久しぶりにブルーノートレーベルを聴きましたが、いいですねえ。1500番台と4000-4100番台をコンプリートで集めている人が多いのもうなずけますね。そして、分かりやすさとブルーノートっぽさの両立。自分がその収集に加わらなかったのを今になって後悔しています。

 

My Point Of View/Herbie Hancock(P)(Blue Note) - Recorded March 19, 1963. Donald Byrd(Tp), Grachan Moncur 3rd(Tb), Hank Mobley(Ts), Grant Green(G), Chuck Israels(B), Anthony Williams(Ds) - 1. Blind Man, Blind Man 2. A Tribute To Someone 3. King Cobra 4. The Pleasure Is Mine 5. And What If I Don't

全てハービー・ハンコックの作曲。収録時間は34分ほど。1曲目のようにジャズロック風の曲(当時としては進んでいたのかも)もあれば、3曲目のようにコード進行もメロディもちょっと変わった進歩的な曲もあり、演奏だけでなく曲作りについてもその実力が分かります。ただし、まだオーソドックスな部分も多いかもしれません。ベースが変わったとりあわせ。テーマがあってアドリブのソロがあって、というパターンはやはり当時のものだし、3管のアレンジもそんなに凝ってはいないけど、むしろこれぞブルーノートという感じで聴けるジャズとして、安心できる部分です。ほんわかとした、少しゆっくり目のジャスでリラックスできる2曲目、しっとりした淡い色合いのバラードの4曲目、少しお茶目で4ビートも混ざる、ミディアムの5曲目。

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