Blue World/John Coltrane
新譜なんだけど、’64年録音のジョン・コルトレーンの発掘音源再び。これも何とスタジオ録音で、当時の記録が残っていなかったため、最近になってその存在がはっきりとしたそうです。この音源は映画のために録音されたもののようです。私もビル・エヴァンスの時はそうでしたが、海賊盤まではいかないけど、発掘音源をいろいろ漁っていた時期がありました。このアルバム、録音も演奏も素晴らしいのですが、同じテイクを並べて何とか36分の収録にしたというところは、彼でなければ発売には至らなかったのでは、と思わせます。ただ、彼の音源を何でも聴きたい人が私を含めてかなり多いようなので、これはこれでCD化されて良かったとは思いますが。
Blue World/John Coltrane(Ts)(Impulse)(輸入盤) - Recorded June 24, 1964. McCoy Tyner(P), Jimmy Garrison(B), Elvin Jones(Ds) - 1. Naima(Take1) 2. Village Blues(Take2) 3. Blue World 4. Village Blues(Take1) 5. Village Blues(Take3) 6. Like Sonny 7. Training In 8. Naima(Take2)
(19/11/09)初出のスタジオ音源とのこと。収録時間は36分。全曲ジョン・コルトレーン作曲。スタジオ音源がまだ残っていたとは驚き。コルトレーンのファンはやはり音源を全部聴きたいのはひとつの心理だし、音も演奏の状態も良いです。極上と言ってもいいかもしれない。ただ、36分の収録時間にNaimaがテイク2つ、Village Bluesがテイク3つというのは、やはりマニア向けの内容だし、これで全部の録音だったのでしょう。それでも割と聴きやすい演奏が揃っているし、曲の重複を気にしなければ、けっこういいアルバムで、さすがコルトレーン、と思います。当時のモーダルな雰囲気も、新しく聴く音源で聴けるとは思わなかったし。これを聴けたのは幸せとしながらも、やはり優先順位は元々発売されていたアルバムかと。
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コメント
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工藤さん,おはようございます。
確かに収録時間は短いですが,埋もれているスタジオ音源があったというのが驚きでした。まぁ,これは映画での音楽の使われ方を考えれば,既発と思われても仕方がない部分もあるでしょうが,それにしてもよく見つけてきたものだと思います。
おっしゃる通り,これは聞くべき順番からすれば優先順位は高いものとは言えないでしょうが,これはこれで実に貴重な音源という位置づけは変わらないと思います。
ということで,当方記事のURLを貼り付けさせて頂きます。
http://music-music.cocolog-wbs.com/blog/2019/10/post-3fb46c.html
投稿: 中年音楽狂 | 2019/11/11 08:38
>中年音楽狂さん
コメントどうもありがとうございます。
今になってこういう音源が見つかるとはビックリです。誰も想像していなかったところから出てきましたし。しかもコルトレーンのアルバムだとかなり売れることが予想されます。これはこれで、アルバムとして独り立ちして歩んでいくことになろうかと思います。
投稿: 工藤 | 2019/11/11 08:53