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2019/12/01

私的2019年ジャズCDベスト3

Chickliveak_20191124103401 Ueharaspect_20191124103301 Davegoodhope_20191124103301 いよいよ2019年の私的ベスト3の発表の時期が来ました。11月いっぱいまで1年間聴いたアルバムの中から。新譜の購入枚数が、今年はちょっと時期をずらして昨年12月から今年11月までで合計100枚(国内盤27枚、ECM37枚、それ以外の輸入盤36枚)。ストリーミングの導入もあってか少し減りました。そんな中でのベスト3なので、けっこう偏っているかも。そして特別賞として、ECMの未CD化作のストリーミング配信が実現して、ECM本編で3枚を残して(合計29枚)聴けるようになったので、このシリーズを。時代は確実に変わっていますね。下記の3枚は順不同です。あくまでも個人的なベスト3ということで、よろしくお願いします。私が上原ひろみを多く選ぶのは既定路線だし(だって良いんだもん)、デイヴ・ホランドは皆に広く受け入れられるかは疑問だし。次点のEthan IversonのECM盤はECMでもこういう普通のジャズのアルバムが出るのか(過去にないわけではないですが)という、驚きもありの選定です。

 

LIVE/チック・コリア(P)・アコースティック・バンド(Stretch)
Live/Chick Corea(P) Akoustic Band(STretch) - Recorded January 13, 2018. John Patitucci(B), Dave Weckl(Ds), Gale Moran Corea(Vo on 13) - 1. Morning Sprite 2. Japanese Waltz 3. That Old Feeling 4. In A Sentimental Mood 5. Rumba Flamenco 6. Summer Night 7. Humpty Dumpty(Set 1) 8. On Green Dolphin Street 9. Eternal CHild 10. You And The Night And The Music 11. Monk's Mood 12. Humpty Dumpty (Set 2) 13. You're Everything

ライヴでCD2枚組。68分+66分と長尺。チック・コリア作は1-2、5、7、9、12-13曲目で、他はスタンダードやジャズメン・オリジナル。このメンバーでは20年ぶりのアルバムということで、やはりこのトリオは素晴らしい演奏をするなあと、改めて実感。チックのカチッとした知的なピアノが好みの上に、オリジナルでもスタンダードでも安定したトリオの演奏。2曲目は意外にも日本的ではないけれど、このトリオらしくて面白い。5曲目の複雑なアレンジについていけるのは、やはり彼らだからかと。オリジナルとスタンダードのバランスも良くて、過去の再演曲も多くて長尺なライヴになってるけれども、聴いていて時間の過ぎるのがあっという間です。それぞれが別々に歩んできた20年間を上乗せした、素晴らしい演奏を聴けます。(19年5月22日発売)

 

Spectrum/上原ひろみ(P)(Telarc)
Spectrum/Hiromi Uehara(P)(Telarc) - Recorded February 2-22, 2019. - [CD1] 1. Kaleidoscope 2. Whiteout 3. Yellow Wurlitzer Blues 4. Spectrum 5. Blackbird 6. Mr. C.C. 7. Once In A Blue Moon 8. Rhapsody In Various Shades Of Blue 9. Sepia Effect [CD 2 Bonus Disc] 1. BQE 2. Sicillian Blue 3. Choux A La Creme 4. Pachelbel's Canon 5. Show City, Show Girl 7. Daytime In Las Vegas 8. The Gambler 9. Place To Be

5曲目はビートルズの曲、7曲目はジョージ・ガーシュインの曲を変奏曲風(クレジットに他作曲者名が書いてあるけどこの曲に含まれている)に、他は全曲上原ひろみの作曲。ソロ・ピアノのアルバム。[CD1]は73分収録。1曲目がタイトルの通り、その景色に幻惑されるような、それでいてはっきりとした輪郭を持っているピアノにひきこまれます。フレーズも速く、これぞ彼女の世界という感じ。しかし、2曲目はしっとりとしたバラードで、それでいて独特な彼女の感性を持っていてなかなか素晴らしいです。メカニカルだったりトリッキーだったりした表現は今でも出てきますが、超絶技巧とともに円熟の境地を垣間見せてます。その響きからか音色からか、どの曲も表現が異なっていて(ストライド奏法の場面も)、聴いていて心地良い。(19年9月18日発売)

 

Good Hope/Dave Holland(B), Zakir Hussain(Per), Chris Potter(Ss, Ts)(Edition Records)(輸入盤) - Recorded September 21 and 22, 2018. - 1. Ziandi 2. J Bhai 3. Lucky Seven 4. Suvarna 5. Island Feeling 6. Bedoun Trail 7. Good Hope 8. Mazad

(19/11/09)1、5、7曲目がクリス・ポッター作曲、2、4曲目がザキール・フセイン作曲、3、6、8曲目がデイヴ・ホランド作曲。シンプルな編成ですが、変拍子等、それから個々のテクニックなど、やっていることがあまり激しい曲がない(音数が多めの曲は多い)代わりにけっこうスゴく、何気なく聴いていると聞き逃してしまうような繊細な部分もあります。変拍子は特に、3人とも得意とする内容だけにさりげなく高度に合わせてしまうところがミソ。打楽器がタブラを主体とするフセインだけですが、やはり3人が3人ともテクニックあるなあ、と思わせる内容です。特にフセインのソロが超人的だし、聴いていると麻薬的なリズムです。そして時に表れるユニゾンや対位法的なフレーズもなかなか(2、8曲目など)。でも淡々としています。

 

(特別賞)
ECMの未CD化作のストリーミング配信(計29枚)(CDではないですが)

(次点)
エッセンス/ミシェル・カミロ(P、Bandleader)(Sony Music)
アコースティック・ウェザー・リポート2/クリヤ・マコト(P)、納浩一(B)、則竹裕之(Ds)(Sony Music)
Common Practice/Ethan Iverson(P) Quartet/Tom Harrell(Tp)(ECM 2643)(輸入盤)

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