M/John Abercrombie Quartet
ECMのこの番号では未CD化、別番号でCDBOX発売のアルバム。この録音で、一説にはリッチー・バイラークとマンフレート・アイヒャーの決裂になったと言われています。なるほど、バイラークのピアノは、ここでは完全にアイヒャーの望むところとは違うモーダルというか、ガンガン攻めるというか、そういう場面もありますね。そこでケンカの原因となったオクラ入りとも言われる、これより派手な演奏をしてしまった結果、彼に関連するアルバムが全部廃盤になってしまった、という情報も信ぴょう性が出てきます。今でこそECMの規制は前よりゆるくなってますが、当時としては、このアルバムでも基準からはみ出ていた感じがうかがえます。
M/John Abercrombie(G) Quartet(ECM 1191)(この番号では未CD化、別番号でCDBOX発売) - Recorded November 1980. Richard Beirach(P), George Mraz(B), Peter Donald(Ds) - 1. Boat Song 2. M 3. When Are The Rules 4. Flashback 5. To Be 6. Veils 7. Pebbles
(19/10/27)jジョン・アバークロンビー作が1-2、5曲目、リッチー・バイラーク作が3-4、6曲目、ジョージ・ムラーツ作が7曲目。このクァルテットでは3作目で最終作。3分以上もの静かな場面の後、徐々に音は大きくなってもある種ゆったり感のある1曲目、勢いがある場面も多いけれど、4ビートに飛び出さないギリギリのところのタイトル曲の2曲目、ミステリアスでフリー的な出だしからアップテンポの4ビートの部分もある、後半ガンガン攻めたり引っ込んだりの3曲目、割ときっちりとしたリズムでも、不穏なピアノがはみ出そうとしているような4曲目、しっとりとしたメロディで、静かに進んでいくバラードの5曲目、ピアノの出だしから浮遊感のあるテーマ、ソロと続く6曲目、リリカルかつ温度感の低い演奏でバラードの7曲目。
(注)「The First Quartet/John Abercrombie(G)」(ECM 2478-80)として’15年に3枚組CDBOXとして再発。初CD化。
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