Lask/Ulrich P. Lask
ECMの未CD化盤のストリーミング配信聴き。このアルバムはずっと配信化すらされないんじゃないかと思ってましたが、今回配信の中に入ってました(彼らの2枚目はまだですけど)。実はYouTubeのPC環境で頭だけ聴いたことがあるのですが、オーディオ環境で全部聴くと印象が全然違ってきますね。これを’81年録音ということでECMが採用したのも驚き(ポストパンクと呼ばれているらしいジャンル)ですが、むしろ聴いていて、まあ、好きな方の音楽かなと思えたのも自分にとっては意外でした。まあ、聴く機会があれば一度聴いてみてください、としか言えないのがつらいところ。ただ、今はストリーミングがあるので、比較的多くの人が聴けるんじゃないかと思います。
Lask/Ulrich P. Lask(As, Synth)(ECM 1217)(ストリーミング配信) - Recorded November 1981. Meinolf Bauschulte(Ds), Maggie Nichols(Voice) - 1. Drain Brain 2. Tattooed Lady 3. Kidnapped 4. Should We, Geanie? 5. Unknown Realm (Shirli Sees) 6. Poor Child 7. Too Much-not Enough
(19/10/29)全曲Ulrich P. Lask作曲で、作詞は5曲目のみShirli Hall、他は全曲Maggie Nichols。これこそECMでは異端で、ジャズ色すらなくポップスやロックの部類に入るのではないか。ヴォーカルがけっこう前面に出てきているけど、面白いと言えば面白いサウンド。サックスとシンセサイザー、ヴォーカルにドラムスというのはなかなか相性が良い。持ち込み音源だと思われるが、1枚で終わらなかったところを見ると、それなりに需要はあったのでしょう。それにしてもこの時代にこういう音楽を受け入れるとは、かなり進んでいたんだなあと。Maggie Nicholsの語りもあれば超人的な声もスゴい。アルバムの各曲自体のインパクトはけっこうあります。各曲の違いを表現するというより、アルバム全体で一つの世界を構築してます。
(’19年8月より順次配信)
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コメント
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ECMの公式サイトを覗いたら、ECMの録音エンジニアJan Erik Kongshaugの訃報が飛び込んできました。享年75歳だそうです。
最近ジャズメンのこういう報せが多いなとは思っていましたが、欧州スタジオにて「ECMの音」の礎を築いてきた彼の死というのはある種の時代の区切れを感じさせます。
彼の遺した録音を聴きながら冥福を祈ります。合掌。
投稿: Abacus | 2019/11/07 00:33
>Abacusさん
コメントどうもありがとうございます。
彼が亡くなった情報は、昨日のうちにネットから飛び込んできましたが、つい数日前にはCriss Crossレーベルの創業者兼プロデューサーのGerry Teekens氏が亡くなった、という知らせも舞い込んでいます。やはり時代の節目なんでしょうね。
私のところではブログの記事を数日前に仕込んでしまうため、タイムリーな記事は書けないので訃報の記事は出しませんが、もうすでに引退していたとはいえ、残念に思います。R.I.P.
投稿: 工藤 | 2019/11/07 06:15